子供の成長を祝う伝統行事まとめ! 誕生から成人まで、いつ何をするの? 伝統の由来やお祝い方法も紹介!
子供が生まれてから1年間の伝統行事
子供が生まれて1年間は初めてのことが多く、節目での伝統行事は記憶にも残りますよね。伝統に則って行う場合やライフスタイルに合わせて簡略化したり現代風に変わってきている場合もありますが、子供を想う気持ちは今も昔も変わらずにあります。子供が生まれて1年はパパママは子育てに追われ寝不足になることも多いですが節目に一度ゆっくり子供の成長を感じて感謝する機会にもなるので無理のない範囲ででも伝統行事を行ってみてはいかがでしょう。
生後7日の「お七夜」から始まり、生後31~33日の「お宮参り」生後100日の「お食い初め」と続きます。生まれた月により順番は異なりますが「初正月」「初節句」もあり子供の成長と幸せを願いう儀式が目白押しです。子供の伝統行事について、順を追ってご紹介していきます。
お七夜(命名式)
赤ちゃんが生まれてまず始めのお祝い行事がお七夜です。生まれた日を1日目として7日目にお七夜のお祝いをします。昔は生まれてすぐに命を落とす子も多かったため、無事に生後7日を迎えられたことを祝う行事でした。
お七夜は、子供が無事に成長しているお祝いをすると同時に、命名書に名前を書きお披露目をする日でもあります。祝い膳を囲みながらみんなでお祝いをする風習がありますが、赤ちゃんはまだ生後7日しか経っておらずママの体力も回復していませんよね。大勢での祝いの席はママにも赤ちゃんにも大きな負担になるので形式にとらわれず出来る範囲でお祝いできると良いですね。
お宮参り
赤ちゃんの健やかな成長と加護を神社で祈る行事です。お宮参りの時期は、男の子は生後31日、女の子は生後32日もしくは33日目に行うとされています。1ヶ月間家で安静に過ごしていたママと赤ちゃんも1ヶ月健診が終わり一安心する時期にお宮参りをします。1ヶ月健診でお医者さんの許可が出れば赤ちゃんもママも外出が出来ますが、生まれた時期の気候もありますので無理をせず体調と気候を考慮して神社へお参りに行きましょう。
自分の住んでいる土地の神様である「産土様」お参りするのが慣例ですが現代ではパパママの思い入れのある神社や安産祈願で訪れた神社でお参りをすることもあります。神社では祝詞をあげてもらうので事前にお参りする神社の初穂料や予約の有無を調べていくとスムーズです。
お食い初め(100日祝い)
お食い初めは生後100日前後に行う儀式で百日(ももか)の祝いとも言われています。子供が一生食べ物に困らないようにという願いをこめてお食い初め膳を家族で囲みます。
お食い初め膳の献立にはそれぞれ意味があり一十三菜で「赤飯、焼き魚、煮物、汁物、香の物」と「歯固めの石」を「食い初め椀」と呼ばれる塗り物の食器に盛り付けましょう。男の子は赤、女の子は黒の塗りものを使うという伝統があります。食べさせ方の順序の決まりや食べさせる人は同性の最年長者という決まりがあり、伝統に則って行うと準備も家族の予定を合わせるのも大変なので早めの準備をオススメします。
伝統にしっかり添わなくても子供への思いは変わりはないので家族のライフスタイルに合わせて無理なく楽しい思い出になる1日にしましょう。祝い膳は手作りはもちろんママの思いが十分込められていますが、お食い初め膳を出しているお店やネット販売もありますので利用するのも良いですよね。
初正月
初正月は子供が生まれて初めて迎えるお正月です。お正月に帰省すると普段会う機会の少ない親戚に会える機会にもなりますので赤ちゃんをお披露目できみんなに祝ってもらえるとパパママも嬉しいですよね。
初正月は地域性があり決まった形はありませんが男の子には破魔矢や破魔弓、天神人形を送り、女の子には羽子板や手毬、人形を送る風習があります。破魔弓や羽子板には厄除けの意味もあり、子供の成長を願う伝統儀式ですね。1月15日の小正月を過ぎるまで飾っておきます。
初節句
初節句はとても馴染みのある伝統行事ですよね。ひな人形や兜やこいのぼりは子供にも馴染みがあり、初節句が終わっても子供は毎年飾ることを楽しみにしています。子供と一緒に楽しめる行事は嬉しいですよね。
女の子
女の子の初節句は生まれて初めて迎える3月3日の桃の節句で、子供の健やかな成長と幸せを願います。五節句の一つである「上巳(じょうし・じょうみ)の節句」とも呼ばれる伝統的な行事です。雛人形や桃の花を飾り、縁起の良い「蛤のお吸い物、菱餅、ちらし寿司、ひなあられ」をいただきます。
ひな人形を飾る風習の起源は「流し雛」といわれ今でも残っている地域があります。ひな人形は立春を過ぎたころから飾り3月3日が過ぎたらすぐに片づけなければいけないとされていますが、現代ではすぐに片付けずひな人形を楽しむこともあります。平日が忙しいパパママは休日にゆっくりしまっても良いですね。
男の子
男の子の初節句は生まれて初めて迎える5月5日の端午の節句で、子供が丈夫にたくましく成長するようにと願います。女の子の桃の節句と同じく五節句の一つで江戸時代から続く伝統行事です。鎧や兜を身を守る為のお守りとして飾り、健やかな成長を願ってこいのぼりを飾るとされています。
端午の節句は菖蒲の節句とも呼ばれ、邪気を払う菖蒲を入れた菖蒲湯に入る習慣もあるのでぜひ試してみたいですね。また初節句にはちまきを食べ、翌年の節句からは家が絶えないようにと「柏餅」を食べます。現在ではこどもの日として男女関係なく行事が行われていますよね。
初誕生
子供が満1歳になる初めての誕生日です。1歳の誕生日はパパママにとっても感慨深いですよね。昔は毎年誕生日を祝う習慣はなく満1歳の初誕生日だけを祝っていたほど特別な日でした。
初誕生日は一升餅を踏ませたり背負わせる風習があり、子供が丈夫に成長するように、食べ物に困らないようにという思いが込められています。また「選び取り」といって子供の未来に繋がる道具を選ばせる占い行事もあります。そろばんやお金、はさみや筆などを準備するのが一般的です。
子供が1歳以降の伝統行事
1歳までは初めての行事がたくさんありますが1歳を過ぎると初めてがなくなるので「初」が付く行事はなくなりますが成長の節目に大切な伝統行事があります。
七五三
七五三はとても馴染み深い伝統行事ですよね。3歳の男女、5歳の男の子、7歳の女の子の成長を祈って宮参りをします。室町時代に起源があるとされ無事に成長してきたことへの感謝とこの先の成長と幸せを願う儀式です。
3歳男女は「髪置(かみおき)の儀」、5歳男の子は「袴着(袴ぎ)の儀」、7歳女の子は「帯解(おびとき)の儀」という意味があります。11月15日に七五三のお参りをするとされていますが、現在では子供の体調や気候を考慮して11月15日にこだわらなくても大丈夫ですよ。
十歳(ととせ)の祝い(二分の一成人式)
成人する20歳の半分の年齢である10歳をお祝いする学校行事です。2分の1成人式をも呼ばれ子供達が将来について考えたり、親に手紙を書くなどして感謝をしたりすることが多いようです。学校へ保護者を招待して行事が行われることもあります。スタジオでは2分の1成人式のプランなどがあり、子供の10歳の姿を写真に残しておこうという家庭もありますよ。
十三参り
関西、特に京都に伝わる習慣で数え年の13歳になった男女が虚空蔵菩薩にお参りをする儀式です。十三参りは「13歳の厄払い」や「初めて干支が一周するので人生の節目を祝う成人式に近い意味」、「虚空蔵菩薩が知恵と福徳を司る菩薩であることから知恵を授かる知恵もらいの意味」があると言われています。お参りの際の服装は、女の子は着物や袴、男の子は紋付き袴が正式とされていますが、ワンピースやスーツ、制服などでも問題ありません。
成人式
成人になったことを祝う儀式は古くから存在していて時代や階級などそれぞれで祝い方は違っていましたが、昔から何かしらの形で成人になる儀式はあったとされています。現在のように20歳を成人になる節目としたのは戦後で、1月15日を成人の日に定めたのもその頃です。
現在、1月の第2月曜日を成人の日です。女性が振袖を着る理由は振袖が未婚女性の第一礼装であり人生に一度の大切な通過儀礼である成人式に着るようになりました。成人になるということは昔からとても大切なことだとされていたのですね。
まとめ
子供にまつわる伝統行事は多く残されていますね。今も昔も子供の成長を願う親の気持ちに変わりはないということが分かると、形は少し変わっても節目での子供の健やかな成長を願う日を大切にしていきたいですよね。