【FP監修】夫婦共働き世帯の平均年収は? 共働きの家事負担やパパママの口座管理はどうしてる? 

監修者紹介

FP鷲田昌平さん

ファイナンシャルプランナー・証券外務員二種:鷲田昌平さん

兵庫県神戸市出身。高校時代は陸上競技に打ち込み、その後IT企業に入社。2007年~金融業界へ。これまでマネーセミナーの講師を140回務めるお金のプロ。3人のお子さんのパパでもあります。

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夫婦共働き世帯のお金の事情とは?

夫婦どちらか一方だけの収入だけでは生活が厳しい時、共働きが解決の手助けをしてくれます。家計を支える人が一人から二人になるだけで、金銭的な負担もぐっと減るでしょう。共働きだと収入はどの程度変わってくるのでしょうか。また、年収はもちろん貯金額や口座管理方法も気になるポイントです。統計を参考に、共働き世帯の実情を探っていきましょう。

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夫婦共働き世帯の平均年収は?

夫婦共働きは、2005年を境に増加傾向にあります。2005年地点では約900万世帯に対し、2019年では約1200万世帯へ増加しています。共働きの全国平均年収は714万円です。(総務省統計局調べ)。片働きの世帯も含めた全国平均年収の519万よりも共働き世帯の年収が40%多い結果となりました。
しかし共働きであっても子育て中や他世帯と同居している場合は、出費が夫婦だけの世帯より出費が多くなります。共働きだからと言って、浪費していると手元に残るお金が減ってしまうでしょう。地域や職種によっても月給額が異なりますので平均値として参考にしてください。

専業主婦世帯と共働き世帯 1980年~2019年(独立行政法人労働政策研究・研修機構)

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夫婦共働き世帯の口座管理の方法とは?

夫婦共働き世帯の場合、口座管理の方法も工夫したいポイントです。お金を効率よく管理することは、将来への備えにもなります。いくつか方法があるので、家庭に合った方法を選んでみましょう。

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夫婦共働きの口座管理方法1:項目別に分担する

食費や光熱費などの必要経費を二人で割り勘する方法です。残ったお金は各自で管理できるため、お小遣いや貯蓄もそれぞれが自由に決められます。必要なお金を出したら、後は自由に使える反面、お互いの貯蓄額やお金の使い道が不透明になるデメリットもあります。相手が貯金していると思っていたら、お互い貯蓄がまったくなかった! という事態に陥らないよう注意しましょう。

夫婦共働きの口座管理方法2:一定額を先取りして貯蓄する

夫婦で月に貯金する金額を決めて、給料が入ったあとに共有口座に振り込む方法です。手元に残ったお金は生活費やそれぞれのお小遣いなどにします。もし夫婦で収入に差がある場合は、少ない方の給料を全額貯金してしまうのもひとつの手です。先取りすることで貯金の仕組みが確立するので、確実にお金が貯まります。

夫婦共働きの口座管理方法3:夫婦の財布をひとつにまとめる

お互いの給料が入ったら、全額を共有口座に入金し、家賃や光熱費などの必要な経費を使う方法です。余ったお金は二人で使い道を話し合いましょう。貯金を先取りして別の口座に移したり、お小遣い制にするのもおすすめです。

夫婦共働きのメリット

共働き世帯は増え続けており、昭和55年には600万世帯程度でしたが、現在は1200万世帯を突破しそうな勢いです。多くの人が選ぶ共働きというスタイル。一体どんなメリットがあるのでしょうか。

夫婦共働きのメリット1:リスク分散ができる

リスク分散ができるのは、共働きの最大のメリットでしょう。パパママが仕事をもっていれば、万が一、どちらが働けなくなっても収入が途絶える心配はありません。減給やリストラなどのリスクを考えても、やはり二人で働くことは安心感あると考えられます。

夫婦共働きのメリット2:将来の年金が増える

ママも働いて年金を納めてきた場合は、その分受け取れる金額も多くなります。最近では専業主婦(第3号被保険者)の年金を半分にする案も浮上しています。共働きをすることで将来受け取る年金が大幅にアップする可能性があるでしょう。

夫婦共働きのメリット3:出産手当金や育児休業給付金がある

出産時にいろいろな手当があるのも共働きのメリットです。ママが専業主婦の場合、手当は出産一時金(42万円)しかもらえません。しかしママが仕事をしていれば出産のために仕事を休んだ間の保障である、産休手当や育休手当などさまざまな手当が受け取れ、家計も助かります。

夫婦共働きをするデメリットとは

共働きには金銭面でのメリットが大きいですが、デメリットもあります。起こりうるリスクについても見ていきましょう。

夫婦共働きのデメリット1:育児や家事が主にママの負担になる

内閣府が発表した「女性の継続就業・出産と男性の家事・育児時間の関係」によると、共働き世帯のパパが育児にかかわる時間は週全体で平均83分でした。家事や育児のほとんどをママが担っていることがわかります。スウェーデンやノルウェーのパパが育児にかかわる時間が一日あたり3時間以上であるのに比べて、日本のパパはかなり低いことがわかります。共働きに限らずですが、日本のパパの育児参加の少なさはママにとって、リスクのひとつです

「第1子出産前後の女性の継続就業率」の動向関連データ集(内閣府)

夫婦共働きのデメリット2:無駄遣いをしてしまう可能性がある

2人分の収入があると、つい余裕あると感じてしまい無駄なお金を使う可能性があります。特に一人暮らしの経験があるパパママの場合、家賃や光熱費の負担が半分になると考え、ついつい散財に走る恐れが。将来に備えて貯蓄を始めるなど、お金の使い方を夫婦で話し合っておきましょう。

夫婦共働きのデメリット3:子供の保育園探しが大変

共働きの場合、子供を保育園に入れる人がほとんどですが、地域によっては保活が激戦を極めることもあるでしょう。なんとか保育園に入れても、子供の体調不良で何度も呼び出されるかもしれません。送り迎えがパパママどちらかに偏っている場合も、ストレスの原因になります.

次ページでは、共働き家庭の家事育児負担について分析します!

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はいチーズ!クリップ編集部

はいチーズ!クリップ編集部員は子育て中のパパママばかり。子育て当事者として、不安なこと、知りたいことを当事者目線で記事にします。Instagram・LINEなどでも情報発信中ですので、ぜひフォローください!