幼稚園のPTA役員ってどんな仕事? 役職や集まる頻度、メリット・デメリットなどを紹介!
目次
幼稚園のPTA役員はどんな仕事?
幼稚園のPTA役員は、役員会への出席や保護者会のセッティング、バザーや遠足などの学年行事の運営を行います。保育園では保育士さんが行事を主催し準備を行うことが多いですが、幼稚園では行事の主催は保護者のPTA役員が行い、幼稚園の先生は、お手伝いやお客さんというところもあるようです。幼稚園でもPTA役員を設けないところもあるようなので、入園前に幼稚園のPTA役員について聞いておくと安心ですね。
また、ママ同士が親睦を深めるランチ会などを実施する際は、PTA役員が企画や幹事役を務めることもあります。幼稚園のPTA役員の仕事内容や集まる頻度は園によって異なりますが、任期は1年間です。
幼稚園のPTA役員はいつどうやって決める? 1クラス何人必要?
幼稚園のPTA役員は子供が入園や進級してすぐの4月上旬に決めることがほとんどです。PTA役員を選ぶ際はまず立候補を募り、立候補で決まらない場合はじゃんけんやくじ引きなど公平な方法で決めるところもあります。PTA役員決めで揉めてしまう場合もあるようなので、できるだけ平等にPTA役員を決めるのがポイントですね。
PTA役員とは別に運動会係やバザー係などを設けている場合もあるため、PTA役員の人数は園によって異なりますが、1クラスに2~3人のPTA役員が置かれることが多いようです。
幼稚園のPTA役員は必ずやらないといけない? 免除されることはある?
「子供のためにはPTA役員をした方が良いのかな?」と思いながらも、ママが働いていたり、下の子がいたりするとなかなか難しいですよね。ほかのママはどのようにしてPTA役員と仕事や子育てとの両立をしているのか見てみましょう。
働いているママもPTA役員をすることは多い
PTA役員の仕事は平日に発生することも多いため、仕事をしているママには大変な役割かもしれませんが、最近は働くママが増えていることから「仕事をしているから」という理由でPTA役員が免除されることはあまりないようです。
働いているからといってPTA役員を免除されることは少ないですが、PTA役員決めの時に「仕事の都合上、PTA役員の仕事はここまではできるけど、これ以上はできない」としっかり意思表示をしておくと、PTA役員の仕事の量を配慮してもらえる場合はありますよ。
仕事をしているママがPTA役員に多い場合は、PTA役員で集まる時間帯が平日の夕方や土日になる場合もあります。もし働いているママがPTA役員になった場合は、役員会と会社を上手く両立するために、会社に幼稚園のPTA役員になったことを伝えておいたり、幼稚園の行事などで仕事を休むことが決まったら早めに上司や同僚に伝えたりなどの行動をしておくといいでしょう。
やむを得ない事情がある場合は免除されることもある
ママが妊娠していたり、すでに兄弟のクラスでPTA役員をしていたりなど、現実的にPTA役員の仕事をするのが難しい場合はPTA役員を免除されることがあります。小さい赤ちゃんがいて、役員会で集まる時に預け先がない場合は、役員会に赤ちゃんを連れていくことができるので心配ありませんよ。
幼稚園のPTA役員を務めるタイミングは重要?
幼稚園のPTA役員をする際、ベストなタイミングはママの考え方や状況によって異なります。
年少でのPTA役員
PTA役員になると役員会などでママ同士が顔を合わせることが多くなるため、ママ友を早く作りたい場合は子供が年少さんの時にPTA役員になっておくのがいいでしょう。
また、年少・年中・年長のどこかで1回PTA役員をしなければいけない園では、年少のうちにPTA役員になっておけば、仕事内容が重いことが多い年長でPTA役員をすることを避けることができますね。
年中でのPTA役員
入園したばかりだと幼稚園生活に慣れていないため、園生活に慣れてくる年中の時にPTA役員をすると、ママ同士でもコミュニケーションが取りやすく「あまり負担を感じなかった」と思うママが多いようです。
年長でのPTA役員
子供が年長の時にPTA役員になると、卒園式というビッグイベントや謝恩会、卒園アルバムの準備など大変な仕事が多く、負担が大きいです。一方で「子供の園生活の思い出づくりに積極的に参加したい」というママは子供が年長さんの時にPTA役員をするといいでしょう。
幼稚園のPTA役員にはどんな役職があるの?
一口に「幼稚園のPTA役員」と言っても、実は役職がいろいろあります。まずは代表的な役職を見てみましょう。
本部役員(会長・副会長・書記・会計)
本部役員は学年やクラスに関係なく、幼稚園全体に関する仕事を行い、会長・副会長・書記・会計などの役割があります。本部役員は年長クラスの保護者から選んでいる園や、年少クラスでクラス委員をやった保護者が持ち上がって年中で本部役員をやる園などがあり、幼稚園によってルールが異なることがわかります。
会長
会長は役員会の代表として、行事の取りまとめや指示出し、挨拶(スピーチ)などを担当します。多くの場合、年長クラスの保護者から選出されるため、会長をやってみたいママは子供が年長さんになってから立候補するといいですよ。
副会長
副会長は会長の補佐役と現場での指示出しが主な仕事です。会長のパートナーとして相談相手になったり、行事などで人手が足りない時は助けに行ったりとオールマイティなポジションですので、人によっては「会長よりも副会長の方が大変」と感じる人も多いようです。
書記
書記は役員会などで話し合われた内容を記録する役割です。議事録に手書きかパソコンを使うかは園によって異なります。書記の仕事内容は議事録がメインですが、行事の手伝いや準備などの仕事もあります。会長や副会長の仕事に比べると負担が軽く、比較的取り組みやすいポジションです。
会計
会計はその名の通り役員会費の徴収や管理をおこないます。お金を扱うポジションですので、会長や副会長とは違った意味で責任の大きな仕事です。「会計」と聞くと経理や簿記の知識が必要そうですが、やり方やルールを覚えてしまえばそれほど難しくはありません。ただし銀行に行ってお金を下ろす機会が多くあるため、仕事をしているママは時間を作るのが難しいかもしれません。
各委員会(クラス委員・広報委員・地区委員)
多くの幼稚園で設置されている委員を3つ紹介します。
クラス委員
クラス委員は、幼稚園の先生・PTA役員と保護者の橋渡し役として保護者への連絡や行事の取りまとめを行います。クラス委員は複数名選ばれることが多いため、クラス委員同士で協力し合うことが求められます。
広報委員
広報委員は、広報誌や新聞などを作成します。写真撮影やインタビュー、編集業務を行うため、仕事量は多い役職と言えます。記事の内容やデザインを考えることや、写真撮影やライティングが好きなママであれば楽しいと感じるでしょう。
地区委員
地区委員は、幼稚園周辺のパトロールや交通安全、子供100番の家の設置を依頼するなどの仕事を行うことが多いようです。仕事内容から昼間に行動する場面がほとんどなので、日中に時間が取れるママの方が負担は少ないでしょう。
行事担当(運動会・お楽しみ会・バザーなど)
幼稚園によってはPTA役員の負担が大きくなりすぎないように、PTA役員とは別に行事ごとに係を決めている園もあります。どのような係があるのか代表的なものを見ていきましょう。
運動会係
運動会係はトイレやケガの手当などの園児のお世話をしたり、競技ごとに必要な備品のセッティングなどを行います。プログラム入れ替え時に園児を誘導する、ラインを引く…といった先生だけでは手が足りないところをサポートするのも運動会係の役割です。運動会は子供たちやパパママ、おじいちゃんおばあちゃんなど多くの人が来園するビッグイベントですので、PTA役員とは別に運動会係を設定している園も多いです。
お楽しみ会係
お楽しみ会係はゲストを招いたイベントやお誕生日会などの企画、お楽しみ会の広報、運営などお楽しみ会全般を仕切る係です。幼稚園によっては年に数回お楽しみ会を開催する園もあるため大変だと思うママも多いですが「子供たちの喜ぶ顔が見たい」「楽しいことを考えるのが好き」というママに向いている係ですよ。
バザー係
バザー係はバザーで販売する商品を集めたり、手作り品の準備や管理、販売などたくさんの仕事があります。バザーは準備期間に2~3ヶ月ほどかかることが多く、さらにバザーの日が近づくと頻繁に準備に駆り出されるため、仕事をしているママには少し負担が重いかもしれません。「大変だったけど、文化祭のような雰囲気が楽しかった」というママも多いようです。
卒園対策委員
卒園対策委員とは、卒園アルバムの作成や謝恩会の準備など、卒園に関する行事を担当する委員です。卒園対策委員は基本的に年長さんのママから選出され、1クラスから複数名が選ばれることが多いですよ。
卒園は園生活最後を締めくくるビッグイベントですので、責任が大きく、時間の調整がかなり大変な一方で「子供の卒園を近くで見守ることができてよかった」「お世話になった先生に感謝の気持ちを伝えられた」と達成感を得られる役職です。
幼稚園のPTA役員をするメリット
責任の重さや仕事の多さから「なるべく幼稚園のPTA役員になりたくない」というママは多いのではないでしょうか? しかし幼稚園のPTA役員にはたくさんのメリットがあります。1つずつ見ていきましょう。
子供が幼稚園で過ごす姿を見る機会が増える
子供の幼稚園での様子は普段目にする機会はあまりないと思いますが、PTA役員になると幼稚園に行く機会が多くなるため、子供が幼稚園でどんな風に過ごしているかを見られるチャンスがたくさんあります。参観日など特別な日ではなく、子供の自然な様子が見られる点はPTA役員ならではのメリットですね。
いろんなクラスのママや先生と仲良くなれる
PTA役員になると、園長先生や他のクラスの先生、ママと話す機会が多くなり、ママの交友関係が広がるというメリットがあります。子供が幼稚園に通っていると、自然と先生やママ友と仲良くなることもありますが、どうしても担任の先生や子供と仲のいいお友達のママなど、限られた人としか関わる機会はなかなかありませんよね。
幼稚園行事の詳細を早めに知ることができる
PTA役員になるとイベントが広報される前にイベントの詳細を知ることができます。仕事をしているパパママは、「休みの調整が間に合わず、イベントに参加できなかった」ということが減るというメリットもあるでしょう。幼稚園行事の日程を早めに知ることができれば、他の予定が組みやすいのもうれしいですね。
子供が喜んでくれる
子供にとっては「ママが幼稚園に来ること」はとても嬉しい出来事です。ママがPTA役員の仕事を頑張っている姿を見て、子供が「ママ、今日頑張ってたね」と喜んでくれたら、ママもうれしいですよね。
また、PTA役員の仕事のほとんどは子供が園で楽しく過ごすための仕事です。自分がかかわった行事などで子供が「楽しかった!」と喜んでいる姿が見られたときのやりがいはとても大きいものですよ。
幼稚園のPTA役員をするデメリット
PTA役員の仕事は責任が大きいからこそ、楽しいだけではありません。PTA役員になった時のデメリットも1つずつ見ていきましょう。
仕事内容が大変
役職によっては大勢の人の前で挨拶をしなければならなかったり、お金を扱う仕事があったりと苦手なことをしなければならない場面もあります。そのため、苦手な仕事が多い役職についてしまった場合はとても大変な思いをするでしょう。
PTA役員の仕事の忙しさは園や役職によって異なりますが、多い時は週1回以上幼稚園に行く必要があることもあります。「繁忙期は毎日のように幼稚園に行っていた」というママもいるため、仕事内容によっては大変だったと感じるでしょう。
働くママは平日に仕事を休まなければいけないこともある
前述した通り、PTA役員の仕事は平日に発生することが多くあります。働いているからといってPTA役員の仕事が免除されるわけではないので、時には会社を休む必要も出てくるでしょう。フルタイムで働いているママがPTA役員になる場合は、なるべく負担の少ない役職を選んだり、どうしても会社を休めない場合は協力してくれる人を見つけておくといった準備が必要です。
幼稚園のPTA役員を途中でやめることはできる?
例えばPTA役員の任期中にママが妊娠をしたり、親の介護や看病などをすることになった場合など、どうしてもPTA役員を続けられない場合はPTA役員を辞めさせてもらうことも可能です。しかし、PTA役員の仕事には責任が伴いますので、いきなり投げ出すのではなく代わりの人を見つけたり、引継ぎをしっかりする…といった段取りを踏むと、他の人に迷惑がかからず済みますよ。
幼稚園のPTA役員はパパママどちらが務めてもいい
昔は子供が幼稚園に通うママは専業主婦であることが多かっため、「PTA役員をするなら時間の融通が利きやすいママ」というイメージがありましたが、最近は共働きの夫婦が増えているため、必ずしもママがPTA役員の仕事をしなければならないということはありません。
「パパのほうが自営業で平日休みがとりやすい」「パパよりもママのほうがガツガツ働いている」という家庭であれば、パパがPTA役員をしても良さそうですね。PTA役員では荷物を運ぶなどの力仕事も多いため、「男性がいた方が助かる」という声もあります。
まとめ
PTA役員の仕事は基本的にボランティアですので、「なるべく大変なことはしたくない」というママは多いと思います。しかし、PTA役員の仕事は子供の園生活をより楽しくすることに直結し、とてもやりがいの大きい仕事であることは間違いありません。また、普段見ることのない子供の園での生活を覗き見ることができるなど、楽しいポイントもたくさんありますよ。「PTA役員の仕事に興味はあるけど、自分ができるのか不安」という方は、一度すでにPTA役員をしたことがあるママにお話しを聞いてみるといいですよ。