サンタクロースはどこにいるの？ 何者なの？

サンタクロースはどこにいるの？ と子供に質問されると「あれ？ サンタさんってどこ出身だっけ…」と、いざ答えようとすると曖昧でわからないことも多いですね。サンタクロースは、4世紀の小アジア（現在のトルコ）に実在した聖人、聖ニコラウスがモデルといわれており、さまざまな奇跡を起こし不幸な人々を救う庶民の味方として親しまれてきました。

家が貧乏であるため、身売りをしようとした娘の家の煙突へ金貨を投げ入れ、その家族を助けたという伝説が、のちサンタクロースの物語の原型といわれています。投げた金貨が、暖炉の前に干していた子供の靴下の中に入った…というエピソードが、クリスマスに靴下をぶら下げて、サンタからのプレゼントを待つという習慣に繋がっているんですね。

サンタクロースは普段はフィンランド在住？

「北欧の国フィンランドにサンタクロースが住んでいる」という話を聞いたことがあるのではないでしょうか。しかし、モデルの聖ニコラウスはトルコ出身だと言われていますよね。なぜ、フィンランドがサンタクロースの住んでいると言われ始めたのでしょうか？

きっかけは1920年代にさかのぼります。フィンランドのラジオ放送で「サンタクロースはお耳の形をしたコンバトントリというお山に住んでいる」と発表されたのです。コンバトントリ山は実在の山で、ロシア国境の近く、ラップランドにある場所です。その後、アメリカの新聞でもそのことが紹介され、フィンランド国営放送局がサンタクロースの正式な居住地として定めたんだとか。

その後「サンタクロースはフィンランドに住んでいる」と噂が世界中に広まり、フィンランドにサンタクロースあての手紙が子供たちから届くようになりました。その手紙に、子供たちの夢をこわさないようにとフィンランドのロヴァニエミの人たちが返事を書いていたことが発端となり、フィンランド政府がロヴァニエミにサンタクロース中央郵便局を開局しました。「トナカイの食べる草がなくなった」という理由で、サンタクロースはラップランドより南の、ロヴァニエミに移住したとのことです。こういったエピソードを大切にするのは、世界の子供たちの夢を大事にしようというフィンランド政府の配慮なのでしょう。

サンタクロースの由来は聖ニコラウス

サンタクロースの起源となった聖ニコラウスは、『サンタクロース』の名前の由来でもあります。「聖ニコラウス」=「サンタ・ニコラウス」と呼ばれていましたが、アメリカに移住したオランダ人がオランダ読みをして「シンタ・クラース」と読んだことが変化し、「サンタ・クロース（santa claus）」と広く呼ばれるようになったと言われています。

サンタの赤い服は、カトリックの祭服に由来しますが、馴染み深い「赤い服・白ひげ・立派な体格のおじいさん」のサンタクロースのイメージはコカ・コーラ社の宣伝広告イメージから定着しました。今では定番の赤い服で白ひげのサンタクロースですが、そのイメージが確立するまでは意外なきっかけがあったのですね。

GoogleとNORADのサンタクロース追跡サイトを比較

「サンタクロースを追跡しよう！」という有名なサイトが2つあります。Google Santa TrackerとNORAD TRACKS SANTAです。どちらのサイトもクリスマス当日になるとサンタクロースがプレゼントを全世界の子供たちに配る様子を追跡する、というサイトです。それぞれのサイトの特徴や、どんな風にサンタの追跡が行われるのかをご紹介しましょう。

Google Santa Trackerとは？

サンタクロースの居場所をリアルタイムで追跡する、Googleが提供するサイトが「Google　Santa Tracker（グーグルサンタトラッカー）」です。サンタクロースがフィンランドを出発して、世界にプレゼントを届ける様子を12月24日からリアルタイムで見ることができます。また、クリスマスにちなんだゲームなど、20個を超えるコンテンツが充実していますから、サンタに親しみながらクリスマスを子供達と楽しむのにもってこいのサイトです。

サンタの場所が一目瞭然！配ったプレゼントの数もわかる

「サンタさんを追いかける」のページは12月24日まで鍵がかかっており、閲覧できなくなっています。24日になると、サンタクロースがプレゼントを配りに出発するので、その様子をリアルタイムで追いかけることができます。また、自分がいる場所とサンタがいる場所との距離や、配ったプレゼントの数も知ることができるので、サンタクロースの夢を大切にしている子供たちにとってはとてもワクワクするサイトなのです。サンタの動きを見守りながら、プレゼントが自分にも配られる！ と期待に胸をふくらませてクリスマスの夜を過ごせるでしょう。

サンタ村では遊びコンテンツも盛りだくさん

Google Santa Tracker（グーグルサンタトラッカー）内の「サンタ村」は、さまざまな学びと遊びのコンテンツがあります。どれも無料で楽しめるので、クリスマス気分を盛り上げるのに最適ですね。

例えばいわゆるリズムゲームと同じように、現れる矢印に合わせて画面をタップする「妖精のプレゼントラッピング」、絵を合わせてパズルを完成させる「コードラボ」、パーツをうまく置いて、プレゼントを袋の中に入れる「プレゼントバウンス」、トナカイのソリをうまく誘導しつつプレゼントを拾ってコースを走る「赤鼻のトナカイのレース」など、簡単なものから難易度が高いものまでゲームが充実しています。

思わず、大人でも集中して遊んでしまう面白さ満載ですよ。また、世界各地のクリスマスにどんな料理を食べるか、どんな風習があるかなどを知ることができる「クリスマスの伝統」は、意外なほど各地に独自のクリスマス習慣があることが知ることができ、クリスマスに世界についても深く学ぶきっかけになりそうです。
　　　　

Googleサンタトラッカーはアプリでもチェック可能

Googleサンタトラッカーは、Android版のみですがアプリもあります。スマホでもリアルタイムでサンタを追いかけたい方におすすめです。外出先でゲームを楽しみたい方もアプリ版を利用するといいでしょう。（一部のコンテンツを除き、サイト版もスマホで閲覧可能です。）

NORAD TRACKS SANTAとは？

アメリカ軍が運営するサンタ追跡のWebサービス

アメリカ軍とカナダ軍が共同運営する北アメリカ航空宇宙防衛司令部（NORAD：ノーラッド）の特設サイトが「NORAD TRACKS SANTA（ノーラッド・トラックス・サンタ）」です。こちらのサイトは12月にならないとオープンしませんが、公式のツイッターアカウントとインスタグラムアカウントがあります。

なぜアメリカ軍がサンタの追跡を行っているの？

クリスマスイブ、12月24日午後（日本時間）から、NORADが、世界の子供たちにプレゼントを配るサンタクロースの「追跡」を行うことが恒例行事となっています。本来NORADは、爆撃機や核ミサイルなどの航空攻撃に対し、北米の防衛を任務としている軍事組織です。その組織がなぜトナカイが引くソリで空を飛ぶサンタクロースを追う特殊任務を行なっているのでしょうか。この伝統は、実は1955年から行われています。

アメリカのコロラド・スプリングスに拠点を置く通販企業、シアーズ・ローバックというアメリカの通販会社が「サンタに電話しよう」と広告を出したのが始まりでした。しかし、その広告の電話番号には誤りがあり、サンタに繋がるはずの電話番号はNORADの前身であるCONAD（コーナッド）の司令官・ハリー・シャウプ大佐に繋がるものだったのです。なんとその番号はいわゆる極秘の「ホットライン」、当時のソ連からの攻撃などが起こり、緊急事態になった場合のみかけられる番号でした。

最初にその番号に電話をかけたのは、ある少女。その少女からの電話を緊張の面持ちで受けたシャウプ大佐に、少女は困惑しながらこういったと言います。「あなた、本当にサンタクロース？」…これをきっかけとして、CORADとNORADはその時から60年以上、クリスマスには衛星、レーダー、戦闘機を用いてサンタクロースが世界中を安全に旅しているかどうか、確かめる任務を遂行しているのです。

NORADは、サンタクロースの追跡サービスのほかにも、ボランティアを集って、クリスマスイブから当日にかけて子供たちからのサンタクロースの現在地を問い合わせる電話やスカイプ、メールに対応するサービスも行っています。

サンタの飛行状況をリアルに確認できる！

毎年恒例の「特殊任務」を行なっているNORADのサイト「NORAD TRACKS SANTA（ノーラッド・トラックス・サンタ）」は、12月にサイトをオープンし、出発の準備をするサンタクロースなどの様子を伝えてくれます。そして、クリスマスイブになるとサンタはサンタヴィレッジをついに出発。空に飛んで各地に向かう姿が観察できます。

サイトを見ると、世界中の子供たちへのプレゼントがどのようにして各地に運ばれるのか、そしてサンタがどの街に向かっているのか分かるようになっています。トナカイのソリに乗って飛んでいる姿がリアルに確認できるので、子供たちとともにワクワクしながら見たいですね。

　　　　

サンタヴィレッジはクリスマスに関するコンテンツがたくさん

12月に「NORAD TRACKS SANTA（ノーラッド・トラックス・サンタ）」のサイトがオープンし、その中にサンタヴィレッジのコンテンツが開きます。そこは、村の絵が描かれ、ミニゲーム・クリスマスに関する動画・音楽を楽しむことができ、ノーランドトラックスサンタの来歴なども知ることができます。
　　

カウントダウンを待とう！ オフィシャルサイトをチェック

世界中の空を飛び回るサンタの姿がこの目で見たくなりましたよね。同時に、各地の映像も楽しめるこのプロジェクトのサイトは12月にオープンしますが、12月24日まではカウントダウン状態になります。当日まで、コンテンツを楽しみつつサンタクロースの追跡を心待ちにしましょう。

サンタクロースの現在地をスマホやAlexaにも聞いてみよう

サンタクロースの現在地は、スマホでSiriやGoogleアシスタントに尋ねてみても教えてくれます。SiriやGoogleアシスタントに聞いてみると、サンタクロース追跡サービスでの結果と違ってちょっとおもしろい答えが返ってきたりもするのでおすすめです。

また、Alexaにも「サンタクロースは今どこにいるの？」と聞いてみると、サンタトラッカーにつながり答えを教えてくれます。サンタクロースの現在地情報のほかにも、サンタクロースが出発するまであと何日あるかや、サンタクロースに関する驚きの情報を知ることができます。

クリスマスはサンタクロース追跡サービスで楽しもう

クリスマス前からサンタクロース追跡サイトのコンテンツを家族で楽しむことで、クリスマス当日がとっても楽しみになりそうです。また、クリスマスの歴史や、世界で行われているクリスマス行事にも興味を持つきっかけになりますね。全世界の子供たちに愛され続けるサンタクロースがプレゼントを配る姿を見守りながら、素敵なクリスマスを過ごしましょう。