赤ちゃんに湯冷まし(白湯)は必要? 作り方や温度、注意点を紹介

湯冷ましとは?

湯冷ましとは?
湯冷ましとは、沸騰させたお湯を35度~37度の人肌程度に冷ましたものをいいます。湯冷ましと似た「白湯」もありますが、こちらは単純に水を沸騰させたものを指します。そのため、湯冷ましは白湯を飲みやすいように人肌に冷ましたものと覚えるとわかりやすいでしょう。ただし、一般的には湯冷ましも白湯も同じ意味で使われることも多いようです。

赤ちゃんは水道水をそのまま飲むとお腹を壊してしまう可能性があるため、赤ちゃんに母乳やミルク以外で水分補給をさせたい場合は湯冷ましにして与える場合があります。

白湯(さゆ)はいつから赤ちゃんに飲ませてもいいの? 白湯の作り方と飲ませ方のポイント
白湯(さゆ)はいつから赤ちゃんに飲ませてもいいの? 白湯の作り方と飲ませ方のポイント
汗をかく季節になると、母乳やミルクだけではなく、白湯も赤ちゃんの飲ませないと脱水状態になってしまうのでは?と心配になったりしませんか?白湯を飲ませたほうがいいのか、飲ませる場合のタイミングや作り方など、気をつけるべきポイントをお伝えします。

赤ちゃんに湯冷ましを飲ませる目的は?

赤ちゃんに湯冷ましを飲ませる目的は?
赤ちゃんに湯冷ましを飲ませる目的はなんでしょうか? わかりやすくご紹介します。

湯冷ましの目的1:水分補給

昔は湯冷ましで赤ちゃんの水分補給をさせるのが常識だった時代がありますが、現在は母乳やミルクで赤ちゃんの水分補給は十分という考えが主流になっています。昔は粉ミルクに含まれるたんぱく質やミネラルの濃度が高く、赤ちゃんの胃の負担を和らげるよう湯冷ましが必要とされていたのです。

生後6ヶ月ごろまでの水分補給は、母乳や粉ミルクでよく、このころ離乳食が始まっている場合でも食事から水分補給ができます。母乳やミルクからしっかり水分補給できているのであれば、湯冷ましを積極的に与える必要はありません。母乳は消化がいいので、赤ちゃんが欲しがるだけ与えても大丈夫ですが、粉ミルクは与え過ぎると赤ちゃんの胃腸に負担をかけてしまいます。粉ミルクは1日に赤ちゃんへ与える量が決まっているので、それを上回る時の水分補給は湯冷ましを飲ませてあげるといいでしょう。

【管理栄養士監修】赤ちゃんの離乳食はいつからどう進める?  離乳初期~完了期までそれぞれ紹介!
【管理栄養士監修】赤ちゃんの離乳食はいつからどう進める?  離乳初期~完了期までそれぞれ紹介!
赤ちゃんが生後5、6ヶ月になり、下の前歯が生え始める頃に離乳食が始まります。初めて子育てをするパパママは、初めての離乳食でどのような物を食べさせればいいのか不安でしょう。離乳食の基本的な内容を、離乳初期、中期、後期、完了期に分けて紹介します。
離乳食は生後5ヶ月から? 離乳初期(生後5ヶ月、6ヶ月頃)の進め方や量、裏ごし、10倍粥の作り方は?
離乳食は生後5ヶ月から? 離乳初期(生後5ヶ月、6ヶ月頃)の進め方や量、裏ごし、10倍粥の作り方は?
離乳食の開始目安は生後5ヶ月~6ヶ月頃とされていますが、具体的にはいつから始めればいいのでしょう? いざ始めても10倍粥や裏ごしなど、戸惑うことも。離乳初期の進め方やコツ、注意点なども紹介します。
生後6ヶ月の赤ちゃんの発達、体重や身長は? 育児のポイントも紹介
生後6ヶ月の赤ちゃんの発達、体重や身長は? 育児のポイントも紹介
生後6ヶ月の赤ちゃんは、0歳も半分過ぎて1歳を意識し始める時期になります。できることが増えて動きが活発になりますが、寝返りやお座りをしないなど、同じ月齢の赤ちゃんとつい比べて心配になる機会も増えるでしょう。生後6ヶ月の赤ちゃんの発達の目安やお世話のポイントを解説します。

湯冷ましの目的2:便秘解消

赤ちゃんが水分不足だと、うんちが硬くなったり、便秘気味になったりします。水分補給は母乳やミルクで十分ですが、それでも水分が足りているか気になることはあるでしょう。お散歩から帰宅した時や、入浴後の赤ちゃんが汗をかいた後などの気になるタイミングで湯冷ましをあげてみて、赤ちゃんが飲みたがらなければ無理やりあげる必要はありません。便秘ぎみの赤ちゃんにたくさん水分を摂らせても、便秘が解消しないこともあります。

湯冷ましはいつからいつまで?

湯冷ましはいつからいつまで?
湯冷ましを粉ミルクの調乳用に使う場合は新生児期から与えても大丈夫なのですが、湯冷まし単体で赤ちゃんに飲ませたい場合は生後3ヶ月以降から飲ませるようにしましょう。赤ちゃんの胃腸は未発達なので、新生児期から母乳や粉ミルク以外の水分を与えると、赤ちゃんの胃腸の負担になり下痢を起こす恐れがあるからです。

湯冷ましは、いつまで飲ませた方がいいという決まりはありません。離乳食が始まり赤ちゃんの胃腸が発達してきたら、だいたい1歳前後を目安に水道水をそのまま与えても大丈夫になってきます。1歳頃までは湯冷ましを使いましょう。

生後3ヶ月の赤ちゃんの成長や発達のポイント! 身長や体重、睡眠時間は?
生後3ヶ月の赤ちゃんの成長や発達のポイント! 身長や体重、睡眠時間は?
生後3ヶ月の赤ちゃんはどのくらい身長・体重が増えるのでしょうか? 授乳回数や睡眠・排便の特徴などを見てみましょう。生後3ヶ月の赤ちゃんのお世話のポイントや遊び方も解説します。

湯冷ましの作り方

湯冷ましの作り方

用意するもの

  • 水道水
  • やかん、または鍋

日本の水道水は安心して飲めるようしっかり浄水されており、多くの地域は赤ちゃんに飲ませることができる「軟水」です。そのため湯冷まし作りには、水道水がおすすめです。浄水器の水は不純物が十分に取り除けていない場合があるので、水道水同様、しっかり沸騰させ湯冷ましにしましょう。

手順

  1. やかんや鍋に水を沸かして、ふたを開けた状態で10分以上沸騰させる。
  2. 35度~37度の人肌程度に冷ます。
  3. 保存容器に入れ保存する。

湯冷ましは水道水で作るのがおすすめです。水道水を10分以上沸騰させることで塩素やトリハロメタンをしっかりと取り除くことができます。水道水に含まれるトリハロメタンは、5分沸騰させたあたりで一時的に濃度が上昇するので、必ず10分以上沸騰させるようにしましょう。やかんや鍋の蓋を開けておくのもポイントです。蓋を開けておくことで、水道水に含まれる塩素を取り除くことができます。湯冷ましを冷ます時は、氷や水を入れて冷やす方法はNGです。せっかく水を沸騰させ不純物を取り除いたのに、冷ますために入れた氷や水に不純物が入っている可能性があるからです。

電気ケトルや電気ポットは不向き

湯冷ましを作る際に、電気ケトルや電気ポットを使いたいという人もいるでしょう。電気ケトルや電気ポットは、お湯が一定の温度になると沸騰をやめてしまうので、10分以上沸騰させることができません。水道水のトリハロメタンや塩素が十分に取り除けないため、湯冷まし作りに電気ケトルや電気ポットは不向きです。

ミネラルウォーターやウォーターサーバーの水はそのまま飲ませていい?

ミネラルウォーターやウォーターサーバーの水はそのまま飲ませていい?
ミネラルウォーターには「硬水」「軟水」と種類がありますが、赤ちゃんにそのまま飲ませることができるのは「加熱殺菌済み」の「軟水」です。硬水はミネラルの量が多いため、赤ちゃんには飲ませることができません。軟水は硬度100mg/l未満の水のことで、ペットボトルなどのパッケージに「軟水」と記載があります。軟水でも加熱殺菌されていないものもあるので、選ぶ際はチェックしましょう。

ウォーターサーバーの水も同様、「加熱殺菌済み」の「軟水」であれば赤ちゃんにそのまま飲ませることができます。しかしウォーターサーバーの注ぎ口やパイプなどが汚れている場合があるため、衛生的に保たれているかどうかが重要です。

ミネラルウォーターやウォーターサーバーの水をそのまま飲ませる場合、温度が冷たいと赤ちゃんがお腹を壊してしまう可能性があるので、人肌の37度程度に温めてから飲ませてあげると安心です。

水とライフスタイル|うるのん

コカ・コーラ い・ろ・は・す 天然水 ペットボトル

赤ちゃんも安心して飲めるいろはすの天然水は「殺菌加熱済み」の「軟水」です。

「い・ろ・は・す」は、そのまま赤ちゃんが飲んでも大丈夫ですか?(よくある質問)

赤ちゃんにミネラルウォーターを飲ませてもいい? 粉ミルクの調乳は? 赤ちゃん用ピュアウォーターも紹介!
赤ちゃんにミネラルウォーターを飲ませてもいい? 粉ミルクの調乳は? 赤ちゃん用ピュアウォーターも紹介!
赤ちゃんの粉ミルクに水道水を使うのは不安、暑い時期の水分補給に市販のミネラルウォーターを飲ませていいか不安というママのために、ミネラルウォーターを徹底調査しました! 粉ミルクに使えるミネラルウォーターや赤ちゃん用ピュアウォーターもご紹介します。

湯冷ましの飲ませ方や1回量は?

1回に飲ませる湯冷ましの量や飲ませ方
赤ちゃんに与える湯冷ましの量は、1回につき10cc~30ccくらいが目安です。離乳食開始前の赤ちゃんには、哺乳瓶やスプーンを使って飲ませてあげましょう。離乳食開始後は、ストローマグの練習も兼ねて、湯冷ましをストローマグで飲ませてあげてもいいですよ。

授乳前に湯冷ましでお腹がいっぱいになってしまうと、赤ちゃんの母乳や粉ミルクを飲む量が減り、赤ちゃんが必要な栄養を取れなくなってしまいます。赤ちゃんがお腹を空かせている授乳時間前は、湯冷ましを与えないように気をつけましょう。

離乳食スプーンの選び方! 離乳初期・中期・後期・完了期のおすすめ15選
離乳食スプーンの選び方! 離乳初期・中期・後期・完了期のおすすめ15選
離乳食スプーンは、素材やサイズ、デザインなど種類が豊富で、離乳食をパパママが食べさせるのか、赤ちゃんが自分で食べるのかによって選び方も変わってきます。選び方のポイントや、リッチェル、コンビなどおすすめ商品をご紹介します。
赤ちゃんの哺乳瓶の選び方! いつまで使う? 消毒は毎回必要? 人気のピジョンなど、おすすめ5選!
赤ちゃんの哺乳瓶の選び方! いつまで使う? 消毒は毎回必要? 人気のピジョンなど、おすすめ5選!
赤ちゃんの授乳には欠かせない哺乳瓶はピジョンやコンビなどの育児用品メーカーから、いろいろな種類が販売されています。どれを買うべきか迷ってしまいますよね。どのサイズを買えばいいのか? 哺乳瓶の消毒は利用の度に必要なのか? おすすめは? などパパママの疑問にお答えします。
失敗しない初めてのストローマグの選び方! 練習方法やおすすめ5選を紹介
失敗しない初めてのストローマグの選び方! 練習方法やおすすめ5選を紹介
赤ちゃんに麦茶や水を飲ませる時に使うストローマグは種類がたくさんあるので、どれを買えば良いのか迷ってしまいますよね。なんとなく買ったら、ストローマグから飲み物が漏れやすかったり、使い勝手が悪かった…という経験をしたパパママもいるようです。失敗しないストローマグの選び方をご紹介します。

次のページでは、湯冷ましの保存方法や期間、粉ミルク作りに活用する方法、湯冷まし以外の水分補給方法などを紹介します!

続きを読む

はいチーズ!クリップ編集部

はいチーズ!クリップ編集部員は子育て中のパパママばかり。子育て当事者として、不安なこと、知りたいことを当事者目線で記事にします。Instagram・LINEなどでも情報発信中ですので、ぜひフォローください!