【管理栄養士監修】離乳食でさつまいもはいつからOK? 下ごしらえのコツやレシピなどを紹介
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監修者紹介
離乳食のさつまいもはいつからOK?
さつまいもは自然な甘さがあり離乳初期から使える食材です。さつまいもも他の食材と同様に初めは1回1さじずつから始めましょう。さつまいもはおかずだけでなく、おやつとしても重宝する食材です。調理もしやすいので上手く取り入れていきましょう。
さつまいもに含まれる栄養素は? 離乳食におすすめな理由
さつまいもに含まれる主成分は「でんぷん」です。このでんぷんは加熱によって甘みが増します。またビタミンCやB1、B6、などを豊富に含み栄養価が高いのが特徴です。さらにさつまいもを切って出てくる白い液はヤラピンという成分です。この成分は腸の動きを活発にしてくれるので赤ちゃんのお通じが良くなることも期待できます。
さつまいもの優しい甘味は赤ちゃんが食べやすく、煮込むととろみ付けにもなるので離乳食に適した食材と言えます。さつまいもは加熱し柔らかくなればペースト状に加工もしやすく、離乳食のアレンジレシピも豊富なので、離乳食に取り入れやすいですよ。
さつまいもを赤ちゃんに食べさせる時の注意点
さつまいもは離乳食にぴったりの食材ですが、先端は繊維質が多く固まっている場合があるので中央部分の柔らかい部分を使いましょう。赤ちゃんに初めてさつまいもをあげる時は、赤ちゃんの体調が良い時に試し、食べてから変化がないかなど食後の様子をしっかり見る必要がありますね。
さつまいもを水にさらしてから調理する
さつまいもはアクが強いので離乳食に使う場合は必ず水にさらしましょう。離乳食に使うさつまいもは、皮をむき、調理しやすいように輪切りにしたさつまいもを水にさらす方法がおすすめです。皮のすぐ下にアクの成分があるので、さつまいもの皮は厚くむいてから水にさらしましょう。
水にさらす際のさつまいもの厚さにもよりますが、5分~15分程を目安に水にさらします。さつまいもを水にさらすことは、アクを抜くだけでなく変色を防ぐ効果もありますよ。
アレルギーに注意する
赤ちゃんが初めて食べる食品はアレルギーが心配ですよね。さつまいもは食品表示法に含まれていない比較的アレルギーの心配が少ない食材ですが、全く心配がない訳ではありません。
さつまいもに含まれるデンプンやタンパク質が原因でアレルギーを発症することもあるので、赤ちゃんが初めてさつまいもを食べる際は、他の食材と同様に離乳食スプーン1さじからあげるようにしましょう。様子をみながら少しずつ量を増やしていけるといいですね。
さつまいもを下ごしらえする方法
さつまいもは食物繊維が豊富で特に皮の部分には繊維が多いので離乳食に使う場合には皮を厚くむきましょう。赤ちゃんの消化器官は未発達なので、繊維はしっかり潰します。さつまいもは加熱することで離乳食にも加えやすいので、加熱の方法と月齢に合った形状に加工する方法を紹介します。
加熱する
さつまいもの下ごしらえの方法の一つは加熱です。さつまいもは加熱すると甘みが増し、柔らかくなるので離乳食の下ごしらえにぴったりです。
電子レンジで加熱
さつまいもは電子レンジで簡単に加熱することができます。さつまいもを水洗いし濡れたペーパータオルでくるみ、その上からラップでさらにくるみます。加熱時間はさつまいもの大きさにもよりますが600Wで1分~2分程度加熱し、竹串がスッと刺されば出来上がりです。
離乳食に少量だけ使いたい時は、さつまいもの皮をむいて輪切りにして加熱しましょう。さつまいもは2㎝程度の厚さの輪切りだと熱が通りやすいのでおすすめです。
鍋で柔らかくなるまで茹でる
さつまいもを鍋で茹でると、水分を含んだ分柔らかくなり、離乳食の加工がしやすくなります。
さつまいもは丸ごと茹でることもできますが、30分以上時間がかかってしまうので、切ってから茹でる方法がおすすめです。切ったさつまいもを鍋に入れ、かぶる程度の水を入れ火を付けます。茹で時間の目安は1㎝輪切りで5分、1.5㎝輪切りで8分程です。
炊飯器でご飯と一緒に炊く
さつまいもは炊飯器でも加熱がすることができます。炊飯器で加熱する場合も、調理しやすいように、切ってから加熱するといいでしょう。
炊飯器にさつまいもと水を入れスイッチを押すだけで完了です。炊飯器でさつまいもを加熱する時は火加減などを見ておく必要がないので、便利ですよね。さつまいもの大きさにより一緒に入れる水の量の調節が必要ですが、100㏄~さつまいもが隠れる程度の水の量をおすすめしているレシピがあります。
さつまいもをそのまま、もしくはアルミホイルに包みお米と同時に炊く方法もあるので試してみたいですよね。ご飯を炊くついでにさつまいもの加熱ができれば、一石二鳥ですね。
赤ちゃんの月齢に合わせて「すりつぶす・刻む」
加熱したさつまいもは月齢や赤ちゃんの食べ進み具合に合わせてすりつぶしたり、刻んだりして調理します。
離乳初期では、裏ごし器を使い、さつまいもの繊維質が残らないようペースト状にしましょう。離乳中期、後期と進むにつれ、さつまいもの形状を徐々に大きくしていきます。さつまいもが少量の場合はフォークの背や裏ごし器でつぶし、量が多い場合はジップロックなどに入れて綿棒でつぶす方法がおすすめです。さつまいもの硬さを少しずつ残していくことで、離乳食で赤ちゃんの噛む練習にもなりますよ。
さつまいもの離乳食は冷凍保存できる?
さつまいもの離乳食は冷凍保存できます。冷凍保存する際は、加熱して裏ごしをしたさつまいもや細かく刻んださつまいもをフリーザーパックやラップ、製氷皿に入れて小分けして冷凍します。赤ちゃんの成長に合わせて、1食分に使う量を小分けして保存しておくと、離乳食の準備の際に便利ですよ。冷凍したさつまいもは、加熱して使用しましょう。
離乳食用の製氷皿にはフタが付いているものもあるので、ぜひチェックしてみてください。ジップロックで保存する場合は空気しっかり抜いてから平にし、1回の量にすじ目をつけると使いやすいのでおすすめです。冷凍したさつまいもは2週間程保存することができます。
さつまいもを選ぶ時のポイントは?
おいしいさつまいもを選ぶ時は、さつまいもの皮の色を見ます。さつまいもの皮の色が鮮やかででツヤがあり傷や斑点のないなめらかなものを選びましょう。
さつまいもの品種により太さもさまざまですがふっくらしていて、密が出てきているものが甘いさつまいもの目印です。細くひげ根のあるものは繊維が多くて離乳食には適しません。
さつまいもの正しい保管方法は?
さつまいもは新聞紙に包んで涼しい場所で保管しましょう。さつまいもは寒さに弱いので冷蔵庫には入れないで保存しましょう。保存状態によりますが、さつまいもは約2週間~数ヶ月保存することができます。さつまいもに土がついた状態だとより長く保存できますが、スーパーで売っているものは土が落とされているものが多いので、早めに食べることをおすすめします。
さつまいもと食べ合わせがいい食材は?
さつまいもと食べ合わせが良い食材を紹介するので、参考にしてみてくださいね。
みそ
さつまいもとの食べ合わせがいい食材の1つ目は「みそ」です。みそはさつまいもに不足するタンパク質を補ってくれます。さらにみその中の乳酸菌がさつまいもの食物繊維と一緒に腸内環境を整えてくれる効果が期待できます。
みそ汁の具材にさつまいもを入れるのもおすすめです。甘みのあるみそ汁になり、お湯に溶け出した栄養ごと食べることができますよ。だしを強めに効かせてみそを少なめにすることでさつまいもの甘みが引きたちます。赤ちゃんとパパママが同じメニューを食べられる点も嬉しいポイントですね。
りんご
さつまいもとの食べ合わせがいい食材の2つ目は「りんご」です。りんごもさつまいもも食物繊維が豊富なので便秘気味の赤ちゃんにおすすめです。
りんごの水分がさつまいもを食べやすくする効果もあり離乳食によく使われる組み合わせです。りんごとさつまいもを一緒にコンポートするとおやつになります。旬の時期に多めに作っておけば冷凍もでき、大人はシナモンをかけると立派なデザートになりますよ。
次のページでは、さつまいものおすすめレシピとさつまいものベビーフードを紹介します。