赤ちゃんや子供の健康のために部屋の換気が大切な理由は? 家の空気を綺麗にする方法
家や部屋の換気が大切な理由とは?
家の室内の空気には、さまざまな物質が浮遊しています。閉め切っていると、ハウスダストと呼ばれるカビやダニ、風邪やインフルエンザのウィルスなど多くの有害物質が部屋中に漂うことになります。特にノロウィルスのような空気感染するウィルスは、外へ排出しない限り感染拡大の可能性が高くなるため、換気は非常に大切な行為と言えます。
乳幼児は抵抗力が弱いため、小さな赤ちゃんがいる場合は特に部屋の中にウィルスを滞留させたくないですよね。また、部屋の中にはあらゆるアレルゲン(アレルギーの原因物質)や埃も漂っています。乳幼児は免疫系統がまだ不完全なため、さまざまな物質の刺激をダイレクトに受けてしまうので注意が必要です。アレルギーや喘息を引き起こす可能性があるハウスダストを除去するためにも換気は必要不可欠と言えます。
部屋の換気をするメリットとは?
部屋の換気の必要性について述べましたが、具体的に換気にはどのような作用があるのでしょうか。次に、部屋の換気をするメリットをご説明します。
- 新しい空気を取り込む
- 室内の有害物質を排出する
- 臭いを排出する
- こもった湿気を逃がす
- 室温を調節する
- リフレッシュ効果がある
部屋の換気には、健康面に直接関わる部分に多くの効果があります。小さな赤ちゃんがいる場合、どうしても室内で過ごす時間は長くなりますよね。一日の大半を過ごす環境を、より衛生的に保つために部屋の換気は非常に大切な行為なのです。
部屋の換気の方法
部屋の換気には効果的で正しい方法があるのですが、意外と把握していない方も多いですよね。また、部屋の形状や仕様は住宅によって異なるため、換気のコツもそれぞれ違います。それでは部屋の換気の効果的な方法をご紹介します。
部屋の換気方法1:窓が2ヶ所以上ある部屋
窓が同じ空間の中に2ヶ所(もしくはそれ以上)あるのが一般的な住宅の造りですが、この場合は比較的簡単に換気することができます。部屋の換気には空気の流れを作ることが重要なので、対角に位置する窓を開けるようにしましょう。窓は5センチ~15センチほど開けてあれば十分です。対角に窓が無い場合は、扇風機や換気扇などを使って空気を回すと効果的です。
部屋の換気方法2:窓が1ヶ所の部屋
窓が1ヶ所しかない場合は、部屋のドアも開け、更にその先の窓や玄関を利用することになります。換気には空気の流れを作る必要があるので、窓を開けたら部屋のドアも開け、対角に位置する部屋の窓や、玄関を開けて空気を通しましょう。こちらも、対角線上に出口が無い場合や玄関を開けたくない場合は、換気扇の使用がおすすめです。
部屋の換気方法3:窓がない部屋
少し珍しいですが、窓がない部屋もありますよね。近年の住宅は、24時間換気システムの設置が義務付けられているので、窓がなくても給気口や排気口から換気されることが多いのですが、そうでない場合は部屋のドアを開放するしかありません。部屋のドアを開け、別の部屋の窓や玄関を開けて外気を取り込みましょう。そのままでは空気が流れ込みにくいので換気扇や扇風機、サーキュレーターを活用する必要があります。
部屋の換気にまつわるQ&A
換気と一言で言っても、所要時間や頻度、時間帯にタイミングなど気になる部分も多いですよね。続いては、部屋の換気にまつわる疑問についてご説明します。
部屋を換気する時間はどのくらいが理想?
基本的な部屋の換気の方法については前章で述べましたが、一体どれくらいの時間行えば良いのでしょうか。実は、部屋の換気は想像以上に短時間で済みます。よほど広い部屋で無い限り、換気時間は5分前後で十分と言われています。
部屋を換気する頻度はどのくらいがいいの?
部屋の換気の頻度ですが、2時間に1回程度で、朝から夕方までに4~5回が理想的とされています。赤ちゃんがいる場合、室温の変化や外の騒音などでこのペースは難しいこともありますが、無理のない範囲で数時間ごとに換気するようにしましょう。
部屋を換気するタイミングはいつがベスト?
換気に最も適しているタイミングは朝と言われています。朝は、夜の間にこもった部屋の空気を入れ替えるために最低限、換気しておきたいですね。その後は、湿度が低いと言われるお昼過ぎ~夕方の時間帯に数回換気するとより効果的でしょう。
空気清浄機やエアコン使用時は
エアコンを使う際、室温の調節と換気も兼ねていると考えがちですが、実はエアコンには換気の機能はありません。「室外機があるのになんで?」と思いますよね。室外機は空気の排出機能のみで、外気を取り込んでいるわけではないのです。また、空気清浄機も同様に、室内の空気を濾過して綺麗にしていますが、新しい空気を取り込む機能はありません。つまり、エアコンや空気清浄機を使っていても換気したことにはならないので、窓を開けてしっかり空気を循環させることが大切です。
季節別、部屋の換気のときに気を付けるポイント
温度や湿度、ウィルスの量など季節によって室内の環境は大きく変わります。換気の方法も、季節や状況に合わせて調節することが大切です。では次に、換気をする上で季節別に気を付けたいポイントをご紹介します。
春に部屋の換気をするときの注意点
春の換気で気になるのは、なんと言っても花粉ですよね。特に乳幼児がいる場合、換気のときにアレルギー物質である花粉の侵入してくるのには注意してください。換気時に花粉の侵入を防ぐには、レースカーテンをしたまま窓を開けるのが有効と言われています。それでも入ってきてしまう花粉には、空気清浄機が効果的です。春はこれらのアイテムを上手く活用するのがポイントです。
梅雨に部屋の換気をするときの注意点
梅雨に気を付けたいのが、湿気とそれに伴うカビの発生です。雨が多いため、窓を開けると外の湿気を取り込んで、よりジメジメするのではないかと心配ですよね。でも、実は閉め切っているよりも、雨でも換気をした方が室内の環境には良いのです。カビの発生は湿度もさることながら、「空気が動かないこと」も大きな原因と言われています。できるだけ晴れ間や湿度が低いと言われている昼過ぎの時間帯に換気を心がけましょう。
夏に部屋の換気をするときの注意点
夏も、梅雨同様にカビに気を付けたい季節ですよね。エアコンをつけているから窓を開けたくないという人も多いですが、カビ菌を排出し部屋の湿度を調整するためにも換気は必要です。夏は換気によって室温が上昇することを心配する人もいますが、気温の低い午前中や夕方に行うようにして、温度と湿度のバランスを保つことが大切です。
秋に部屋の換気をするときの注意点
秋は、春のスギ花粉とは違って、ブタクサや稲の花粉が飛散するためアレルギーに気を付けたい季節です。更に、秋はダニのアレルギーも最も出やすい季節と言われています。気候が良いので換気の頻度は上がりますが、秋もカーテンや空気清浄機を活用してアレルゲンを吸い込まないように気を付けたいですね。
冬に部屋の換気をするときの注意点
冬の最大の不安要素はウィルスです。冬に気を付けたいポイントは、とにかくこまめに部屋の換気をしてウィルスを外へ排出することです。夏同様、エアコンを使用しているため室温を下げたくなくて換気を疎かにしがちですが、冬こそ頻回な換気が必要です。寒くても2時間程度で1度換気するように気を付けましょう。
部屋の換気に便利なアイテム
部屋の構造や季節によっては、ただ窓を開けるだけでは効果的な換気ができていないこともあります。そういった場合、換気の効率を上げてくれるアイテムを活用するのが賢明です。それでは、部屋の換気に便利なアイテムを5点ご紹介します。
アイリスオーヤマのサーキュレーター
サイズ |
18畳用 21cm×21cm×29cm |
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おすすめの時期 |
夏 |
おすすめポイント |
コンパクトながら送風がパワフルで、インテリアを邪魔せず換気効率をアップできます。左右だけでなく上下の首振り機能があるので、部屋の空気を満遍なく循環させることが可能です。リモコンがあるので操作性が良いのも魅力的。 |
シャープの空気清浄機
サイズ |
13畳用 40cm×23cm×61.5cm |
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おすすめの時期 |
春・秋 |
おすすめポイント |
強力な集塵機能で、花粉などの有害なハウスダストをしっかりキャッチします。運転モードも選べて、生活に合わせて使い分けられるのもポイントです。存在感のあるサイズですが、デザインがとてもスタイリッシュなので部屋の雰囲気を損ねません。 |
テクノスの扇風機
サイズ |
36cm×35cm×69~87cm |
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おすすめの時期 |
冬 |
おすすめポイント |
シンプルな性能と静音性が魅力の扇風機です。サーキュレーターだと風が強すぎると感じる方におすすめです。室温に影響せず空気を撹拌できるので、冬のエアコン使用時にも重宝します。気になるウィルスをスピーディーに排出することができ、価格も低めなので各部屋に設置するのも良いですね。 |
アットカーテンの花粉キャッチカーテン
サイズ |
一般的な窓の規格サイズ数種に対応 |
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おすすめの時期 |
春・秋 |
おすすめポイント |
室内に花粉が侵入するのを防いでくれるため、換気をためらっていた人にもおすすめです。付着した花粉は洗えばすぐ取れるのもポイント。どんな部屋にも馴染むシンプルなデザインで取り入れやすいですよ。 |
ORIAのデジタル温湿度計
サイズ |
9.5cm×8cm×2cm(親機) |
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おすすめの時期 |
一年中 |
おすすめポイント |
こちらは換気の際に気になる室温や外気温を一度に確認できる優れもの。外の気温や湿度が分かると、換気のタイミングを掴みやすいですよね。夏に気温の低い時間帯を探して換気したり、梅雨に湿度の低い時間帯を探したりと、換気に効果的なタイミングを逃しません。 |
まとめ
換気には、健康な生活に欠かせない作用があることが分かりました。特に小さい赤ちゃんがいる場合、室内の衛生管理はとても重要です。今まで漠然と換気を行っていた人も、一度方法やアイテムを見直してみると、より効果がアップするかもしれません。赤ちゃんも大人も健康で快適な生活を送るために、一年を通して効率的な換気を心がけたいものですね。