メンタルリープとは? ぐずり期が10回ある? 計算方法や対処法を紹介
目次
6.生後37週頃のメンタルリープ(分類のリープ)
生後37週に訪れるメンタルリープは「分類の世界への入り口」と言われ、物事に対しての探求が確立する時期です。床に落ちている小さな物をつまんで観察したり、食べ物を掴む・潰すなど、いわゆる「遊び食べ」が始まるのもこの時期ですね。赤ちゃんはこうした探求行動を通して、物事を分類しているのです。
また、この時期は赤ちゃんの五感にも変化が訪れます。他人の言葉や感情が少しずつわかるようになり、「バイバイ」「ハーイ」など簡単な言葉の意味を理解しだすのもこの時期の特徴です。一方で、「バイバイ」「ハーイ」といった大人の言葉を赤ちゃんが行動に移せるようになるまでには何度も繰り返して練習をする必要があります。同じ時期に生まれた赤ちゃんでも、できるようになるまで数週間から数ヶ月違ってくることもあるので、焦らず成長を見守りましょう。
7.生後46週頃のメンタルリープ(順序のリープ)
生後46週に訪れるメンタルリープは「順序の世界への入り口」と言われます。今回のリープでは、物を放り投げたりバラバラにしたりする探求行動がみられた前回のリープと反対の行動、つまり「組立てる」ことをするようになります。例えば、崩れないような位置を狙って積み木を積み上げようとしたり、型はめパズルを遊ぶために穴の形をしっかり観察したりする姿が見られるでしょう。
こうした試行錯誤を通して、赤ちゃんがやりたいことを実現するために必要な手順について考えるようになります。もちろん初めからうまくいくことは少ないですが、出来ることが増えたら大げさに褒めて自信をつけてあげるのが大切ですよ。
8.生後生後55週頃のメンタルリープ(工程のリープ)
ちょうど一歳の誕生日が過ぎた生後55週に訪れるメンタルリープは「工程の世界への入り口」と言われ、赤ちゃんから幼児の思考が芽生える頃です。単純な作業であれば理解できるようになるので、お出かけをしたい時に帽子や靴を持ってきたり、ママのお手伝いをしたがるようになる子もいるようです。
また、この時期に起きがちな特徴としては「気分の変わりやすさ」や「ヒステリー」が挙げられます。例えば、食事中に赤ちゃんが食器を傾けすぎてこぼれそうな時、ママがお皿の向きを直してあげようとすると激しく怒る…ということが起きます。赤ちゃんと毎日一緒に過ごすママからすると「わがまま」「甘えん坊」だと感じることがあるかもしれませんが「今はこういう時期」と考えるといいですよ。
9.生後64週頃のメンタルリープ(原則のリープ)
生後64週に訪れるメンタルリープは「原則の世界への入り口」と言われ、これまで学んできた工程を変えてみることに楽しさを見出すようになります。パパママの真似をしたり、外遊びやおままごとなど遊びの幅も飛躍的に広がります。
一方でいたずらが増えたり、要求が強くなったり、攻撃的になることもあります。そのため、この時期は人として守るべき基本的なルールを教える時期でもあるのです。パパママが赤ちゃんに、やっていいことや悪いことを繰り返し言い聞かせ、ルールをしっかり確立することでこの時期の成長はとても豊かなものになりますよ。
10.生後75週頃のメンタルリープ(体系のリープ)
生後75週に訪れる10回目のメンタルリープは「体系の世界への入り口」と言われ、赤ちゃんが大人と同じ価値観を学び始める時期です。自分が世界の中心だった赤ちゃんが、環境に合わせて善悪を判断するようになるのです。赤ちゃんに自我が芽生えてくるのもこの頃です。
しかし、この頃の赤ちゃんは言葉が未熟であることが多いため、自分の意志をうまく伝えられずかなりぐずってしまう傾向があります。「今回のぐずり期の最中に起こる親子の衝突はかつてないほど激しいものになる」とも言われており、パパママはプレイヤイヤ期のような癇癪を経験するかもしれません。前回のリープで確立したルールに則りながらも、赤ちゃんのイヤイヤにうまく付き合ってあげられるといいですね。
メンタルリープを上手く乗り越える方法は?
メンタルリープは赤ちゃんが成長する時期とは言え、日中ずっとぐずっていたり、夜寝てくれなかったりするといつも赤ちゃんと一緒にいるママはとても大変ですよね。メンタルリープ中は特にパパとママが協力して育児に向き合うことが大切です。メンタルリープを上手く乗り越えるためのコツを見ていきましょう。
パパママで赤ちゃんのお世話について決めておく
いくら赤ちゃんのことを大切に思っていても、四六時中ぐずっている赤ちゃんのお世話をママ一人ですべてするのはとても大変です。日中仕事をしているパパはどうしてもママに育児をまかせっきりになってしまうこともあるかと思いますが、メンタルリープ中はパパママで定期的に話し合って役割分担をしておくことが大切ですよ。
また、パパが育児に積極的に参加をするのはいいことですが、ママのいつものやり方を変えてしまうと赤ちゃんは余計混乱してしまいます。それぞれの状況に応じて、パパママが同じ対応ができるようにルールを決めておきましょう。
泣き止まない時
もし赤ちゃんが何をしても泣き止まない場合、どのように対応するのかパパママの間で相談しておきましょう。例えば、「メンタルリープ中は赤ちゃん自身も辛い時期だから、思う存分甘やかしてあげよう」「一通りあやしても泣き止まない時は少し様子をみるようにしよう」などパパママが共通のスタンスを持てるといいですね。
なかなか寝てくれない時
赤ちゃんが夜寝てくれないと、パパママは体力的に辛くストレスも溜まってしまいますよね。寝かしつけの方法だけでなく、寝かしつけの担当や赤ちゃんが夜泣きしたときの担当はパパママのどちらにするかなども決めておくと、パートナーに対してイライラすることが減りますよ。
完全母乳育児の場合は、特にママの負担が大きくなってしまいがちですが、週末はママが休めるように土日のどちらかはパパが育児を担当すると決めたり、日中にママが仮眠を取れるようにシッターサービスや一時保育を利用したりなどの対策を考えておけるといいですよ。
授乳や離乳食が上手くいかない時
メンタルリープ中の赤ちゃんが、お腹が空いているはずなのに母乳やミルクを飲んでくれないということは珍しくありません。混合育児や完全ミルク育児の場合、「(いつもミルクをあげるママではなく)パパがミルクをあげたら飲んでくれた」ということも多いですよ。
一方で赤ちゃんを完全母乳で育てることを決めた場合、パパは「授乳に関して手伝えることはない」と考えてしまいがちですが、母乳育児はママの体にとても負担がかかることを理解し、サポートしてあげることが大切です。また、ママが頑張って作った離乳食を食べてもらえないのはとても辛いことです。ママが離乳食に関して必要以上に悩んでしまわないように市販のベビーフードを活用するのも1つの手ですよ。
パパママがストレスをためないようにする
メンタルリープ中に赤ちゃんがぐずるのは決して悪いことではありませんが、四六時中赤ちゃんのお世話をしているママにとってはとても大きなストレスになります。「辛い状況の中、一人で頑張っている」とママが感じてしまうことは良くないことですので、パパはいつも以上にママのことを気にかけてあげてくださいね。パパが積極的に育児参加することは、ママのストレス緩和にもつながりますよ。パパママが交代で、育児のリフレッシュができる時間を設けてみましょう。
赤ちゃんのメンタルリープと付き合う時の注意点
前述した通り、メンタルリープ中は赤ちゃんが何をしても泣き止まないことは珍しくありません。しかし、いくらメンタルリープが起きる週齢だからといって、赤ちゃんのぐずりのすべてを「メンタルリープだから」と理由づけてしまうのは危険です。赤ちゃんがぐずっている時はまずお腹が空いていないか、お腹にガスが溜まっていないか、熱はないか…など、いつもと違う様子が無いか確認するようにしてくださいね。
また、寝返りやお座りなど、赤ちゃんが新しい能力や行為を習得するようにサポートしてあげるのはとてもいいことですが、赤ちゃんがぐずっている時は無理をせず練習をお休みしましょう。違う遊びをするなどして気をそらしてあげるといいですよ。根を詰めすぎないことは赤ちゃんにとってもママにとっても大切なことです。
まとめ
0歳~1歳半の赤ちゃんはまだほとんど言葉を話すことができないため、赤ちゃんがぐずっている理由がわからず、途方に暮れてしまうパパママも多いと思います。メンタルリープ中の赤ちゃんとの付き合い方を理解し、「ぐずっているのは成長期だから」とポジティブに捉えられると、育児のストレスを軽減できそうですね。また、パパとママが協力しながら、メンタルリープを乗り越えることで家族の絆がぐっと強くなることは間違いありません。