【管理栄養士監修】離乳完了期(パクパク期)の進め方と食事量、おすすめレシピを紹介!
目次
監修者紹介
離乳完了期はいつから?
離乳完了期の目安は1歳~1歳6ヶ月ごろ
離乳完了期の目安は1歳~1歳6ヶ月ごろです。離乳完了期はパクパク期とも言われ、形のある食材を噛んで飲み込めるようになるのが特徴です。食事からエネルギーや栄養素の大半を補うことができるようになれば、いよいよ離乳食が完了です! だんだん母乳やミルクを飲まなくなり、卒乳する赤ちゃんもでてきます。この頃の赤ちゃんの成長には個人差がありますが、生活リズムが整ってきたり、少しずつ歩けるようになったり、奥歯が生え始めたりします。
離乳完了期の進め方のポイント
離乳完了期をどのように進めていけば良いのか、「調理」「離乳食のあげ方」「授乳」の3つのポイントに分けてご紹介します。
離乳完了期進め方のポイント1:調理
ポイント1は離乳完了期の調理についてです。まず、食材の固さはやわらかい肉団子くらいを目安にしてください。ごはんは、離乳完了期前半は軟飯、後半は大人と同じ固さに進めていきます。うどんは指で潰せるくらいになるようにやわらかく煮て、2~3cmの長さに切ります。野菜は1cm角の大きさで、同じく指で潰せるくらいのやわらかさになるように加熱します。
うまく食べられるようであれば、だんだんと食材の大きさを大きくしていってみてください。そしてついに、大人の料理の取り分けができるようになります。材料をいつもより少し小さめに切ると簡単に取り分けることができますよ。ただし、 味付けが濃くなりすぎないように気をつけましょう。濃い味を覚えてしまうと薄味のものが物足りないと感じるようになります。すると大人になるにつれ、濃い味を欲するようになり生活習慣病のリスクが高まってしまいます。
味付けは昆布・カツオのだしや野菜スープをうまく活用すると良いでしょう。食事のメニューは「炭水化物、ビタミン・ミネラル類、タンパク質」のバランスの良いものを考えるようにしてくださいね。
離乳完了期進め方のポイント2:離乳食のあげ方
ポイント2は離乳食のあげ方についてです。あげ方で気をつけることは3つです。1つ目は1日3回食にすることです。離乳後期から3回食を始めていると思うので、そのまま続けてください。 2つ目は「ごはん、おかず、汁物」の三角食べを意識することです。三角食べでいろいろな固さのものが混ざることで、噛む回数が増えたり、味の調和を感じることができるようになります。
3つ目は、おやつをあげる場合に時間を決めて1日1~2回あげるようにすることです。この時期の子供にとってのおやつは、食事ではとりきれない栄養を補うための重要なものです。そのため、お芋や乳製品、果物などをあげるのがおすすめです。月齢にあった赤ちゃん用の薄味のおせんべいや、ビスケットなどもあげることができます。
離乳完了期進め方のポイント3:授乳
ポイント3は離乳完了期の授乳についてです。離乳完了期では、不足している栄養を補うために、牛乳やフォローアップミルクを1日400ミリほどあげると良いでしょう。また、離乳食で栄養をしっかりととることができていれば、卒乳をすることもできます。赤ちゃんの様子をみつつ、少しずつ卒乳を進めていきましょう。
離乳完了期の1日のスケジュール例
時間 | 食事内容 |
---|---|
7:00 | 離乳食 |
10:00 | フォローアップミルク+おやつ |
12:00 | 離乳食 |
15:00 | フォローアップミルク+おやつ |
18:00 | 離乳食 |
離乳完了期は1日3食、朝昼夜の決まった時間に食べさせます。離乳食で、ムラ食いや好き嫌い、食べる量が少ないなどで、不足している栄養を補うためにフォローアップミルクをあげる場合もあります。フォローアップミルクは1日2回を目安にあげましょう。おやつをあげる時は、離乳食をあげる時間に気をつけて、果物や赤ちゃんせんべい、ビスケットを1〜2枚程度をあげても大丈夫です。
離乳完了期の1回の食事量
厚生労働省が発表している「授乳・離乳の支援ガイド 実践の手引き」によると、離乳完了期の1回の食事量目安は、軟飯90g〜ご飯80g、野菜・果物40〜50g、肉または魚15〜20gです。肉や魚の代わりに豆腐50〜55gまたは、全卵1/2個〜2/3個または、乳製品100gを目安としています。軟飯は茶碗1杯分、ご飯は茶碗8分目を目安にするとわかりやすいです。ウィンナーやハムなどの加工食品は塩分の少ないもの、発色剤(亜硝酸ナトリウム)を使用していないものを選ぶようにしましょう。発色剤(亜硝酸ナトリウム)は毒性も高く、摂取し続けると発癌の可能性があると言われているため注意が必要です。
軟飯1杯に代わるエネルギーは、茹でうどん 1/2玉弱(91g)、マカロニ 子供茶碗4分目(25g)、8枚切り食パン 1枚弱(36g)、オートミール 大さじ4、さつまいも 中1/3本(72g)、じゃがいも 1個(126g)などです。
離乳完了期から食べられる食材
種類 | 食材 |
---|---|
炭水化物 | 米(軟飯〜ご飯) |
タンパク質 | ハム、ウインナー、エビ、カニ、あさり、しじみ |
卵・乳製品 | 卵(全卵1/2〜2/3) |
離乳完了期で使用できる調味料
離乳完了期になると、離乳後期までに使用することができる「バター、しょうゆ、砂糖、塩、みそ」などに加え、「ケチャップ、マヨネーズ」もあげることができるようになります。ケチャップは味が濃いため、ごく少量を使用するようにしましょう。マヨネーズは生卵を使用しているため、始めは加熱してからごく少量を与えるようにしてください。
また、はちみつは要注意です! 1歳未満の子供がはちみつを食べると、乳児ボツリヌス症にかかる危険性があります。1歳を過ぎても、少量で様子をみながらあげるようにしましょう。1歳未満の子供には、はちみつ入りのお菓子や飲料もあげないように注意してくださいね。調味料以外でも、海苔やきなこで風味を変える方法もあります。海苔を使う場合は口にくっついてしまわないように、小さくちぎってあげると良いですよ。
まとめ:離乳食トレーニングも後少し、焦らず楽しく食事を楽しみましょう
離乳完了期に入ると、いよいよ離乳食終了へのカウントダウンがはじまります。大人と同じ料理が食べられるようになると、ママの食事の用意や外食時もだいぶ楽になりますよね。離乳完了期の進め方や注意点を参考にして、子供の様子をみながら少しずつ食事のリズムを整えていってください。離乳食が思うように進まないときも焦らずに、まずは楽しい食事の時間を過ごせるようにしてみましょう。