赤ちゃんのゲップ出しはいつまで必要? 出し方や出ない時の対処方法
目次
赤ちゃんのゲップ出しはなぜ必要?
母乳やミルクと一緒に飲み込んだ空気を出す必要があるため
母乳やミルクをまだ上手く飲めない赤ちゃんは、空気も一緒にたくさん飲み込んでしまいます。大人も、飲んだり食べたりする時に空気を飲み込んではいますが、赤ちゃんは胃の大きさに対して飲み込む空気の量が多いです。特に哺乳瓶は構造上、おっぱいから飲むよりも空気を飲み込みやすくなっています。赤ちゃんのお腹に空気がたまると、お腹が張って苦しいだけでなく、ゲップと同時に母乳やミルクを吐き戻してしまうこともあります。赤ちゃんの不快感を取り除き、栄養をしっかりとるためにも、ゲップでお腹の空気を出してあげましょう。
新生児の赤ちゃんは自力でゲップを出すことは難しいため、パパママのサポートが必要です。授乳中に赤ちゃんのお腹に空気がたまっていると、お腹がふくれて母乳やミルクを飲む量が少なくなる場合もあります。母乳やミルクをあまり飲んでいない時は、お腹が張っていないか確認して、必要があればゲップをさせてあげましょう。
赤ちゃんのゲップ出しはいつまで?
赤ちゃんのゲップ出しが必要な時期は、明確にいつまでという決まりはありません。ただ、赤ちゃんの首が座り始める生後3ヶ月~4ヶ月ごろになると、母乳やミルクの飲み方が上手になり飲み込む空気の量も減ってきます。また、腹筋がついてくるので、しゃっくりと同時にゲップが自然と出ることもあるでしょう。さらに生後6ヶ月〜生後7ヶ月ごろには、おすわりや寝返り、ずりばいをするなど赤ちゃんが自分で動けるようになります。すると自分でゲップができたり、おならが上手に出せたりしてパパママのゲップ出しのお手伝いが不要になってくるでしょう。ただ、赤ちゃんが自分でお腹の空気を出せるようになる時期には個人差があります。ミルクや母乳を飲んだ後、吐き戻しがあったり苦しそうにしている場合などはパパママがサポートしてくださいね。
赤ちゃんのゲップの出し方
簡単そうで意外と難しいゲップのお世話。出し方が分からない…赤ちゃんのゲップが出ない…と悩んでいるパパママは、ここで紹介するゲップの出し方を試してみてください。
赤ちゃんのゲップの出し方1:縦抱き
方法
- 赤ちゃんとママが向かい合うように縦抱きにします。
- ママの体に赤ちゃんをもたれさせ、赤ちゃんのお尻を片腕に乗せるようにして支えます。
- 赤ちゃんを支えていない方の手で赤ちゃんの背中を下から上にさすったり、トントン叩いてゲップ出しをします。
ポイント
縦抱きでゲップを出す時のポイントは、赤ちゃんの胸からお腹のあたりにママの肩がくるようにすることです。ママの肩で、赤ちゃんの胸からお腹を軽く圧迫するようなイメージでやってみましょう。
赤ちゃんはゲップと同時に、母乳やミルクを吐いてしまうことがあります。ママの肩にタオルやガーゼなどをかけて、ママの洋服が汚れるのを防ぎましょう。赤ちゃんの首がまだ据わっていない場合は、ゲップをさせる時に赤ちゃんの首が後ろ側に倒れないように注意してください。
赤ちゃんのゲップの出し方2:膝の上
方法
- ママの太ももの上に赤ちゃんが外側を向くように座らせます。
- ママの右太ももの上に座らせる場合は赤ちゃんも右向きで座らせます。(左ももに座らせるなら、左向きで座らせます。)
- 右太ももに座らせた場合は右手の手のひらに赤ちゃんをもたれかけさせ、左手で赤ちゃんの背中を下から上にさするか、トントン叩いてゲップ出しをします。(左ももに座らせた場合は左手の手のひらで支え、右手で赤ちゃんの背中をさするかトントンします。)
ポイント
膝の上に乗せて赤ちゃんのゲップを出す時は、赤ちゃんの胸に手のひらが当たるイメージで赤ちゃんの胸を軽く圧迫することです。この時、赤ちゃんの首を圧迫しないように注意しましょう。ゲップを出す時に赤ちゃんの背中をなるべくまっすぐにすると出やすくなりますよ。
「手が小さくて赤ちゃんを支えるのが難しい」というママは赤ちゃんのわきの下を掴むようにして手首で胸を圧迫する方法もあります。膝の上でゲップを出す方法は、赤ちゃんの表情を見ながらできる抱き方なので、「安心してできる」というパパママも多いのではないでしょうか。
赤ちゃんのゲップの出し方3:うつ伏せ
方法
- 赤ちゃんをママの太ももの上に赤ちゃんをうつ伏せに寝かせます。
- ママの太ももに対して赤ちゃんが垂直になるように寝かせてください。
- この状態で赤ちゃんの背中を下から上にさするか、トントンと叩いてゲップを出します。
ポイント
うつ伏せだと赤ちゃんの体重でお腹が圧迫されるため、強く叩く必要はありません。少しビックリする体勢かもしれませんが、赤ちゃんの頭が下がるので出やすい体勢です。
うつ伏せはSIDS(乳幼児突然死症候群)の発生率が高いといわれています。ゲップを出す時も、うつ伏せの状態で赤ちゃんを放置するのはやめましょう。
助産師が教える、赤ちゃんのゲップ出し方法紹介動画
赤ちゃんのゲップ出しの動画をご紹介します。全然ゲップが出ない、パパが初めてゲップ出しに挑戦する、といった時に参考になりますよ。
1回でどのくらいゲップが出ればいいの?
1回で大きなゲップが出る赤ちゃんもいれば、1回ではお腹の中の空気を全部出せない赤ちゃんもいます。そのため「これだけ出れば大丈夫」という明確な基準はありません。1回しか出ないけど大丈夫かな? と心配になっても、普段から吐き戻しが少なく赤ちゃんの機嫌がいい場合は、それほど気にしなくて問題ありません。頻繁に吐き戻す、授乳後にぐずって泣く、苦しそうにする、といった様子が見られる場合は、まだお腹に空気が溜まっていることが考えられます。少し多めにゲップを出してあげましょう。
赤ちゃんのゲップが出ない時の対処法は?
赤ちゃんのゲップがなかなか出ない時は、まずは赤ちゃんの姿勢を変えてみましょう。赤ちゃんの体が動いた反動でゲップが出ることがあります。ゲップが出ないからといって、毎回やっきになってゲップを出そうとすると、パパママも赤ちゃんも疲れてしまいます。そのため、5分程度心見ても出ない場合は、切り上げて様子を見守るようにしましょう。
赤ちゃんがゲップを出す前に寝てしまうこともあります。ゲップをしていないからといって焦って起こす必要はありません。しばらく縦抱きにして赤ちゃんの様子を見たり、赤ちゃんの顔と身体を横向きにして寝かせたりして、寝ている最中に吐き戻した吐物がのどに詰まらないように気をつけてあげましょう。背中側に丸めたタオルなどを置くと簡単に横向きにできますよ。
赤ちゃんがゲップをしない場合、「苦しくないかな」「吐いてしまったらどうしよう」と心配になります。しかし飲み込んだ空気は、しゃっくりの拍子に一緒に出たり、おならで出たりすることもあります。赤ちゃんが成長すると自分でもゲップが出せるようになるので、赤ちゃんに苦しそうな様子が無ければあまり心配しなくて大丈夫でしょう。
赤ちゃんが吐き戻した時は病院の受診が必要?
赤ちゃんにゲップをさせようと体勢を変えた時や、赤ちゃんが横になって寝ている時など吐き戻してしまうことがあります。また、ゲップをした拍子に、母乳やミルクを口からタラッと出すこともあるでしょう。これは、生まれたばかりの赤ちゃんの胃は大人と違い、真っすぐな形をしていて入り口の筋力も弱いので、胃の中のものが外に出やすくなっているからです。そのため、ほとんどは生理現象の範囲なので、心配する必要はありません。勢いよく吐くことが繰り返される場合には、病気が隠れている可能性もあるので小児科を受診するようにしましょう。
まとめ
赤ちゃんが新生児のころは、1日に10回以上も授乳をするのでゲップ出しもだんだん慣れてくるでしょう。赤ちゃんのゲップが出ないと心配になったり、赤ちゃんの吐き戻しに悩んだりすることもあるかもしれません。しかし、数ヶ月たてば赤ちゃんも自分でゲップげできるようになります。あまり神経質にならずに赤ちゃんの様子を見ながらサポートしてあげてくださいね。