赤ちゃんの病気 お盆休み・年末年始のゴールデンウィーク、休日・夜間の診療はどうしたらいい?
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赤ちゃんの体調不良は年末年始やゴールデンウィークもやってくる
赤ちゃんや子供が熱を出したり、突然嘔吐するタイミングは誰にも予想できません。子育てをしていると、小児科が閉まっている夜間や休日に子供が体調不良になることもしばしばです。体温は夕方にかけてピークを迎えるため、発熱に気づいたときには、午後の受診時間が終わっていたという経験をするパパママは多いでしょう。
とくに年末年始は、小児科を含む医療機関がほとんど休みのため、赤ちゃんが体調不良になるとハラハラするもの。そんなときに頼りになる休日診療や夜間診療のかかり方を紹介します。
至急受診が必要な赤ちゃんの症状を知っておこう
赤ちゃんや小さい子供は、自分で症状を訴えることができないので、受診の目安が難しいですよね。意識がもうろう、明らかに呼吸が苦しそうなどの場合には、どんなパパママでもすぐに受診したり救急車を呼ぶでしょう。しかし、パパママが受診を迷う場合にはどうやって判断したらいいのでしょうか。
生後3ヶ月未満の赤ちゃんの体調不良はすぐ受診を
赤ちゃんの発熱の受診の目安はいろいろですが、生後3ヶ月未満の赤ちゃんが38度以上の熱を出している場合には注意が必要です。着せすぎなどで一時的に体温が上がっている場合でなければ、生後3ヶ月の赤ちゃんの38度以上の発熱は診療時間外でも受診しましょう。生後3ヶ月未満の小さな赤ちゃんは、ママからの免疫の影響で感染症にかかりにくいといわれますが、感染してしまうと重症化しやすくなります。
生後3ヶ月以降の赤ちゃんの場合、熱があっても40度以下で、元気で食欲があれば急いで受診する必要はありません。夜間の場合には寝入りに多少ぐずっても、いつも通り眠れるようなら大丈夫です。翌日まで受診は待ちましょう。
休日診療を受診するか迷ったら電話で小児科相談
様子見の状況であっても、初めての発熱や意思疎通がまだ難しい赤ちゃんはパパママも不安ですよね。そんなときは専門家に相談してみたり、信頼のおけるサイトで症状から受診の目安を見てみましょう。「ONLINE QQ こどもの救急」は小児科学会が監修するサイトで、症状別に子供の状況をチェックすると「病院へ行く」など受診の判断をしてくれます。
また、厚生労働省の「こども医療相談」は全国統一で「#8000」をダイヤルするだけ。夜間18時または19時以降(都道府県による)にダイヤルすると、居住する都道府県の相談窓口に自動的につながり、医師や看護師に直接相談ができます。
かかりつけ医が休みなら休日・夜間診療へ
電話相談で受診をすすめられたものの、休日や夜間でかかりつけ医がやっていないなどの場合、夜間や休日診療を検討しましょう。ただし、夜間診療や休日診療は年末年始などの感染症流行時期には、混雑していて待たされれることがほとんど。パパママの不安解消だけでなく、赤ちゃん・子供の様子を見ながら、本当に受診したほうがメリットがあるのかを考えましょう。
休日・夜間に診療してくれる小児初期救急医療機関
休日・夜間の小児科診療を行う機関のことを正式には、「小児初期救急センター」と言い、市町村が設置義務を負っています。この「初期救急センター」は休日・夜間診療所や夜間医療センターなど常設で夜間・休日にのみ診療を行うタイプのものと、一定の地域内にある医療機関が順番に行う当番医があります。
「小児初期救急センター」では、原則として軽傷で入院の必要がない軽症の患者の対応を行います。入院が必要な場合などは、入院患者の受け入れをしている二次救急施設などへの紹介も行っています。
休日・夜間の医療機関はメモしておこう!
いざ、赤ちゃんや子供の体調が悪くなったときは、子供のケアに追われてしまいがちです。いざというときにかかる休日・夜間の医療機関は、事前にメモをしておく、ホームページをブックマークしておくなど備えておきましょう。
また、赤ちゃんの予防接種ではじめて病院にかかったら、かかりつけ医の先生に休日や夜間の体調不良について聞いておくのも大切。症状によって入院となる可能性がある場合には、地域の小児科で入院になった場合にはどの病院がおすすめか、付き添いの必要性なども教えてくれる先生もいます。
帰省先で子供や赤ちゃん休日診療にかかる場合の負担
年末年始やお盆などに帰省している間に赤ちゃんや子供が体調不良になることもありますよね。日本では、すべての地方自治体で少子化対策のために子供の医療費の減免制度を行っています。たとえば東京都では、義務教育中の子供(15歳まで)の医療費は無料です。
ところが、居住している自治体以外の場所で医療機関にかかる場合には、こうした地方自治体ごとの医療費助成は使うことができません。このため、まずは国の保険制度で定められている負担割合を支払います。負担割合は小学校入学前までは2割、小学生以上は3割です。居住する自治体の医療費補助を受けるためには、一度、この割合に当たる額を支払ったあとに、居住する自治体に対して支払った分の補助を改めて請求する必要があります。保険証を持っていない場合には一旦全額自己負担になりますので、帰省のときも必ず持参しましょう。
休日・夜間診療にかかるときの注意点
かかりつけ医で診てもらえないとき、休日・夜間診療はとっても頼りになる存在。ただ、休日や夜間は混雑しがちで待ち時間も長く、かえって子供の負担になることも…。実際にかかるときにあると便利なものや、適切なかかり方を考えてみましょう。
子供の負担をおしても受診する必要があるか?
休日・夜間診療に来院する小児患者の9割は軽症というデータもあります。このため、小児医療の現場は疲弊しており、本当に治療が必要な子供がなかなか診てもらえないという問題があります。
年末年始などは、休日診療所がもっとも混雑する時期です。数時間待ちも当たり前、インフルエンザの患者で溢れかえっている…なんてことも多いです。そんな中に赤ちゃんを連れて行ってもなお受診したほうがベターなのか、落ち着いて考えてみましょう。
赤ちゃん・パパママの感染症対策はしっかりと!
年末年始は例年、インフルエンザや感染性胃腸炎(ノロウイルス)などが流行している時期。どちらも感染力が強く、個室の待合室などがない病院では感染の可能性が高まります。
また、待ち時間が長いため感染者と接触する時間も長くなります。パパママや子供はマスクを必ずつけて。赤ちゃんの場合は、待っている間は車や別室などで待つなど、なるべく感染者との接触を避け、帰宅後には手洗いをしてあげましょう。
休日診療には着替えやおもちゃを持参しよう
待ち時間が長い休日診療に赤ちゃんや子供を連れて行くと、待っている間も大変です。体調が悪い人のために暖房がよく効いていることも多く、汗をかくこともあるので着替えは必須。赤ちゃんや子供は体調が悪くて、急に嘔吐してしまったり、診察の際の舌圧子によって、嘔吐してしまう場合にも着替えが必要になります。
小児科専門のクリニックでは、待合室におもちゃを置いたりDVDを流して待ち時間を楽しく過ごせることがあります。しかし、休日診療ではそこまでのケアはないことがほとんど。待ち時間をぐずらずに過ごすためにも、お気に入りの絵本やおもちゃを持っていきましょう。できれば帰宅後に消毒したり洗えるタイプのものがおすすめです。
赤ちゃんの体調不良は備えがあっても慌ててしまうもの
赤ちゃんや子供の体調不良は、年末年始を問わずやってきます。どんなに備えていても、初めての体調不良には慌ててしまったり、不安になってしまうものです。子供が大きくなり、体が丈夫になってきたり、パパママも対処に慣れてくるときっといい思い出になります。親子ともども、病気をしながら少しずつ成長していきたいですね。