ママの産後太りの対処法は? 効果的なダイエット方法は? 骨盤ケアグッズも紹介
目次
産後太りはなぜ起きるの?
妊娠・出産を終えたママの悩みの一つとして挙げられるのが「産後太り」です。
妊娠中、ママの体は赤ちゃんを守って無事に出産するために血液と脂肪を蓄えますが、増加した脂肪が体についたまま残ってしまうこともあります。
出産の影響で骨盤が歪んで下半身の脂肪が落ちにくくなり、産後体型が変わってしまったと悩んでいる方も少なくないでしょう。
また産後スムーズに体重が落ちた人でも、卒乳した後も授乳中と同じ分だけ食べていると産後太りになることがあります。
産後の体型変化の仕組み
約10ヶ月の間赤ちゃんを守るために変化したママの体は、出産したからといってすぐ元に戻るわけではありません。
妊娠中は徐々に大きくなるお腹を支えるために骨盤が前に引っ張られるように傾いていき、反り腰に近い状態になります。そして産後の授乳や添い寝で無理な体勢をとることで更に骨盤が歪み、腰痛や下半身太りの原因になってしまうのです。
骨盤の歪みは体型の変化だけではなく、尿漏れなどのトラブルを引き起こすこともあります。
卒乳後に太ってしまうママも
授乳期は赤ちゃんの成長のもととなる母乳を生成するため、ママの体は「非妊娠時のカロリー+350kcal」が必要と言われています。
母乳育児をしていても必要以上のカロリーを摂取していれば太りますし、「授乳中はどれだけ食べても太らなかった」という人も断乳・卒乳後も同じ量を食べていれば太る原因になります。
筆者は産後3ヶ月までは1日2300kcalまで、母乳の出が安定する産後3ヶ月以降から断乳までは1日1800kcalまでと決めて食事をしていました。1日に必要なカロリーを具体的に知っておけば、食べ過ぎることも少なくなりますね。
産後ダイエットはまず何から始めるの?
産後の体重・体型の戻り方には個人差がありますが、できればなるべく早く産後太りを解消したいですよね。
しかし、出産という大仕事を終えたばかりの体は思っている以上にダメージを受けています。芸能人ママのような産後すぐの極端な食事制限や激しい運動は禁物です。
産後は赤ちゃんのお世話で想像以上にカロリーを消費するので、バランスの良い適切な量の食事をとっていれば自然と体重は元に戻っていくものです。まずは「栄養を適切にとりながら、産後1年くらいかけて体を整えていくのが理想的な産後ダイエット」ということを意識しましょう。
産後のママに栄養不足は大敵!
産後は「赤ちゃんにおっぱいを飲ませるのだから、2人分食べないと!」と言われることもあるかもしれません。授乳期は「非妊娠時のカロリー+350kcal」が必要ですが、ただ闇雲に食べればいいというわけではないのです。
母乳の主成分はママの血液です。授乳期はママの血液が大量に必要になるため、血液の材料となる栄養素である鉄分やカルシウム・葉酸を積極的に取りましょう。これを怠ると母乳に影響が出るだけではなく、ママ自身の体も十分に回復できなくなってしまいます。
脂肪の燃焼にはビタミン・ミネラルが必要
妊娠中は赤ちゃんを守るため、ママのお腹周りに脂肪がつきやすくなっています。出産後にこの脂肪を減らすために有効な栄養素がビタミン・ミネラルです。
ビタミン・ミネラルを意識した脂肪分の少ない食事を心がけていれば、体内の脂肪は母乳で消費されます。ビタミン・ミネラルを含む食材は食物繊維も豊富なため便秘解消にも効果がありますよ。
母乳の消費カロリーは約400~500kcal
「母乳育児をしていると痩せる」とは言いますが、実際にはどれくらいのカロリーを消費しているのでしょうか。
母乳を100ml作るのに必要なカロリーは約65kcal。生後1~3ヶ月の赤ちゃんは1日に約700mlくらいのミルクを飲むので、母乳育児の場合1日に約455kcalも消費されていることになります。
母乳育児のママは「食べて痩せる」
母乳育児中のママは母乳を出すだけでカロリーを消費していますが、それに加えて家事をしたり子供を抱えて動いたりと想像以上に体力を使っています。
「忙しいから」「元の体重に戻したいから」といって食事をおろそかにしていると、母乳の出が悪くなるだけではなく、カルシウムやタンパク質不足で皮膚がボロボロになってしまうこともあるのです。
きれいに痩るためにも「主食」「副菜」「主菜」「乳製品」「果物」の5つのグループの食品を1日にそれぞれ1品目ずつ増やすことを目安に、バランスのいい食事をとることを心がけましょう。
【参考】厚生労働省|妊産婦のための食事バランスガイド
ミルク育児のママは「食べて整える」
「母乳ではなくミルクだからあまり食べないようにしよう」と考えるミルク育児のママもいるかもしれません。
確かに母乳育児のママよりも1日の消費カロリーは少ないですが、妊娠・出産で体に受けたダメージは同じです。いきなり極端な食事制限をすると、体の回復が遅くなり日常生活に支障が出てきます。
「主食」「副菜」「主菜」「乳製品」「果物」の5つのグループの料理や食品をバランスよく食べることを意識し、妊娠時の食事から1日200kcalを目安に徐々に減らしていきましょう。
産後ダイエットに骨盤矯正は効くの?
出産直後のママの体は、骨盤の関節が通常よりゆるく不安定になっています。
そのままにしておくと骨盤が歪んでしまい、血液の流れや代謝が悪くなって痩せにくくなるほか、内臓の位置がずれて体型が崩れる原因になってしまいます。
しかし逆に言えば関節が柔らかくなっているので、骨盤周りの筋肉を鍛え正しく骨盤を支えてあげればバランスの良い体が作れるのです。
とはいえ産後2ヶ月間の「産褥期(さんじょくき)」は傷ついた体の休養が必要。産褥期を終え、体が回復してくる時期に運動を取り入れて骨盤を整えるのが有効です。
妊娠中の骨盤の変化とは
実は骨盤周りの関節はお腹がまだ目立たない妊娠初期からゆるみ始めます。
不安定で歪みやすくなっている骨盤は、妊娠が進むにつれて重くなっていく子宮に圧迫されて腰痛や股関節痛・恥骨の痛みの原因になります。筆者も妊娠後期から恥骨痛に悩まされていました。
育児中の姿勢で産後太り?
ママは出産を終えるとすぐに赤ちゃんのお世話を始めることになります。出産を経て骨盤周りのじん帯や筋肉は伸びきった状態。にもかかわらず授乳やおむつ替え・抱っこなど腰を曲げる動作は多く、ママの骨盤への負担は大きいのです。
しかも赤ちゃんが大きくなるにつれてママの体への負荷も増えていきます。ゆるんだ骨盤をそのままにして赤ちゃんのお世話を続けていると、骨盤が歪んでしまい産後太りの原因になってしまいます。
産後に骨盤を元に戻す方法は?
産後の体が妊娠前の状態にまで回復するには、約6ヶ月ほどかかると言われています。この骨盤がゆるんでいる時期に骨盤を正しい位置に矯正することで、痩せやすい体を作ることができるのです。
骨盤を元に戻すためにはストレッチや骨盤体操などの骨盤周りの筋肉を鍛えるための運動や、骨盤ベルトやガードルなどのリフォームインナーの活用がおすすめです。
おすすめの産後リフォームインナー
正直なところ、産後まだ回復しきっていない体では赤ちゃんのお世話をするだけで精一杯ではないでしょうか。そんなときにぜひ活用してもらいたいのが、産後のゆるんだ骨盤を正しい位置で支えてくれるリフォームインナーです。
着けているだけで産後太りを解消するだけではなく、腰痛などの体の不調の改善も期待できますよ。編集部厳選のおすすめリフォームインナーをご紹介します。
トコちゃんベルトⅡ
経産婦や助産師も勧める有名な骨盤ベルトです。産前は重くなってきた子宮と骨盤を支えるため、産後はゆるんだ骨盤を引き締めるためと産前産後で使用できます。
筆者も妊娠後期に恥骨痛に悩まされましたが、このトコちゃんベルトⅡのおかげで痛みがかなり改善されました。装着方法にコツがいるため最初は難しいかもしれませんが、正確に付けられれば骨盤が綺麗に立ち、体の動きが軽く感じられます。
トコちゃんベルトⅡ|ママの口コミ
- 通院している病院の助産師さんに勧められて購入。骨盤が支えられている感じで、すごく楽になりました。
- 同封されていたハンドブックに、骨盤体操の方法や妊娠中の姿勢などの注意事項も載っていて、とても参考になりました。骨盤の痛みがある方、特にお勧めです!!
ワコール シェイプマミーガードル
有名下着ブランドのワコールが開発した補正ガードルです。面ファスナーで締め具合を調節しながらウェストとお腹のたるみを整え、産後のボトムシルエットを美しく見せてくれます。
筆者はトコちゃんベルトⅡを使用後に太もも周りが気になり、太もももしっかりカバーしてくれるこちらを購入しました。おしりをきゅっと引き上げ、太ももを引き締めてくれるので、産後でもパンツを履いたシルエットがきれいになります。
ワコール シェイプマミーガードル|ママの口コミ
- 産後の骨盤矯正の為に購入しました。産後すぐには使えないとのことで、産後1ヶ月半ほど経過してから装着しました。
- 値段はなかなか高いのですが、やはりその辺の安物とは全然フィット感が違う!しっかり締めてくれるのに全然痛くないし、履き心地もとても良いです。
- 私は元々軽度のヘルニアもありますが、これを履くことで腰や足の付け根の痛みも軽減されますし、骨盤が正しい位置になるためか、立って赤ちゃんを抱っこする姿勢もかなり楽になりました。
ATSUGI 骨盤クロスショーツ
ストッキングやタイツなどの繊維製品で有名なATSUGIが開発した補正ショーツです。お腹部分のパワーネットで下腹部分を引き締め、骨盤をサポートしてくれます。
ガードルほどの強い締め付けはなく、程よい引き締め感が人気の商品です。ショーツなので、夏でも蒸れることなく快適に体型補正ができますよ。
ATSUGI 骨盤クロスショーツ|ママの口コミ
- 産後4ヶ月から履き始めました。出産により歪んだ骨盤をどうにかしたいと思い購入しました。お腹、腰の着圧のおかげで、1ヶ月で身体がスリムになり骨盤も安定してきました。
- Lサイズを購入しましたが、痩せてきたのでMサイズを再度購入しました。サイズが合えばかなり効果のあるショーツだと思います。
自宅でできる産後太り予防法は?
骨盤矯正やヨガなどの産後ケアのために外出したくても、子供が同伴可能ではなかったり、近くに施設がなかったりと難しい場合もありますよね。そんなママにおすすめの、自宅でしっかり産後太りを予防できる運動をご紹介します。
一般社団法人 日本母子健康運動協会「ママ体操第二〜産後3ヶ月以降〜 基本編」
『母体である女性の心身の健康を促進する』活動を行う日本母子健康運動協会が提供している産後エクササイズです。この体操は産後1ヶ月健診で問題がなく、産後2ヶ月が経過した頃から行うことができます。
骨盤周りの筋力をアップする骨盤回しや腹筋、簡単なヨガのポーズなどを取り入れた運動です。5分程度のものなので育児の合間にも取り入れやすいですね。ぜひ毎日習慣として続けてみてください。
自宅でのセルフケアにおすすめの本・DVD
自宅でできる産後ヨガや骨盤矯正など、産後ダイエット関連の本やDVDも多く販売されています。その中から編集部が厳選したおすすめの商品をご紹介します。
ママを癒す産後ヨガ (著)カー亜樹
「骨盤」「肩甲骨」をメインに動かす3つのポーズで、産後の骨盤の歪み、肩甲骨のコリ、ゆるんだお腹を気持ちよくリセットできるヨガを紹介しています。
産後の体の悩み別におすすめのヨガが紹介されているので、自分が気になる部分を集中してケアすることができますよ。赤ちゃんと一緒にできるヨガも紹介されているので、親子のコミュニケーションとしても楽しめますね。
おしりが変われば全身するっとやせる。おしりリセットダイエット (著)中村奈緒子
約8000人の女性のダイエットをサポートしてきた著者自身が-12kgを達成した、おしりをメインにしたエクササイズです。1日3つのエクササイズを4週間続けることで、おしりの筋力が上がり痩せやすい体になります。
筆者も産後5ヶ月ごろからこのエクササイズを始めましたが、1週目から目に見えて下半身が引き締まり感動しました。これから産後ダイエットを頑張りたいという方にぜひ手に取っていただきたい商品です。
ママと赤ちゃんがハッピーになるベビトレヨガ (出演・監督)岡本かなみ
ママと赤ちゃんが一緒に楽しめるヨガを紹介するハウツーDVDです。
ママの産後の悩みに特化したヨガのポーズや、親子で楽しく笑顔になれるポーズをアレンジを含めて20ポーズ収録しています。DVDを見ながら0~3歳の親子で楽しくケアができますね。
まとめ
赤ちゃんを産んだのにへこまないお腹や、変化してしまった体型に落ち込むママもいるでしょう。
しかし妊娠・出産という大仕事を終えてすぐ赤ちゃんのお世話が始まり、ママは睡眠時間さえままならない時期でもありますね。
体力が十分に回復するには時間がかかります。いきなり無理はせずに、まずはしっかり体調を整えてから産後太りの解消に取り組んでくださいね。