赤ちゃんのおしゃぶりの効果は? メリット・デメリット、おすすめ6選も紹介
目次
おしゃぶりにはどんな効果があるの?
赤ちゃんは元々本能的に口の中に入ってきた何かに強く吸い付く吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)を持っていて、おしゃぶりにはこの吸啜本能を満たし、赤ちゃんの気分を落ち着かせる効果があるとされています。元々赤ちゃんはママのお腹の中にいるころから、生まれてすぐに母乳を飲むための練習として指しゃぶりをしていて、指しゃぶりは赤ちゃんにとって自然な行為です。赤ちゃんにとって指の代わりにおしゃぶりを吸うことも、本能的に満たされママの母乳を吸う時と同じような安心感を得られる当然の行為と言えます。そのためおしゃぶりは、赤ちゃんを寝かしつける時や赤ちゃんがぐずってしまった時などに赤ちゃんを落ち着かせるために使われます。おしゃぶりはパパママの育児ストレスを軽減してくれるお役立ちアイテムの一つですね。
おしゃぶりはいつからいつまで使う?
赤ちゃんには吸啜(きゅうてつ)反射があるため、新生児期からでもおしゃぶりを使うことができます。おしゃぶりを止める時期については、「おしゃぶりをいつまでも使い続けていると歯の噛み合わせが悪くなるのでは?」と心配になるパパママも多いでしょう。結論から言うと、おしゃぶりが原因で子供の噛み合わせの異常が見られた場合でも、子供の歯が生え揃わない2歳ごろまでにおしゃぶりの使用を止めれば、発育とともに噛み合わせ異常は改善されていきます。しかし、2歳半や3歳を過ぎて子供の乳臼歯が生え揃ったあともおしゃぶりを使い続けた場合、前歯が噛み合わない「開咬」や、下あごが横にずれる「乳臼歯交差咬合」などの噛み合わせ異常が残ってしまいます。おしゃぶりを使っている場合は、奥歯の乳歯が生えてくる1歳半頃からやめる準備を開始して、2歳過ぎまでには止められるようにするといいでしょう。もし4歳を過ぎても子供がおしゃぶりをやめられない場合には、子供が日常的におしゃぶりによって安心を求めているとも考えられます。子供がおしゃぶりをやめられずに悩んでいるというパパママは、小児科の先生に相談してみましょう。
おしゃぶりはいつごろまで使っていてもいいのでしょう?|日本小児歯科学会
おしゃぶりはどの赤ちゃんにも必要?
赤ちゃんにも好き嫌いがあるので、無理におしゃぶりを与える必要はありません。筆者の子供はまさにおしゃぶりを使いたがらない子でした。「泣き止まない時や寝かしつけの際におしゃぶりがあると便利だよ」と友人に聞いたため試してみたのですが、短時間なら咥えてくれるもののすぐにおしゃぶりをペッとはき出してしまいました。何度か試してみましたが、まったく咥えてくれないため、そのまま使わなくなりました。おしゃぶりは便利な育児グッズなので、おしゃぶりが子供に合えばママにとっては心強いアイテムになりますが、子供が嫌がるのであればおしゃぶりにはこだわらず、別の手段で赤ちゃんが安心する方法を探してみましょう。
おしゃぶりのメリット・デメリット
ここからは、赤ちゃんにおしゃぶりを使うメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット1:おしゃぶりは赤ちゃんを落ち着かせる安心グッズになる
おしゃぶりの最大のメリットは、先程も説明したように吸啜本能が満たされ、赤ちゃんが安心できることでしょう。産まれて間もない赤ちゃんにとっては何もかもが初めてで、ちょっとした環境の変化にも敏感に反応します。赤ちゃんは初めての場所にお散歩したり、初めての人と会ったり、人がたくさんいる場所に連れて行ったりすると、不安で泣き出してしまうことがよくあります。そんな時に使い慣れたおしゃぶりがあれば、赤ちゃんは安心でき、泣き止んでくれることがよくあります。
メリット2:おしゃぶりでパパママの育児負担を軽減できる
外出先で赤ちゃんがぐずり出し、なんとか泣き止ませようとしても焦ってしまって余計に泣き止まなかったり、夜は赤ちゃんが眠るまで延々と抱っこでゆらゆらしてあげたり、どんなパパママでも一度は経験があるでしょう。赤ちゃんの「泣き止まない」「寝てくれない」問題は、どんなパパママにも共通の悩みですよね。そんな時に役立つのがおしゃぶりです。おしゃぶりには赤ちゃんを落ち着かせ入眠をスムーズにする効果があるので、赤ちゃんがぐずっている時におしゃぶりを与えるとすぐに泣き止んだり、おしゃぶりを咥えたままいつの間にか眠ってしまったりします。パパママがストレスを抱えることが多いこの「泣き止まない」「寝てくれない」問題が解消されるだけで、育児はずいぶんと楽になります。お守り代わりとしておしゃぶりを持てば、「もし、赤ちゃんがぐずってもおしゃぶりがある」とパパママの気持ちが楽になるというメリットもありますね。
デメリット1:おしゃぶりは歯並びや噛み合わせに悪影響がある
奥歯の噛み合わせができる2歳を過ぎてもおしゃぶりを使い続けると、子供の歯並びや噛み合わせに影響が出やすくなります。また、舌の使い方・口の綴じ方にも悪影響が出る可能性が出てきます。おしゃぶりをいつまで使用するのかによってその影響度は変わってきます。おしゃぶりを長く使用するほど影響が大きくなってくると考えてください。
デメリット2:親子のコミュニケーションが減る
おしゃぶりを与えるだけで泣き止むのはパパママにとってはありがたいのですが、一方でおしゃぶり一つで泣き止んでしまうため、子供が泣いている理由をママが考えなくなるというデメリットもあります。子供が泣くのにはいろいろな理由があり、子供が泣けば「お腹が空いているのかな? 」、「どこか痛いのかな? 」、「抱っこしてほしいのかな? 」など様子を見ながらパパママは考えを巡らせます。そして、子供が笑顔になるように言葉をかけたり、抱っこして頭をなでたりしながら一生懸命子供をあやします。「泣いたらおしゃぶり」という習慣は、そういった子供への言葉がけや触れ合いが減ってしまい、結果として子供の発語の機会も奪ってしまう可能性があります。
デメリット3:赤ちゃんにおしゃぶりをやめさせるのが大変な場合がある
おしゃぶりは習慣になりやすく、習慣化してしまったことを子供にやめさせるのは大変です。卒乳とともに子供が勝手におしゃぶりを卒業したという話も聞きますが、一方で「やめるのに苦労した」という話もよく耳にします。おしゃぶりが入眠グッズになっている場合にはおしゃぶり以外で眠れるようにならなくてはなりません。子供が大きくなると自分の意思も出てくるため、大好きなものを取り上げられたことに対する反発もあるでしょう。子供のおしゃぶりへの依存度が高いほど、やめる時のハードルも高くなっていきます。おしゃぶりはいつかはやめなくてはいけないものであり、おしゃぶりをやめさせる時の大変さはデメリットの1つと言えるでしょう。
おしゃぶりについての考え方(小児科と小児歯科の保健検討委員会)|小児の保健に関する小児科と小児歯科の検討委員会の設立について
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