赤ちゃんのねんねトレーニングはいつから? おすすめ本や体験談を紹介
目次
ねんねトレーニングとは?
「ねんねトレーニング」とは、今まで授乳や抱っこで眠っていた赤ちゃんが、ひとりで眠れるようにする練習のこと。赤ちゃんは抱っこやおっぱいなど、「ママやパパがしてくれないと眠れない」という習慣がついていると、「ひとりで眠る力」がつきづらいといわれています。抱っこや授乳のコミュニケーションは眠る前にたっぷりと行い、寝る時はひとりで眠れるようにするのがねんねトレーニングの目的です。夜泣きがある赤ちゃんが自分ひとりで眠れるようになったら、パパママの負担はずっと軽くなりますよね。
ねんねトレーニングはいつから始める?
ねんねトレーニングは個人差はあるものの、昼夜の区別が付き始める生後5~6ヶ月頃が最適といわれています。生後3ヶ月ごろまでの赤ちゃんは、大人とまったく違う睡眠リズムで、3~4時間ごとに寝たり起きたりを繰り返します。
欧米をはじめとした諸外国では、生まれてすぐの赤ちゃんとパパママとは別の部屋にひとりで寝かしつけるのも珍しくありません。早い段階からひとりで子供を寝かしつけることで、自立心を養う目的があると考えられるためです。もちろん海外と比べる必要はなく、赤ちゃんの個性に合わせましょう。
ねんねトレーニングの方法
ねんねトレーニングにはさまざまな方法があります。有名な「ジーナ式」や「泣かせないネントレ」、生活のリズムを整えるだけの軽いものまでさまざま。数あるねんねトレーニングの中でも共通するポイントをまとめてみました。
ねんねトレーニングの基本1:生活リズムを整える
パパママにも事情がありますが、夜遅くまで起きていたり、毎日寝坊していると赤ちゃんもリズムがなかなか整いません。夜は決まった時間に布団に入り、朝はカーテンを開けて日の光を浴びましょう。体内時計が調整され、一日のリズムが整ってきます。規則正しい生活から始めましょう。
ねんねトレーニングの基本2:入眠儀式を決める
入眠儀式とは赤ちゃんが眠る前に行う決まった習慣をいいます。毎日同じタイミングに同じ行動をすることで、赤ちゃんに「今から寝るんだ」と気付かせましょう。寝る時間の30分前くらいに、部屋の電気を消す・本を読む・アロマを嗅ぐなどルーティンで行います。また、眠るときもトントンやおでこを優しく撫でるなど毎日同じことで寝かしつけます。毎日習慣づけることにより、赤ちゃんも徐々に眠るようになるでしょう。気をつけたいのは、抱っこや授乳など、パパママの負担になるようなもの、パパママがしっかり関わらないと眠れないものはのちのち夜泣きのたびに負担が続いてしまうので避けることです。
ねんねトレーニングの基本3:泣いても様子を見る
赤ちゃんが寝かせたあとに泣き出した場合、すぐに抱き上げず少し様子を見ます。泣いても自分で泣き止み、眠りにつくことを覚えさせるのが目的です。泣くたびにあやしに部屋に入り、徐々に間隔を空けることで赤ちゃんを慣れさせましょう。他にも部屋で子供をあやしつつも徐々に離れていき、最終的に部屋から出ていく方法もあります。赤ちゃんを寝かせたら翌朝まで全く反応しない方法もありますが、激しくなく赤ちゃんを放置するのはパパママの精神的にも、日本の住宅事情の問題の面からも難しいものです。赤ちゃんの状況に合わせていろいろ試してみてください。心配であれば、ベビーモニターを使うのもおすすめです。ただし、ベビーモニターでは乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐことはできませんので注意しましょう。
ねんねトレーニングの基本4:とにかく続けてみる
最初は赤ちゃんが泣いてしまい、思うようにいかないでしょう。しかし、ねんトレーニングは赤ちゃんにとっても初めての体験。不安で泣いてしまうのは仕方のないことです。うまくいかなくても毎日続けてみましょう。「山場は3日間」といわれています。赤ちゃんがないたらつい授乳したくなるママは、パパがいる時に協力してもらうとよいでしょう。
ねんねトレーニングは赤ちゃんの成長によくない?
「ねんねトレーニングは赤ちゃんの成長によくない」と言われることもあります。しかし、海外ではポピュラーな方法で、ねんねトレーニングは赤ちゃんの睡眠改善に効果があるとする研究もたくさん発表されています。
2003年にオーストラリアで行われた研究では、睡眠に問題を抱えた7ヶ月の赤ちゃんとママを328組集め2つのグループにわけたのち、片方にだけにねんねトレーニングを行いました。
すると1歳になった時点で、ねんねトレーニングをしていないグループの赤ちゃんは睡眠の問題を抱えている子が55%であったのに対し、ねんねトレーニングを受けた赤ちゃんは39%という結果が出ました。さらに、ねんねトレーニングをしたことで、ママの産後うつ病質問票の点数もよくなったのです。
他にもアメリカ初の大学病院であるペンシルベニア小児病院やオーストラリアの研究者たちもねんねトレーニングについて研究・実験を行っています。どちらも「効果がある」としており、その後の成長に影響がないことがわかっています。
ねんねトレーニングのおすすめ本
「ねんねトレーニングって具体的に何をすればいいの?」「どんな手順があるの?」とイメージが湧かないパパママでも問題ありません。編集部でねんねトレーニングが優しく解説されているおすすめの本をピックアップしました。ねんねトレーニング開始のきっかけにしてください。
赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド
楽天・Amazon両方で評価4(5段階中)以上! 夜泣き専門保育士である著者が、欧米式のねんねトレーニングではなく、日本人に合わせたやり方で赤ちゃんの睡眠改善方法を解説します。長女の壮絶な夜泣きで育児ノイローゼを経験した著者だからこそわかる、ねんねトレーニングのコツが詰まっています。
ママと赤ちゃんのぐっすり本 「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド
科学的なエビデンスに基づき、「こどもの睡眠」を改善するプログラムを紹介。ねんねトレーニングが成功しないのは、土台作りが上手く行ってないせいかも。本書はパパママのさまざまな生活パターンに合わせ、ねんねトレーニングのためのスケジュールが提案されています。生活にねんねトレーニングを無理なく取り入れたい人におすすめです。
赤ちゃんが夜早く、長く眠る かんたん ねんねトレーニングBOOK
最短2日でねんねトレーニングが成功⁉ 世界一簡単なねんねトレーニングの方法を解説しています。赤ちゃんが寝ない理由は、「脳の興奮」をやわらげ「夜起きる理由」を根本的に解決することがポイント。スケジュール管理不要で赤ちゃんの「寝入る時間」をコントロールする方法がくわしく書かれています。
ねんねトレーニングを経験したパパママの体験談
「ねんねトレーニングをやってみたいけど、他の人がどうしているか気になる」。パパママへ、ねんねトレーニングを実践した人の失敗談・成功談を集めてみました。ねんねトレーニングといっても効果は赤ちゃんによってさまざまです。
ねんねトレーニングに成功したママの体験談
ねんねトレーニングに成功したパパママの体験談を集めました。最初は辛かったという意見が多かったですが、乗り越えることで成功している人が多いです。
・ネントレに挑戦しました! 見事成功し、1週間位経った頃には授乳後布団に置くと寝てくれました。私の自由時間も増え、育児に余裕がもてました。ただ、泣いてるのを見るのは本当に辛いです。しかし日に日に泣く時間が減るので3日間耐えれれば、成功すると思います。
・「おやすみー」とベビーベットに入れた時は、もちろん寝るわけもなくギャン泣きでした。しかし、危険がないよう様子を確認しながら、泣いていても抱っこやミルクを我慢させました。かわいそうでしたが根気よく続けた結果、10日ほどした頃から、ベットに入れてもあまり泣かずに眠ってくれました。
・3ヶ月の時に私が心身ともに付き合いきれず、ネントレしました。まず1週間、「○日からトントンで寝る練習しようね~お母さんがも一緒に寝るからね~頑張ろうね~」と言い続けて、実践しました。お風呂の後、お腹を満腹にしてから、子供と一緒に布団へ。当然子供は大泣きです。でも絶対におっぱいは出さず、抱っこもしません。添い寝で子守唄を歌いながら胸をトントンし続けると、30分くらい泣いてから寝ました。その後、夜は2週間くらいで泣かないで寝てくれるようになりました。
ねんねトレーニングに失敗したママの体験談
ねんねトレーニングは必ず成功するものではなく、中には失敗例もあります。見守っていても全然寝ない、泣き声が近所迷惑になる…などの理由で挫折した人も多数いました。
・子どもが大泣きしている時、スムーズに眠りに戻れないのか、他に原因があるのかがわかりませんでした。ゲップかなと思いつつも…ねんねトレーニングのため30分以上泣かせており、思わず抱き上げて背中をトントンしたら、大きなゲップの後、すぐ寝てしまいました。判断が難しく続ける自信がなくなってしまいました。
・泣いても抱っこや授乳をしないことが重要とあったので、声をかけるだけで見守ろうとしたものの、寝そうと思ったらまた泣き出して、ウトウトしてはまた泣いて…の繰り返しでした。結局2時間以上経って授乳時間に…。寝てくれる時の方が少ないので、あまり意味がないと感じ、今はある程度泣き続けたら授乳するスタイルに切り替えました。
・朝まで9時間眠ってくれるという夢のような状態に憧れ、ねんねトレーニングにチャレンジしました。しかし、本当に大きな声で泣く泣く…上の子も起きてしまい、アパート住まいであるため、近所迷惑が心配であきらめました。
まとめ ねんねトレーニングはパパの協力が不可欠
赤ちゃんの睡眠に悩むママはたくさんいます。しかし、「うまくやろう」と力みすぎると寝ない赤ちゃんにかえってイライラしてしまうことも。まずは規則正しい生活を続けるところから始めるのもおすすめです。パパにも協力してもらい、つらい赤ちゃんの夜泣きを家族みんなで乗り越えましょう。