年齢別のお年玉の金額相場はいくら? 親戚にあげる場合のマナーは?
お年玉のルーツって?
神様に捧げたおもちを子供に分け与えた習慣がルーツ
お年玉は、お正月に神様にささげたおもちを子供に分け与えたことがルーツだと言われています。江戸時代にはお餅ではなく、お金をあげる習慣に変わっており、それが現在まで受け継がれ、ポチ袋に入れたお金を子供にあげる習慣として現代に伝わりました。
お年玉は何歳ころからあげるものなの?
決まったルールはないので、親族のルールに合わせよう
お年玉は、子供が幼稚園に通う3歳ころから渡し始める家庭が多いですが、中にはお年玉は小学校に上がってから、という家庭もあります。では、お年玉は赤ちゃんには渡さないのかというと、そういうわけでもありません。お年玉のルーツを辿れば、お年玉は数え年(数え年では正月を迎えると年齢が上がる)で年を取ったことをお祝いする縁起物なので、赤ちゃんにもお年玉を渡す家庭もあるのです。また、お金の代わりにベビー用品をプレゼントする場合もあります。いずれにしても、お年玉を渡し始める年齢に決まりはないので、親族のルールに合わせることをおすすめします。
【年齢別】お年玉の金額相場一覧表
年齢ごと、渡す人ごとのお年玉の金額相場を一覧表にまとめました。お年玉は、祖父母の場合パパママと同じくらいか少し高い金額、親しい親戚の場合はパパママの半額くらいを渡すのが目安となります。ただし、下記相場はあくまで平均的な数字です。地域や親族のルールによって金額は変わってきますので、あくまで参考として見てくださいね。
パパママから | 祖父母から | 親戚から | |
---|---|---|---|
未就学児 | 1000円 | 1000円 | 1000円 |
小学1、2年生 | 2000円 | 2000~3000円 | 1000円 |
小学3、4年生 | 3000~5000円 | 3000~5000円 | 2000円 |
小学5、6年生 | 5000円~1万円 | 5000円~1万円 | 3000~5000円 |
中学生 | 1万円 | 1万円 | 5000円 |
高校生 | 1万円~15000円 | 1万円~2万円 | 5000円 |
未就学児にお年玉を渡す時のポイント
小学校に上がる前の幼稚園・保育園の子供の場合、お年玉を1人で使うことはほとんどないため、気持ち程度で1000円ほど渡すケースが多いです。中には500円を渡す、という家庭もありますよ。また、未就学児のお年玉として、お金の代わりにお菓子やおもちゃなどをプレゼントすることもあります。
小学校生にお年玉を渡す時のポイント
子供が小学校に上がるころにはお金の価値も理解し始めるので、お年玉をもらうと子供たちは大喜びですね。小学1、2年生の子供はあまりに大きな金額を渡しても上手に使うことはできないので、パパママ・祖父母の場合2000~3000円くらいのお年玉を渡すのが一般的です。小学3、4年生になればはっきりと自分の好みで欲しいものが出てくるころなので、パパママ・祖父母の場合3000~5000円くらいの金額を渡すのが適当です。小学5、6年生だと、パパママ・祖父母は5000~1万くらいを目安に渡すといいでしょう。親戚の子供の場合は、パパママ・祖父母があげる金額の半額を目安に渡すといいですね。
小学校低学年の場合、子供だけで使わせるのはまだ心配もありますよね。もらったお年玉は一度パパママが預かって、欲しいものを聞いた上で買ってあげるといいでしょう。小学校高学年になるともらうお年玉の金額が大きくなりますが、そろそろ子供を信頼して使い道を任せてみるのもいいでしょう。ただし、何にいくら使ったのかは確認し、無駄遣いをしないように子供にしっかりと伝えるといいですね。
中学生にお年玉を渡す時のポイント
中学生には、お年玉としてパパママ・祖父母の場合で1万円程度渡すのが一般的です。中学生になると、だいたいの子供は毎月のお小遣いをもらっていて、お金の使い方はある程度学んでいるでしょう。中には、欲しいものをリストアップしてお年玉を楽しみにしている子供もいますよね。また、中学生だと、同級生と一緒に遊びに行ったり好きな洋服を買いに行ったりすることも増えてきて、意外とお金が必要になります。無駄遣いをしないように注意しつつも、子供の自主性に任せてお年玉を使わせてもいいでしょう。このころちょうど反抗期の子供も増える時期ですが、お年玉が上手にコミュニケーションを取るきっかけになるといいですね。中学生の場合も、親戚の子供の場合は、半額の5000円くらいを目安にしましょう。
高校生にお年玉を渡す時のポイント
高校生になると、パパママ・祖父母の場合で1~2万円程度を渡すケースが多くなります。高校生は、中学生以上に欲しいものややりたいことが増える時期ですね。家庭内で「いくら使って、いくら貯金するか」などルールを決めた上で、使う分については子供に任せある程度自由に使わせてもいいでしょう。親戚の子供にお年玉を渡す場合は、高校生であっても5000円くらいを渡せば充分です。
お年玉を渡す時のマナーも知っておこう
お年玉は、「ポチ袋に入れて渡す」ルール以外にも、守っておきたいルールがあります。お年玉を渡す前にしっかり確認しておきましょう。
お年玉はポチ袋に入れる
お年玉はポチ袋に入れて渡すのがマナーです。年末になると文具店のみならず、コンビニやスーパー、100均などでもかわいい干支のポチ袋や、流行りのキャラクターのポチ袋が店頭に並ぶので、選ぶのも楽しくなりますよね。もしもポチ袋がない場合には、折り紙やティッシュで包んで、お金が見えないようにして渡しましょう。ポチ袋の表面には、お年玉をあげる子供の名前を「〇〇ちゃんへ」「〇〇くんへ」などと記載し、裏面には自分の名前を記載します。
そもそもなぜお年玉をポチ袋に入れて渡すようになったのでしょうか? ポチ袋の「ポチ」は「少しだけ」を意味する関西の言葉から来ていると言われています。少額のお金を包んで旅館や料亭の人に渡す包み紙のことをポチ袋と呼んでいて、お年玉袋も同じような包み紙で渡していたので、お年玉袋のことを関西ではポチ袋と言っていました。関西以外の地域にもポチ袋という言葉が伝わったのは、ポチ袋だと高額なお金を入れなくても大丈夫、という気持ちがあったとも言われています。
お札や硬貨はきれいなものを使う
お年玉のお札は、必ずしも新札でなければいけないわけではありませんが、できるだけ折り目や汚れの少ないきれいなお札を使うのがいいでしょう。年末には、お年玉用に高額紙幣を千円札に崩すなど、早めにお札の両替をしておくことをおすすめします。
お札の折り方に気をつける
お年玉のお札は、表面が内側になるように三つ折りにするのがマナーです。お札に肖像が描かれている方が表です。お札の表面が内側になるように、左側を折り、次に右側を折ります。
硬貨を入れる向きに気をつける
お年玉で硬貨をあげる場合は、ポチ袋に入れる硬貨の向きにも気をつけましょう。硬貨は、ポチ袋から取り出したときに表側が上になるように入れるのがマナーです。硬貨は、製造月日が記載されている面が裏、絵が描かれている方が表です。よって、硬貨の製造年月日が記載されている面を下にしてポチ袋に入れましょう。
お年玉には「4」や「9」がつく金額は避ける
お年玉には、死を連想させる「4」、苦を連想させる「9」など、いわゆる忌み数のつく4000円や9000円などの金額は渡さないようにしましょう。
子供がかつてお年玉をもらった相手にはお返しする
昔、自分の子供がお年玉をもらっていた場合は、相手の子供にお年玉を渡すのがお年玉の礼儀とされています。昔もらったお年玉の金額とまったく同じ額を必ず渡さなければいけないわけではありませんが、子供がもらったお年玉の相手と金額は、念のため記録しておく方がいいでしょう。もらったお年玉はお返しするのを忘れないようにしてください。
遠い親戚へのお年玉は親しい親戚より少し少なめで
お年玉を渡すときに悩ましいのが、滅多に会うことのない、接点があまりない親戚の子供にお年玉をいくら渡すべきかですよね。遠い親戚の子供の場合には、さきほど紹介した親戚のお年玉相場よりも、少し少ないくらいの金額を渡してあげましょう。
上司など目上の人の子供にはお年玉を渡すのはNG
お年玉は、目上の人から目下の人に渡すものと決まっています。そのため、上司や先輩など、自分より目上の人の子供に「お年玉」を渡すのは失礼に当たってしまいます。目上の人の子供が相手の場合は、お年玉の代わりにお年賀として品物やお菓子を持参したり、QUOカードなどの商品券をお年玉の代わりに渡したりするのがいいでしょう。
いまどきのお年玉の貯金事情
かつては、子供がもらったお年玉はすべて両親が預かり貯金する、という家庭が多かったです。「我が家がそうだった」と心当たりがあるパパママもいるでしょう。大学生や大人になり、お金の使い方を理解してから貯金を子供に渡したり、教育資金の積み立てに回したり、家庭によってお年玉の貯金事情はさまざまでした。
最近では、お金の使い方・お金の価値を勉強してもらうために、お年玉をあえて貯金に回さず子供に自分で使い道を考えさせる家庭が増えてきています。子供にお年玉を預けた場合、つい無駄遣いしてしまって「もっと上手な使い方をすれば良かった…」と子供がガッカリしてしまうこともあるでしょうが、それもいい勉強になるでしょう。お年玉をパパママが預かって貯金する場合も、子供名義の銀行口座を作って子供のお年玉は必ずそこに預けるようにし、通帳を記帳して子供に見せてあげるといいですね。通帳の貯金額を実際に見せることで、子供が自覚を持ち、自分でお金をきちんと管理していく気持ちをしっかり持つことができるようになります。
まとめ:親族のお年玉事情を確認しておこう
年齢別のお年玉相場について紹介しましたが、相場はあくまで参考程度に見て、実際にお年玉をあげる場合は地域や親族のルールに従いましょう。また、お年玉を渡す場合のお札の向きなど、細々としたルールもしっかり確認しておきたいですね。自分の子供がお年玉をもらったら、もらった相手と金額はしっかりと記録をつけておきましょう。お年玉は、子供がもらった相手には忘れずにお返しするのがマナーです。記録をしっかり残しておけば、将来お返しする際に役立ちますよ。