
知育とは? 0歳~5歳の子供におすすめな知育教育を年齢別に紹介!
目次
知育ってどういう意味なの?
自分で考える力を育てるのが知育
「知育」と聞くと、専門的な教育を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか? 実は少し違います。「知育」とは、計算や読み書きなどの「学習能力」のことではなく、思考力や判断力、発想力といった「知的能力」を育てることを言います。
単に勉強のできる子を育てる、というものではありません。自分の置かれた状況を分析し、過去の経験と照らし合わせ、適切な選択をしていくこと。知育教育での「考える力」とはこのようなことを指します。
この「考える力」とは、「自分が嫌だと思うことは他人にもしない」思いやりの心であり、「自分はこう思うからこうする」であったりをイメージしてください。考える力は、子供が自分の意思で行動できる人間になるために必要な要素です。
子供の知育は何歳からスタートすればいい? いつまで続ければいい?
0歳児から知育ははじまっています
日々いろいろな事ができるようになっていく子供の姿を見ればわかるように、赤ちゃんの脳は、産まれた瞬間からどんどん成長を続けています。そのため、0歳児からでもできる知育教育はたくさんあります。
また「知育教育はいつまで続ける必要があるの?」という質問も多く見受けられます。多くの知育教育に関する書籍には乳幼児期に対する知育方法が載ってはいるものの、具体的にいつまでという期限は記載されていません。
「考える力を育てる」ことが知育なので、そこに終わりはないのかもしれません。ただ、今回の記事では、子供が家庭で過ごす時間が多い就学前の0歳~5歳児を対象とした具体的な「知育教育」についてご紹介します。
知育ってどういう方法で進めるのがいい?
知育教育の実践方法については
- 知育玩具などの専用アイテム、アプリを購入する
- 日常生活で工夫して知育教育を行う
- 知育教育を実践している教室に通う
の3つが主流となっています。それぞれについて詳しくご紹介していきましょう。
知育玩具や知育アプリ、知育菓子は絶対に必要?
知育玩具や知育アプリがないと知育教育ができないなんてことはありません。ただ、専用に作られた知育玩具や知育アプリは、小児科医が監修していたり、世界の知育方法を取り入れていたりとさまざまなアイデアが詰まっています。大人も一緒に遊べるようなクオリティの高い知育玩具や、アプリもたくさんあり、子供と一緒に遊んでみるのもいいでしょう。
具体的には、知育玩具だと「木のパズル」、「音の出る本」、「ブロック」などの人気が高く、知育アプリでは人気キャラクターのクッキングゲームや電車ゲームなど、好奇心をくすぐりながら考える力が養えるタイプが人気です。
勘違いされることも多いのですが「知育菓子は食べると賢くなるお菓子」ではありません。食べるまでの過程に楽しい作業が用意されていて、知育効果が期待できるお菓子です。お近くのスーパーマーケットでも何種類もの知育菓子が売られているはず。いつものおやつの代わりに、食べるまでの過程が楽しめる知育菓子を取り入れてみても良いでしょう。
家庭でも工夫すれば知育教育は実践できる?
知育玩具やアプリを購入しなくても、家庭でも知育教育を行えます。例えば、指先を使った遊びは知育に効果的だと言われており、「折り紙」、「紐通し」、「豆運び」などは家庭にあるものを使っても実践できるでしょう。
また、想像力を働かせる遊びとして「ごっこ遊び」も知育には効果的です。自分を何かに見立てたり、ぬいぐるみを生きてるかのように喋らせたり、子供にとってはよくある風景のため見逃してしまいがちですが、実はとても効果的な知育教育です。
絵本の読み聞かせやことば遊びも知育に良いとされています。「さかさことば遊び」や「お話作り」など、自分で考えながら話す行為は子供の脳に刺激を与え、成長を促してくれるのです。
知育教室に子供を通わせるのはどう?
月齢に合わせ、効果的な教材を使って適切な知育教育を行ってくれるのが知育教室です。一般的に0歳~小学校6年生までが知育教室の対象とされており、0歳~2歳までは親子で参加する知育教室が多いですね。
筆者も子供が生後半年くらいの時に、体験で知育教室に参加したことがありました。筆者が感じた知育教室のメリットは、子供が行動した際に「親がどのような対応を取ればよいのか」を知育観点から先生が指導してくれることです。見守るべきなのか、褒めるべきなのか、助けていいのか、などです。この行動ひとつが子供の成長を左右するのだと思うと、慎重になってしまいそう。
そういう意味で知育教育のプロにサポートしてもらえるというのは非常に心強かったです。知育教室の利用にはある程度の月謝もかかりますし、知育教室によってプログラム内容も異なるため、興味がある方はお近くの知育教室について調べてみることをおすすめします。
年齢別の知育教育の進め方
知育には、成長過程に合わせた適切な教育方法があります。どのタイミングでどんなことを子供に体験させてあげるといいのでしょうか? 年齢ごとにご紹介します。
0歳~1歳の知育方法:五感を刺激して脳を成長させる
0歳~1歳の赤ちゃんはまだねんね期で、言葉も話せず、自由に動くこともできません。しかし、その時期も脳はどんどん成長しています。0歳~1歳の赤ちゃんは、「見る」、「聞く」、「触る」感覚を通じて脳に刺激が伝わり、成長が促されます。また、これはなんだろう? と興味を抱かせることも大切です。では具体的にどんな遊びが良いのでしょうか?
カラフルなモビール
産まれてすぐの赤ちゃんにおすすめなのがモビールです。モビールと言われてもピンと来ない方は上の写真をご覧ください。糸などで薄い造形物を吊るしたモノで、インテリアアクセサリーでよく見かけますよね。これは実は知育玩具としても非常に人気です。
物をじっと見つめたり、動く物を目で追いかけたりする時期の赤ちゃんには、視覚から刺激を与えてみましょう。カラフルな物もたくさんありますが、生まれたばかりの赤ちゃんは曖昧な色合いを識別しづらいため、コントラストが強い色のモビールがおすすめです。
絵本の読み聞かせ
言葉を話し始める前の子供に絵本を読むことに違和感を感じる方もいるかもしれませんが、この時期の赤ちゃんは言葉をたくさん聞いて吸収しています。ママの声に耳を傾けたり、絵柄を不思議そうに見つめたり、時には手を伸ばして紙を触ってみたり、絵本の読み聞かせはいろいろな知育教育効果が期待できます。
積み木遊び
触ったり、投げたり、積み木同士のカチカチする感触や音も子供には刺激になります。口に入れて「固い」という感覚を知ったり、食べ物ではないと学んだり。積み木は知育に非常に役立ちます。何でも口に入れてしまう時期には、誤って飲み込まないような大きさを選んだり、口に入れても害のない塗料を使っているかなど、購入する際には気をつけて選びましょう。
動かすおもちゃ
一人でおすわりや、ハイハイができるようになったら目の前に動くおもちゃを置いてみましょう。興味を持って体を動かしたり、触ると動く、という新しい体験ができたりなど刺激がいっぱいです。音が鳴るボタンが付いていたり、動くとカタカタと音がしたりといろいろな仕掛けが付いたものもあるので、子供の興味に合わせて選んでみてください。
2歳~3歳の知育方法:指先を使って遊ぶ
自我が芽生えはじめ「イヤ! 」という意思表示が増えてくるのが2歳~3歳の時期です。パパママにとっては大変なイヤイヤ期ですが、イヤイヤ期も子供が成長している証です。話せる言葉が増え、体も自由に動かせるようになってきたこの時期は、指先を細かく使う遊びを通じてたくさん脳に刺激を与えてあげましょう。
簡単なパズルで遊ぶ
2歳~3歳になると、指を使ってしっかり掴み、手首をひねって回転させて、と複雑な動きができるようになります。パズルを型にはめる作業は角度調整など細かい動きを必要としてくるため、脳への刺激にあふれています。パズルは平面タイプや立体的なものまで形もさまざまなので、好きなパズルを試してみましょう。
シールを貼って遊ぶ
シールを台紙から剥いで貼る、という動きも指先を器用に使わないとできません。つまんだり、通したり、と細かい動きができそうなものをご自宅で探してみてはいかがでしょうか。
細いものを叩いて遊ぶ
闇雲に叩くのではなく、小さな的めがけて叩くという行為は指先や手首の動き、距離感などさまざまな能力を必要とします。また、細いものを穴に打ち込む作業だと、まっすぐ振り下ろさないと上手にできないこともあります。実は意外と高度な作業なので、知育教育効果が高い遊びです。
ビーズの紐通しをして遊ぶ
家にあるものでも指先を細かく使う遊びはたくさんあります。ビーズやストローなど穴の開いた所に紐を通す遊びは、大人でも集中しないと難しい作業です。
親子で一緒に料理
本物の食材を触らせて触感を楽しんだり、食べ物の名前を教えてあげてもいいですね。食材の型抜きや、混ぜたり握ったりなど子供でもできる作業はたくさんあります。大人の真似をしたがる時期でもあるので、パパママが見本を見せてあげながら一緒に料理を楽しみましょう。
4~5歳の知育方法:手と頭を使って遊ぶ
思考力が成長してきた4歳~5歳の時期におすすめなのは、「順序立てて考えること」や「数や形を認識すること」ができる遊びです。手先の動きもさらに器用になってきたので、指を使うおもちゃの難易度を少しずつ上げていきましょう。
複雑な形をした積み木や、ピースの数が多く細かいパズルに挑戦してみても良いでしょう。手や頭を使って「考えることが楽しい!」と子供が思えることを意識して、遊んであげてみてください。
おりがみで遊ぶ
ずれないように丁寧に折るのには集中力が必要ですし、手先の動きも難しくなってきます。また、おりがみを「次はこうして、ここを折って」と順番どおりに進めていくためには、頭を使って考える必要があります。おりがみには一枚の紙から何通りもの物が完成する楽しみがありますし、「作ったものが何に見える?」など想像力を働かせる遊びもおりがみで楽しむことができます。
少し高度な積み木で遊ぶ
小さい頃にはただ積んだり並べたりしていた積み木ですが、4~5歳になると完成形をイメージして積み木を積み上げることができるようになります。お城や車など子供が興味を持てるものを作るのがポイントです。複雑な形を作る時にはパパママも一緒になって考えて、作り方をアドバイスしてあげると良いですね。
少しピースの多いパズルで遊ぶ
50~60ピースくらいのパズルなら、4~5歳児になれば完成させる能力があります。最初はパパママがお手本を見せながら、少しずつ作っていきましょう。できあがった時の達成感を感じられるのもパズルの良いところです。同じパズルで何度も遊ばせて、自分で完成形をイメージしながら記憶をたどって作り上げていくのもおすすめです。
ままごとなどのごっこ遊び
おもちゃを使って遊びながら子供自身がストーリーを組み立てたり、誰かになったつもりで会話したりすることで、想像力や発想力が養われます。「他人の気持ちになって考えてみる」ことのベースになる遊びかもしれません。人形のお世話をしたり、ブロックで自分の部屋を作ってみたりなど、子供が思いつくままに自由に遊ばせてあげてましょう。
あやとり
昔ながらの遊びですが、知育教育にはとても効果的な遊びです。細かい指の動きもそうですが、あやとりは一つ順番を間違えると、全く違う形になってしまったり、細かく絡み合っていたものが一瞬で解けてしまったりと、驚きや発見が詰まっています。ここを取ったらどうなるかな? など考えながらパパママやお友達と一緒に楽しめる、おすすめの遊びです。
子供に知育教育をはじめるときの注意点は?
幼児期に行う知育教育は、子供が好奇心を抱き、楽しんで行えることが大切です。そのための注意点を大きく4つにまとめました。
子供を否定しない
考える力を育てるのが目的なので、その結果に正解や不正解はありません。決して子供を否定しないでください。その子なりに頑張って考え出したものをパパママに「違う」と否定されると、子供は自分で考えることをやめてしまいます。パパママにとっての正解にしか興味がない子供に成長してしまうかもしれません。
子供を誰かと比較しない
「●●ちゃんはできるのに」という表現は子供が「自分はダメだ」と考えてしまうきっかけになる可能性があります。いつも誰かと比較されていると、人と違うことを恐れて自分の考えを持たなくなってしまいます。「できるようになること」が知育教育のゴールではないことをパパママもしっかり肝に銘じておきましょう。
できなくても慌てない、成長を急がない
子供にも得意なものと苦手なものがありますから、パパママはそれをしっかりと見極めてサポートしてあげましょう。できないからといって無理やりやらせても子供は楽しくありません。「上手にできていなくても真剣に取り組んでいるから見守ってみよう」、「他に興味を持っていることはあるなら、そっちを試してみよう」など急がず慌てず子供を見守る姿勢も大切です。
子供の個性に合わせて進める
「●歳の子供にはこんな遊び方がおすすめ」と言われて子供にやらせてみたものの、全く興味を示さいことはよくあります。子供が興味を持たないことを無理やり続けさせても意味がありません。子供自身が興味を示し、楽しく進められることが重要です。子供一人ひとりに合った知育教育方法を取り入れていきましょう。
まとめ:子供が楽しみながらできる方法を見つけ、一緒に知育を楽しむ
ご紹介したように、知育教育の方法はさまざまです。この年齢には絶対にこれをやらなくてはならない、という教育方法ではありません。
この記事で紹介した知育教育についてはあくまでも参考にとどめ、実際に子供が興味を持った遊びを取り入れてみてください。「我が子にこんな発想力があったんだ!」と知ることはパパママにとってはこの上ない喜びです。、子供の可能性を見守りながら、それぞれに合った知育教育を子供と一緒に楽しんでください。