子供のイヤイヤ期はいつからいつまで? 原因や絶対にNGの対応とは?
目次
イヤイヤ期の上手な乗り越え方とNGな行動
実際にイヤイヤ期に直面すると、毎日が本当に大変です! 相手は子供ですが、理不尽に思えるわがままを主張してくるため、イライラしたり疲れて悲しくなったり、時には子育ての仕方が間違っていたのではないかと自分を責めてしまうママもいます。この大変な時期を少しでも楽に過ごせるよう、イヤイヤの乗り切り方から絶対にNGな行動をチェックしていきましょう。
イヤイヤな気持ちを受け入れてあげる
遠回りに思えるかもしれませんが、子供のイヤイヤ主張が始まった時には、まずは「そっかそっか、イヤだったんだね」、「これが、やりたかったんだね!」と子供の気持ちをくみ取り、声に出して伝えてあげることが大切です。自己主張をし、その気持ちを受け止められる経験を積み重ねることで、子供は徐々に自分の気持ちをコントロールする術を学んでいきます。
また、共感される経験や、「悲しい気持ちだったんだね」など、気持ちに言葉を添えてもらう経験を積むことは、将来の自己肯定感の醸成にも繋がります。初めての自己主張。少ない表現手段の中で、子供なりに精一杯に気持ちを伝えているのだと考えれば、「ちょっとずつ成長しているんだなぁ~」とパパママの気持ちにも少しゆとりが生まれやすくなります。
強く怒ったり突き放すのはNG
「もう出発しないと約束に遅れちゃう! 」そんなタイミングでも、子供のイヤイヤ行動は容赦なくやってきます。「今日はお出掛けするから、服を着替えよう」と促しても、「イヤ!! 」の大抵抗! どうにかこうにか着替えを済ませても、今度は「自分で靴を履く!! 」と言って譲らない…など。遅刻必至の自己主張を始めたら、どんなに寛容なママでも焦ったり、イライラするのは自然なことです。
そんなストレスを懸命に抑え、ママが落ち着いて言い聞かせたとしても、イヤイヤ期は子供が素直に従ってくれることはほとんどありません。まして痺れを切らしたママが、強い口調で怒ったり、説き伏せようものなら、火に油を注いだかのようにイヤイヤは見事にエスカレートします!
同様に、「もう知らないから!」「自分の好きにしなさい! 」など、子供を突き放す行動もイヤイヤ期には効果的ではありません。幼い子供にとって、大好きなママの怖い声や突き放すような言葉を聞いたり、怒った表情を見ると不安になってしまいます。特に「いい加減にしなさい!」、「勝手にしなさい!」などの曖昧な表現は、子供はどうしたらいいのかがわからず、余計に混乱します。
一見わがままを言っているように見えるこのイヤイヤ期の主張ですが、子供にとっては自分なりの理由や欲求があって表現しています。強い口調や態度で大人に制限されると、よりイヤイヤ行動が悪化してしまうことを知っておいてください。
危険な行動は毅然とした態度でやめさせる
子供の身に危険が及ぶ行動や、他人へ危害を加える行為については、きちんと制限することが大切です。物理的な危険が迫っている場合には、子供の気持ちを汲むよりも前に、行動を制限して安全を確保しましょう。必要であれば、両腕を掴んで静止したり、抱きかかえて安全な場所へ移動させるなども必要です。
安全が確認できた後には、子供の気持ちに寄り添い、ルールを伝えましょう。イヤイヤ期の子育てルールについては家庭によって見解が違いますが、「命の危険や大きな怪我に及ぶかどうか」はルールを決める際には基準になります。
ダメな理由はわかるまで言い続ける
イヤイヤ期には守って欲しいルールを伝えても、子供がすぐに理解してくれることはまずありません。しかし、脳の理性を司る「前頭前野」の成長と共に、この状況は変化していきます。根気強くルールを伝え続けることが必要です。ただし、ルールを伝える際には、頭ごなしに「ダメ! 」と教えるのではなく、なぜダメなのか理由を一緒に説明することが大切です。
子供がパパママの説明に納得し、我慢する経験を積むことは脳にいい刺激を与え成長が進みます。その結果、ルールを守る(我慢する)力が育まれるのです。例えば、「テレビを見たい」という子供に対し、一緒に時計を見て、「長い針がここまできたら、テレビは終わりにしてご飯を食べよう」と事前にルールを伝えます。
ポイントはあらかじめルールを伝え、子供に「もうすぐテレビは終わりなんだな」という意識を持たせましょう。ルールを決めることで、少しずつ「もう! ご飯と何度も言っているでしょう!」「いい加減にテレビは消しなさい! 」など、怒らないで済む状況が増えていきます。逆の立場で、パパママも考えてみましょう。何かを楽しんでいる時に、急に邪魔されたら納得がいかないとイライラしますよね。
ルールを守れた時には、子供をたくさん褒めてあげることが大切です。褒められる、認められる経験こそが「また褒められるように頑張ろう! 」という肯定的な気持ちを芽生えさせます。
一生続くわけではないと腹をくくる
イヤイヤ期は、脳が発達するまでに一時的に訪れる時期です。やがてイヤイヤ期が終わるその日を心待ちにしながら、「順調に成長しているからこそのイヤイヤ期」なのを心に留め、嵐が過ぎ去るのを待ちましょう。「こんなわがままを認めていたら、将来困ることになる!」と我が子を心配し、この時期にしつけや教育をしようとしてもママの方がクタクタになってしまうだけです。脳が育っていないのが原因のイヤイヤ行動ですから、たいていのことには目をつむってやり過ごしましょう。
一緒にイライラしない
子供のイヤイヤ期が始まると、育児を投げ出したくなるほどパパママはイライラするものです。個人差はありますが男の子の場合、力も強く全力で抵抗してくるため、大人の力であっても静止が難しい時もあるでしょう。そうは言っても、なかなか子供の気持ちがうまく収まらないのがイヤイヤ期です。
お手上げの時に一緒になってパパママもイライラするのはNGです。イヤイヤが発動したら一旦諦めて、落ち着くまで様子を見守るのもひとつです。ただし、子供の周囲に危険なものがないか忘れずに確認し、子供が疲れて落ち着くのを待ちましょう。また歌ったり、抱っこをしたり、飲み物を与えたりたりして、子供の気持ちを逸らし落ち着くのを待ってみるのも効果的ですよ。
ストレスを溜め込まない
イヤイヤ期が一生続くわけではないと分かってはいても、繰り返される日々にママが疲れないはずがありません! 育児のつらい時期を一人で我慢していては、パパママの気持ちがぐったりしてしまいます。心から疲れを取り除くためにも、つらい状況をじっと我慢するのではなく、周りの人へ吐き出してしまいましょう。
特にお勧めは、イヤイヤの状況を集めて周囲へ共有すること。パパママはリポーターになったつもりで、我が子が今日はどんな主張をしたかを写真に収めたり、詳細にリポート(記録)し周囲の人へシェアしてみましょう。子供のイヤイヤが始まっても、冷静に楽しんで観察できる自分に出会えるかもしれませんよ。イヤイヤ期卒表後に、この記録が懐かしい思い出として残るので、将来子供にイヤイヤ期の自分を見せてあげるのもいいでしょう。
パパにもイヤイヤ期を味わってもらう
頑張り屋のママほど、イヤイヤ期を乗り切るのが難しい傾向があります。イヤイヤ期には、ママの頑張りだけでは解消できない予測不能な状況が多くあるので、この時期は頑張り過ぎる自分にお休みをあたえましょう。子育ては、これから20年近く続きます。何もかも一人で背負うのではなく、少しずつ周囲にサポートをお願いして、乗り越えることも必要です。
特に普段ママがおもに育児をしている場合は、パパには子供と二人の時間を作ってもらい、イヤイヤ期の子供との日々がどれほど大変かを体感してもらいましょう。普段、子供と接する時間が少ないパパも、具体的にどんなサポートが必要か夫婦で話し合うきっかけにも繋がります。また、息詰まった時には、家族だけでなく地域の子育て支援センターの一時保育や託児所などを利用するのもいいですよ。
自分だけの時間を作り息抜き
肉体的にも精神的にも負担の大きいイヤイヤ期。ママにゆとりがなくなってくると、冷静にイヤイヤ行動に対応したり、かわしたりすることが難しくなってしまいます。そうならないためにも、ママがリフレッシュできる時間や環境を意識的に作りましょう。息抜きはぐったりと疲れてからではなく、早めに時間を設けるのがポイントです。
自分の時間を作るためには、積極的にパパやおじいちゃん、おばあちゃんに協力をお願いしましょう。それが難しい時には、一時保育などの地域サポートを利用することも大切です。趣味の時間や、買い物はもちろん、ゆったりと一人でティータイムを過ごすのもおすすめです。自分のペースで過ごせるリフレッシュタイムは、イヤイヤ期を戦うママには必ず取って欲しい時間です。
子供への愛情表現は欠かさない
どんなに努力や工夫をしてもうまく対応できず、子供とぶつかってしまうこともあるでしょう。でも、イヤイヤ期は子供が元気に過ごせていればそれだけでOKです! 子供が一日元気に過ごしてくれれば、一日の終わりに子供がママにたっぷり甘えられる時間を作ってあげましょう。いっぱい抱きしめて、大切で大好きな存在であることを伝えてあげてください。どんなに日中喧嘩をしても、子供はママからの愛情を確認でき、子供は安心して成長することができます。
まとめ:子供のイヤイヤ期は成長のひとつ!
「魔の2歳児」と呼ばれる程に、ママたちをぐったり疲弊させることの多いイヤイヤ期。しかし、イヤイヤ期は、子供だけでなくパパママにとっても大きく成長できるチャンスの時でもあります。毎日のイヤイヤに疲れた時は、一時保育や地域センターなど周囲のサポートを活用しながら、息抜きの時間を上手に作りながら乗り切っていきましょう。イヤイヤ期の嵐が過ぎ去った後は、この時期を懐かしく笑い話で振り返られる日が訪れます。