【助産師監修】赤ちゃんの授乳時間が知りたい! 長い時や短い時、切り上げるタイミングは?
目次
監修者紹介
赤ちゃんの授乳時間の目安や特徴は?
授乳時間は赤ちゃんの個性や月齢によっても変わってきます。ここでは赤ちゃんの月齢による授乳時間の目安や特徴をご紹介しますね。
新生児~生後1ヶ月頃
新生児~生後1ヶ月頃の赤ちゃんの授乳間隔は3時間ごと、授乳時間は20分程度(片乳10分ずつなど)、授乳回数は1日8~10回が目安とされています。しかし、この時期は母乳のあとミルクを足す混合の方も多いでしょう。母乳だけで眠れた時は2時間で起きたり、ペースは必ずしも3時間ずつとはならなくて大丈夫です
この時期の赤ちゃんは、母乳やミルクを上手に飲むことができないため、1日に10回以上の頻回授乳になることも珍しくありません。授乳回数や授乳時間は、母乳の出具合や赤ちゃんの体力、飲む力によっても変わってきますので、あくまでも目安だと思ってくださいね。頻回授乳は大変ですが、母乳は赤ちゃんに吸われるほど分泌が多くなるというメリットもあるので、授乳リズムが安定してくるまでは赤ちゃんが泣いたら授乳かな、と思っていてもいいでしょう。この時期は母乳の分泌も少ないので、4-5分ずつ2往復飲ませてみるのもおすすめです
粉ミルクの場合、母乳に比べて消化・吸収が遅いため、赤ちゃんが欲しがるだけ粉ミルクをあげてしまうと赤ちゃんの胃に負担がかかったり、栄養過多になることがあります。粉ミルクをあげる場合は、ミルク缶に書かれている1日の目安量を守り、授乳間隔は3時間は空けることを心がけてください。赤ちゃんの授乳リズムが安定するのは生後6週間~生後8週間以降と言われていますが、もちろん個人差がありますので、焦らず赤ちゃんのペースを大切にしてあげましょう。
生後2ヶ月以降
生後2ヶ月以降の授乳も、新生児期と大きくは変わりませんが、赤ちゃんが1回に飲める量が増えてくるため、授乳時間が短くなる傾向があります。一方で3~4カ月ころ、赤ちゃんの「遊び飲み」が始まると授乳時間が長くなることもあります。添い寝をしながら授乳をする「添い乳」は、赤ちゃんが授乳の途中で寝てしまい母乳をしっかり飲めていないこともありますが、寝なくて困っていたら、取り入るのもおすすめしています。
粉ミルクの場合は新生児期と同様、ミルク缶に書かれている1日の目安量を守り、授乳間隔は3時間は空くように管理してあげましょう。
母乳やミルクが足りているかはどう判断すればいいの?
赤ちゃんに母乳やミルクが足りているかを判断するポイントをご紹介します。
赤ちゃんの体重が増えていればちゃんと飲めている証拠
母乳やミルクが足りているのかを判断するポイントは、「体重が増えているか」です。赤ちゃんの体重の増え方は新生児であれば1日30g~40g、1ヶ月で600g~1kg程度増えていきます。ただし、体重の増え方には個人差があるため、1日単位で増えていないからといって焦る必要はありません。母子手帳にも記載されている、厚生労働省が発表している成長曲線の中で、赤ちゃんの体重がゆるやかでも増えていれば大丈夫です。
【月齢別】赤ちゃんの平均体重
月齢 | 男の子 | 女の子 |
---|---|---|
出生時 | 2.98kg | 2.91kg |
生後1ヶ月 | 4.78kg | 4.46kg |
生後2ヶ月 | 5.83kg | 5.42kg |
生後3ヶ月 | 6.63kg | 6.16kg |
生後4ヶ月 | 7.22kg | 6.73kg |
生後5ヶ月 | 7.67kg | 7.17kg |
生後6ヶ月 | 8.01kg | 7.52kg |
生7ヶ月 | 8.30kg | 7.79kg |
生後8ヶ月 | 8.53kg | 8.01kg |
生後9ヶ月 | 8.73kg | 8.20kg |
生後10ヶ月 | 8.91kg | 8.37kg |
生後11ヶ月 | 9.09kg | 8.54kg |
生後12ヶ月(1歳) | 9.28kg | 8.71kg |
赤ちゃんのおしっこの回数や色をチェックする
赤ちゃんが母乳やミルクを飲めていないと、水分不足で脱水症状になってしまうことがあります。おしっこの回数や色で、水分不足かどうかを見ることで、母乳やミルクが足りているのかを判断することもできますね。赤ちゃんのおしっこの回数は1日に平均6回程度と言われています。オムツ替えの時におしっこをほとんどしていないことが続いたり、半日以上おしっこが出ていない場合は脱水症状の可能性があるので、母乳だけで頑張っていたらミルクにも頼ってみましょう。いつもより赤ちゃんのおしっこの色が濃い場合も水分が足りていないサインなので、母乳やミルク、赤ちゃん用の麦茶などで十分な水分補給を行いましょう。
次のページでは授乳時間が短いときにどうすればいいか、授乳時間が長いときは切り上げるべきかをご紹介します。