夜間や休日に赤ちゃんや子供の病気を診察してくれるファストドクターの小児科往診サービスとは?

突然やってくる赤ちゃんの体調不良

夜中や休日に赤ちゃんが発熱したり、急に嘔吐したらどうしますか? 子育てをしていると、誰でもこんな経験があるもの。赤ちゃんのご機嫌がよく、いつも通り眠れていればあまり心配いりませんが、月齢が低かったりはじめての発熱や体調不良だと心配になりますよね。そんなときに役立つサービスや病院を紹介します。
※記事の内容は2019年12月時点のものです。

赤ちゃんの病気 お盆休み・年末年始のゴールデンウィーク、休日・夜間の診療はどうしたらいい?
赤ちゃんの病気 お盆休み・年末年始のゴールデンウィーク、休日・夜間の診療はどうしたらいい?
年末年始やゴールデンウィーク、休日は、医療機関がほとんど休みのため、赤ちゃんが体調不良になるとハラハラするもの。そんなときに頼りになる休日診療や夜間診療のかかり方を紹介します。

休日・夜間診療は混雑&感染リスクが高い

休日・夜間の子供の体調不良で一番の選択肢になるのが、地方自治体が整備している休日・夜間診療所です。呼び方は地域によって違いますが、市町村のホームページなどに掲載されていたり、かかりつけ医でも案内があるでしょう。
しかし、この休日・夜間診療は24時間診療ではありません。さらに感染症の流行時期や年末年始などはとても混雑します。何時間も診察を待つうちに、かえって体調が悪化したりほかの人から感染症がうつってしまうリスクもあります。
また、きょうだいがいてワンオペ育児中などの場合には、ママ(パパ)一人でぐったりした子供を休日診療に連れて行くのは大変。パパが帰るのを待っていると、診療所が閉まってしまうという場合もありますよね。

24時間自宅に来てくれるファストドクターの往診

子連れの受診には、なかなかハードルが高い休日・夜間診療。では、自宅に医師が来てくれて診察してくれる「往診」ができたらとっても助かりますよね。そんな希望を叶える「ファストドクター」というサービスが首都圏で広がっています。
とくに大都市では、休日・夜間に軽症患者を受け入れる初期救急医療機関が不足しており、軽症患者が救急車を利用したり、救急病院を利用するケースが問題になっています。「ファストドクター」はこの問題を解決するために2016年に立ち上がりました。

ファストドクター

ファストドクターのサービス内容

ファストドクターは夜間・休日専門の往診サービスです。平日は夜7時~翌朝6時、土曜日は夜6時~翌朝6時、日曜日は24時間と病院が閉まっている時間に、自宅に現役の医師が来てくれて診察・検査・薬の処方をしてくれます。
往診の流れは以下の通り、まずは電話やWEBから症状などを入力し、トリアージといわれる緊急度を判定してもらいます。

ファストドクターの往診の流れ

  1. 往診の問い合わせ
  2. 電話またはWEBから問い合わせをします。緊急度が高ければ救急車や救急病院を案内してくれます。

  3. トリアージ・往診判定
  4. メディカルスタッフが一次トリアージを行い、往診要否を医師が判断。

  5. 最短30分で医師が自宅に到着
  6. 自宅で診察・検査
  7. 玄関先での診察も可能。重症と判断された場合には病院への搬送手配も医師がしてくれます。

  8. 処方薬をもらう
  9. 薬が処方された場合には、処方薬をその場でもらうことができます

  10. 支払い
  11. クレジットカード・コンビニ払い(NP後払い)に対応しているので、現金の持ち合わせがなくても大丈夫。

  12. かかりつけ医との連携
  13. 医師が診療情報提供書を発行し、かかりつけ医に対しての情報提供もしてくれます。

保険や医療証も使えるファストドクター

子供や赤ちゃんのいる家庭では、とても助かるファストドクターのサービスですが、「高そう」と思いますよね? でも、診察は保険適応なので自治体の医療費補助も受けられます。東京23区の場合には、15歳以下の医療費は無料なので交通費(実費)のみ。経済的なハードルも低いですよね。

ファストドクターの対象地域

子育て家庭にとって、強い味方の「ファストドクター」ですが、現状は東京都と神奈川県、大阪府のそれぞれ一部地域のみでの対応となっています。なお、保険診療による往診が医療機関から16㎞以内に限定されているため、一部地域では対象外となるので注意。

ファストドクターの対応地域

地域 全域対応 一部対応
東京23区 千代田区/中央区/港区/新宿区/文京区/台東区/墨田区/江東区/品川区/目黒区/大田区/世田谷区/渋谷区/中野区/杉並区/豊島区/北区/荒川区/板橋区/練馬区 足立区/葛飾区/江戸川区
東京都市部 狛江市/三鷹市/武蔵野市/調布市/西東京市/小金井市/稲城市 小平市/国分寺市/府中市/多摩市/東久留米市/町田市
神奈川県 川崎市:幸区/宮前区/中原区/高津区/麻生区/多摩区横浜市:青葉区/都筑区/港北区 川崎市:川崎区横浜市:鶴見区/緑区/神奈川区
大阪府 大阪市/守口市/門真市/松原市 豊中市/吹田市/摂津市/大東市/東大阪市八尾市/藤井寺市/羽曳野市/堺市/高石市

2020年春には千葉県や埼玉県も対象地域に

自分の住む地域が対象外だったとしても、今後ファストドクターは順次対象地域を広げていくとしています。2020年には、まず千葉県西部の松戸市・鎌ケ谷市・船橋市・市川市などに対象地域を拡大予定。また、川口市・草加市・八潮市・三郷市など埼玉県南部にも拡大される予定です。千葉西部や埼玉県は、東京のベッドタウンの地域で子供も多いことから、助かるパパママも増えそうですね。

対応している病気は? 検査 登園許可証は書いてもらえる?

ファストドクターでは、発熱や嘔吐・下痢、中耳炎など赤ちゃんや子供がよくかかる病気は一通り対応しています。状況に応じて重症であれば、近隣の医療機関への紹介・救急搬送も医師の判断で行われます。
また、うれしいのはインフルエンザや溶連菌、アデノウイルス、マイコプラズマ肺炎など子供がかかりやすい病気の迅速検査ができること。保育園や幼稚園に子供が通っていると、検査をするように言われたり、病名がわかることで登園できるまでの目途が立ったりしますよね。ただし、基本的には症状があるときの緊急手段のため、すでに症状がなくなって登園許可証のみの発行の場合にはクリニックへの診察が必要です。(診察した結果、発行できそうな場合には実費で3000円かかります)

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ファストドクターの口コミ&体験談

とっても助かる「ファストドクター」ですが、実際に使ってみた体験談も見てみましょう。Twitterでも、ファストドクターを使ったパパママの口コミがたくさん上がっています。

子育て中のパパ・ママにとっては、本当にありがたいですよね。とくに年齢が近いきょうだいがいる家庭では、受診のハードルが高いので、とっても助かっている様子。一方で、最近はサービスの認知が進んだことで、電話がつながりにくいこともあるようです。

ファストドクターは感染症流行期は混雑

とても便利なファストドクターですが、テレビ等で紹介されたこともあり、現在アクセスが急増中とのこと。混雑していて、なかなかつながらないといった状況もあるようです。受診の目安がわからない場合には、「#8000」のこども医療電話相談に電話して、救急を受診すべきかどうか受診の判断をあおいでから依頼してもいいでしょう。

365日対応の小児科「キャップスクリニック」も

赤ちゃんや子どもの休日の体調不良で、もう一つ心強いサービスが365日診療の小児科です。東京都では、他県にくらべて子供の数が大きく減っていないこともあり、地方自治体が実施する休日診療に加えて、休日や夜間の診療を充実させる一般小児科が増えています。
その一つ、キャップスクリニックは、年末年始やお盆も含めて365日診療をしている小児科クリニックで、関東8ヶ所(西葛西、北葛西、代官山、亀有、紀尾井町、錦糸町、柏の葉、武蔵小杉)で展開しています。平日も21時ごろまで開院しているので、パパママが働いている場合にはかかりつけ医にしておくと助かりますよね。

キャップスクリニック

ファストドクターや休診なしの小児科はパパママの味方

突然やってくる赤ちゃんの発熱や体調不良、パパママは不安になってしまいますよね。でも、子育てが長くなってくるにつれ、受診の目安や我が子の発熱パターンなど、対処法もわかってくるようになり、あわてることも減ってきます。
最初のうちは小児科医に「こんなことで受診しなくてもいいのに…」と言われることもあるかもしれません。でも、我が子を守れるのはパパママの判断力。「ファストドクター」や休診のない小児科など便利なサービスも使いながら、乗り切っていきたいですね。

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はいチーズ!クリップ編集部

はいチーズ!クリップ編集部員は子育て中のパパママばかり。子育て当事者として、不安なこと、知りたいことを当事者目線で記事にします。Instagram・LINEなどでも情報発信中ですので、ぜひフォローください!