お金の相談は忙しい人ほど必要。FP鷲田昌平さんインタビュー

鷲田昌平さん

FP鷲田昌平さん

ファイナンシャルプランナー・証券外務員二種

兵庫県神戸市出身。高校時代は陸上競技に打ち込み、その後IT企業に入社。2007年~金融業界へ。これまでマネーセミナーの講師を140回務めるお金のプロ。3人のお子さんのパパでもあります。

鷲田さんに相談する

「お金の苦労」から始まった社会人生活

ATM

―キャリアのスタートはIT業界だったという鷲田さん。もともとお金に興味があったのでしょうか?

実は私は全然お金に強いタイプではなかったんです。幼いころも、お金をもらったら即使う子供でした。キャリアのスタートは神戸から上京して最初に就職したIT業界の会社です。今でいえばブラック企業でしょうね。4月に入社して、給料をもらえるのは5月だったのでお金が足りなくて…。先輩に相談したら「キャッシング」をすすめられて手を出してしまったんです。周りも「あれば使う」「高い車を持つのがステータス」という環境で、借金をしている人も多かったです。お金の苦労から始まった社会人生活でした。
この苦い経験から、若いうちからお金について勉強しないと大変なことになると痛感したんです。結局、目的だった世界旅行のお金を貯めて、3年で会社は辞めました。帰国後は、自分のように困っている人の助けになりたいと金融業界に飛び込みました。(鷲田さん)

夫婦で「隠し資産」があることも…

―異業種への転職で、お金にまつわる勉強はどうされたのでしょうか?

お金の悩みは千差万別で、大事にしていることも不安に思うところもお一人お一人違います。転職した当初は皆さんが何に悩んでいるか、見当もつきませんでした。例えばご夫婦でも、それぞれパートナーに秘密にしておきたい金融資産があることもよくあるんですよね。
資格の勉強よりも何より、これまでに10年以上で延べ2000人以上の方のお話をきいてきて、ようやく知識が追い付いてお客様との関わり方がわかってきたところです。(鷲田さん)

「教える」のではなく「選べるように」

―相談を受けてただお伝えするだけじゃないんですよね?

はい。結局、最後に決断をするのはお客様です。だから私が持っている知識や経験をお伝えしてから、お客様が自分で「選べる」ようにお手伝いをします。そのためには、お客様が「聞きたいこと」だけでなく「知らなければならないこと」を同時に伝えていくことも大切なんです。ですから、「もしお子さんから医学部に行きたいと言われたらどうしますか?」など、お客様が気づいていないようなことを問いかけることもあります。(鷲田さん)

鷲田さんに相談する

一番の勉強は「失敗」すること

セミナーの様子

―お客様は子育て期の家庭や働く女性に向けたマネーセミナーが多いのはなぜでしょう?

実は金融の知識って、時間がある方は自分でも勉強できるんです。一番の勉強法は私のように失敗しながら学ぶことです。時間の余裕がたっぷりあって、資産に余裕があればそれでいいでしょう。でも子育て中は自分の時間を1時間作るのさえ大変ですし、フルタイムで働いていれば休日ぐらいゆっくり休みたい。失敗できるほどの資金の余裕がある人も若い世代にはなかなかいません。
一方で、これからの日本では若い人こそ本当に運用が必要です。だから私はこういう忙しい人たちと伴走していきたいと考えています。(鷲田さん)

販売したら終わりの日本の金融業界

―お金の相談ってしつこく勧誘されるんじゃないかと心配な人も多そうです。

日本では金融商品を販売した人がその後の担当者になることが多いですよね。保険・証券業界をはじめ、金融業は厳しい成果主義のところが多いので、強引と感じるような営業も多く、イヤな思いをする方もいらっしゃいます。そんな業界なので社員の入れ替わりも激しく、気が付いたら担当者が辞めてしまっていた、ということも少なくありません。
その結果、私のところには「誰に相談していいかわからない」「どこにいけば問題が解決するかわからない」と、頼ってきてくださるお客様も多いんです。
こうしたお客様に対して、私は特定の金融機関に属していないため、フラットな状態で相談を受けることができます。そもそも日本の金融業は、金融商品の入口だけでなくお客様が気軽に相談できて、出口までケアできるようになるべきだと考えています。(鷲田さん)

「お金の勉強」は子供のときから必要

パパ銀行

ー大人だけでなく、子供向けにもマネースクールを開催しているのはなぜですか?

昔はお金について学んだり、お金に興味を持つことは「金に汚い」と嫌われましたが、今は時代が変わり、子供に金融教育をしたいと考える方も増えました。私自身も子供が生まれて、その想いは強く持っています。ところが金融の世界は生もの。親の世代で正解といわれていた方法が、子供の代では間違いになることさえあります。
お金の教育を受けていない大人が、子供に興味を持つように教えるのは極めて難しい。子供の金融教育は本で学ぶのではなく、日常生活で学ぶことが大切です。そこで、子供が体験しながら学べる「キッズマネースクール」で講師もしています。もちろん我が子にも実践していて、1ヶ月間貯金箱に入れておいたお金に10%の金利がつく「パパ銀行」など、自分のお金で体感できるお金の勉強を体験させています。(鷲田さん)

漠然と不安な人こそ相談してほしい


―実はファイナンシャルプランナーへの相談って、ちょっと敷居が高いなと感じていました。

私自身のキャリアのスタートはお金に困った経験からです。日本のみならず、世界的に見ても「金融」はとても複雑で学校での必須科目ではないため、勉強してきた人が少ないんです。
お金の勉強をインターネットで調べる方も多いでしょう。でもお金の問題は単純な収入や支出だけでなく、ご自身や家族の健康状態、仕事、住宅事情や求める教育水準など一人一人違います。知識がない、漠然と「お金の相談をしたい」という方こそ、プロに相談することをおすすめしたいです。実はネット上に「あなたの正解」は落ちていません。
私はこれまでセミナー約140回のセミナーに登壇し、1500人ほどの方々にお話をしてきました。ご縁を頂けた方へのフォローアップセミナーも今では多くの方々にご参加いただけるようになってきました。今後もさらにお金の勉強ができる機会を提供して、こうした金融難民をなくしていきたいと考えています。

取材・文/はいチーズ!clip編集部

鷲田さんに相談する

はいチーズ!Clip編集部

はいチーズ!Clip編集部

はいチーズ!Clip編集部員は子育て中のパパママばかり。子育て当事者として、不安なこと、知りたいことを当事者目線で記事にします。Facebook、Twiiterなどでも情報発信中ですので、ぜひフォローください!