小1の壁とは? 何が大変? 今から準備しておきたいポイントと対処法
目次
小1の壁を乗り越えるための対策
仕事と家事と子育てが思うようにいかないと、仕事を続けるべきかどうかの壁に直面します。マイナスな思いがマイナスを生み出してしまいますが、子供は小学校と学童と新しい2つの環境に適応しようと必死に頑張っています。小学校生活は6年間と長いので、子供が自ら行動できるまで親のサポートが必要です。小学校には同じように共働きの家庭も多くどの家庭も試練に直面し対処してきたように、小1の壁は必ず乗り越えられる方法があります。具体的に見ていきましょう。
小1の壁を乗り越えるための対策1:働き方の見直し
正社員や常勤で働いていると帰宅が遅くなります。家に帰ってからの短い時間でやらなければいけないことが多すぎて、スランプに陥ってしまうでしょう。時短勤務やパートへの雇用変更など、働き方や勤務時間を見直すだけで心に余裕が生まれるとしたら、実践してみる価値は大いにあります。
【時短勤務への雇用変更】
働いている会社や団体の就業規則を定期的に確認していますか? 会社は大事な労力となる従業員の働き方を改善しようといろいろな制度を取り入れています。その1つに時短勤務制度があります。労働時間を短縮できる制度で「短時間正社員制度」「時短勤務制度」などと呼ばれています。時短勤務に関する条件は会社によって異なるので、時短勤務を利用するためには条件に該当するか確認が必要です。条件を満たしていれば時短勤務を申請して利用できるので、時短制度について勤務する会社に確認してみましょう。
【パートへの雇用変更】
パートへ雇用変更すると、同じ仕事に関わりつつ会社と相談して勤務時間を設定できるので、学校行事への参加の際には、休みを取らずシフトで対応できるメリットがあります。月給から時給での給与に変わるため収入が少なくなりますが、休みの融通が利く分気持ちに余裕が生まれ、子供が大きくなってから正社員へもう一度雇用変更するチャンスもあるでしょう。
小1の壁を乗り越えるための対策2:家族内での役割分担
子供が1年生になるとこれまで以上にやるべきことが増えるため、家族で役割分担を決めて協力していきましょう。学校行事もパパと交代制で出席したり、「今週はパパが宿題のサポート」など週交代で役割分担を取り入れたりする家庭もあります。ママとは違った言葉がけでパパが宿題を教えてくれると、パパの新たな一面が子供に伝わるかもしれません。「今、こういうことで困っている」とパパに相談して、できることを分担してもらいましょう。
小1の壁を乗り越えるための対策3:小学校入学に向けて生活習慣を身につけさせる
小学校の入学は子供にとって、大きな転機の一つです。留守番も家庭学習も小学校に入学してすぐにできるかと言ったら難しいでしょう。でも、保育園のうちから小学校生活の準備を意識し、生活習慣を身につけさせるとママに負担を減らせる大事なポイントになります。
- 朝は登校を想定して自分で起きる習慣をつけさせる
- 保育園に行く時も身の回りの準備は自分でできるようにする
- 少しの間だけ1人で留守番をさせてみる
など、保育園の時からできることはたくさんあります。できたら必ず褒め、子供の自尊心を育ててあげましょう。
小1の壁を乗り越えるための対策4:ベビーシッターを雇う
留守番が心配で宿題のサポートまで手が回らない時は、シッターに来てもらい食事の準備や宿題を見てもらう方法もあります。ベビーシッターと聞くと赤ちゃんのイメージもありますが、12歳まで利用できる会社も多くあります。どうしても仕事が終わらず帰れない時のため、子供に合うシッターを見つけておくと急場をしのげるでしょう。
小1の壁を乗り越えるための対策5:「新・放課後子ども総合プラン」による地方自治体の子育て支援を利用する
子供は日本の宝です。少子高齢化問題や共働き家庭の増加により小1の壁が深刻になってきたことから、厚生労働省と文部科学省が連携して「放課後子ども総合プラン」を策定しました。さらに審議は進められ、2019年~2023年を目標にした「新・放課後子ども総合プラン」も発表されました。
「新・放課後子ども総合プラン」では、2021年度末までに児童約25万人分を整備して待機児童の解消を目指し、女性の就業率の上昇を踏まえて2019年度~2023年度の間に約30万人分の整備を図ることを掲げています。すべての小学校区に放課後児童クラブ(学童保育)として空き教室や児童館などを活用し、放課後児童クラブと放課後子供教室を一体化または連携します。さらに放課後児童クラブと放課後子供教室の両事業を新たに整備する際は徹底的に学校施設を利用することとし、新しく開設する放課後児童クラブの約80%を小学校内で実施することを目指しています。学童保育を学校内に設置することで安全性の確保と地域とのつながりが持てるメリットがあります。
「新・放課後子ども総合プラン」により、子供を1人で留守番させるのに比べて地域の友達と遊ぶ機会が増え、社会性を育む大事な機会となります。小1の壁については国レベルでも取り組みがされていることから、自治体が提供する子育て支援も情報収集して利用してみましょう。
新・放課後子ども総合プラン(2018年9月14日公表)(厚生労働省)
親の余裕と情報収集、事前準備がカギ
小1の壁は詳しく見てみると仕事と家庭の両立に影響を与えます。しかし、具体的な対策や考え方を見てみると少し前向きな気持ちになれたのではないでしょうか。
子育ては子供が何歳になっても正解はありません。日々子供と真剣に接することで道が開かれるものです。しかし、親の気持ちに余裕がないと、たとえ小さな問題でも解決策を見出せなくなることもあります。困難な状況に直面した時は情報収集や準備が重要になってくるので、今から小1の壁について意識すると道は必ず見出せます。自分に合った方法を探してみましょう。
まとめ
子育てはいいこともあればつらいことや苦しいことなどもあり、試行錯誤の連続です。でもこの記事にたどりついたということは、危機意識を持って問題解決に向けてヒントを探しているところだと思いますので、焦らず今からできることを少しずつ取り入れてみてください。