樹脂粘土がおすすめな理由とは? 特徴や購入できるお店は? 子供と一緒に作ってみよう!
樹脂粘土がおすすめな理由とは? 他の粘土との違いは?
クラフト好きな大人たちの間で樹脂粘土がブームになっています。
樹脂粘土は指でこねたり身近な道具で成型したりするだけで、思ったとおりの形が作れます。
誰でも簡単にフェイクスイーツやアクセサリー、フィギュアなどの小物を作れるので、子供との工作遊びにもおすすめです。
粘土といえば学習道具の「油粘土」や「紙粘土」がおなじみですが、樹脂粘土にはどういった特徴があるのか見ていきましょう。
樹脂粘土の性質と特徴
樹脂粘土の主原料はその名のとおり「樹脂」で、成分は酢酸ビニルエマルジョンという木工用ボンドとほぼ同じものです。自然乾燥することで硬化し、作品を残すことができます。
- 基本の色は白。着色されたカラー樹脂粘土も売られている。
- カラー樹脂粘土同士を混ぜたり、アクリル絵具や水彩絵具で樹脂粘土を着色したり、乾燥後に色を塗ったりして好きな色にできる。
- 弾力性があり乾くと丈夫なので、アクセサリーやキーホルダーにするのもOK。
一般的な樹脂粘土は乾くと透明感が出ますが、樹脂粘土の中にはより軽くマットな質感の「軽量樹脂粘土」やオーブンで焼いて硬化させる「オーブン樹脂粘土」などもあります。作りたいものの質感や子供の年齢に合わせて材料を選びましょう。
樹脂粘土と小麦粘土・油粘土との違い
樹脂粘土の仲間と小麦粘土・油粘土・紙粘土の違いを表にまとめました。素材選びの参考にしてください。
種別 | 樹脂粘土 | 軽量樹脂粘土 | オーブン粘土 | 小麦粘土 | 油粘土 | 紙粘土 |
---|---|---|---|---|---|---|
色 | 白・カラー | 白・カラー | 白・カラー | 白・カラー | ねずみ色 | 白 |
原料 | 酢酸ビニルエマルジョンなど | 樹脂粘土と発泡スチロール、パルプなど | 塩化ビニールなど | 小麦、食塩など | 鉱物粉とワリセン、植物性油、鉱物性油など | パルプと炭酸カルシウム、のり剤など |
硬化前の着色 | 水彩・アクリル絵具、油絵具、ポスターカラー、水性ペンなど | 水彩・アクリル絵具、ポスターカラー、水性ペン、蛍光ペンなど | アクリル絵具、油絵具 | アクリル絵具、油絵具、食紅など | 油絵具 | 水彩・アクリル絵具(硬化後の着色がおすすめ) |
硬化 | 自然乾燥 | 自然乾燥 | オーブンで焼成 | 自然乾燥 | 硬化しない | 自然乾燥 |
強度 | 弾力性あり 強度あり |
弾力性あり 強度なし |
強度あり 強度あり |
ひび割れしやすい | 強度なし 弾力性なし |
衝撃に弱い |
特徴 | 透明感があるので、みずみずしいフルーツなどに向いている。マスコット作りにも。型抜きが簡単。 | ざっくりとした質感が出るので、クッキー・アイス・ケーキなどに。型抜きが簡単。 | 光沢が出るのでチョコレートやつやのあるフルーツなどに。アクセサリー作りにも。耐水性あり。 | 口に入れても安全な素材でできていることが多い。 | 硬化しないので、何度でも形を作れる。 | 硬化後に削ることができ、芯材への接着も良いのでフィギュア・ジオラマなどに。 |
樹脂粘土の対象年齢・注意点
子供と一緒に遊ぶとなると、樹脂粘土の対象年齢が気になりますね。製品パッケージの「使用上の注意」や「成分」には必ず目を通し、子供が扱っても良いかどうか判断しましょう。
同じ製品でも、白色が「3才以上」、カラー樹脂粘土が「6才以上」と着色剤の原料によって対象年齢が異なることもあります。
手芸用など子供向けの製品ではない場合、対象年齢が記載されていないことも多いです。
「樹脂粘土に触れた手で目・鼻・口に触れないように」との記載がある場合にはマスクをつけての制作が安心でしょう。マスクの着用は誤飲の防止にもなりますね。
アクセサリーやストラップなどに仕上げる場合にも、子供が金具や接合パーツなどの小さな部品を誤飲しないように注意が必要です。必ず大人が付き添って遊ぶようにしましょう。
オーブン樹脂粘土とは?
オーブン樹脂粘土は樹脂粘土の一種で、自然乾燥ではなくオーブンで焼成して硬化させるタイプの製品です。
耐水性があるのでアクセサリーやキーホルダーなどの実用品を作りやすい素材です。セリアなど100円ショップでも扱われているので、子供との工作遊びに取り入れやすいですね。
- オーブンで焼成することで硬化する。
- 常温では固まらないので、時間をかけて形を作ることができる。
- カラーのオーブン粘土を混ぜたり、水彩絵具などを混ぜて好きな色が作れる。
- 形を作ってからカッターなどでスライスできるので、金太郎飴のような細工ができる。
- 製品によってはべたつきがあり、型抜きなどが難しいこともある。
- 柔軟性があるので、硬化後にハサミやカッター、ヤスリなどで形を整えることができる。
- 余った粘土はラップなどで密閉すれば長期保存できる。
樹脂粘土はどこで買える?
油粘土・紙粘土は文具店やホームセンター、おもちゃ屋さんなどで見かけますが、樹脂粘土は取り扱われていないことが多いのが現状です。手芸・ホビーの専門店なら色々なメーカーの樹脂粘土が揃っていますよ。
最近はスイーツデコやミニチュアフードのブームもあって、100円ショップでの取り扱いも増えています。店舗によっては扱いがなかったりカラーが揃っていなかったりするので、電話で確認しておきましょう。
100円ショップの樹脂粘土
100円ショップのセリアやダイソーではオリジナルの樹脂粘土が販売されています。
ダイソーの樹脂粘土はパステルカラーなどカラー展開が豊富で、何色かが詰め合わせになっているパッケージ商品もあります。筆者の近隣店舗ではレジンやアクセサリーパーツと一緒にクラフトコーナーに置いてありました。
セリアではビーズなどと一緒に手芸コーナーの一角でオーブン樹脂粘土が販売されています。
軽量樹脂粘土はセリア・ダイソー・キャンドゥで「ふわっと軽い粘土」「かる~いかみねんど」などの名称で、子供の工作・文具コーナーに置かれていることがあります。
手芸材料の樹脂粘土
国内メーカーの樹脂粘土を5種類ご紹介します。樹脂粘土は店舗によって取り扱われている種類やカラーが異なるので、ネットでの購入が便利ですよ。
樹脂粘土|【パジコ】モデナ
透明感があり、薄いパーツにすれば光も通す高級樹脂粘土です。乾燥後はなめらかな質感で折れや曲げに強く、樹脂粘土では珍しく生活防水程度の耐水性を発揮してくれます。
樹脂粘土|【パジコ】モデナソフト
モデナソフトは軽量樹脂粘土に近い樹脂粘土で、乾燥後にモデナの半分の重さになりますが、モデナと同様に生活防水程度の防水性があります。硬いゴムのような質感で、ある程度の力が加わっても割れないので、キーホルダーなどの実用品作りに向いています。
樹脂粘土|【日清アソシエイツ】グレイス
グレイスはきめが細かく仕上がりに透明感があるので、本格的なミニチュアフードなどにおすすめです。扱いやすく発色もよいので、初心者でもドーナツやチョコ、マカロンなどが可愛く作れます。
樹脂粘土|【日清アソシエイツ】コスモス
コスモスは乾燥後、陶器のような質感になるので花やマスコットの置物などにおすすめです。グレイスと混ぜることで、ほど良い軽さと強度を併せ持った樹脂粘土にすることができます。
樹脂粘土|【日本教材製作所】ハーフ・セラ
ハーフ・セラには、異なる色の粘土を重ねてから型で抜くと断面がキレイにでるという特性があります。超軽量樹脂粘土ですが伸びが良く、乾いてからの強度もあるので薄いパーツの花やアクセサリーも作れます。
樹脂粘土アイテムの作り方動画を参考にしよう
樹脂粘土は時間をかけて制作すると乾燥が進み硬くなってきてしまうので、作業を始める前にどんなものを作りたいかしっかり考えておくことが大切です。
樹脂粘土アイテムの作り方の動画などを参考にして、子供と一緒にイメージを膨らませておきましょう。
親子で作ろう|メロンパン
必要なもの
- 樹脂粘土
- ボンド
- パフまたはスポンジ
- 手芸用シュガーパウダー
- アクリル絵具
- 粘土用ニス
色づけした樹脂粘土を丸めてつぶして溝を作れば、メロンパンの完成です。仕上げに手芸用シュガーパウダーをふりかければ、今にもお砂糖のいい匂いがしてきそうですね。
親子で作ろう|お花のアクセサリー
必要なもの
- カラー樹脂粘土
- 抜き型
- トップコート
- アクセサリー金具など
ダイソーのパステルカラー樹脂粘土を使って、4種類の花の作り方を紹介してくれています。花を作るだけなら抜き型なども不要なので、簡単にトライできますね。
親子で作ろう|ぶたの作り方
必要なもの
- カラー樹脂粘土
- ハサミ
クレイアニメのような動画で、映像作品としての完成度が高いので、子供と一緒に視聴すれば「作りたい!」という気持ちを高めてくれるでしょう。ぶたの作り方を応用して、四本足の動物をいろいろと作ってみてください。
まとめ
我が家の男の子(4歳)は青と白の粘土をマーブル状に混ぜて丸め「地球」に見立てたり、手の中でダイレクトに色を混ぜる体験を楽しんだりしています。
軽量樹脂粘土なら軽い力で扱えるので、小さな子供でも型を使って、クッキーやカラフルなラムネなどを簡単に作ることができますよ。
女の子なら、強度のある樹脂粘土を使ってスイーツや花などを作り、ママとお揃いのアクセサリーやチャームに仕上げるのもおすすめです。おままごとやお人形遊び用にアイテムを作れば遊びが広がりますね。
手指を使ったカラフルな作品作りは、子供の創造力や色彩感覚にも良い影響を与えてくれます。樹脂粘土での工作を室内遊びのレパートリーに加えて、親子で一緒に楽しんでください。