ワンランク上のスマホ写真を撮影するテクニック9選

ワンランク上のスマホ写真を撮影するテクニック9選

思い出を綺麗に残す、スマホ写真撮影テクニック9選

こんにちは、千株式会社 撮影部の野村です。皆さんはどのようにスマホで写真を撮っていますか? 我々カメラマンは仕事ではスマホを使って撮影することはありません。しかし、パパもママも、幼稚園・保育園の先生もスマホを使って園児の写真撮影をしていることがほとんどでしょう。そこで、今回は「ワンランク上の写真をスマホで撮影するテクニック」についてご紹介させていただきます。

スマホ写真の基本テクニック その1:構図にこだわる

スマホ写真の基本テクニック:構図にこだわる
プロが使うような一眼レフカメラでもスマホでも、どちらにも共通する基本撮影テクニックが「構図」です。構図についてわかりやすく説明すると写真を美しくまとめるために、被写体を配置する技術だと考えてください。これから紹介する構図のことを少し意識して撮影するようになれば、ワンランク上のスマホ写真を撮ることができるようになるでしょう。

日の丸構図:定番の構図ですが多用は厳禁

スマホ写真の基本テクニック:日の丸構図
画面の中央に子供などの主役を配置する構図を「日の丸構図」と呼びます。注意したいのは、被写体を中心に配置して撮影すると素人っぽく見えてしまいがちなこと。そのため、普段の撮影では日の丸構図をあまり多用せず、ここぞという時のみに使うようにしてください。

日の丸構図を使うポイントとしては、画面いっぱいに子供を入れたり、画面中心に配置した子供にフォーカスして背景をぼかしてみたり、工夫を凝らして撮影すると日の丸構図でも驚くほど素敵な写真を撮ることができます。

三分割構図:グリッド線を利用してバランスよく配置する

スマホ写真の基本テクニック:三分割構図
どのスマホのカメラアプリでも「グリッド線を表示する」設定が可能になっているかと思います。グリッド線とは画面を縦3、横3の格子状に9分割する線のことで、被写体の位置を決めるのに役立ちます。グリッド線はスマホ画面には表示されるものの、撮影した写真には表示されないのでご安心ください。

縦3本、横3本に走るグリッド線を下記のように役立てみてください。

  1. 縦横の線が交差する場所に被写体を配置する
  2. 背景に映る水平線や階段などの線をグリッド線に合わせて配置する

上記1、2を意識して撮影するとバランスの取れた構図になり、素敵な写真になります。このテクニックは厳密に守る必要もありません。慣れてくるとグリッド線は参考にするものの、わざとバランスを崩して面白い構図を作ることもできるようになるでしょう。

対角線構図:奥行きを演出するのに最適

スマホ写真の基本テクニック:対角線構図
画面の対角線上に背景を配置する構図です。子供がすべり台で遊んだり、机に向かって絵を描いたりしているときなら、対角線に合わせてすべり台や机を配置するだけで、驚くほどバランスが良く奥行きのある写真になります。対角線に合わせやすい被写体がない場合も、対角線上に複数の被写体を配置するだけでも、同様に奥行きのある写真になるでしょう。

水平、垂直を意識してバランスのいい構図に

スマホ写真の基本テクニック:水平、垂直を意識
上記のような構図に加えて、被写体や背景の水平、垂直を意識して撮影すると、写真を上手く撮ることができるようになるでしょう。子供の背景に建物が写っている場合などだと、建物が傾いて写っていると後から見返して写真に違和感を感じてしまうはず。

三分割法で利用するグリッド線を使って水平、垂直を出すこともできますが、正確に水平、垂直を見るには水平器(水準器)を使うのがオススメです。スマホ標準のカメラアプリには水平器機能がついていないことも多いのですが、LINEカメラなどのカメラアプリには水平器機能が搭載されているので使ってみてください。水平、垂直は正確にビシっと出すと気持ちいい背景になりますよ。

子供をスマホで撮影する時のお役立ちテクニック

スマホ写真撮影あるある、レンズは汚れていないか?

撮影テクニックではないですが、スマホのレンズが汚れていて綺麗な写真が撮れないはスマホ写真撮影あるあるです。ガラケーや初期のスマホでもレンズが汚れることはありましたが、レンズ汚れが話題に上ることは少なかった気がします。最近のスマホはカメラ性能が上がったせいなのか、レンズ汚れが目立ったり汚れが気になったりする機会が増えてきたのでしょう。

スマホのレンズを綺麗にする時にはティッシュやウェットティッシュは使わないでください。ティッシュは繊維が荒く、テッシュでレンズを擦ると傷になる可能性があります。ウェットティッシュは一見レンズに優しそうですが、含有成分がレンズに付着し、余計に汚れが目立ってしまう恐れがあります。レンズを綺麗にするには、理想的にはカメラ専用のレンズクリーナーとレンズ拭きをオススメしますが、ない場合はメガネ用のクリーナーとメガネ拭きで大丈夫です。

子供と同じ、もしくは低い目線から撮影

子供と同じ、もしくは低い目線から撮影
小学校入学前の子供の身長は100cmをやっと超えたかどうかくらいです。大人の目線から写真を撮っても、子供が普段見ている視点からの景色ではありません。しゃがんで子供と同じ目線で写真を撮ったり、たまには寝転がって子供より低い位置から写真を撮ってみてください。

カメラ目線ではない、日常の写真も残す

スマホ撮影テクニック:カメラ目線ではない、日常の写真
子供の撮影時にカメラの方を見てもらうのは大変で、そのコツもあったりしますが、家族の日常写真であまりにカメラ目線が多いのも考えものです。公園の遊具で遊んでいる写真、友達と楽しそうに談笑している写真、公園で小さな虫を見つけて観察している写真など、日常の風景、日常の表情がわかる写真もたくさん撮ってあげてください。

子供の写真をいい表情で、上手に撮るためのプロカメラマンのテクニック 【スマホ撮影にも応用可】
子供の写真をいい表情で、上手に撮るためのプロカメラマンのテクニック 【スマホ撮影にも応用可】
はじめまして、はいチーズ!カメラマンの吉田です。はいチーズ!のカメラマンは日々、全国の幼稚園や保育園で子供たちの写真撮影を行っています。そんなカメラマンが持つ撮影のコツの中から、パパママにも活かしてもらえる撮影のコツ、子供の良い表情を引き出す効果的な方法を紹介します。

順光、逆光を意識、フラッシュはなるべく使わない

自然な色で撮れなくなるため、撮影に慣れていない人はフラッシュはなるべく使わないようにするのがオススメです。フラッシュを使わずに子供や周囲の風景を綺麗に写し出すには順光(太陽を撮影者が背にしている状態)で撮影するのがオススメです。子供と背景を綺麗に写すなら逆光は避ける(もしくはあえてフラッシュを使う)べきです。しかし、顔が明るく写るように調整(=露出補正 記事下部にて解説あり)した上で逆光撮影を行うと、順光では撮影できない、光の加減が面白い写真を撮ることができます。

画質を粗くするデジタルズームはほどほどに

スマホのカメラにはデジタルズームという機能がついています。被写体を拡大して写真を撮るアレです。あちこちに動き回る子供の撮影では非常に便利で、つい多用してしまいますよね。ただ、注意して欲しいのは、一般的なスマホが採用しているデジタルズームは、拡大するほど画質が悪くなってしまう点です。画質が悪くなると言っても、パッと見てすぐにわかるレベルではありません。細部を拡大していけば、画像が荒れているのがわかるレベルでしょう。
※一部の高級機種ではズームしても画質が悪くならない光学ズームを採用しているスマホもあります

しかし、運動会などで遠くにいる子供をデジタルズームで撮影する時には画質が悪くなったのに気づくはず。撮影した写真を編集アプリでさらに拡大してトリミング(切り取る)…などをする時にもデジタルズーム写真の画質は気になるかもしれません。運動会やスポーツ大会など、子供から離れた場所で写真を撮る機会が多い人は、家電量販店などで販売されているスマホ用望遠レンズを購入するのをオススメします。標準レンズの上からクリップで挟みこむタイプのスマホレンズは1000~4000円程度で販売されていて、iPhone、Androidスマホのどちらでも使用できます。使わないときはカバンの中にしまっておけるコンパクトなサイズなので、買っておいても損はありません。

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まとめ:いい構図、いい光加減で撮影できたら、だいたいOK!

いい構図、いい光加減で撮影できたら、だいたいOK!
いい構図、いい光加減でスマホ写真を撮ることができれば、あとはカメラアプリの編集機能を使って明るさを調整したり、フィルターをかけたり、トリミングやコラージュをしたりと遊び放題です。後からトリミングすることが多いなら、少し引いて撮影する癖をつけてもいいかもしれませんね。

スマホのカメラアプリでどんなことができるのか、どれがオススメなのかについては下記の記事で紹介しているので、そちらをご覧ください。

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FUKU

福岡県福岡市出身、女子美術大学デザイン科卒業。趣味は旅行と写真と博物館、特技は絵を描くことと、こどもと話すこと。 今日もどこかで「カメラマン!」と呼ばれながら子供たちと話し、写真を撮っています。 どうぞよろしくお願いします。