赤ちゃんのうつぶせ寝はダメって本当? うつぶせ寝をしていたら仰向けに戻したほうがいいの?
目次
うつぶせ寝は危険だらけ? うつぶせ寝にメリットはないの?
うつぶせ寝のリスクばかりを述べてきましたが、メリットもいくつかあります。ひとつは熟睡しやすくなること。赤ちゃんのうつぶせ寝の体勢は、ママのお腹の中にいたときの体勢に似ているため、安心感が得られるのです。安心して深く眠れることによって、呼吸がしやすく血液の循環がよくなる効果もあります。
また、うつぶせ寝で寝るといびきや夜泣きが減るともいわれています。寝返りをしてうつぶせ寝になった赤ちゃんをあおむけ寝に戻すと、ぐずって起きてしまうことがありますが、これはその赤ちゃんにとってうつぶせ寝が心地よい体勢だから。さらに、同じ月齢に比べて小柄な赤ちゃんや呼吸器に問題のある赤ちゃんは、うつぶせで寝ることで呼吸や心拍の状態が落ち着きます。
その他にも胃の入り口が上向きになることで胃の中の物が逆流せず吐きにくくなったり、お腹に自分の体重がかかることで胃が圧迫され、ゲップが出やすくなったりするメリットもあります。
赤ちゃんがうつぶせ寝をしていたら仰向けに戻すの?
SIDSを防止するために仰向け寝が推奨されていますが、うつぶせ寝が好きな赤ちゃんは意外と多いもの。赤ちゃんがうまく寝ついたところを仰向けに戻して泣かれてしまうはパパママとしても心苦しいですよね。保育園などでは、5分おきに子供の寝相をチェックしてうつぶせ寝の子は、仰向けに戻されることもあります。
しかし、厚生労働省が発表しているSIDS予防のQ&Aや米国小児科学会のSIDSに関する勧告では、、赤ちゃんがあおむけからうつぶせと、うつぶせからあおむけのどちら側からでも自分で寝返りができるようになったら、あおむけ寝の姿勢に戻す必要はないとされています。
うつぶせ寝は子供が1歳になるころまでは避けたい
個人差がありますが、赤ちゃんが寝返りできるようになるのはだいたい生後7ヶ月から。乳幼児突然死症候群(SIDS)防止の観点からいえば、1歳になるまではうつぶせ寝を避けた方がよいでしょう。厚生労働省も赤ちゃんが1歳になるまでは、あおむけ寝を推奨しています。ですがこれはあくまで自由に寝返りができない赤ちゃんの場合。赤ちゃんは寝返りができるようになると、自分が好きな態勢で眠るようになります。
いつもあおむけ寝の赤ちゃんや、うつぶせ寝ばかりの赤ちゃん、そのどちらも好きな赤ちゃんと、それぞれ好む寝方があります。あおむけ寝からうつぶせ寝に自然となった赤ちゃんの体勢を無理に直す必要はありません。風邪気味だったり、保育園に行きはじめたりしたときなど、いつもと環境が異なる際は気をつけた方がよいですが、必要以上に心配する必要はないでしょう。
うつぶせ寝の基本を守ることが大切!
1日の多くを眠って過ごす赤ちゃん。生後1ヶ月の赤ちゃんの睡眠時間は1日15時間〜20時間ほど。生後6ヶ月〜1歳くらいの赤ちゃんでも、11時間〜13時間眠っています。気持ちよさそうに眠る赤ちゃんの姿に癒されるパパやママも多いことでしょう。その一方で、赤ちゃんの悲しい事故の多くが就寝中に起きているのも事実。とはいえ、あまり神経質になりすぎてはパパやママがしっかり睡眠を取れずに疲弊してしまいます。
親が疲れていると、添い寝時に赤ちゃんに覆いかぶさってしまうこともあるので、可能なときは一緒にお昼寝をするなどして、極力疲労を溜め込まないことが大切です。そして、赤ちゃんが自由に寝返りをできるようになるまでは、うつぶせ寝をさせない。うつぶせ寝ができるようになったら、寝具や衣類、ベッド周辺に物を置かないなど、基本的な対策を事前に講じておくようにしましょう。