保育ママって何? 保育料や保育ママのメリット・デメリットを解説
目次
保育ママとは? 保育園との違いは?
保育ママとは、正式には「家庭福祉員」といい、保育園に預ける代わりに、0~2歳の子供を保育ママ1人につき3人まで自宅や保育スペースなどを使って預かる福祉員のことをいいます。
保育ママには、国が認可している「家庭的保育事業」と自治体が運営する「家庭福祉員制度」の2つの制度があります。
国が認可した保育ママ:家庭的保育事業
家庭的保育事業とは、2010年の児童福祉法改正によって定められた制度です。保育園と連携しながら、地域の子供たちを守るために作られました。そして2015年から施行された子ども・子育て支援新制度により、地域型保育事業の1つとして幼稚園・保育園・認定こども園に加えて保育ママも認可事業とされました。
自治体が運営する保育ママ:家庭福祉員制度
子ども・子育て支援新制度が施行されるよりも前から、児童福祉法に基づいて自治体によって保育ママが運営されていました。今でも独自の制度によって運営している自治体があります。こちらが家庭福祉員制度です。
保育ママは全員保育士資格を持っているの?
預ける側のパパママにとって気になるのは、保育ママはどんな人がなっているかですよね。保育ママは誰でもなれるわけではありませんが、認可保育園に比べればややスタッフの基準は緩くなっています。
保育ママは保育士の資格が必須ではない
保育ママは必ずしも資格を持っている人ばかりではありません。保育士や幼稚園教諭、助産師、保健師、看護師など、資格を持っている人が多いですが、資格を持っていなくても自治体の研修を受け子育て支援員の資格を取得すれば保育ママになることができます。
保育ママになるには、子育て経験があるのか、保育士・看護師・幼稚園教諭などの資格を持っているか、保育に専念できる状態(副業として取り組むのではない)か、保育専用の部屋の確保などの環境が整っているかなど、いくつかの項目があり、1つ以上当てはまることが必須となります。詳細なルールは自治体によって基準が違うため、事前にお住いの自治体の保育ママになるための条件を調べてみることをオススメします。
保育ママで預かってくれる保育時間
子供を実際に保育ママに預けた場合、どれくらいの時間預かってくれるのでしょうか。土日やお盆休みなども預かってくれるのでしょうか。保育園と違いがあるのかなど、働くママにとって気になるポイントです。
保育時間は原則8時間、延長可能な場合も
保育ママが子供を預かってくれる時間は、基本的には8時間です。ただし、自治体やそれぞれの保育ママによって、多少時間が変わることもあります。また1日8時間を超える場合は、時間外保育として延長保育を行ってくれる保育ママもいますが、こちらも実施の有無や時間帯が保育ママによって変わってくるため、事前に相談が必要となります。
保育日は月曜~土曜日、土曜日は保育不可な場合もあり
保育ママの保育日は、基本的に月曜~土曜日となります。しかし、保育ママによっては土曜日は子供を預かっていなかったり、通常よりも短い時間で設定しているところもあります。土曜日にお仕事をしていて預けたいと考えている場合は事前に確認しておいた方がいいでしょう。
年末年始や夏季休業・有給休暇が定められている
保育園とも同じですが、祝日や日曜日、年末年始もお休みとなっています。加えて、保育ママは年次休業という年に20日間の休暇と、夏季休業という7月~9月までで5日間の休暇が定められています。年次休業と夏季休業については日にちが決まっていないため、事前に保護者の方へお知らせするようになっています。保育ママのお休みの日に、どうしてもパパママがお仕事を休めない時に備えて、おじいちゃんおばあちゃんが近くにいる場合は事前に相談したり、一時保育の検討などをしておくことをオススメします。
保育ママに預けられる条件
保育ママには誰でも預けることができる訳ではなく、利用するためにはいくつか条件があります。保護者が実質5時間以上、週に4回以上就労していること、もしくは傷病で療養していたり、就学していることです。保育ママを利用する人は、基本的には保育園に子供を預けるパパママと同じ条件だと考えていいでしょう。詳しくは自治体によっても変わってくるので確認してみてくださいね。
保育ママの申し込み方法、保育料金
保育ママの申し込み方法は、家庭的保育に申し込む場合と家庭福祉員制度に申し込む場合で違います。また、保育料にも違いがあります。
家庭的保育の場合は自治体に利用申し込み
家庭的保育は認可保育事業のため、認可保育園と同じように住んでいる各自治体への申し込みます。自治体の保育課や生活支援課などの窓口で相談すれば、必要書類や詳細の説明を受けることができます。申し込みは窓口へ直接が基本ですが、郵送で受け付けている自治体もあるので確認してみましょう。
保育ママの利用締切も各自治体で異なりますが、認可保育園と同様に利用希望日の約1ヶ月前が多いようです。ただし4月利用については通常時と異なるので注意。保育料金についても認可保育園と同様で世帯年収や子供の年齢、兄弟の有無などで設定されている料金があり、自治体ごとに異なります。保育料の計算方法については下記記事を参考にしてください。
家庭福祉員制度は保育ママと直接契約することも
自治体が独自に運営している家庭福祉員制度の場合は、自治体によって申し込み方法が変わります。自治体へ申し込みをするケースと、保育ママと面接などをして直接契約をするケースがあります。保育料金についても各自治体が設定しているので、窓口やホームページなどで調べてみましょう。保育ママによっては、食事代やおやつ代が別料金なこともあります。食事代についてはどれくらいかかるのか、前もって聞いておきましょう。
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