赤ちゃんの正しい抱っこの方法は? コツってあるの? NGな抱き方は? 詳しく解説
目次
赤ちゃんの体の特性
赤ちゃんの体はまだ筋肉が発達していないため柔らかく、特に新生児は首がすわっていなくてグラグラしているため、「首を支える」「体を密着させる」「背中が丸くなるようにする」ことが抱っこをするときに大切になるポイントです。赤ちゃんの体が丸くなるように抱っこをすると、安心して落ち着くことが多いですよ。
赤ちゃんの背骨はCカーブ
赤ちゃんはママのお腹の中で身体を丸めた姿勢で過ごしていました。そのため、赤ちゃんの背骨は大人のようなSカーブではなくCカーブの形になっています。
新生児~生後3ヶ月頃までは、ママのお腹の中にいたときと似たような体勢が赤ちゃんも落ち着きやすいと考えられています。
赤ちゃんの体が丸くなるように姿勢を保ってあげると、背骨もCカーブの状態になります。抱っこをするパパママは、赤ちゃんがその姿勢でいられるように意識してあげるといいですね。
赤ちゃんの股関節
赤ちゃんの股関節の通常の状態を確認しておきましょう。赤ちゃんの脚はM字に開脚した「がに股」が自然な状態で、大人のように両脚がまっすぐ伸びた状態ではありません。
赤ちゃんの脚をまっすぐ伸ばした体勢を続けたり、自由に脚をバタバタ動かせないような状態が続いたりすると、赤ちゃんが股関節脱臼を起こしてしまう恐れがあります。
そのため、以下の点に注意をするようにしましょう。
- おむつやおむつカバーが股関節を圧迫していないか
- スリングやおくるみに入った時の赤ちゃんの脚がM字になっているか
- 寒い季節の厚着で赤ちゃんの脚の動きが妨げられていないか
首すわり前の新生児の抱き方
新生児を抱っこするときの具体的な手順を説明していきます。
新生児は首がすわっていません。赤ちゃんが自力で支えられない首と頭部を大人がしっかり支えてあげることが、抱っこの際の大きな注意ポイントとなります。
- 両手で赤ちゃんの頭を少し持ち上げ、片方の手を後頸部(首の後ろ)に回してしっかりと支えます。
- もう一方の手を、赤ちゃんのお尻の下に入れます。
- 前傾姿勢をとって、赤ちゃんを自分の体に添わせるようにしっかりと支えて抱き上げます。
特に大切なのは首の後ろをしっかりと支えることです。
特に赤ちゃんがよく泣く時期は、長時間抱っこしたまま過ごすというママもいるでしょう。そんなとき「次はああして…こうして…」と腕の中の赤ちゃんから意識が逸れてしまうことがありますが、赤ちゃんの首と頭の状態は必ず意識しておくようにしましょう。
赤ちゃんの基本的な抱っこの方法
首がすわった後の赤ちゃんの抱っこ手順について説明していきます。
首がすわる前とは違った動作の流れがありますが、まずは基本のポイントを押さえるようにしてください。
基本的な抱っこのポイント
基本的な抱っこのポイントは3つです。
- 赤ちゃんは深く座っているか
- 背中は緩やかなCカーブを描いているか
- 赤ちゃんの脚はM字の状態で、かつ自由に動かせるか
赤ちゃんが深く座った状態になれば、自然と背中が丸くCカーブを描き、脚もM字のがに股になります。逆に赤ちゃんが浅く座った状態では、背中が反って脚もだらんと下に伸びてしまいます。
赤ちゃんを横抱きにする
赤ちゃんを横抱きにする方法や注意点について説明していきます。背中が丸みを帯びるような姿勢にするというポイントは同じです。
- 抱っこをする前に赤ちゃんに声をかけます。突然体を持ち上げるとをすると赤ちゃんがびっくりするので「今から抱っこするね」と話しかけてから抱き上げるようにしましょう。
- 赤ちゃんの頭を支え、自分の肘の上に乗せます。そして赤ちゃんを腕のなかに包み込む形で自分の体に密着させます。
- 赤ちゃんを抱き上げ、膝の裏に腕を添えて、赤ちゃんの背中が自然に丸くなるように安定させます。
これが横抱きの方法です。必ず脚が自由に動かせる状態にしましょう。
赤ちゃんを縦抱きにする
次は、縦抱きの方法と注意点です。
- 赤ちゃんの首を持ち上げ、片方の手をお尻に持っていき赤ちゃんを持ち上げます。そして腕でお尻を支えます。この時、手首ではなく肘に近い部分でお尻を支えるようにしましょう。
- 抱っこする人のお腹と赤ちゃんのお腹を密着させます。赤ちゃんの脚はダランと下ろさず、M字の形になるようにすると安定しますよ。
- 立つときは必ず体の軸をしっかりさせましょう。抱っこする側がフラフラしていたらすぐに疲れてしまいますし、赤ちゃんも安定しません。
これが縦抱きの方法です。手首ではなく肘に近い部分でお尻を支えるようにすると脚をM字にすることができますよ。
次のページでは赤ちゃんの抱っこ方法の動画や、避けて欲しい危険な抱き方、赤ちゃんの抱き癖についてご紹介します。