妊婦もシートベルトは必要? 着用方法は? シートベルトが苦しい時は? マタニティーシートって?
目次
妊婦も車のシートベルト着用が義務付けられている
妊娠中でも、車に乗る際はシートベルトの着用が必要です。「お腹が苦しいから」という理由でシートベルトをしないのはNG。自分だけでなくお腹の赤ちゃんを守るためにも、必ずシートベルトを着用しましょう。妊婦がシートベルトを着用することは法律(道路交通法第71条の3)でも義務付けられており、違反すると罰則が与えられます。
車のシートベルト未着用の罰則
シートベルト装着義務違反 | 一般道路の違反点数 | 高速道路の違反点数 |
---|---|---|
運転席・助手席 | 1点 | 1点 |
後部座席 | なし | 1点 |
運転席・助手席でシートベルトをしていなかった場合、一般道・高速道路どちらも、1点の違反点数が付きます。後部座席の場合は、一般道は口頭注意、高速道路は1点の違反点数が付きます。反則金はありませんが、乗車位置・一般道高速道関係なく、車に乗る際は妊娠中でも必ずシートベルトを着用しましょう。
妊婦のシートベルト着用の重要性
日本では年間1~7万人の妊婦が交通事故で負傷しています。約千人~1万人の胎児が流産・早産となり、約40人の妊婦が死亡しています。事故時におなかの赤ちゃんが受ける影響は、50~70%は胎盤剥離、20~40%は母体の危篤・死亡、10%以下が子宮破裂によるものです。妊婦がシートベルトを着用することで、衝撃があった時の子宮内圧が上昇するのを抑え、交通事故による母児障害の危険性を軽減できることがわかっています。
妊婦が車の運転でシートベルト免除されるケースはある?
妊婦が車の運転をするときに、シートベルトの着用を免除されるケースがあります。道路交通法施行令第26条の3の2第1頂では『座席ベルトおよび幼児用補助装置に係る義務の免除』について記載されています。
妊婦のシートベルト着用が免除されるケースは、多胎妊娠の妊婦、大量出血などで緊急を要する妊婦、陣痛が始まった妊婦などが考えられます。
妊婦はいつまで車の運転してもいいの?
妊婦であっても車の運転自体はOKです。『運転は妊娠〇週まで』といった決まりもありません。医師の指示が特になければ、気をつけて運転すれば大丈夫です。とはいえ妊娠中の体調や体型は個人差があるので、車の運転をするときは細心の注意が必要です。妊娠中の運転で気を付けたいポイントを具体的に解説します。
妊婦が運転で気を付けたいポイント:注意しながら運転する
妊娠中は、我慢できないほど眠くなったり、貧血でめまいを起こしたり、予期せぬトラブルも起こります。どんなに運転に慣れていても、妊娠中は集中力が低下するもの。いつもとは状況が違うことを自覚し、注意して運転しましょう。
妊婦が運転で気を付けたいポイント:つわりや体調不良は車の運転を避ける
つわりがある時期や、なんとなく気分がすぐれない状態での車の運転は避けましょう。つわりの時期は、運転中に突然気分が悪くなることもあります。具合が悪い時は、とっさの判断もできません。急ブレーキをかけると、シートベルトがお腹を圧迫してしまうため大変危険です。
妊婦が運転で気を付けたいポイント:眠気があったら仮眠する
運転中、どうしても眠くなったら車を安全な場所に止めて、少し仮眠するのが効果的です。座ったまま目を閉じて、目から入ってくる情報をシャットアウトするだけで脳がリフレッシュし、スッキリします。妊娠中はホルモンバランスの影響で強い眠気に襲われやすくなります。シートベルトを着用していても事故にあえば母子ともに危険です。「ちょっと疲れたな」と思った時が休憩するタイミングです。
妊婦が運転で気を付けたいポイント:夜間・長時間の運転をしない
妊娠中、夜間や長時間の車の運転はリスクがあるため、自分で運転が必要なときは日中に予定を変更してもらいましょう。とはいえ予定の変更が難しいこともあると思います。どうしても夜間になる場合は家族に送迎してもらう、タクシーを利用する、長距離の場合は公共交通機関を利用するなどして、自分で運転せずに移動できる方法を考えておきましょう。
妊婦は車のシートベルトを正しく着用しよう
妊娠中のお腹に負担がかからないような、シートベルトを正しく着用するポイントを解説します。
- 腰ベルト、肩ベルト共に着用する
- 肩ベルトは首にかからないようにする
- 肩ベルトは胸の間を通って、お腹の側面に通す
- 腰ベルトはお腹のふくらみを避け、腰骨のできるだけ低い位置に通す
妊婦がシートベルトを正しく着用することで、事故の被害から母体と胎児を守ることができます。ただし、妊娠の状況によってはシートベルトの着用が難しいケースもあります。車に乗る際に迷ったり困ったりすることがあれば、自己判断せず医師に相談しましょう。
妊娠中のシートベルトが苦しい時の改善策
妊娠中は、車のシートベルトによりお腹が圧迫されて苦しい時があります。妊娠5~6カ月頃からシートベルトの圧迫感が気になり始めるため、対策として『シートベルト補助グッズ』を活用するママが多いです。補助グッズは、つわり対策として妊娠初期から使っているママもいます。妊婦が快適に車に乗れるための改善策を3つ紹介します。
シートベルトが苦しい時:マタニティーシートベルトを活用
マタニティシートベルトとは、車に取り付ける妊婦用のシートベルト補助具です。車のシートに座布団のように置き、既存のシートベルトと組み合わせて使うものが多いです。価格は2,000円~1万円前後で、通気性を重視したものや、クッション性のあるものなど様々なタイプが販売されています。
シートベルトが苦しい時:ケアパットを使う
ケアパッドとは、シートベルトを引き出しやすくしたり、締めつけ感を軽減することができるグッズです。お腹が大きくなると、上体をひねりながら手をのばし、シートベルトを着用するといった動作も一苦労。ケアパッドを使えば、車に乗り込むときの体の負担を減らすことができます。既存のシートベルトへ簡単に取付けることができ、価格も1,000円前後とリーズナブルです。
シートベルトが苦しい時:ベルトパッドやベルトストッパー
ベルトストッパーとは、シートベルトの巻き取りを緩め、着用時に苦しくないよう調整するグッズです。筆者が妊婦の頃の経験ですが、助手席に乗車中、シートベルトを緩めるようにベルト部分を両手で持ち続けていましたが、ベルトストッパ―を使えば両手があきますね。またベルトパッドは拘束感をやわらげるグッズです。体調の変動が激しい妊娠中、ぜひ取り入れてみては。
妊婦のシートベルト着用時におすすめの便利グッズ
ママの不快感はお腹の赤ちゃんにも伝わります。マタニティシートベルトやケアパッド、ベルトパッド、ベルトストッパーなどを使えば、シートベルト着用時の不快な圧迫感を少なくすることができ、ママも赤ちゃんもストレスフリー。妊娠中のドライブを快適にする便利な補助グッズを活用しましょう。人気のおすすめグッズを紹介します。
日本育児 メッシュ生地マタニティシートベルト
太もも部分にベルトを通さないシンプルな形状で、スカートでもパンツでも簡単に装着できます。妊娠中は身体がほてって汗をかきやすいですが、メッシュ生地で通気性が良く快適に使えるのも高ポイント。悩んでいたお腹周りの苦しさがラクになり「早く使えば良かった」との声が多数の人気アイテムです。
AWESOME レザー調シートベルトクリップ
マグネットで簡単に取り付けできるベルトストッパーです。小さくて軽いので携帯性も抜群。バッグの中に入れておけば、タクシーに乗る時や、親や友人の車にちょっと乗る時にも便利です。コスパも良く、気軽に買えるマタニティグッズと高評価。おしゃれで高級感のあるレザー調のデザインで、カラーバリエーションも豊富です。
槌屋ヤック シートベルトケアパッド
シートベルトを片手で引き出しやすくするケアパッドに、締めつけ感をやわらげるクッション機能も兼ねたシートベルト補助グッズです。擦れによる痛みを防止しながらも、ほどよいホールド力が安心感を与えてくれます。
まとめ
妊娠中でもシートベルトを正しく着用し、お腹の赤ちゃんと自分の身を守りましょう。車に乗車中は、便利なシートベルト補助グッズを使って、ママも快適なマタニティライフを送ってくださいね。