【助産師監修】「母乳が出ない」原因は? 母乳の出をよくする方法と先輩ママ達の乗り越え方
監修者紹介
母乳が出ない原因
母乳が出ない、出にくい理由はたくさんあります。ママのおっぱい(特に乳首の形)や赤ちゃんのお口の形、性格、気分、環境などさまざまです。出産した病院での取り組み方も様々で、悩むママと赤ちゃんの数だけ理由があると言えます。その中でも最もよく聞かれる次の2つの原因を探ってみましょう。
赤ちゃんが上手に飲めていない
生まれて間もない赤ちゃんは、すでに性格や身体の作りに個人差が生じています。大人しい子、よく泣く子、手足をバタバタするのが好きな子、お口が大きい子・小さい子。みんな個性的です。その中には上手におっぱいをくわえるのが苦手な赤ちゃんもいます。
また、上手にくわえても吸う力が弱かったりする赤ちゃんもいますね。実は、母乳は「オキシトシンホルモン」が分泌されて初めて出口に運ばれます。このホルモンは赤ちゃんがおっぱいを吸うことで分泌されますので、ママが十分に母乳を出せる体質でも赤ちゃんが上手に吸えなければ、「母乳不足」という状態になる場合もある訳です。
慣れない育児によるストレスや疲れ
特に新生児のママは寝不足になりがちです。良く眠る赤ちゃんでも夜寝てから朝起きるまでに2、3回は授乳またはミルクで起きます。よく3時間ごと授乳といいますが、3時間寝ればいいほう、授乳後の片付け、寝かしつけを入れたら、ママはその間1~2時間しか休めません。また1~2時間で起きてしまうこともあります。空腹だけが原因でなく「うまく眠れない」「おなかがいっぱいすぎ」「暑い」など起きてしまう理由もさまざま。
そしてママの日中は、まだまだ弱々しい赤ちゃんに多くの注意を払いながら家事、育児をしています。1日中気を張った状態が続くため、自分のことが疎かになっているママは多いのです。着る服など見た目に気を使わなくなるだけでなく、ママ自身の食事も疎かになりがちです。ママの栄養不足とママにかかるストレスは母乳を促すホルモンにももちろん影響が出てきます。
母乳が出にくくなる時期
一般的に母乳が出にくくなる時期があるのをご存知でしょうか。ママそれぞれ個人差はありますが、だいたい生後4ヶ月頃と6ヶ月頃に起こります。何が起こるのでしょう。
母乳が出にくくなる時期1:生後4ヶ月
生後4ヶ月と言えば、赤ちゃんの首が座り始める頃です。たて抱っこができるようになり、赤ちゃんとのちょっとした外出をし始めるママも多いと思います。たて抱っこは赤ちゃんの視界を広げ、真新しいことだらけの外の世界は楽しく、おっぱい以外の情報をたくさん吸収し始める時期です。ママも外出して気分がよく、食事量が減ったり、抱っこのママのお出かけで肩が凝ったり。。。生後2~3ヶ月までのおっぱいばかりだった生活から外からの刺激を受ける生活が始まるので、もしかしたらおっぱいの時間が減り始めるかもしれません。赤ちゃんが吸わないと母乳を作り送り出すホルモンが生成されませんので、母乳が出にくくなったと感じるママも多いようです。
母乳が出にくくなる時期2:生後6ヶ月
生後6ヶ月にもなると、(ほとんどの赤ちゃんは始めない)離乳食を始める子が多いです。そう、離乳、乳離れの始まりですね。ますますおっぱいの回数が少し減りその分遊びの時間が増えます。そしてママの方は赤ちゃんのお世話に慣れてくると共に、疲れが身体に表れてくる時期でもあります。寝不足と育児や外からのプレッシャーによるストレスの蓄積、手首の腱鞘炎、頭髪の抜ける量のピークもこの時期に重なります。おっぱいの時間が減りストレスも加わることで母乳量は減少します。そのきっかけが多く発生するのが生後6ヶ月頃です。
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