1歳児にはどこまでしつけをすればいい? 上手な怒り方や対処法を紹介します!
1歳児の特徴
1歳児は赤ちゃんから子供への転換期で、目まぐるしく成長する時期です。1歳児は、言葉や表情が豊かになり可愛い時期でもありますが、パパママにとっては大変な時期でもありますよね。一般的に、1歳児の特徴は以下の2つです。
自我が芽生え、自己主張が強くなる
大人の言うことを聞かず「イヤ!」と言うことも多くなるのが1歳児の特徴です。個人差はありますが、1歳児は少しずつ言葉を覚えてくる時期です。1歳児は自分の言葉で感情を伝えられるようになるにつれて、どんどん自己主張をするようになります。
行動範囲が広がり興味の対象が増える
1歳になると1人で歩ける子が多くなり、寝返りやハイハイ期の赤ちゃんよりも行動範囲がぐっと広がります。1歳児は興味のあるものややりたいことに猛進するため、段差から落ちたり、危ない物を口に入れてしまう、といった事故が多くなるのもこの時期です。
1歳児のしつけって何を教えればいいの?
1歳児は、少しずつパパママの言うことが理解できてくる時期なので、日常生活の中で少しずつ「しつけ」の要素を取り入れていきましょう。しかし、「1歳の子をどうやって叱ればいいかわからない」というパパママも多いですよね。1歳児のしつけのコツをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
生活習慣を身につける
1歳児はパパママや身近な人のマネをするのが大好きなので、ご飯を食べた後に一緒に歯を磨いたり、出かけるときに一緒に靴を履いたりするなかで、少しずつ生活習慣が身についていきます。
1歳の時期にあまり厳しくしつけてしまうと子供のやる気がなくなったり、委縮してしまったりすることがあります。1歳児には食事やトイレトレーニング、着替えといった生活習慣を厳しくしつける必要はありませんが、少しずつ教えていくことは必要です。すぐにできなくても怒ることはせず、食事のマナーや着替えなどの生活習慣を楽しく覚えていけるように心がけましょう。
きちんとあいさつをすること
あいさつはコミュニケーションの1つなので、子供のうちからきちんと身につけて欲しいですよね。子供にあいさつを教える時も、生活習慣と同じく「マネ」から入るのがポイントです。パパとママが「おはよう」「いただきます」「おやすみなさい」と言い合い、子供にお手本を見せましょう。
ただ、子供によってはあいさつを口にするのが恥ずかしかったり、言葉よりもおじぎをする、手を合わせるといった行動を先にマネする子もいます。子供がなかなかあいさつを口にしなくても、パパママは焦ることはありませんよ。
おもちゃなどの片付けを自分ですること
1歳児にはまだ「片づける」という概念がありません。パパママがいきなり「片づけなさい!」と子供を叱るのではなく、片付けのやり方を教えてあげることが大切です。パパママが子供と一緒におもちゃを片付け、「遊んだ後はお片付けね」と根気強く伝えましょう。
子供に片付けをしつける際に注意したいのが「おもちゃを片付けないと捨てちゃうよ」という言葉かけです。パパママはつい言ってしまいがちですが、実際には本当におもちゃを捨ててしまうことはないですよね。子供は「片づけなくてもおもちゃは捨てられない」と学び、ますます片付けから遠のいてしまうので「片づけないなら捨てる」という言葉は使わないようにしましょう。
1歳児を怒るときに気をつけるポイント
1歳児のしつけを意識するようになると、どうしても子供に対して「怒る」こともあると思います。ただ、「1歳児に対してどこまで怒ったら良いかわからない」というママもいますよね。子供を怒る時に注意するポイントをまとめてみたので、ぜひ参考にしてください。
感情的にならない
子供に怒るときは感情的にならないことが大切です。子供が危ないことをした時などはつい大きな声で感情的に怒ってしまいがちですが、大人が感情的に声を荒げてしまうと、子供は何に対して怒られているかわからず、ただ「怖い」という感情だけが残ってしまいます。子供がいたずらや危ないことをした時は、子供の目を見て「なぜやってはいけないのか」「何が危ないのか」を伝えるようにしましょう。
その場で簡潔に伝える
子供を叱るときはその場で、簡潔に伝えることを心がけましょう。子供はあまり長い時間集中力が続かないため、長々と叱ってしまうと、子供は「なぜ叱られているのか」がわからなくなってしまいます。子供を叱る時は、子供が何に対して叱られたのか理解できるように短い言葉で簡潔に伝えることが大切です。
また、子供を叱る場合は、いけないことをしたその場ですぐ伝えるようにしましょう。後で「あの時はしたことはいけないことだったよ」と言っても、1歳児は覚えていないこともありますし、あまり効果がありません。
「ダメ!」を言い過ぎない
子供に対して頭ごなしに「ダメ」と叱ってしまうと、子供が癇癪を起してしまうことがあります。子供が癇癪を起してしまうとママもストレスを感じてしまいますよね。前述したとおり、1歳児は自我が芽生え、自己主張が強くなる時期ですので、「ダメ」という言葉を使って子供の興味を遮ってしまうのではなく、子供がほかのことに興味が向くように促してあげると良いでしょう。
パパママが主張を変えない
1歳児はパパママの行動や発言からルールやマナーを覚えていくため、パパママの主張が変わってしまうと子供が混乱してしまいます。「この前は怒られたのに今日は怒られない」「パパとママで言うことが違う」とならないように、家族のルールを決めておくと良いですね。
根気よく繰り返し伝える
1歳児はまだ「やってはいけないこと」「やらなくてはいけないこと」の区別がつきません。1歳児に1度言い聞かせても、時間が経つとまた同じことをしてしまう…ということは日常茶飯事です。パパママは大変ですが、根気よく何度も伝えることで少しずつ子供の習慣として身についていきますよ。子供に伝える時は、同じ出来事に対して怒ったり怒らなかったりすると子供が混乱してしまうため、一貫性を持って接しましょう。
1歳児のお悩みと対処法
先輩ママの体験談をもとに、「1歳児あるある」の対処法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください!
歯磨きしない
1歳になると歯がだいぶ生えそろってくるため「しっかり歯磨きをしたいのに、嫌がってなかなかできない…」というママも多いのではないでしょうか? そんな時はパペットやお気に入りの人形と一緒に歯磨きをしたり、子供に歯磨きジェルや歯ブラシを選ばせ、歯磨きタイムを楽しい時間にできるといいですね。
どうしても歯を磨かせてくれない子供には音楽が流れる歯ブラシ「ポッシ」が役立ちそうです! 「ポッシ」は2019年に京セラとLIONが共同開発した商品で、クラウドファンディングで支援を募りました。まだ一般販売はされていませんが、とても注目のアイテムです。少しお高いですが、「子どもが歯磨きを楽しいと思ってくれるようになった」という口コミも多いですよ。
お風呂に入らない
お風呂を嫌がる子供には、まず「お風呂は楽しい場所」と思ってもらえるような工夫が大切です。「お風呂場では声が響いて怖い」「お湯を頭からかけられるからイヤ」「お風呂に入るまでが面倒」などといった理由でお風呂が嫌いな子供は少なくありません。
「浮き輪や水中メガネ、スイミングキャップをつけるとプール気分でお風呂入ってくれた」という体験談もありますし、お風呂で使えるお気に入りのおもちゃを用意したり、お風呂までの道をパパママとハイハイレースしたり、子供が楽しくお風呂に入ってくれるような一工夫を考えてみましょう!
座って集中して食事ができない
1歳児の集中力はあまり長く持たないため、長時間イスに座って食事をとるのは難易度が高いです。1歳児は食事中に食べ物で遊んでしまったり、立ち上がってご飯を食べてくれなかったりすることもありますよね。ママとしては、少しでも食べてほしい一心でご飯をもって子供を追いかけてしまいがちですが、子供がご飯に集中せずに遊び始めてしまった場合は20分~30分を目安に切り上げてしまうのも重要です。ご飯を食べる気持ちがない子供に対して無理やり食べさせる行為は、子供が「食べること」に対して嫌なイメージを抱く原因になってしまうだけでなく、「座って食べなくてもいいんだ」と思わせ座って食べる習慣が付かなくなってしまいます。
食事の時間を決めて「もうご飯ないないするよ」と声をかけ、実際に切り上げることを続けると、子供が「ご飯の時は遊んではいけないんだ」というルールをわかってくれるようになります。1歳児は集中力が続かない年齢なので、すぐに座って食事をすることができなくても焦る必要はありません。
お友達を叩く
1歳児は徐々に気持ちを言葉で表すことができるようになってくる時期ですが、まだすべての気持ちを言葉で表現することはできません。子供同士であればなおさら自分の伝えたいことが言葉で表現できず、もどかしい気持ちなどからお友達に手を出してしまうこともあります。
お友達がけがをする前に、なるべく近くにいる保護者が止めることができるのが1番ですが、もし子供がお友達をたたいたり噛んだりしてしまったら、その都度「いけないこと」だと言い聞かせることが重要です。子供を叱る時は子供の目をしっかり見ながら手を握り、低い声で言い聞かせるようにすると、子供がだんだん「たたくのはいけないことなんだな」と気付いてくれるようになりますよ。
片付けができない
1歳児には、「遊んだ後は片づける」というルールを教えてあげることが大切です。子供が片付けをしない理由の一つに「片づけ方がわからない」という場合もあります。1歳児はおもちゃを複数の場所に片づけるのは大変なので、まずは大きなおもちゃ箱を用意し、片付け場所を1カ所にまとめてみる方法がおすすめです。子供がおもちゃを片付けることができたら、パパママが少し大げさにほめてあげると子供のやる気がアップし、片付けをする意欲が湧いていくはずですよ。
子供が片付けに慣れてくると、おもちゃを定位置にしまうこともできるようになります。その際は、おもちゃ箱にイラストや写真を貼り、おもちゃを片付ける場所を分かりやすくしたり、蓋のないおもちゃ箱を使用したり、子供が一人でも片付けやすい工夫をしてあげるといいですね。
まとめ
1歳のしつけのコツをご紹介しましたが、必ずしもすべてのお子さんに効果的なものはありません。また、1度言い聞かせればいいというものでもないため、根気強く何度も言い聞かせることが大切です。1歳児はできることが格段に増えていく時期ですので、たくさんほめてあげながら良いことと悪いことの区別を教えてあげられるといいですね!