添い乳は危険? 安全なやり方やメリット・デメリット、注意点を紹介!
目次
添い乳の注意点は? 安全に添い乳するポイント
「添い乳は危険」との見解もありますが、具体的にどのようなリスクがあるのでしょうか。
添い乳で赤ちゃんが窒息してしまう事故も
添い乳はママが横になりながら授乳をするので、ママは睡眠不足でうとうとしがちになるでしょう。そのままママが寝入ってしまうと、寝返りを打った拍子にママの体が赤ちゃんに覆いかぶさり赤ちゃんの口や鼻をおっぱいで塞いでしまう可能性が高くなります。2019年にも、授乳中にママが寝てしまい赤ちゃんが窒息死するという痛ましい事故がありました。
出産のダメージに加えて睡眠不足や育児疲れが重なり、産後のママは心身ともにクタクタです。特に赤ちゃんが低月齢のころは、ママの体がどんなにつらくても授乳をしなければなりません。添い乳は横になりながら授乳できるのでママの体は楽になりますが、痛ましい事故のリスクもあるため「やらずに済むならほかの方法を試した方がいい」ことの1つと言えるでしょう。
添い乳で赤ちゃんを窒息させないために気を付けること
育児はママやパパが元気であることが大前提です。ママの体がつらい時は、赤ちゃんの窒息に気を付けながら添い乳を試してみてもいいでしょう。とくに赤ちゃんに覆いかぶさるような姿勢での添い乳は危険です。おっぱいの左右を変えるときには、ママの寝る位置を変えて、必ず赤ちゃん側のおっぱいで添い乳をするようにします。
ママの眠気が強い時はできるだけ添い乳を避けてください。どうしても添い乳をする時は、パパなどほかの家族に「添い乳をするので寝ていたら起こして」などと声をかけておいたり、携帯電話でアラームをセットしておいたりすると安心です。添い乳したまま赤ちゃんを寝かしつけると、赤ちゃんがむせたり母乳を喉に詰まらせたりするおそれがあります。必ずおっぱいから赤ちゃんの口を離して寝かしつけましょう。
添い乳の卒業方法
最初は添い乳が楽だと感じていても、赤ちゃんが成長したのに夜間に何度も求められてママが負担に感じる事態も出てくるでしょう。添い乳が癖になってしまうと、ママと赤ちゃんの負担にならずに添い乳を止めることは難しくなります。赤ちゃんが生後7~8ヶ月ごろになり、離乳食を食べている、体重が成長曲線に沿ってしっかり増えているなど赤ちゃんの健康状態に問題がなければ、夜間に授乳しなくても問題ありません。赤ちゃんの月齢が上がるほど添い乳を止めるのが難しくなるので、少しずつ添い乳を止められるようにするといいでしょう。
添い乳の卒業方法1:夜間の授乳を止め、ほかの方法で寝かしつける
夜間に赤ちゃんが泣くと、すぐに添い乳をするママも多いでしょう。しかし、「泣いたら授乳」を繰り返すと、赤ちゃんは「泣けばおっぱいがもらえる」「おっぱいがないと眠れない」と覚えてしまいます。
赤ちゃんが泣いたら背中をトントンする、絵本を読み聞かせる、湯冷ましを飲ませるなど、ほかの方法での寝かしつけを試してみてください。最初は赤ちゃんがおっぱいを求めて泣き続けるかもしれませんが、次第にほかの方法でも赤ちゃんが寝つけるようになるでしょう。パパが赤ちゃんの寝かしつけをすると、気持ちを切り替えられる場合もあります。
月齢が上がるほど、スムーズにほかの方法に切り替えることは難しくなります。赤ちゃんが大泣きしてパパママの心が折れそうになる日もあるでしょうが、ここでほかの方法を諦めて添い乳に戻すと、赤ちゃんは「ここまで泣けばおっぱいがもらえる」とさらに覚えてしまうかもしれません。
添い乳の卒業方法2:日中にたくさん遊び夜はぐっすり寝かせる
授乳で赤ちゃんを寝かしつけている場合、急にほかの方法に切り替えるのは難しいものがあります。赤ちゃんの生活リズムを整えて午前中を中心にたっぷり遊ばせるようにしましょう。いつも添い乳で寝ていた子も、遊び疲れて授乳せずに寝てくれる日が出てくるでしょう。添い乳しないで眠れる寝つける日が徐々に増えて、そのまま添い乳を卒業できることもあります。
添い乳時や添い乳卒業時にあると便利なグッズ
添い乳に挑戦したいというママに、あると便利なグッズを紹介します。まだ添い乳に慣れていなくてやりにくい時や、そろそろ添い乳を卒業したいと考えた時に、少しでも助けになるグッズがあるとスムーズになるためおすすめです。
添い乳時にあると便利なグッズ1:傾斜枕 授乳クッション
三角錐の形になっている授乳クッションです。赤ちゃんの体がグニャグニャしていてもしっかり支えられ、ママも授乳しやすい工夫をしています。
添い乳卒業時にあると便利なグッズ2:おしゃぶり
添い乳での寝かしつけの代わりにおしゃぶりを使う方法もあります。ラテックスアレルギーの原因となるタンパク質を除去してあり、アレルギーの心配もありません。赤ちゃんがママの乳首を吸った時の形に近づけているため、より赤ちゃんの口にフィットし歯並びに影響を与えにくいとされます。
添い乳はうまくできればママの負担がぐっと減る
添い乳はママがつらいときの救世主です。添い乳には窒息の危険がありますが、寒い時期や体を起こすことがつらい時など試してみてもいいでしょう。心配や負担な場合は保健師や助産師に相談すると安心できます。初めて添い乳に挑戦する場合、できるだけほかの家族に近くで見守ってもらうことが重要です。
赤ちゃんにとっても添い乳はスキンシップに効果的です。添い乳を上手に使って頻回授乳や夜間授乳を乗り切りましょう!