保育認定「1号・2号・3号」とは? 違いや就労時間との関係も紹介
目次
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保育認定を受けるまでの流れ
保育認定を受けるまでの流れを確認しておきましょう。
1号認定
- 幼稚園や認定こども園の見学や説明会に参加するなどして、希望する施設に入園申し込みを行います。
- 施設で面接などの後、内定を受けます。
- 内定を受けた施設を通して支給認定の手続きを行います。
- 内定を受けた施設を通して認定証が届きます。
- 所定の手続きを完了させたら、施設に入園することができます。
2号認定・3号認定
- 事前に施設の見学や下調べを済ませ、複数の施設がある場合は希望順位を決めておきます。
- 役所の保育課等で、直接2号認定の申請をします。
- 市町村に保育の必要性を認められると、認定証が交付されます。
- 役所の保育課に、利用を希望する施設の申込みをします。
- 市町村が申請者の希望や施設の状況に応じて利用調整をします。(※利用調整とは、保育の必要性などを考慮して、優先順位の高い人から順に保育施設を利用できるように調整することです。)
- 利用先が決定したら、施設と契約して入園します。
2号・3号認定に申請しても認定されないことはあるの? 認定されても必ず施設に入れるわけではないの?
2号認定と3号認定は、保育の必要性がある家庭が受ける認定となります。保育の必要性には、市町村が定める事由や保育必要量、優先利用できる条件に当てはまるかなどが考慮されます。
また、2号認定、3号認定を受けても、保育を必要とする家庭の優先順位が決められているので、認定の定員を超えるようであれば、施設に入所することはできません。
パートの場合、1号認定と2号認定どっちがいい?
子供が満3歳を過ぎて幼稚園に通い始めたら、パートでも始めようかなと考えているママもいらっしゃるのではないのでしょうか。最近では延長保育を実施している幼稚園も増えていますし、幼児教育を受けさせながらママも働けると嬉しいですよね。しかし実際問題として、給料を稼ぐことがパートをする目的なのであれば、幼稚園より保育所の方が確実に収入を増やせるのではと悩む方もいるでしょう。
保育料の差では1号認定と2号認定のどっちがお得?
2019年10月1日より開始された幼保無償化により、市町村が定めた保育料+延長保育料を合算して37,000円以内であれば無償化の対象になりました。給食費などの自己負担金の対象も1号認定、2号認定ともに同じなので、一見すると幼稚園も認可保育園も、施設を利用したい時間が同じであれば月々の費用は大差ないことが多いようです。
ここで着目したいのが、保育施設と幼稚園の違いです。幼稚園では保育ではなく教育に重きを置いており、園児たちは皆決まった時間に通園し、各園によるカリキュラムに沿った生活をすることで小学校への準備をするようなイメージです。幼稚園は春休みや夏休みといった長期休暇もあるので、休暇中も保護者がパートに行くのであれば園の預かり保育を利用することになります。預かり保育も幼保無償化の対象ですが、11,300円が上限とされています(住民税非課税世帯は16,300円)。預り保育の1日あたりの料金を1,000 円とすると、20日間利用した場合は無償化の上限を超えるため、差額分の8,700円は自己負担となります。
対して保育所は、児童の保育に重きを置いています。保育所が全く教育をしないというわけではなく、就労等の事情で家庭で保育することが難しい保護者に代わって、児童を安全に預かってくれる施設というイメージです。よって利用時間も児童によって異なりますし、夏休みなどの長期休暇もありません。保育園であれば、幼稚園に比べて働く保護者の生活リズムには合わせやすいですね。認可保育園の場合は、18時~18時半以降に延長料金がかかる場合が多いので、パートで16時半頃のお迎えであれば、延長保育料はかからないため、保育料は年間を通して幼保無償化の範囲内におさまる家庭が多いでしょう。
子供の長期休暇中もパートで働くのであれば、費用の面では年間を通してみると2号認定の方が得になることがあるようです。
子供に幼稚園や保育園などどんな環境で過ごしてほしいかも考えよう
1号認定か2号認定かを決める際に、子供にどのような環境で過ごしてほしいかも重要です。幼児教育を受けさせたいのであれば、1号認定を受けて幼稚園に入園してから保護者の働き方を考えてもいいでしょう。また2号認定の場合は、既に仕事が決まっているか子供の入園後すぐに仕事を見つけなければならなくなることもあります。後からやっぱり1号認定にしようと思っても、その時点では幼稚園の定員がいっぱいという自体も起こりうるので、幼稚園に通わせたい思いが少しでもあるなら、子供が満3歳を迎えるまでによく考えておきましょう。
保育認定の有効期限は? 更新手続きは必要?
保育認定には、どの区分にも有効期限が設けられています。1号認定、2号認定は、ともに満3才から小学校就学前までが有効期限です。3号認定は満3歳に達する前日までが有効期限で、満3歳を迎えると自動的に2号認定に切り替わります。
まとめ
保育認定の区分によって、利用できる施設や時間が異なります。子供が3歳未満の場合は必然的に3号認定を受けることになりますが、満3歳以上から利用する施設を迷っている場合や、保護者が働きたい場合は最初にどの認定区分を受けるかが重要です。幼保無償化も始まって難しい話も多いですが、子供と保護者両方の生活環境を踏まえてよく検討しましょう。