赤ちゃんをお風呂に入れる際に待たせる方法とは? 入浴時の便利なグッズもご紹介
赤ちゃんのお風呂:準備中の待たせ方と注意点
乳児期の赤ちゃんを入浴させるときは注意すべき点がたくさんあり気をつかいますよね。ママまたはパパが単独で行う場合はなおさらです。お風呂の準備をしている間も赤ちゃんを見ている人手がない状態ですから、安全に待ってもらえる環境づくりが大事になります。なお、当記事では、母子保健法「『乳児』とは、一歳に満たない者をいう」の記載に基づき、1歳未満の子供を想定して「赤ちゃん」と記載しています。
生後0~3ヶ月ごろ
ベビーバスを使った沐浴では、掃除やお湯はりは短時間で済みますが、慣れないうちは温度調節や必要なものの準備など支度に思いのほか手間取るものです。また大人と一緒に入浴するようになってからは、ママ自身と赤ちゃん両方の準備をしなければならず慌ただしくなりがちです。焦らず準備を整えるためにも、赤ちゃんを待たせる場所を安全な状態にしておくことが大事です。首すわり前の時期は寝がえりなどで動き回る心配は少ないですが、固いおもちゃ・顔が覆われる布類など危険につながるものが周囲にないか確認します。待っている間に身体が冷えないよう浴室の温度にも留意しましょう。
生後3~6ヶ月ごろ
寝返りやずりばいが始まると、見ていない間に危険なところに移動していないか心配になりますよね。また、ママの顔をしっかり認識できる4ヶ月頃からは、ママが見えないと不安になり泣いてしまう赤ちゃんが増えてきます。バウンサーを使うなどして、脱衣所でママの気配を感じながら待ってもらってもよいでしょう。もし多少泣いてしまったとしても後でしっかりフォローしてあげれば大丈夫ですから、ママは慌てず声を掛けて安心させてあげてください。また、脱衣所は居室より冷えることがあるので、必要に応じて暖房器具やおくるみで調整してあげましょう。
生後6ヶ月以降
意思表示がはっきりしてくるこの時期は、ママが構ってくれないと泣いたり怒ったりする赤ちゃんもいます。また、ハイハイやつかまり立ちなど動きが活発になり、動きが制限されるバウンサーなどを嫌がる場合もあるでしょう。その場合、例えばベビーサークルのような安全な空間で遊びながら待ってもらうこともひとつの方法です。ママが手を離せない短時間だけの使用を心がけ、用事が済めば戻ってきてくれるという信頼感を育めば、赤ちゃんも待ってくれるようになりますよ。
赤ちゃんのお風呂:入浴中の待たせ方と注意点
準備ができ、いざお風呂場に入ってからも、ママが自分の体を洗ったり拭いたりする間は赤ちゃんに待ってもらうことになります。浴室の中で赤ちゃんを安全に待たせる方法を月齢別に考えてみましょう。
生後0~3ヶ月ごろ
首すわり前の時期は浴室内で待たせるより、赤ちゃんを先にお風呂から上げて脱衣所で安全にねんねさせておくほうが無理がないでしょう。さっと拭いてオムツだけ履かせ、バスタオルでくるんでおくと湯冷めの心配も少ないですね。浴室内で一緒にいてもらう場合は、ねんねの状態で使えるマットやバスチェアなどもあります。赤ちゃんを片手で抱っこしたままママが自分の体を洗うようなやり方は、滑る恐れがありますので避けましょう。
生後3~6ヶ月ごろ
首がすわると、洗い場でバスチェアなどに座って待ってもらうこともできます。リクライニング機能つきのものやおもちゃがセットになった製品など、発達に合わせて活用してみてください。ママも少し余裕ができますが、長時間になって赤ちゃんが疲れたり湯冷めしたりしないよう気をつけましょう。
生後6ヶ月以降
ひとり座りができるようになると、遊んでいられる時間も増えますね。好奇心が発達してきてあちこち触りたがりますので、シェーバーや洗剤などの危険なものは手の届かない場所に片付け、浴室内の衛生にも配慮が必要です。つかまり立ちするようになった赤ちゃんが浴槽のへりにつかまって待つ場合は、できれば浴槽内ではなく洗い場側に立たせましょう。ママが頭を流す間などほんの数秒でも、目を離した隙に足や手を滑らせて水没する危険があるためです。十分に浸かったあとなら、お湯を足湯程度の浅さまで抜いた状態にした浴槽内で待ってもらう方法もあります。転倒のリスクを減らすため、滑り止めや柔らかいマットなどの対策があると安心ですね。
お風呂の後のスムーズなケアのために
赤ちゃんのお風呂は湯上り後もお世話で息つく間もないほどの忙しさです。慌てず、手早くこなすために、あらかじめ準備しておきたいポイントをまとめました。
着替えの準備
お風呂上がりにはまず全身を拭いて服を着せてあげることになります。バウンサーやベビーラック、もしくは座布団やクッションマットなどにバスタオルを広げておくと、さっとくるんで湯冷めを防ぎつつ水気を吸い取れます。オムツ・肌着・お洋服のセットは身につける順に広げて準備しておくとスムーズでしょう。脱衣所に十分なスペースがとれないときは、着替えはリビングなど余裕のある場所で問題ありませんので、ママが落ち着いてお世話ができる環境を整えておきましょう。ママ自身の身支度は後回しになりがちですが、簡単に羽織れるバスローブやタオルターバンなどを活用して、湯冷めしないよう気をつけてくださいね。
水分補給の準備
母子衛生研究会が公開している情報で、6ヶ月までは水分補給も授乳のみで構わないとされている通り、授乳中の赤ちゃんは入浴後の水分補給も基本的に母乳またはミルクの授乳となります。入浴後に授乳のタイミングが来るように授乳サイクルを調整できるのが理想ですね。母乳以外で水分補給する場合、粉ミルクや白湯など冷ます必要がある飲料は、入浴直前に熱めの温度で作っておくとスムーズですね。ただし、飲み残しを時間をおいて使うことは厳禁です。
部屋を適温に保っておく
赤ちゃんの小さな体は温まりやすく冷めやすいですから、入浴後は冷えないように気をつけたいところです。お風呂上がりに備えて、あらかじめ脱衣所や赤ちゃんのお世話をする居室の室温を調整しておきましょう。
赤ちゃんのお風呂の便利グッズ
入浴前・入浴時の赤ちゃんの待たせ方について基本的なポイントを見てきました。注意すべき点を心に留めたあとは、ぜひママの負担がより少ない方法を工夫してみてください。赤ちゃん用のバスグッズがいろいろ出ており、きっと助けになると思います。ここでは特に、パパママどちらかひとりで赤ちゃんをお風呂に入れる際に役立ちそうな商品を取り上げました。
生後0~3ヶ月ごろ向け
新生児から寝かせられる簡易ベッドのようなマットです。入浴中に赤ちゃんをちょっと待たせる場合はもちろん、赤ちゃんの身体を洗う際にもママの両手が使えて便利です。またとても水切れがよいので、ざっと拭いてバスタオルを敷けば、お風呂上がりの赤ちゃんの待機スペースにもできます。冷たさを感じさせない空気を含む材質で、ごく軽くて扱いやすい上、すぐ乾くので衛生的です。
生後3~6ヶ月ごろ向け
赤ちゃんにとって負担の少ない、両脚をM字にした体勢で入るコンパクトなベビーバスです。まだ浴槽内にひとりで入れられない月齢の赤ちゃんでも、安全に肩までお湯に浸かることができるので、寒い季節やママが湯船に入れない日に重宝しそうです。コンパクトなサイズながら倒れにくい作りになっており、お手入れも簡単なプラスチック製です。
生後6ヶ月以降向け
浴室の床に置けるスノコ状のマットです。発泡素材で柔らかくひんやりしないので赤ちゃんを座らせても快適に過ごせるでしょう。非常に軽い素材ながらしっかり厚みがあって立てかけやすく、水はけにも優れています。日本製で耐熱温度が100℃と、信頼できる作りも嬉しいですね。
赤ちゃんをお風呂に入れる際の注意点
最後に赤ちゃんをお風呂に入れる際の注意点をご紹介します。産まれたばかりの赤ちゃんをお風呂に入れる際はいろいろ心配ごとや、やらなければいけないと思っていることは多いと思います。下記で紹介する注意点のように、何もかも「やらなければいけない…」と思いすぎないようにしてください。
一人で入浴させる時には無理をしない
ここまで見てきたように、ひとりで赤ちゃんをお風呂に入れることは重労働です。ママ自身の体調を考慮しつつ無理せずに行いましょう。完璧にこなそうと思いつめるのではなく、毎日のスキンシップの時間として触れ合いを楽しめるとよいですね。
入浴時間にこだわりすぎない
生活リズムを作るために決まった時刻で赤ちゃんを入浴させてあげようと頑張っているママも多いでしょう。しかし赤ちゃんの体調や機嫌、授乳やお昼寝のサイクル、その日のスケジュールなどによってお風呂の時間がずれてしまうことはよくあります。赤ちゃんの機嫌がよく、ママが余裕を持ってお世話できるタイミングであることのほうが大事ですから、気にしすぎないことです。
毎日しっかり洗えなくても良い
赤ちゃんの入浴はママも赤ちゃん自身も体力を使いますし、入浴中に赤ちゃんが泣き出したりすると焦ってしまいますよね。ママの体調がよくない時、赤ちゃんの機嫌が悪いときなどはお風呂を短時間で切り上げて構いません。お湯につかるだけでも汗や汚れはだいぶ落ちますから、毎日隅々まできれいに洗おうと気を張らなくても大丈夫です。浴室に入らず、バスタオルに寝かせて泡でなでるように洗い、最後だけ浴室でシャワーもしくは浴槽に浸かって泡を流してあげる簡便な方法もあります。
まとめ
赤ちゃんの入浴は、お肌を清潔に保ち快適になってもらうこと、何か異変がないか全身を観察すること、そして赤ちゃんとのスキンシップといった目的があります。温まってリラックスした赤ちゃんの表情はとても愛しいものですよね。ひとりで赤ちゃんを入浴させる負担は決して小さくありませんが、無理をせず、ご自身のやりやすい手順を見つけて赤ちゃんとのお風呂を楽しんでくださいね。