【管理栄養士監修】離乳食でバナナはいつから大丈夫? アレルギーやレシピ、冷凍保存の方法を紹介
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監修者紹介
離乳食でバナナはいつから食べさせても大丈夫?
バナナは、離乳期全体を通して食べることができる食材です。ただし離乳初期といわれる5ヶ
月~生後6ヶ月頃にバナナを使う場合はなるべく加熱したものをあげると安心です。果物は生で食べるものと思いがちですが、生では菌に弱い赤ちゃんには少し不安があります。離乳食でバナナの加熱をするのはアレルギーの恐れをできるだけ避ける意味合いもあります。
バナナは甘みがあるので赤ちゃんの食べ進みもよく、バナナ単体ではもちろん、ミルクや野菜と組み合わせて与えることもできます。バナナは栄養豊富で消化にいいので、離乳初期からぜひ与えたい食材です。またバナナはカットやペースト加工がしやすく、加熱してもおいしい果物なのでパパママも使いやすいですね。
バナナにはどんな栄養があるの?
バナナにはビタミンB6、カリウム、マグネシウムなどの栄養素が豊富に含まれています。特にビタミンB6は血や筋肉をつくり、神経を整える役目があります。カリウム、マグネシウムは身体の水分量を調節したり、歯や骨をつくるのを助けてくれます。いずれも赤ちゃんだけでなく大人も不足しがちな栄養素なので、上手く取り入れていきたいですね。
バナナと食べ合わせのいい食材は?
バナナは甘いので、同じく甘みのあるにんじんやさつまいも、かぼちゃといった野菜との相性がとても良いです。バナナの甘みを生かして、ほうれん草や小松菜といった葉物の苦味をやわらげることもできます。ほかにもきな粉やヨーグルトなどとあわせると、デザート感覚で赤ちゃんにバナナを与えることができますよ。バナナと相性のいい食材をいろいろ試してみてもいいですね。
バナナでアレルギーが出ることはある?
バナナは「特定原材料に準ずる20品目」のひとつで、アレルギー反応を起こす可能性がある食材です。初めて赤ちゃんにバナナを与える際は、加熱したものを離乳食スプーン1杯程度から与え、バナナ以外に初めて与える食材がないようにしましょう。赤ちゃんに初めて与える食材が一度の食事で2品目以上あると、万が一アレルギー反応が出た時にどの食材が反応したのか特定しづらくなるので気をつけましょう。
バナナを選ぶ時のポイント
どのスーパーでも1年中置かれているバナナですが、どのようなバナナを選ぶとおいしく食べられるのでしょうか。
有機JASマークがついているものがおすすめ
市販されているバナナのほとんどが海外からの輸入品なので、農薬などが心配なパパママもいるかもしれませんね。気になる方は、バナナに限らず「有機JASマーク」というマークがついた商品を選ぶと安心です。「有機JASマーク」は、農薬や化学肥料といった科学物質に頼らず自然農法で生産された食品を表しています。赤ちゃんに食べさせるものだからこそ、品質もチェックしてあげたいですね。
房や茎、バナナの形や色で見極める
皮が青っぽいバナナはまだ完熟しておらず、実は少し固く甘みも少ないです。室内で保管することで追熟することができるので、その分完熟するまで保存期間が長いとも言えます。子供が数人いたり大人もバナナを食べる場合は、もう少し全体的に黄色くなったバナナを購入した方がすぐにおいしくバナナを食べられるでしょう。バナナは一房に数本の実がついて販売されていることが多いので、ご家庭でのバナナの消費ペースなどを考えて選ぶといいですね。
バナナの房の付け根部分がしっかりとしていて、茎が太く短いバナナがおいしいとされています。バナナの房や茎、実の先端部分には農薬が溜まりやすいとされているので、この部分はしっかり取り除いてから赤ちゃんに与えることをおすすめします。バナナの形は角ばったものよりも、丸みを帯びたものを選びましょう。
シュガースポットは甘い証拠
バナナの皮に出てくる黒い斑点を「シュガースポット」と言います。シュガースポットが出ているバナナは、完熟してきた甘いバナナの目安となります。購入してすぐに赤ちゃんに食べさせてあげたい場合は、シュガースポットが出始めているバナナを選ぶと甘くて赤ちゃんの食べ進みがよくなるかもしれません。
バナナは購入後すぐに冷蔵庫で保管するとシュガースポットが出にくく、常温保存すると早く熟れます。完熟ししたものはすぐに傷んでしまうので、なるべく早く消費するか、シュガースポットが出てからすぐに食べない場合は冷蔵庫で保管するようにしましょう。またバナナの皮に傷がついた場合、その傷も茶色くなりますがシュガースポットではありません。傷ついたものは劣化も早いので注意しましょう。
はじめは離乳食のバナナを加熱してあげよう
バナナに限らず離乳食を作る際は、基本的にどの食材も加熱してから使うようにとされていることが多いです。バナナのような果物でも加熱する必要があるの? と思うパパママもいるかもしれませんが、加熱することで殺菌や酵素の働きを止める効果があるので、離乳食期で特に赤ちゃんが初めて食べる食材の場合は、加熱したバナナを与えましょう。またバナナの実は、加熱すると甘みや香りが強くなります。最初は加熱したペースト状のバナナを離乳食スプーン1杯程度から与え、徐々に量や形状を変えていくといいでしょう。
離乳食のバナナの加熱方法は?
バナナを加熱する際は、電子レンジを使うと簡単で便利です。バナナ1/2本あたりを食べやすい大きさにカット、またはペースト状に潰して耐熱容器に入れ、電子レンジで30~40秒ほど加熱しましょう。加熱しすぎるとバナナが爆発することがあるので、様子を見ながら加熱するようにしてください。加熱が不十分だと感じたら、再度10秒ほど加熱して様子を見ましょう。またバナナを使用した離乳食レシピによっては、調理過程でフライパンやオーブントースターなどで加熱できる場合もあります。
離乳食で生のバナナが食べられるのはいつから?
離乳食で生のバナナを与える場合は、離乳中期以降から可能とされています。離乳中期以降であっても、バナナを与えるのが初めてであれば加熱したものを与える方が安心でしょう。初めて生のバナナを与える時は赤ちゃんの様子を見ながら進め、体調の変化がないことを確認してから量を増やしていけるといいですね。
離乳食のバナナは冷凍保存できる?
バナナは冷凍保存が可能な食材です。その時々の赤ちゃんが食べやすい形状で保存しておくと、離乳食の準備が楽ですよ。バナナの便利な保存方法をいくつか紹介します。
おすすめの冷凍保存方法1:丸ごと1本を冷凍
まずはバナナを丸ごと1本冷凍保存する方法です。皮をむいたバナナを丸ごと1本ラップで包み、そのまま冷凍庫に入れて保存します。まるごと凍らせたバナナは、そのまますりおろして使うことができます。バナナは凍らせても適度な柔らかさが残っているので、楽にすりおろすことができますよ。使う分だけすりおろせば、量を調整できるのも嬉しいですね。
ただしすりおろす時の体温でバナナが少し溶けてしまうので、何度も同じバナナをすりろして冷凍することを繰り返すと品質が落ちてしまうので注意しましょう。またバナナをすりおろす際は、ラップを巻いた部分を手で持つようにすると手が汚れず衛生的です。すりおろしたバナナは調理器具からの菌移りが考えられるのと、冷たすぎる食材は赤ちゃんには刺激になってしまうので、電子レンジ等で加熱すると安全です。
おすすめの冷凍保存方法2:バナナペーストを冷凍
次にペースト状にしたバナナを冷凍保存する方法です。皮をむいたバナナをフリーザーバッグ(またはポリ袋)に入れ、フリーザーバッグの口を閉じます。フリーザーバッグの上から麺棒や重みのある食器などを使って、バナナを押しつぶしましょう。手でもつぶすことができますが、麺棒などを使った方が滑らかなペースト状にしやすいです。バナナをより滑らかにしたい場合は、いったんフリーザーバッグからバナナを出してスプーンで潰したりザルで裏ごしするといいでしょう。
つぶしてペースト状にしたバナナはフリーザーバッグごと冷凍庫に入れて保存します。解凍する時は必要な量のバナナペーストをぽきっと折り、耐熱容器にいれて電子レンジで解凍します。冷凍庫に入れる前にペースト状にしたバナナをきれいに平らにして、菜箸などで折り目をつけておくと解凍する際に必要な量を折って取り出しやすいですよ。
フリーザーバッグやポリ袋を使ってバナナペーストを作ると、洗い物が出ずそのまま保存ができるので楽です。またフリーザーバッグを使わずに、食器の中でバナナを潰してペースト状にする方法も一般的ですよ。その場合は、製氷皿や離乳食用の保存容器に小分けにして冷凍保存しておくと便利です。
おすすめの冷凍保存方法3:輪切りのバナナを冷凍
最後は輪切りにしたバナナを冷凍保存する方法です。皮をむいたバナナを輪切りにし、フリーザーバッグに入れて冷凍庫で保存します。必要な分だけ取り出し、電子レンジで加熱します。包丁とまな板が必要になりますが、必要な量だけ解凍するのは先に述べた2つよりも簡単です。加熱後は輪切りのままでも、潰して使うこともできます。
次のページではバナナを使った離乳食レシピとベビーフードについてご紹介します。