新生児の一重まぶたが二重になるのはいつ? 新生児はなぜ一重まぶたなの?
日本人に多い一重まぶた
日本人に多い一重まぶたは、二重まぶたと比べると表情が乏しく、目元が重い印象を与えるのが特徴です。日本人に一重まぶたが多いのは、二重まぶたを作る筋肉の発達が弱いためだと考えられています。二重まぶたを作る筋肉は、上眼瞼挙筋(まぶたの筋肉)が大きく関係しています。
まぶたを開けるのに必要なこの筋肉がしっかりしている白人は二重まぶたになりやすいですが、弱い日本人は一重になりやすいのです。世界でも一重まぶたと二重まぶたの人が混在しているのは、日本をはじめ中国・北朝鮮・韓国・モンゴルなどの北東アジアが主です。日本人の男女は、一重まぶたが7割・二重まぶたは3割程度と言われています。一重まぶたが英語でOriental eyelid(東洋のまぶた)と呼ばれるのも納得です。
まぶたの形はパパママから赤ちゃんへ遺伝する
まぶたの一重・二重は遺伝の問題が大きく関係しています。遺伝と聞いて、学生時代に学んだ「メンデルの法則」を思い浮かべた人もいるでしょう。メンデルの法則には、「優性」と「劣性」があります。優性が特徴として現れやすく、二重まぶたは優性にあたります。一重まぶたは劣性です。なお、優性・劣性は遺伝のしやすさを表したものであり、優劣を表すものではありません。赤ちゃんは、両親からまぶたの形状を決める遺伝子を1つずつ受け継ぎます。
「二重まぶたの両親から生まれた赤ちゃんは二重になる?」と考えてしまいますが、遺伝は必ずしもそうとは限りません。二重まぶたの人にはAAとAaの遺伝子パターンがあります。まぶたが二重になる遺伝子を2つもつ人はAA・1つしか持たない人はAaです。遺伝子はA(優性)が特徴として現れるため、AA・Aa両方とも二重まぶたになります。そのため、両親共にAAの遺伝子をもっていれば、子供はAAを受け継ぐため二重まぶたです。しかし両親とも二重ではあるものの、遺伝子がAa×Aaであれば、子供はAA・Aa・Aa・aaのどれかを受け継ぎます。aaを受け継ぐ可能性は25%。両親が二重であっても、遺伝子によっては確立4分の1で一重の子供が生まれる計算です。両親が両方二重まぶたであっても、AA・Aaのどちらの遺伝子を持っているかまではわかりません。
新生児は一重まぶたのことが多い
生まれたばかりの新生児は、一重まぶたのことが多いです。パパママにとっては、「一重なの?これから二重になるの?」と気になるポイントでしょう。新生児が一重に見える理由はさまざまです。原因を探ってみましょう。
顔の脂肪多く埋もれている
ぷにぷにと柔らかい新生児は、パパママの癒しです。新生児は皮下脂肪が多く、まぶたが埋もれてしまい、一重に見えることがあります。赤ちゃんは顔や体にたっぷりと脂肪がつき、まぶたも同じです。そのため、赤ちゃんが二重であってもしばらくは見分けが難しいでしょう。成長するにしたがって脂肪は取れてくるので、今後二重になる可能性はあります。新生児の時に一重に見えたとしても、今後も続くかは成長してみないとわかりません。
寝ていることで顔がむくんでいる
大人でも水分の摂りすぎで顔や体がむくむことがありますが、新生児も同じです。赤ちゃんは生まれる前、たっぷりと満たされた羊水の中にいます。また生まれてからも、一日のほとんどを寝て過ごすため、むくみが取れにくい状態です。水分は上から下に流れていきますが、眠っている赤ちゃんの水分は抜けにくく、顔にも溜まってしまいます。寝返りやうつぶせなど少し動けるようになるとむくみも取れ、すっきりしてくるでしょう。
赤ちゃんのまぶたはいつ二重になるの?
顔のむくみや脂肪で一重に見えていた新生児も、徐々に顔がスッキリ・ハッキリとしてきます。生後3ヶ月頃まではどんどん体重が増え、ふっくらしてくるものの、5ヶ月頃からは体重の増え方が緩やかになってきます。
赤ちゃんは8ヶ月を過ぎるころには体重よりも身長の伸びが顕著になるため徐々にスマートな体つきへと変化します。眠っていた時期が終わり、ハイハイやつかまり立ちが始まり、体型が幼児に近づくにつれ顔つきも変わってきます。体重や身長の変化により、一重から二重になる赤ちゃんも珍しくありません。
赤ちゃんを二重にしたい! 方法はあるの?
新生児から3ヶ月頃までの間は、一重である赤ちゃんが多いです。そのため、母乳やミルクを問題なく飲め、体重が増えていれば心配はありません。もし赤ちゃんのまぶたが気になるようであれば、以下の方法を試してみてください。ただし、まぶたはあくまで赤ちゃんの個性です。パパママが二重まぶたに固執しないよう注意しましょう。
赤ちゃんのまぶたのマッサージ
力を入れずに、指の腹で赤ちゃんの二重ラインを優しくマッサージしてみましょう。繰り返すことで、クセがつきやすくなります。赤ちゃんのまぶたは柔らかく、とてもデリケートです。ごしごしと強く擦ったり、爪を立ててはいけません。指の腹で優しく、二重にしたいラインを目頭から目じりにかけて擦っていきましょう。決して無理には行わず、赤ちゃんがぐずったり嫌がったら中断してください。手や指は清潔な状態で行いましょう。特に新生児~生後3ヶ月は赤ちゃんは一重まぶたの時期です。ばい菌が入る恐れもあるので、マッサージは3ヶ月以降に行いましょう。
赤ちゃんのまぶたの二重の線をなぞる
赤ちゃんは生後3ヶ月や寝起きのタイミングで、まぶたにうっすらと二重のラインが出てくることがあります。早く二重にしたいと思ったら、ラインが出た時にそっとなぞってみましょう。二重の線がつくよう、まぶたを優しく押さえてみるのもおすすめです。赤ちゃんのまぶたは繊細なので尖った道具などを使うのはやめましょう。体験談を見ているとアイプチや二重テープを使うママもいますが、赤ちゃんの皮膚は弱く敏感です。トラブルを起こす危険性もあるため、化粧品の使用は避けましょう。
適度な運動をさせる
寝てばかりだった赤ちゃんも、生後3ヶ月~5ヶ月を迎える頃には首が座り始めます。成長するごとにできることも増え、寝返りやハイハイ・つかまり立ちとあっという間に成長するでしょう。生まれて1年の赤ちゃんは身体能力がかなり発達します。成長著しい時期に、適度に運動をさせるといいでしょう。楽しく体を動かしている内に、顔や体の脂肪が取れスッキリしてきます。皮下脂肪が減ってくると、まぶたの肉も取れるため、二重まぶたになる可能性があります。
まとめ まぶたの成長は人それぞれ
赤ちゃんのまぶたは、おおよその遺伝によって決まります。成長したら必ず二重になる確証もありません。二重にしたい気持ちは間違いではありませんが、固執してしまうのは考え物です。日々成長する子供の変化を楽しみながら子育てしましょう。一重・二重にこだわるのではなく、個性として認めることが重要です。子供は唯一無二の可愛さをもっています。子供のいいところを受け止め、伝えていけるようにしましょう。