新生児ニキビはいつ治る? 正しいケア方法を詳しく解説
目次
新生児ニキビとは?
生まれて間もない赤ちゃんにできる新生児ニキビ。肌がデリケートな赤ちゃんはさまざまな湿疹ができ、新生児ニキビなのか見極めるのが難しいですよね。この記事では、新生児ニキビの特徴をご説明します。赤ちゃんの肌をチェックするときの参考にしてみてくださいね。
新生児ニキビの特徴
新生児ニキビは以下の3点の特徴があります。
- 白や肌色の小さな湿疹ができる
- かゆみがない
- 顔・頬・おでこ・頭にできる
また、新生児ニキビが悪化すると湿疹が赤くなり、膿をもったり、白い芯ができたりします。新生児ニキビは生後1~2週間から湿疹が出始めて、生後3ヶ月頃までには治まるのでさほど心配をしなくても大丈夫です。
新生児ニキビができる原因
新生児ニキビができる原因には、以下のようなことが考えられます。
- ホルモンの影響
- 保湿不足
- 布団や服などの影響
それぞれの原因が赤ちゃんの肌にどのような影響を与えているのか、詳しく説明します。
新生児ニキビができる原因①ホルモンの影響
赤ちゃんがママのお腹にいたころに受け継がれていたホルモンの影響で、赤ちゃんの肌は皮脂がたくさん分泌されています。しかし、赤ちゃんの皮脂腺はまだまだ未熟なので皮脂が毛穴に詰まり、ニキビができやすくなるのです。
新生児ニキビができる原因②保湿不足
大人でも保湿不足になるとさまざまな肌トラブルが発生しますよね。保湿不足になると、皮膚が乾燥します。すると、皮膚は油分が足りないと感じて油分を補うため、皮脂の分泌が活発になります。皮脂がたくさん分泌されると①で説明したように、毛穴に皮脂が溜まってニキビの原因となってしまいます。
新生児ニキビができる原因③布団や服などの影響
赤ちゃんは布団で過ごす時間がとても長いです。布団が長時間、肌に触れているということになります。直接肌に触れている布団が汚れていると、デリケートな肌の赤ちゃんにとってはニキビの原因になります。また、布団以外にも肌着やスタイなど肌に身に付けるものが汚れているとニキビの原因になるので注意が必要です。
新生児ニキビの原因に母乳は関係ある?
母乳が影響して、新生児ニキビができるのではないかと不安に思われているママは多いと思います。実は新生児ニキビの原因と母乳は関係なく、医学的根拠もありません。母乳の栄養分があまりにも偏った食生活をしていなければ、心配しなくても大丈夫です。
新生児ニキビのケア方法①洗顔
新生児ニキビの予防やできてしまった後でも、肌のケアには洗顔が大切になります。石鹸の選び方から顔の洗い方まで詳しく説明しますので、日頃のケアの参考にしてみてください。
肌に優しい低刺激の石鹸を使う
「新生児ニキビができたから汚れをきれいに流さなくては!」そう思って洗浄力の強い石鹸で洗ってしまうと、デリケートな赤ちゃんの肌に刺激となってしまいます。赤ちゃんには、低刺激の石鹸を使ってあげましょう。
低刺激の石鹸とはどういうものなのでしょうか?
- 香料
- アルコール
- 着色料
- 鉱油脂
- パラベン
これらの添加物が入っていない石鹸のことです。
乾燥が気になるときは、保湿成分の入ったものを選ぶのもおすすめです。
- コラーゲン
- セラミド
- ヒアルロン酸
これらの保湿成分が入っているものを探してみましょう。低刺激でも、丁寧にきちんと洗えば汚れは落ちます。洗浄力が高いものではなく、低刺激のものや保湿力のあるもので洗ってあげましょう。
固形石鹸を使うときはよく泡立てる
固形石鹸を使う場合は泡立てネットなどを使い、角が立つくらいしっかり泡立てて優しく洗うようにしましょう。大人でも洗顔の際はしっかりした泡で洗っている方は多いと思います。赤ちゃんの肌は大人以上にデリケートなのでよく泡立てて、ふわふわのしっかりした泡を作ってください。
顔の洗い方
手が肌に触れないくらいたくさんの泡で、泡を転がすように洗うのがコツです。また、ガーゼで洗うべきと思っているパパママも多いですよね。しかし、ガーゼで洗うと摩擦によって肌に刺激を与えてしまいますので、手で優しく洗いましょう。顔が洗えたら石鹸が残らないようにしっかり流してあげます。石鹸の流し残しがあると湿疹の原因にもなるので気を付けてください。
赤ちゃんの肌にやさしいベビーソープ
ここで、たくさんのベビーソープの中から低刺激で肌に優しい人気のベビーソープをご紹介いたします。
丹平製薬 アトピタ保湿全身泡ソープ(350mL)
アトピタは肌に優しく汚れを落とすだけでなく、保湿もしてくれる成分が配合されています。湿疹が治まったという報告や、病院でアトピタを勧められたという声もあります。カサカサやトラブル肌のケアができるベビーソープとして有名です。
ジョンソンベビー ベビー全身シャンプー 泡タイプ(400mL)
ベビースキンケアで有名なジョンソンベビー。水と同じくらい低刺激という点や、生まれたその日から使えるところ、目にしみにくいところが嬉しいポイントです。ゆるい泡ではなく、きめの細かいしっかりとした泡が出てくるので、きちんと汚れを落としてくれます。
シャボン玉石けん ベビーソープ 泡タイプ 本体(400mL)
無添加でおなじみのシャボン玉石けん泡タイプ。デリケートな赤ちゃんの肌に無添加の石鹸は使っていて安心しますよね。低刺激なうえ、保湿成分もしっかり配合されている優れものです。湿疹やアトピーを治す為に購入する方も多く、子供の肌トラブル防止に重宝されています。
新生児ニキビのケア方法②保湿
洗顔が終わったら次は保湿です。乾燥は新生児ニキビのトラブルの元なのでしっかり保湿をしていきましょう。ここでは保湿の方法や、おすすめの保湿アイテムをご紹介いたします。
洗顔後はしっかり保湿
赤ちゃんの肌は大人と違ってとても薄く、乾燥が大敵です。お風呂で顔をきれいにしてあげた後そのままにすると、どんどん乾燥していき新生児ニキビの原因となってしまいます。顔を洗ったら早めに保湿することを心がけてください。
保湿はベビーローションとワセリンの併用がおすすめ
「保湿といったらワセリンかしら?」と思いがちですが、ワセリンだけでは保湿になりません。ワセリンでは水分を補うことはできないので、まずは肌に水分を入れてあげる必要があります。ワセリンを塗ると肌の表面に膜ができ、水分が逃げるのを防いでくれます。水分と油分がバランスよく混ざっているクリームや乳液、ベビーローションを塗り、水分を補給した後にワセリンを塗るとしっかり保湿ができます。ワセリンはあくまでも最後の仕上げと思いましょう。
赤ちゃんの肌を守る保湿ケア用品
乾燥しやすい肌をしっかり保湿してくれる保湿ケア商品をご紹介いたします。ローション・オイル・ワセリンそれぞれのおすすめ商品をピックアップしました。使用目的に合わせて使ってみてくださいね。
ジョンソンベビー ベビーローション 無香料(300mL)
低刺激で弱酸性の乳液のようなベビーローション。伸びがよく塗りやすいので、特に乾燥しやすい冬の時期でもささっと塗ることができます。無香料なので余計な香りをつけたくないパパママにおすすめ。
ママ&キッズ ベビーミルキーローション 150ml
乳液タイプのベビーローションです。新生児の肌に優しいのはもちろん羊水に含まれる8つのアミノ酸を配合しているので肌の働きを整えながら保湿ができます。塗った後もべたつかないので、保湿によくあるベタベタした感じが苦手なパパママにおすすめです。
丹平製薬 アトピタ 保湿全身ミルキィローション(120mL)
こちらも乳液タイプのローションで、尿素やヨモギエキスが配合されており、しっかり保湿をしてくれます。無香料、無着色でアレルギーテストもしているので安心して使用できます。アトピタの石鹸と一緒に使うと更にケアの効果が期待できます。
馬油 ベビーオイル(300mL)
馬油はヒアルロン酸やセラミドが配合されており、肌にうるおいを与えて保湿ができます。オイル特有のベタベタやぬるぬる感がなく、サラサラした使い心地なのがポイントです。
ルクラ ベビーオイルインローション(150mL)
水分と油分が1本で補給できるオイルです。無添加なのはもちろん、食物アレルギーを引き起こす27品目の成分やグルテン、アーモンド由来の成分が含まれません。サラサラした使い心地で伸びがよくスキンケアが楽に済ませられます。
健栄製薬 ベビーワセリン(60g)
よく薬局でも見かける定番商品です。肌だけでなく口唇にも使用でき、万が一赤ちゃんの口に入ってしまっても平気なワセリンです。チューブタイプなので、使いたい分だけ使用できるので衛生面でも安心ですね。
ピジョン ワセリン(60g)
ベビーケア用品で有名なピジョンから販売されているワセリンで、肌だけでなく口唇のケアも可能です。ワセリン特有のべたつきがなく、伸びが良いところがポイントです。添加物が入っていないワセリン100%なので、安心して使用できます。
新生児ニキビを早く治すケア方法③清潔な環境づくり
新生児ニキビの原因でもご説明しましたが、新生児は布団にいる時間が長く、布団の汚れや肌着、スタイの汚れが新生児ニキビの原因となってしまいます。肌に直接触れるものはこまめに洗濯して清潔に保ち、新生児によくあるミルクの吐き出しやよだれなどで汚れた場合は、すぐに清潔なものと交換してあげてください。また布製品の素材も、ゴワゴワした物や、チクチクする物は避けて肌触りの良い優しい綿100%の製品を選びましょう。
新生児ニキビ以外の赤ちゃんの湿疹
赤ちゃんの湿疹は新生児ニキビだけではありません。赤ちゃんにできるそれぞれの湿疹の特徴とケア方法をご紹介いたします。
乳児湿疹
生後1ヶ月半頃から3ヶ月にできる湿疹でほとんどの赤ちゃんが経験するものです。乳児湿疹は以下のような特徴がみられます。
- 赤いポツポツができたり、カサカサしている
- 頬・顎・おでこに出やすい
- かゆみはない
夏場よりも乾燥しやすい冬場に発症することが多く、以下の3つの方法で簡単にケアすることができます。
- 低刺激の石鹸で1日1回は洗って清潔を保つ
- 夏場もローションでしっかりと保湿をする
- 冬場はクリームや乳液タイプの物と最後にワセリンを塗ってしっかりと保湿する
体を清潔に保ち、しっかり保湿をすればすぐによくなる湿疹なので安心してください。
乳児脂漏性湿疹
生後1ヶ月半頃までは女の子も男の子も男性ホルモンを分泌しており、皮脂の分泌が活発な状態なので、乳児脂漏性湿疹になりやすい時期です。女の子も乳児脂漏性湿疹になりますが、男の子の方がなりやすい湿疹で、以下のような特徴があります。
- 赤くカサカサ、フケのようなカサカサができる
- 黄色く厚めのカサブタができる
- 頭皮やおでこ、鼻の横、胸、背中にできる
皮脂が原因の湿疹で、思春期にできるニキビと似たような湿疹ができるので湿疹の中では比較的わかりやすいものです。そんな乳児脂漏性湿疹のケア方法は以下の4つです。
- 低刺激な石鹸で、不要な皮脂を洗い流す
- こすらないで、撫でるように優しく洗う
- カサブタは無理にはがさずベビーオイルで柔らかくし、泡で優しく洗う
- 気になる場合は小児科で相談し、軟膏を使用する
毎日全身を石鹸で丁寧に洗うと、徐々に皮脂が減ってくるので大体2、3ヶ月で治まります。
あせも
大人でも夏場、あせもに悩まされている方は多いですよね。実は赤ちゃんもたくさん汗をかき、汗が出てくるところが皮脂や角質などの汚れで塞がることによって炎症を起こしてしまうことがあせもの原因です。
あせもには以下の特徴があります。
- 赤いブツブツができる
- おでこ、後頭部、首、手足のくびれている部分、脇にできやすい
- かゆみがある
赤ちゃんは、発汗で体温調節をしているため汗をかきやすいです。また、体の面積が小さいのに大人と同じ汗腺の数をもっているため、大量に汗が出てきます。あせものケアはシンプルです。以下の4つに気を付ければあせもの予防やケアができます。
- クーラーや服の着脱で体温調節をして汗をたくさんかかないようにする
- 汗をかいたらシャワーだけで軽く汗を流してあげ1日1回石鹸を使い、体を清潔にする
- 綿でできたタオルで汗を拭いてあげる
- あせもができたら涼しい環境を作り体温を下げる
あせもができると赤ちゃんが不機嫌になったり、掻いてしまったりするためパパママも大変になります。早めにケアしてあげましょう。
乳児アトピー性皮膚炎
乳児アトピー性皮膚炎は、生後2ヶ月頃から症状が現れます。また、湿疹が頭や顔から出始めることが多いという特徴があります。乳児アトピー性皮膚炎の他の特徴は以下の通りです。
- 赤みや発疹がある
- 強いかゆみがある
- 顔、頭、頬のほか、体や手足に発疹が広がる
- 耳切れ、肘や膝の裏の皮膚が切れる
- 関節部分の外側がカサカサする
- 症状が2ヶ月以上長引く
かゆみが強いので、抱っこすると抱っこしている人の服に頭や顔をこすりつけたり、寝ているとき布団などにこすりつけたりしています。また、掻いてしまうと悪化し、ジュクジュクしてきます。悪化してしまうと大変なので自宅で以下の4つの方法でケアしてあげましょう。
- 乾燥はかゆみの元なのでしっかり保湿する
- 体を清潔に保つ
- 肌着など直接肌に触れる衣類は天然素材のものを選びチクチクする素材や毛糸は避ける
- かゆそうにしているときは冷やしてあげる
乳児アトピー性皮膚炎は2歳頃までには治ることが多いですが、症状を改善するためにも早めに小児科や皮膚科を受診しましょう。
突発性発疹症
突発性発疹症は生後半年から1歳頃の赤ちゃんの多くが経験する病気です。風邪のように一時的なもので、保育園でも突発性発疹症でお休みする赤ちゃんは毎年複数人います。突発性発疹症はヒトヘルペスウイルス6型という4歳以上の日本人のほとんどが持っているウイルスに感染することによって発症します。そんな突発性発疹症の特徴は以下の通りです。
- 39~40度の高熱が続き、解熱後に発疹が出る
- 発疹はお腹や背中から始まり顔や手足に広がる
- 1cmほどの発疹で平面的
- 発熱時に軽い下痢を伴う場合もある
突発性発疹症は5~15日の潜伏期間があります。高熱が出るとはいえヒトヘルペスウイルス6型の抗体ができればすぐに解熱し、発疹も自然治癒します。とはいえ発疹前の高熱が出ると、熱性けいれんや急性脳症などになる恐れがあるので必ず病院を受診するようにしましょう。
新生児ニキビや湿疹が出たら、病院を受診した方が良い?
基本的には新生児ニキビや湿疹は、多くの赤ちゃんが経験するもの。きちんとケアしていれば、成長するにしたがってよくなります。しかし、適切なケアをしているのに湿疹が長引いたり、かゆみがなかなか治まらない、湿疹がどんどん広がってただれてしまうという場合は小児科などに相談しましょう。これ以外にも気になることがあれば専門医に相談してください。適切な指示を仰くことができ、パパママも安心できるので受診してみましょう。
まとめ
赤ちゃんに湿疹ができると不安になってしまいますよね。しかしあまり心配しすぎるとパパママも大変です。それぞれの湿疹に合ったケアを行い、清潔と保湿を心がければ少しずつ改善されるので、今回ご紹介したケア方法を実践してみてくださいね。