離乳食で食パンはいつからOK? パン粥やおすすめレシピ、使えるパンの種類も紹介
目次
離乳食のパンはいつから食べさせられる? 耳は? そのままでOK?
離乳食としてパンを赤ちゃんに食べさせられる時期や、食べさせ方についてご説明します。
離乳初期から10倍粥に慣れたら「パン粥」をあげてOK
パンは、生後5~6ヶ月頃の離乳初期から赤ちゃんに食べさせることができる食品です。ただし、パンはアレルギーを引き起こしやすい小麦粉や乳製品を原材料としているので、いきなり赤ちゃんにパン与えることは避け、赤ちゃんが10倍粥に十分に慣れた後にパン粥を試してみましょう。
パンにはたくさんの種類がありますが、離乳初期では塩分や糖分、油分が少ない「食パン」を選んでくださいね。食パンの下ごしらえについては後ほど詳しくご説明します。
食パンの耳を食べさせていいのは離乳後期から
食パンの耳は、固くて苦みがあるため、赤ちゃんには食べづらい部分です。離乳初期~後期では食パンの耳を取り除いて、白い部分だけを使います。離乳完了期になり、赤ちゃんが食パンの耳も食べられるようであれば耳も食べさせて大丈夫です。サンドイッチ用の食パンははじめから耳がないので、離乳食作りに便利でおすすめですよ。
そのままのパンを食べられるのは離乳後期から
赤ちゃんが食パンをお粥にせずそのままの状態で食べることができるうになるのは、離乳後期からです。食パンをそのまま与える場合は、赤ちゃんが食べやすいように小さくカットして赤ちゃんに与えましょう。
初めてパンをあげる時はアレルギーに注意
パンを作る主な原材料・小麦粉のもとである「小麦」は、アレルギーを起こしやすくアレルギー症状の重篤度も高いとして、消費者庁からアレルギー表示義務特定原材料7品目の1つとして指定されています。
また、パンの中には乳製品や卵が使われているもあり、「乳」と「卵」も、「小麦」と同様に特定原材料7品目の1つで、アレルギーを起こしやすい食品です。離乳初期では、卵白や乳製品などはまだ赤ちゃんに食べさせることができないので、原材料をよく確認し、卵や乳製品が使われていない「食パン」を選びましょう。
初めて食パンを赤ちゃんに与える際、量は小さじ1だけにとどめ、その後アレルギー症状が出ないか、しばらく赤ちゃんの様子を見ましょう。アレルギー症状を発症した場合にすぐに病院に行けるように、初めて赤ちゃんに食パンを与える場合には、午前中の時間帯を選ぶことも大切です。 また、仮にアレルギー症状が出た場合にどの食材が原因なのかを特定するため、初めて食パンを与える場合は、他の食材は赤ちゃんが食べ慣れたものにしてくださいね。
食パンに含まれる栄養は?
パンには、主に炭水化物(糖質)や、カルシウム、タンパク質、ビタミンB1、ビタミンB2などが含まれています。中でも1番多く含まれる炭水化物(糖質)は体の一番のエネルギー源として、体で消化・吸収され血液と共に全身をめぐって、体を動かすもととなるため、赤ちゃんに欠かせない栄養素です。
離乳食で使える食パンの量は?
時期 | 目安量(8枚切りの場合) |
---|---|
初期 | 1/8枚 |
中期 | 1/4枚 |
後期 | 3/4枚 |
完了期 | 1枚 |
離乳初期はすりつぶしてパン粥に、離乳中期は細かくしてパン粥に、離乳後期は小さくちぎるかスティック状に、離乳完了期はスティック状にして赤ちゃんに食べさせましょう。
離乳食で使う食パンの選び方
離乳食で使う食パンを選ぶ際、ポイントとなる点をご説明します。
原材料をチェックしよう
離乳食で使う食パンを選ぶ際、まずは原材料をチェックして、なるべく無添加のものを選ぶことが大切です。乳化剤、イーストフードなどの添加物が入っている食パンは離乳食向きではありません。また、マーガリンではなくバターが使われた食パンを選ぶことも大切です。
離乳食作りでママに人気な食パンは「超熟」?
スーパーでも手に入りやすく、離乳食作りで多くのママに選ばれているのがPASCOが販売している「超熟」です。超熟は乳化剤やイーストフードが不使用なので、赤ちゃんの離乳食にも安心して使うことができますね。
しかし「超熟」にはバター入りマーガリンが使われていたり、国内産小麦は3%しか使われていないと記載があるため、気になるママは次に紹介する食パンがおすすめです。
「超熟 国産小麦」はより安心
「超熟 国産小麦」は、国産小麦を100%使用しています。輸入小麦の場合、発がん性があると言われているポストハーベスト農薬が使用されていることも考えられます。もちろん、輸入小麦でも農薬量がきちんとチェックされ、問題ないとされたものだけが出回っているので過度に避ける必要はないですが、ポストハーベスト農薬が使われない国産小麦の方が安心できるのは確かですね。
さらに、「超熟 国産小麦」は、マーガリンではなくバターが使われている点、添加物が完全に入っていない点も特徴です。無添加でも柔らかく美味しいと評判の食パンです。
離乳食の食パンの下ごしらえ方法は?
食パンの下ごしらえ方法を離乳食の段階ごとにご説明します。
離乳初期
離乳初期の赤ちゃんは、10倍粥に慣れたら食パンの耳を取り除いて細かくし、水分を加えてとろとろになるまで煮ます。そしてなめらかにすりつぶしたパン粥を赤ちゃんに与えましょう。
離乳中期
離乳中期は、食パンの耳を取り除いて1cm角くらいの大きさに小さく切り、水分を加えて軽く煮ます。赤ちゃんが食べづらいようであれば粗くすりつぶしてもいいでしょう。
離乳後期
離乳後期は、耳を取り除き、小さくちぎるか、スティック状にしましょう。加熱せずそのまま赤ちゃんに与えてもOKですし、トーストしてもOKです。
離乳完了期
離乳完了期は、スティック状に切り、そのまま赤ちゃんに与えるか、軽くトーストしてあげましょう。
離乳食で使う食パンやパン粥は冷凍保存できる? 保存方法のコツ!
離乳食用の食パンやパン粥を冷凍で保存できると、便利ですよね。食パンの保存方法とパン粥の保存方法を紹介します。
食パンの保存方法
食パンは、1枚ごとにラップに包んで、ジッパー付き袋などに入れて冷凍保存すると便利です。食パン1斤を丸ごと冷凍してしまうと、1枚1枚が取り出しにくくなってしまうので、1枚ごとに分けて冷凍するのがポイントです。
ジッパー付きの袋などに入れて密閉することで冷凍焼けを防げますよ。冷凍したパンは固いまますりおろして使えるので、パン粥作りがラクになります。冷凍した食パンは、味が落ちていくため1週間を目安にできるだけ早く使い切りましょう。
パン粥の保存方法
調理済みのパン粥も冷凍保存することができます。調理済みのパン粥は、製氷皿やフリージングトレーを使って、小分けにして冷凍しましょう。
冷凍したパン粥も、霜が付いたり乾燥したりしてどんどん味が落ちていくため、1週間以内に使い切るようにしましょう。冷凍したパン粥は、加熱して使いましょう。電子レンジで加熱することもできますし、少量の水と一緒に鍋で煮込む方法でも大丈夫です。
食パンを使ったレシピ8選 離乳初期~完了期まで紹介
食パンを使ったおすすめレシピを、離乳食の段階ごとにご紹介します。
離乳初期におすすめ:パン粥
赤ちゃんが10倍粥に慣れたら、パンのスタートとしてまずはパン粥から始めてみましょう。最初はとろとろに煮てなめらかにすりつぶすのがポイントです。このパン粥をベースに、赤ちゃんが慣れてきたらフルーツや野菜など他の食材ペーストも加えてみましょう。
離乳初期におすすめ:ほうれん草とりんごのパンがゆ
ほうれん草の緑が鮮やかな変わりパン粥です。ほうれん草で鉄分、りんごからは有機酸やカリウムがとれますよ。りんごの風味で、ほうれん草の独特のえぐみが和らぎ、赤ちゃんも食べやすくなりますよ。
離乳中期におすすめ:きな粉入りパンがゆ
パン粥にきな粉を合わせて赤ちゃんに食べさせるのもおすすめですよ。きな粉からは良質なタンパク質を取ることができます。風味もいいので、赤ちゃんが好んで食べてくれますよ。きな粉は扱いがラクなので、いつものパン粥にサッと加えるだけで簡単にきな粉パン粥ができあがりますよ。
離乳中期におすすめ:バナナヨーグルトパン粥
パン粥にバナナとプレーンヨーグルトを足して、パン粥のバリエーションを増やすのもいいですね。赤ちゃんが大好きな甘味のあるバナナを使うので、喜んで食べてくれそうですね。ヨーグルトの風味も爽やかです。バナナに代えて他のフルーツで作ってみるのもいいですね。
離乳後期におすすめ:赤ちゃんフレンチトースト
手づかみ食べできる赤ちゃん向けのフレンチトーストレシピです。離乳後期では手づかみ食べの練習もしたいので、離乳食のレパートリーにぜひ加えたいですね。優しい甘みで食べやすいですよ。卵を使うため、食物アレルギーには十分注意してくださいね。
離乳後期におすすめ:パンプディング
いつもの離乳食パンメニューに、少し変わったパンプディングを加えてみるのはいかがでしょうか。野菜も加えるので、パンにはない栄養を補うことができますよ。電子レンジ調理で簡単にできてしまいます。忙しいパパママに嬉しいお役立ちメニューですね。
離乳完了期におすすめ:しらすマヨトースト
しらすを使ったトーストメニューです。しらすはパンとも相性が良く、良質なタンパク質、カルシウムなどがたくさん含まれているので、ぜひ赤ちゃんに食べさせたいですね。粉チーズはチーズの風味が香ばしいですが、塩分が多いため、使いすぎには注意してくださいね。
離乳完了期におすすめ:コールスロー風ロールサンド
食パンで作るロールサンドレシピです。ささみとキャベツを使うので、タンパク質やビタミンなどをとれる上に、ボリュームもアップして食べごたえがありますね。赤ちゃんが手づかみ食べしやすいように、しっかりと巻いてあげましょう。
離乳食で食べられるパンの種類と時期まとめ
離乳食で赤ちゃんに食べさせることができるパンの種類と時期をご紹介します。
一覧表
種類 | 初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
---|---|---|---|---|
食パン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ロールパン | △ | △ | 〇 | 〇 |
スティックパン | × | × | △ | 〇 |
ライ麦パン | × | × | × | △ |
ベーグル | × | × | × | × |
蒸しパン | × | × | × | 〇 |
フランスパン(バケット) | × | × | 〇 | 〇 |
胚芽入り食パン | × | × | △ | △ |
イングリッシュマフィン | × | × | 〇 | 〇 |
食パン
食パンは、10倍粥に慣れたら、離乳初期から赤ちゃんに食べさせることが可能です。離乳初期~後期は食パンの耳を取り除き、白い部分をパン粥にします。離乳後期からは加熱しないでそのまま食パンを与えることもできます。また、食パンをトーストして食べさせるのは離乳後期からOKです。
ロールパン
ロールパンは、離乳初期から赤ちゃんに食べさせることが可能です。ただし、脂質が多いため、離乳中期までは与えすぎに注意してくださいね。
離乳後期では、茶色い表面部分は取り除いて、白い部分だけをすりつぶしてパン粥にします。離乳中期では細かくし、離乳後期では小さくちぎり、離乳完了期になったら1cm幅にして赤ちゃんに与えましょう。
スティックパン
スティックパンは、離乳後期から赤ちゃんに食べさせることが可能です。スティックパンは、糖分や脂質を多く含んでいたり、添加物が使われていたりするものが多いため、離乳初期~中期に赤ちゃんに与えるのはやめましょう。
離乳後期は、小さくちぎって少量を赤ちゃんに与えましょう。離乳完了期からはスティック状のまま赤ちゃんに与えてOKです。
ライ麦パン
ライ麦パンは、離乳完了期から赤ちゃんに食べさせることが可能です。ライ麦パンは赤ちゃんには消化しづらく食べづらいため、離乳初期~後期は赤ちゃんに与えないようにしましょう。離乳完了期では、ライ麦パンをスティック状にして与えましょう。
ベーグル
ベーグルは赤ちゃんが食べづらいため、離乳食期は避け離乳食が完了し幼児食に移行したら赤ちゃんに食べさせましょう。ベーグルを与える場合は、小さくちぎって赤ちゃんが食べやすくします。
蒸しパン
蒸しパンは、生後7~8ヶ月頃の離乳中期から赤ちゃんに食べさせることが可能です。最初は、赤ちゃんの様子を見ながら、小さくした蒸しパンを少しずつ与えてください。市販の蒸しパンは糖分が多いため、手作りの蒸しパンがおすすめです。電子レンジで簡単に作れる離乳食向けの蒸しパンがあるのでぜひ作ってみてくださいね。
フランスパン(バケット)
フランスパン(バケット)は、離乳後期から赤ちゃんに食べさせることが可能です。フランスパン(バケット)は塩分が多いので、離乳初期~中期までは赤ちゃんに与えないようにします。
離乳後期以降は、固く茶色い外側の部分は取り除き、中身の白い部分だけを与えます。加熱はしなくてもOKです。離乳後期では小さくちぎって少量を与え、離乳完了期になったら、スティック状にして与えましょう。
胚芽入り食パン
胚芽入り食パンは、離乳後期から赤ちゃんに食べさせることが可能です。胚芽入り食パンは、赤ちゃんには消化しづらく食べづらいため、離乳初期~中期は赤ちゃんに与えないようにしましょう。離乳後期では小さくちぎり、離乳完了期ではスティック状にして赤ちゃんに与えましょう。
イングリッシュマフィン
イングリッシュマフィンは、離乳後期から赤ちゃんに食べさせることが可能です。イングリッシュマフィンは、赤ちゃんには消化しづらく食べづらいため、離乳初期~中期は赤ちゃんに与えるのは避けます。離乳後期では小さくちぎり、離乳完了期ではスティック状にして赤ちゃんに与えましょう。
まとめ
赤ちゃんが10倍粥に慣れたら、パン粥を食べさせてみましょう。パンにはたくさんの種類がありますが、赤ちゃんに食べさせられる時期はそれぞれ異なるので、ぜひご紹介した記事を参考にしてみてくださいね。パンには塩分や糖分、脂質が多いものもあるので、食べさせすぎには注意しましょう。パンは他の食材との相性が良く、メニューを組みやすいです。野菜やタンパク質食材を合わせて、栄養を補完するメニューを作ってみてくださいね。