テフロン加工(フッ素樹脂加工)フライパンの正しい使い方! 長持ちさせる方法は?
目次
テフロン加工のフライパンとは? フッ素樹脂加工との違い
テフロン加工のフライパンは、鉄製のフライパンとは異なり特別な加工によって「くっつきにくい」「お手入れがしやすい」フライパンです。フッ素樹脂加工との違いが気になる人もいるでしょう。「テフロン加工=フッ素樹脂加工」なので、違いはありません。「テフロン加工」はアメリカのデュポン社が商標登録してるものなので、他の会社がフッ素樹脂加工フライパンを作ってもテフロン加工と名乗ることができないのです。
テフロン加工のフライパンを使い始める時は何をすればいい?
鉄製のフライパンの場合、使い始める時に空焚きして皮膜を焼き切り、油を馴染ませて…といった手順を踏むことをご存知かもしれません。しかし、テフロン加工のフライパンにはそうした事前準備は不要です。洗剤を使って、製造~保管中の汚れを軽く洗い流せば、すぐに使うことができるのは嬉しいですね。
なお、調理油を使わなくても食材がするすると滑って快適ですが、メーカーによるとごく少量でも油をひいて調理したほうがテフロン加工のコーティングが長持ちするとのことです。
テフロン加工のフライパンを長持ちさせる方法は?
テフロン加工(フッ素樹脂加工)のフライパンは正しい使い方をしないと劣化を早めてしまう原因になります。長持ちさせるためにも、テフロン加工(フッ素樹脂加工)のフライパンの正しい使い方を知っておきましょう。
空焚きをしない
テフロン加工を空焚きすると、発がん性のある物質や有毒ガスが発生すると言われています。フライパンを洗った後に水滴を蒸発させたり、フライパンの面積に対して食材が触れる面積が少なかったり(大きなフライパンで2、3本のウインナーを焼くなど)する時は、フライパンが空焚き状態になるので注意しましょう。
食材を入れないでフライパンを熱する時(またはフライパンの大きさに対して少ない食材を入れる時)は、少量の油を敷いてから調理するようにしましょう。
中火以下で調理する
テフロン加工の耐熱温度は、250度~270度が一般的です。これはフライパンを強火で1分加熱すると達する温度で、3~5分熱すると400度近い温度に達します。耐熱温度を超え使用し続けると、テフロン加工の劣化が早くなる原因になります。
金属製のヘラやおたまは使わない
テフロン加工のフライパンは、傷がつくとそこから劣化し、こげつきにくくなったり、加工がはがれたりする原因になります。金属でできたヘラやおたまは、テフロン加工を傷つけるので使用しないようにしましょう。
テフロン加工のフライパンで調理をする場合は、木製、シリコン製の調理器具を使うようにしてくださいね。
料理をフライパンに入れっぱなしにしない
テフロン加工のフライパンは、加工の表面に無数の小さな穴が開いています。料理を入れっぱなしにしておくと、その穴から料理の汁や塩分がしみこみ、錆びやすくなったり、加工がはがれたりする原因になります。テフロン加工のフライパンで調理をしたら、なるべく早く器に移し、水分を拭き取っておくといいでしょう。テフロン加工のフライパンに料理を入れっばなしにする場合は、1晩を目安にしましょう。
調理後すぐに冷水をかけない
テフロン加工のフライパンは、調理後で高温の状態で水をかけてはいけません。高温の状態から急激に冷やすと、金属が縮んだり、ひび割れたりする原因になります。テフロン加工のフライパンを洗う際は、冷ましてから洗いましょう。お湯で洗うことで油汚れも落としやすくなりますよ。
研磨剤付きのスポンジや金たわしで洗わない
テフロン加工のフライパンを洗う時は、表面の加工を傷つけないように、研磨剤が付いていないスポンジで洗うようにしましょう。フライパンにこびりついた汚れを落とそうと、研磨剤付きのスポンジや金たわしなどを使うと、テフロン加工がはがれてしまいます。テフロン加工がはがれてしまうと、焦げ付きやすくなり、買い替えが必要になります。
テフロン加工のフライパンのQ&A
テフロン加工のフライパンを使用する際に、疑問に思うことの回答をこちらでご紹介します。
テフロン加工のフライパンにクッキングシートは使える?
フライパンへの匂い移りを避けたいときや、ひとつのフライパン内に仕切りを作って異なる料理を同時調理する場合に、クッキングシートを敷いて使う方法は便利ですよね。お使いのフライパンおよびクッキングシートの耐熱温度や注意事項をチェックし、条件に合うようなら試してみてください。
ただし、鍋肌が食材と接していない状態だと空焚き状態になりやすいため、高温に弱いテフロン加工では温度管理に注意を払う必要があります。対処法としては火加減を弱めに保ったり、クッキングシートとフライパンの間に少量の油や水をひいて調理するなどが考えられます。またテフロン加工の有無にかかわらず、ガスコンロで料理する場合はフライパンのふちからクッキングシートがはみ出さないよう気をつけましょう。シートが焦げたり炎が燃え移ったりする恐れがあります。
テフロン加工のフライパンでホイル焼きはできる?
水分をとじこめて食材をふっくらと仕上げることができるホイル焼きは、食卓のバリエーションが広がる嬉しい調理法のひとつです。フライパンで作る場合はホイルが破れたりゆるんだりしないよう、しっかりめに包むとよいでしょう。前述のクッキングシートと同じく、テフロン加工のフライパンを使うときは高温になりすぎないよう気を付けます。フライパンに水を少量ひいて蓋をし、じっくり蒸し焼きにすると空焚きを防ぐことができますよ。
テフロン加工のフライパンで焼き魚は焼けるの?
焼き魚にはいつも魚焼きグリルを使うという方も多いかもしれませんが、いつものフライパンで作れるともっと手軽にできますよね。実は、テフロン加工のフライパンの特徴であるこびりつきにくさは、焼き魚を焼くのにぴったりなんです。よりくっつきにくくするためにはフライパンを予熱することも有効ですが、温度が上がりすぎないよう中火以下で短時間だけに留めましょう。魚は皮目から先に焼き、出てきた脂をキッチンペーパーなどでこまめに吸い取ってあげると、ぱりっとした食感に仕上げやすくなります。身崩れを防ぐためには、弱火でじっくりと火を通し、ひっくり返すとき以外はなるべく魚に触らずに焼くことがコツですよ。
テフロン加工のフライパンの寿命
とても便利なテフロン加工のフライパンですが、残念ながらその効果は永続的なものではありません。有名な調理器具メーカーのWebサイトには、寿命と判断するタイミングとして「油を引いてもこびりつくようになってきた」、「コーティングの下の金属が見えてきた」という目安が記載されています。また、フライパンに関する消費者のクチコミを見てみると、扱い方やコーティングのランクにもよりますが、買い換えを考える年数は短ければ数ヶ月、長いと数年単位まで差が見られます。
まとめ
毎日のお料理に重宝するテフロン加工のフライパン。何気なく使える日用品であるだけに、今までは取り扱いにそれほど注意を払わなかったという人もいるかもしれません。扱い方に少し注意すると、長い間使っていくことができます。テフロン加工の特徴を知って、より美味しくより快適に、お気に入りの調理道具として役立ててくださいね。