児童手当って? 月にいくら、子供が何歳になるまでもらえる? 所得制限に関する最新情報も
目次
児童手当とは? 子供が何歳から何歳までもらえるの?
児童手当は中学生までの子供を育てる家庭を支援するための補助金
児童手当は、子育て世帯の生活費や教育費などを補助金で支援する制度です。児童手当は子供がいる家庭の生活の安定と、次世代を担う子供の健全な育成を目的にはじまりました。赤ちゃんの頃はオムツ代・ミルク代、 子供が小さいうちは毎シーズン買い替えが必要となるお洋服代、大きくなるにつれ増えていく教育費など、子育てには何かとお金がかかります。その子育てにかかる費用の一部を国が支援する目的で児童手当が実施されています。
今の児童手当に繋がる制度(児童手当や子ども手当)は1972年からスタートしました。児童手当はそもそも第2子や第3子がいる家庭をサポートする補助金制度でした。今のように第1子にも補助金が支給されるようになったのは少子化問題が話題になりはじめた1990年代に入ってからになります。
中学生以下の児童すべてに補助金が支給されるようになったのは2010年の「子ども手当」から。その後、2012年に「児童手当」と名称が変更され、現在にいたります。児童手当の特例給付を含む受給者数は、2018年(平成30)年のデータで約1000万人、支給総額は約2兆1000億円となっており、財源は国と地方、事業主拠出金でまかなわれています。
児童手当の支給対象は? いつからいつまで支給されるの?
児童手当の支給対象は、日本国内に住む0歳から中学生までの児童の保護者になります。児童手当をもらえる期間は0歳から中学校卒業まで(正確には15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)となります。
児童手当は月にいくら? 年収による所得制限は?
児童手当は子供の年齢、パパママの年収に応じて支給額が違います
児童手当の支給額は以下の通りとなります。
子供の年齢等の条件 | 児童手当支給額 |
---|---|
0歳~3歳未満 | 15,000円 |
3歳~小学校修了前 | 10,000円(第1子・第2子) 15,000円(第3子以降) |
中学生 | 10,000円 |
所得制限世帯 | 5,000円 |
児童手当は子供の年齢や何人目の子供なのかによって支給金額が変わります。また、所得による制限も設けられています。所得制限がかからない世帯においては、子供1人あたり1万円~1万5,000円がもらえると考えておけばいいでしょう。
児童手当の所得制限とは?
先程述べた通り児童手当には所得制限があり、夫婦どちらか所得の高い方の年収を基準として限度額が設定されています。またその限度額は、児童手当を受け取る人の扶養家族の数によって変わります。専業主婦(主夫)世帯の場合、配偶者と子供の数が扶養家族数となり、共働き世帯の場合は、子供の数が扶養家族数になります。扶養家族に応じた限度額(年収)は、以下をご覧ください。
扶養家族 | 所得制限(年収) |
---|---|
扶養家族1人 | 約875万円 |
扶養家族2人 | 約917万円 |
扶養家族3人 | 約960万円 |
扶養家族4人 | 約1002万円 |
例えば、パパ・専業主婦のママ・子供2人(=扶養家族数が3人)の家庭で年収が約960万円の場合は、所得制限世帯となり「特例給付」として子供1人当たり月額一律5,000円が支給されます。一方、パパママが共働きで子供3人(=扶養家族数が3人)の家庭で、パパが年収600万円、ママが年収360万円、世帯年収が960万円の場合は、「夫婦どちらかの所得の高い方の年収が960万円」に該当しないため所得制限の対象となりません。ただしこれは現行制度の話であり、2020年11月、政府が現行の所得制限を見直す検討に入った、との報道がありました。詳しくは次の段落で解説します。
次のページでは2021年度中に検討されている児童手当の見直しについて解説