毎日の夜ごはんづくりでもうヘトヘト…目からウロコの時短調理メソッド!
目次
料理の手順を見直して、時短調理を実現させましょう
1日の中でも夕方は、子供のお迎えや習い事、お風呂に明日の準備、寝かしつけとミッションが目白押しで忙しい時間帯ですよね。働くママは、仕事を終えてからの限られた時間ですべてをこなさなくてはならないプレッシャーと毎日戦っていることでしょう。専業ママも1日中子供の相手をして、夜ごはんの支度をするころにはへとへとになっていることと思います。また、黄昏泣きの赤ちゃんやママから離れられない後追い期の子供をおいて、キッチンに長い時間こもるわけにもいかないですよね。そんなとき、ママを助けてくれるのが『時短調理メソッド』です。
食事をつくるには
- 献立を考える
- 買い物をする
- 下ごしらえをする
- 加熱・調味する
- もりつけ・配膳
- 後片付け
など、さまざまな段階があります。ひとつひとつの効率化に着目した時短調理メソッドを取り入れて、忙しい毎日に少しの余裕を生みだしましょう。夜ごはんにまつわる時間を少しでも短縮できれば、その分やりたかったことや自分の時間にあてることができます。時間が足りないという悩みや、時間に追われるイライラとした気持ちが解消されれば、家族みんなの笑顔の時間が増えることでしょう。
時短調理のコツ1:献立表があればもう悩まない!
毎日の夜ごはん、今日は何にしよう…と漠然とレシピサイトを眺めて時間ばかりかかっていませんか。スーパーの特売品を見て決めるというのもよいですが、前日と同じような献立になって「またこれ?」といわれてしまうかもしれません。1週間単位の献立表があれば、そんな悩みから解放されます。1週間といっても、休日は外出などで予定通りにいかないことも多いでしょうから、必要なのは平日5日分です。
1週間のメニューを細かく決めるのは大変ですから、おおまかな食材とメニューのテイストを決めるくらいにしておきましょう。この献立表があれば、スーパーでは必要なコーナーだけをチェックすればよいので、買い物時間の短縮にもつながります。まとめ買いやネット注文の方も、献立表にメモしながら買い物をすれば、買いすぎや買い忘れを防げますよ。
主菜のローテーションが決まれば、全てが決まる
5日分の献立表を考えるには、まずは主菜をお肉にするかお魚にするかをローテーション化しておくと考えがスムーズにまとまります。子供がお肉好きだから肉→肉→魚→肉→肉で繰り返す、魚をもっと食べてほしいから肉→魚を交互に繰り返すなど、我が家のルールを決めておきます。肉の中でも鶏・豚・牛が続かないように考えましょう。
主菜が決まれば、副菜はその反対や卵・大豆製品+野菜で考えると栄養バランスのよい献立になります。さらに味付けを和・洋・中のテイストで繰り返せば、似たような献立が続くことを避けられます。また、汁物は思いきって2日分を一度に作ってしまいましょう。汁物の具材と副菜が被らないように考えられればなおよいですね。
●献立表の一例(ローテーションが肉→肉→魚→肉→肉の場合)
1週目 | 2週目 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
主菜 | 鶏肉 | 豚肉 | 魚 | 牛肉 | 鶏肉 | 豚肉 | 牛 | 魚 | 鶏肉 | 豚肉 |
副菜 | 魚介類+野菜 | 卵+野菜 | 肉+野菜 | 豆腐類+野菜 | 魚介類+野菜 | 豆腐類+野菜 | 魚介類+野菜 | 肉+野菜 | 卵+野菜 | 魚介類+野菜 |
味付け | 和 | 洋 | 中 | 和 | 洋 | 中 | 和 | 洋 | 中 | 和 |
汁物 | 汁物A | 汁物B | 汁物C | 汁物D | 汁物E | 汁物F |
調理法の組み合わせで時短を実現
食材が決まったら、調理法を考えます。ここでのコツは同時進行できる調理法にすること。コンロでメインを焼いている間にレンジで野菜を加熱する、グリルでメインを焼いている間にコンロで野菜を茹でる、レンジでメインを蒸している間にコンロで副菜の煮物を作る、などです。たまには加熱不要のサラダを副菜にしてもいいですね。調理器具をフル活用して、調理時間を短縮しましょう。
週に1度は1汁1菜
毎日きちんと1汁3菜作り続けるのは大変なことです。1汁3菜にこだわるなら、1品はそのまま出して食べられるものにしたいですね。つくりおきの副菜や冷奴、納豆、漬物、煮豆などで品数を増やしましょう。デザートにフルーツをプラスして、3菜目ととらえることもできます。
また、副菜が具沢山なら1汁2菜を基本にしてもよいでしょう。疲れがたまったり、子供の習い事や残業しがちな曜日などで、特定の曜日は食事の支度が遅くなる、という日があるなら、思い切って丼+汁物や麺類+副菜という簡単メニューの日を設定しましょう。メリハリをつけることで忙しい日も乗り切ることができます。
時短調理のコツ2:レシピに頼らず、タレに頼ろう
レシピをみて料理を作るとき意外と手間なのが味つけ、つまり調味料の配合です。和食なら出汁・酒・塩・醤油・砂糖・みりんをどの割合で入れるのか、我が家の分量に合わせるといったい何ccになるのか、なかなかピンときませんよね。それぞれの調味料を出して、計って、しまってというのも時間がかかる要因になっています。そこで活躍するのが市販のつゆ&タレ。アレンジ次第で無限の可能性があるつゆ&タレの使い方をご紹介します。
和食メニューのおすすめ
和食の万能調味料ともいえるのがめんつゆです。出汁・酒・醤油・砂糖・みりんなどの基本調味料がすべてはいっているので、まずはめんつゆで味付けをして、それから辛めにしたいなら醤油をひとまわし、甘めにしたいならみりんを少々、薄味なら出汁でのばして、というようにアレンジすれば、めんつゆ味が続いても食べ飽きません。レシピを参考にする際も、これはめんつゆで代用できるな、と思ったらどんどん使ってみましょう。味のバランスが完成されているので失敗が少なく、手順もぐっとシンプルになりますよ。
洋食メニューのおすすめ
子供が大好きなトマト味のメニューを作ろうと思ったら、トマト缶にコンソメを足して、砂糖や塩コショウで味を調えてといった手順が基本でしょう。これら全てが含まれているのがパスタソースのナポリタン味やミートソース味です。焼き色をつけた肉や魚をパスタソースでひと煮立ちすれば本格洋食のできあがり。温野菜にクリーム系のパスタソースを絡ませて、チーズを振れば、グラタン風の副菜も簡単にできますね。
中華メニューのおすすめ
中華メニューのときにおすすめしたいのが、麻婆豆腐の素。豆板醤(トウバンジャン)や甜麺醤(テンメンジャン)など、自宅に揃えていても使いこなすのが難しい調味料が麻婆豆腐の素にはバランスよく入っているので、豆腐以外にもさまざまな食材に合う万能タレとして活躍します。同様に焼き肉のタレも、漬け焼きにしてよし、炒め物の味つけによし、と使い勝手がいいタレです。あっさり味なら、ぽんずしょうゆにごま油を合わせるだけで、中華風の味付けになりますよ。茹で野菜のナムルや蒸し鶏などに、食材を引き立てる味つけなので、月のうち何度か登場したとしても「またこれ?」と気づかれることはないでしょう。
時短調理のコツ3:「つくりおき」はついでにすませる
毎日ごはんを作って、休日も平日のためにつくりおきをして…では自分の時間もとれませんし、キッチンに立つのが苦痛になってきてしまうかもしれません。夜ごはんをつくる「ついで」にできる、下ごしらえの方法をご紹介します。
メインの下ごしらえは2回分を1度に
メインを調理するときには必要な量の2倍量を準備します。お肉ならパッケージから出して、筋切りやカットをして、酒などで下味をつけるところまでは和・洋・中、どのメニューでも共通の手順。献立表の例でみると、月曜の和食用の鶏肉を下ごしらえするときに金曜の洋食分も一緒に準備しておくということです。洋食の味付けが決まっているなら、保存袋で漬け込みながら冷凍して半調理品にしておけば、金曜は手早くメインが作れますね。1週間単位でみれば道具やまな板を洗う手間が半分になるので、これも時短になります。
野菜の下ごしらえも「ついで」に
野菜をカットしたり加熱したときも、翌日のメインのつけ合わせ用に少量とっておいたり、2~3日後に使うために冷凍しておきましょう。お湯を沸かす時間や道具を洗う時間がトータルで短縮できますよ。月曜から木曜までの食材を少しずつとっておいて、金曜にまとめて使えば、具沢山の汁物や和え物が下ごしらえなしでぱぱっと作れます。
主菜を副菜に変身させる
同じメニューを続けて食卓に出すのはためらわれるところですが、ひと手間加えれば時短メニューの強い味方です。例えば肉じゃがをたくさん作ったら、1日目は主菜としてお肉を多めによそい、2日目には汁気を飛ばして副菜の煮転がしに。カレールーを1かけ入れて味を変えてもいいですね。筑前煮は翌日、出汁でのばしてけんちん汁風にすることもできます。洋食メニューを少し残して、オムレツやキッシュの具にするのも子供が喜ぶおすすめのアレンジです。
時短調理のコツ4:洗い物を増やさない調理手順
夜ごはんを食べ終えても、ほっとひと息つく間もなく洗い物に追われるのが主婦の宿命ですね。もちろん食洗機にも手伝ってもらえますが、まな板やバットなどの大物はそうはいきません。ここでは、洗い物を減らす工夫をご紹介します。
キッチンバサミを活用する
なるべくまな板を使わない方法、それはキッチンバサミの活用です。お肉はトレイの上でハサミを使えば、まな板も包丁もいりません。皮つきの鶏もも肉や豚ロース肉の筋切りなどはハサミの方が切りやすいですよ。野菜もハサミで切れるものは、鍋やフライパンの上で直接切ってしまいましょう。食材のカット用には、ハサミが分解できてかみ合わせ部分をキレイに洗えるようになっているものがおすすめです。
フライパンの中でできること
お肉やお魚に塩コショウや小麦粉をふるなら、わざわざバットや作業用のお皿を出さずに、トレイの上ですませましょう。また、メニューによってはフライパンの中で直接できるものもあります。例えば切り身魚のパン粉焼き。通常ならバットの上で塩コショウを振り、パン粉で押さえて油を熱したフライパンで焼き上げますね。実はこれ、フライパンに油とパン粉を敷き、トレイの上で塩コショウした魚をのせてから火をつけ、さらに上からパン粉を振りかけても同じものが作れます。この作業、フライパンでできないかな? という視点でレシピをみて、1つでも洗い物を減らす工夫をしていきましょう。
和え物はどんぶりで
副菜の和え物を作るとき、つい当然の流れでボウルを取り出してしまいますが、どんぶりに変えてはどうでしょう。和え物ができたら、家族それぞれにもりわけて、ママの分はどんぶりのままで食卓へ。ボウルが1つ減る分、食洗機へたくさん食器が入れられます。家族と違う食器になってしまうことに抵抗がある場合は、銘々皿で和え物をつくるのもおすすめ。大人と子供で味つけを変えるのも簡単になります。
まとめ
夕方の忙しい時間帯に夜ごはんづくりを10分でも短縮できれば、子供とゆっくり話したり、落ち着いて翌日の準備をしたり、いつもより長めにお風呂に入ったりと、やりたかったことに時間を使うことができ、心に余裕が生まれます。ひとつひとつは小さな工夫ですが、効率化を意識して、ぜひ時短調理を実現させてくださいね。