これって赤ちゃん返り? 原因や正しい対応は? 2歳~小学生でも起きる?
目次
赤ちゃん返りとは?
赤ちゃん返りとは、子供が実年齢や普段の行動より幼い行動をとったり、1人でできることをしなくなったりすることで、パパママの関心をひいたり、自分の思いや欲求をぶつける行動をしたりすることを言います。赤ちゃん返りは、パパママに構ってほしい、もっと甘えたいという感情の現れです。
赤ちゃん返りの時期は、子供の欲求に応えて愛情を感じさせてあげることが大切です。しかし、急に手がかかるようになり今まで通りにいかないことも増えると、パパママもイライラしてしまいますよね。赤ちゃん返りもいつかは終わるものです。赤ちゃん返りの原因や対処法を知って、うまく付き合っていきましょう。
赤ちゃん返りの原因は?
赤ちゃん返りには大なり小なり何かきっかけがあることが多いです。子供や家庭の状況できっかけはいろいろありますが代表的な理由を紹介します。
ママが妊娠した時・弟や妹が生まれた時
赤ちゃん返りの理由でよく耳にするのは弟や妹の存在ですよね。ママが妊娠してお腹が大きくなるころから、子どもは赤ちゃんの存在を意識し始めます。自分1人でパパママの愛情を独り占めしてきた子供にとって、妹や弟の誕生はとても大きな出来事です。赤ちゃんが産まれるとパパママの気持ちだけでく「パパママの手」まで赤ちゃんに取られてしまい、パパママに構ってほしい! と赤ちゃん返りの行動につながるのです。
筆者が2人目出産の際、産婦人科の看護師に言われた話があります。それは弟や妹が生まれることを大人で例えると、大好きな恋人から「今日からこの人も一緒に住むことになったから仲良くしてね。」「この人に手がかかるからあなたは我慢してね。」と言われる状況に近いくらい、子供にとって衝撃的であるというものです。それを聞くと、赤ちゃん返りをしてパパママの気を引きたくなる子供の気持ちも分かりますね。
一人っ子でも環境の変化があった時
弟や妹が生まれた時だけでなく、一人っ子の場合でも環境に変化があると、子供は赤ちゃん返りをすることがあります。例えば、以下のような環境の変化です。
- 幼稚園や保育園に入園した時
- パパママなど身近な大人の変化(病気・心の乱れなど)
- 引っ越しで慣れ親しんだ自分の居場所が変化した時
子供はこのような環境の変化を敏感に感じ取り、不安な気持ちが赤ちゃん返りとして現れることがあります。
赤ちゃん返りが起きやすい年齢は? いつまで続く?
赤ちゃん返りの年齢は幅広いです。また期間にも個人差がありますが一般的な例を紹介します。
2歳~3歳に多いが小学生でも赤ちゃん返りをすることがある
赤ちゃん返りの行動は幼児期によく見られ、特に自己主張が強くなる2歳~3歳の子供に赤ちゃん返りの行動がよく見られます。幼児期の赤ちゃん返りの行動では、「夜泣きが増える」「ママの膝から離れない」「オムツを卒業したのに頻繁にお漏らしをする」「食事を食べさせてと強く求める」「保育園や幼稚園に行きたがらない」などがあげられます。
また、幼児期だけなく、小学生にも赤ちゃん返りの行動が見られることもあります。小学生の赤ちゃん返りの行動では、「体調不良を訴えて学校を休みたがる」「おねしょをする」「反抗的な態度をとったり言葉使いが荒くなる」などがあります。
筆者の娘は、小学校に入学したGW明けごろからしばらくの期間、家では筆者の周りから離れず常に付きまとっていました。甘えん坊だなと思っていましたが、入学して環境がガラッと変わったことで赤ちゃん返りをしていたのかもしれません。また下の子に対して「自分は1人登校しているのに、弟は幼稚園に送り迎えしてもらってずるい!」と焼きもちもあったようです。
子供にもよるが赤ちゃん返りをする期間は「平均5.3ヶ月」
赤ちゃん返りをする期間にも個人差がありますが、平均すると5.3ヶ月続いたとの調査結果があります。1ヶ月以下で赤ちゃん返りが終わる子もいれば、1年以上赤ちゃん返りをしている子もいるようです。
これって赤ちゃん返り? 実際に見られる行動
子供の困った行動をすると、わがままなのか赤ちゃん返りなのかわからない時もありますよね。赤ちゃん返りで見られる行動をいくつか紹介するので、参考にしてください。
ママとスキンシップをしたがり離れない
赤ちゃん返りでは、ママの膝から下りようとしなかったり、ママの身体をずっと触っていたりするなど、スキンシップをしたがりママにべったりになるといった行動が見られます。赤ちゃんの時のように抱っこやおんぶを求めてくる姿はかわいい反面、下の子のお世話やご飯の支度をしなければいけない時などに激しく要求されると、困ってしまうこともあるでしょう。
1人でできることをやらなくなる
赤ちゃん返りによって「食事を食べさせてと甘える」「服を自分で着たがらない」「進んでいたトイレトレーニングがストップする」など生活面に現れることがあります。
自己主張が増えわがままになる
赤ちゃん返りでは、あれも嫌これも嫌と子供の自己主張が増えわがままになったと感じることもあるでしょう。子供は自分の気持ちを一生懸命表現しているのですが、パパママにとってはイヤイヤ期の再来のようですね。
反抗的・暴力的になる
パパママの言うことに反抗的な態度をとったり、下の子をたたいたりいじわるしたりするなども赤ちゃん返りで見られる行動です。子供があまりにひどい行動をとった時はしっかりと注意することが必要ですが、暴力的な行動の裏にある「自分を見て欲しい、構って欲しい」というSOSを見逃さないようにしましょう。
赤ちゃんの真似をする
弟や妹がいる場合は、弟や妹に作ったミルクを飲みたがったり、おっぱいを求めたりと、赤ちゃんにしか出来ない行動を真似したりすることがあります。ほかにもハイハイをしたりオムツをはきたがったりと、文字通り赤ちゃんのような行動をするようになります。
次のページでは、赤ちゃん返りの時に重要な自己肯定感と赤ちゃん返りの対応方法を紹介します。