【管理栄養士監修】赤ちゃんの離乳食はいつからどう進める? 離乳初期~完了期までそれぞれ紹介!
目次
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離乳後期(生後9~11ヶ月頃が目安)
離乳後期では、赤ちゃんが食べ物を歯茎で噛んで食べるようになり、過去にはカミカミ期とも呼ばれていました。赤ちゃんが自分の手でつかんでご飯を食べるようになるのもこの頃で、子供の成長を感じられる時期でもあります。
離乳後期は歯茎で潰せる「バナナ」くらいの固さに
離乳後期には赤ちゃんが離乳食を舌で潰し、上手に飲み込めるようになるため、食材の固さを少し歯ごたえのあるものに変えてみます。目安は歯茎で潰せる「バナナ」くらいの固さがいいでしょう。食材が柔らか過ぎても固過ぎても、赤ちゃんが離乳食を丸飲みする原因になります。
赤ちゃんが口から食べ物を出した時は、食材が固すぎるのかもしれません。パパママは大変ですが、赤ちゃんの様子を見つつ、離乳食の調理をする時は食材の固さに気を付けてください。
離乳後期には生活リズムに合わせ離乳食を1日3回に
離乳後期から、赤ちゃんの離乳食の回数を1日に3回に増やしましょう。離乳食をあげる時間を決めておくなど、赤ちゃんに生活リズムをつけることも大切です。離乳食の時間と大人の食事時間を合わせてパパママも一緒にご飯を食べ、赤ちゃんにとって楽しい環境を作ってあげるといいでしょう。「パパママが食べているから自分も食べたい!」と食べる意欲にも繋がります。
離乳後期に「手づかみ食べ」を始めよう
離乳後期の赤ちゃんは、手先も器用になり「手づかみ食べ」ができるようになります。「手づかみ食べ」は、赤ちゃんに大切な工程で、食べ物の温度や固さを手で感じたり、口に運ぶ動作を学んだりできます。離乳食のメニューは、小さくて丸いおにぎりや野菜スティックなど、赤ちゃんが手で持ちやすい形にしましょう。
離乳後期の赤ちゃんは鉄分が不足しがち
カミカミ期の赤ちゃんは、鉄分が不足してきます。肉や魚の赤身やレバーなどの食材を使って、栄養素を補ってあげましょう。筆者はレバーを自分で準備するのが手間に感じたため、市販の粉末タイプのベビーフードをご飯や野菜スープなどに混ぜて使っていました。
食欲を引き出すために彩りのいい離乳食のメニューを考えてあげると、赤ちゃんも喜んでくれるでしょう。足りない栄養を補うためにフォローアップミルクをあげるのもおすすめです。
離乳後期から赤ちゃんに食べさせていい食材
種類 | 食材 |
---|---|
炭水化物 | 米(5倍がゆ~軟飯) |
タンパク質 | あじ、いわし、さなま、豚肉・牛肉(赤身)、ツナ缶 |
野菜・いも類 | ねぎ、にら、山芋 |
卵・乳製品 | 卵(全卵1/2) |
海藻 | わかめ |
離乳後期の赤ちゃんの「遊び食べ」は成長の証
「遊び食べ」とは、以下のように食べながら遊んでしまうことを言います。
- 食べ物をお皿の中でグチャグチャと混ぜる
- スプーンやお皿、食べ物を投げたり、床に落としたりする
- ご飯中に立ち上がって動き回る
赤ちゃんは、まだ食べ物とおもちゃの区別がついておらず、興味があるものにすぐ手を伸ばします。それも手や足がよく動くようになったからできることなので、赤ちゃんの成長の証と思って見守ってあげてください。
赤ちゃんの遊び食べには食べこぼしマットがおすすめ
赤ちゃんの遊び食べが始まると、床に食べ物が落ちることが増えてママも神経を使うでしょう。赤ちゃんに離乳食をあげる時は、カーペットの上ではなくフローリングで食べさせると、床に食べこぼしても簡単にふきとれるのでおすすめです。市販の食べこぼし用のマットがあると、汚れてもすぐに拭けるので便利です。子どもに「こぼさないで!」と怒らずにすむよう、便利グッズを使ってみましょう。
離乳食におすすめな食べこぼしマット:サンコー 食べこぼしマット
テーブルの下に敷く薄手のマットです。置くだけで床に吸着し、ずれにくくピタっとくっ付きます。床暖房の上でも使えます。表面は撥水加工を施しているので汚れてもサッと拭き取れ、洗濯機でも丸洗いできます。
離乳食におすすめな食べこぼしマット:LUCKYBEE ランチョンマット
シリコン製のランチョンマットで、丸洗いできます。吊り下げ穴が付いているので、洗ったあとにフックなどにかけて乾かせます。赤ちゃんが食べこぼしても、ポケットでキャッチできるので安心です。
離乳完了期(生後12~18ヶ月頃が目安)
赤ちゃんの離乳完了期は以前はパックン期と呼ばれており、だんだん大人と同じ食事がとれるようになる時期です。母乳やミルク以外から栄養をとれるようになったら、離乳食のトレーニングは完了です。スプーンやコップを持たせて、自分で食べたり飲んだりする経験をさせてあげましょう。
離乳完了期は大人の料理の取り分けでOK! 味や固さを調節する
離乳完了期には食材のサイズを少しずつ大きくしていき、肉団子くらいの固さを目安に調理しましょう。離乳食の完了期と言っても、赤ちゃんが一度に食べられる量は少ないため、1日1~2回のおやつをあげても構いません。おやつは、果物、いも、乳製品をあげましょう。
離乳完了期にはご飯、おかず、汁物の三角食べを意識する
赤ちゃんの離乳完了期は、大人の食事のようにご飯、おかず、汁物の3品があると理想的なメニューになります。赤ちゃんに離乳食をあげる時は、「三角食べ」を意識しましょう。3品を順番に食べることにより、口の中で味を調整できる、食べ物をよく噛むことに繋がります。食材も徐々に増やし、濃い味にならないよう注意しつつ味付けに変化を出しましょう。
離乳完了期から赤ちゃんに食べさせていい食材
種類 | 食材 |
---|---|
炭水化物 | 米(軟飯〜ご飯) |
タンパク質 | ハム、ウインナー、エビ、カニ、あさり、しじみ |
卵・乳製品 | 卵(全卵1/2〜2/3) |
離乳完了期のポイント1:赤ちゃんの「食べたい」を引き出そう
離乳完了期では赤ちゃんの「自分で食べたい」という意欲を引き出してあげましょう。離乳食を自由に「手づかみ食べ」をさせたり、好きなキャラクターの食器やスプーンで興味を持たせたりするといいでしょう。
離乳完了期のポイント2:赤ちゃんの好き嫌いや気分で食べない食材も出てくる
離乳完了期には赤ちゃんの自我が芽生えてくるため、好き嫌いが出てきます。好きな物しか食べない「ムラ食い」や、おかず1品を食べ終わったら次のおかずを食べる「ばっかり食べ」が目立つようになります。
赤ちゃんが食べてくれる食材ばかりをあげたくなりますが、赤ちゃんが食べなくてもいろいろな食材を出して、まずは目で慣れさせることも大切です。赤ちゃんの好きな食材に混ぜる、運動しておなかを空かせるなどの工夫をしてもいいですね。普段食べない食材も、日によって気分で食べてくれるかもしれません。
離乳食の食器はどんなものを選べばいい?
離乳食用の食器は、赤ちゃんが安心・安全に食事ができるような工夫がされています。軽くて割れにくいプラスチック製、清潔に保ちやすい陶器、断熱性が高い木製など、いろいろな素材の食器があります。食器がそのまま保存容器になるタイプなら、離乳食を食べ残してもフタをすればそのまま保存できるので楽になります。
離乳食用のスプーンは、赤ちゃんの成長に合わせて初期~完了期で買い換える必要があります。初めは口を大きく開けられないので、小さめの浅いスプーンを使うといいでしょう。後期~完了期では、赤ちゃんが自分でスプーンを使って離乳食を食べる練習をするので、持ちやすく、離乳食がすくいやすい形のスプーンを選びましょう。
離乳食におすすな食器セット:コンビ くまのプーさん ベビー食器セット
茶碗などの食器やスプーン&フォーク、食べさせるために大人が使うフィーディングスプーン、マグなど、離乳食に必要な物が一通り揃っています。電子レンジや食洗機が使えるので、パパママの負担も減るでしょう。
離乳食におすすな食器セット:リッチェル 離乳食スタートセット
色使いがカラフルで、赤ちゃんも興味を持ちやすくなります。プレートの底に滑り止めが付いていて、3つのカップをセットしたまま電子レンジにかけられます。プレートは離乳食が完了したあともそのままランチプレートになるので、長く使えます。
赤ちゃんが離乳食を食べてくれない時は?
パパママがどんなに楽しく離乳食をあげようとしても、赤ちゃんが食べたがらない時もあるでしょう。赤ちゃんが離乳食を食べなくても、1歳まではミルクで栄養がとれて体重が順調に増えていれば問題ありません。
赤ちゃんに離乳食をあげる目的は、栄養をとるためだけではありません。一番の目的は、大人と同じ食事ができるよういろいろな食べ物に慣れ、食べる練習をすることです。なかなか離乳食を食べてくれなくても慌てる必要はありません。赤ちゃんが喜んで離乳食を食べてくれるよう、環境を整え、いろいろな食べさせ方を試してください。
まとめ:離乳食は赤ちゃんのペースに合わせて進めよう
離乳食の進め方について4つのステップを解説しました。赤ちゃんによって、離乳食を進めるペースには個人差があります。計画通りに進まなくても焦ることはありません。赤ちゃんによって、離乳食をたくさん食べる子も、そうでない子もいます。
筆者は気合を入れて作った離乳食のメニューほど赤ちゃんに食べてもらえず、その度にモヤモヤしました。息子は少食だったためきちんと栄養がとれているのか心配でしたが、歩き始めて体力を使うようになり、ご飯を食べる量も徐々に増えてきました。赤ちゃんのペースに合わせて、離乳食のトレーニングを楽しく進めましょう!