洗濯機の掃除方法と注意点! 洗濯槽の汚れも落とせる洗剤・グッズは?
目次
洗濯機が汚れる原因は?
洗濯機は汚れる原因は汗や皮脂、食べこぼし、繊維クズ、ホコリなど洋服についた汚れです。さらに洗剤・柔軟剤が溶け残ったカスや洗濯機自体に付着したホコリ、水垢なども洗濯機に蓄積します。洗濯機の中は常に湿っている状態であることも多く、溜まった汚れをエサにカビや雑菌も発生しやすくなります。
洗濯機の汚れを放置したままにすると、洗濯物に汚れが付着してきれいにならない、嫌なにおいがするなどの原因になります。特にアレルギーやアトピー性皮膚炎がある人はトラブルになるおそれがあるので、普段から洗濯機を掃除してきれいな状態を保ちましょう。
洗濯機の掃除に適した洗剤は?
洗濯機内部の掃除には塩素系漂白剤や酸素系漂白剤などの洗剤を使います。使っている洗濯機の機種により使える洗剤が異なるので、取扱説明書をよく確認しましょう。そのほか重曹やクエン酸、中性洗剤があると細かいパーツも効率よく掃除できます。以下解説します。
塩素系漂白剤
殺菌効果が高くカビや雑菌などの汚れを短時間で分解・殺菌するので、洗濯機を長期間掃除をしていない場合や洗濯物や洗濯機内部のにおいが気になる時に効果的です。独特の塩素臭があるので必ず換気して使ってください。酸性の洗剤などと混ぜると有毒ガスが発生するので、取り扱いに気をつけましょう。洗濯槽を掃除した時にすすぎが不十分だと、そのあとの洗濯の際に洗濯物が色落ちする可能性があります。
洗濯機掃除におすすめ塩素系漂白剤1|カビキラー洗たく槽クリーナー
洗濯機掃除専用のクリーナーで、洗濯槽の裏までしっかり浸透しカビ胞子を99.9%除去します。防サビ剤を配合しているのでステンレス槽やドラム式の洗濯機に使えます。使い方は全量を入れ「標準コース」で1サイクル運転すれば終了と、手軽に掃除できます。
洗濯機掃除におすすめ塩素系漂白剤2|キッチンハイター
キッチン用の漂白剤として常備している人もいるでしょうが、洗濯機掃除にも使えるのでおすすめです。価格も手ごろで手に入れやすいので気軽に使えますね。
酸素系漂白剤
酸素を勢いよく発生させて泡の力でカビなどの汚れを剥がして落とします。水ではなく40度~60度のお湯を使うと最も洗浄効果を発揮します。洗濯槽に汚れが浮いてくるので見た目にも効果を実感しやすいでしょう。塩素系漂白剤に比べると洗浄力は低いですが、ツンとしたにおいもなく安全に取り扱え、万が一すすぎ残していても洗濯物へのダメージが低く抑えられます。1~2ヶ月に一度のペースで洗濯槽を定期的に掃除しているなど、汚れやにおいが強くない場合におすすめです。機種により使えないケースもあるので、事前に確認してください。
洗濯機掃除におすすめ酸素系漂白剤1|オキシクリーン
近年注目されている洗剤です。アメリカ製と日本製で界面活性剤・柔軟剤の有無など成分が一部異なりますが、どちらも洗浄力は変わらず洗濯機掃除に使えます。
洗濯機掃除におすすめ酸素系漂白剤2|ワイドハイター
ドラッグストアなどで手軽に購入できます。色柄物も色落ちしにくく漬け置き効果が高いので、普段の洗濯用にもあると便利です。
重曹
天然の成分でできており人体にも優しく安心して使えます。重曹はキッチンのベタベタした油やドアノブについた皮脂など酸性の汚れに強い洗剤で、洗濯機内部に溜まった食品のカスや皮脂汚れ、洗濯槽のにおいの元も中和してくれます。重曹が溶け残っていると洗濯機が詰まる原因になるので、よく溶かして使いましょう。
クエン酸・食用酢
クエン酸は石けんカスや水垢などアルカリ性の汚れを中和したり、殺菌したりできます。水に溶かしてクエン酸スプレーとして常備しておけば、防水パンなど細かい部分の掃除にも活用できます。食用酢もクエン酸と同じようにアルカリ性の汚れに強く、もともと液体なので溶け残る心配がありません。酢独特のにおいが強いため換気して使ってください。
洗濯機を掃除する時の注意点
洗濯機を掃除する際に注意するポイントを挙げました。家庭用の一般的な洗濯機に当てはまる事項ですが、念のため使用している洗濯機の取扱説明書もよく確認してください。方法を誤ると人体に影響を及ぼしたり、洗濯機が故障する原因になったりします。
- 有毒ガスが発生するため塩素系漂白剤と酸性の洗剤を決して混ぜない
- 塩素系漂白剤を使用する際はしっかり換気し、マスク・手袋を着用する
- 洗濯槽の掃除など必要な時以外は洗濯機の電源を切る
- 排水口や防水パン、ホースの掃除は水栓の元を締めて行う
- お湯を使用する場合、水温の確認を忘れない(温度が高すぎると洗濯機の内部やパーツを傷める可能性がある)
洗濯機を掃除する手順
洗濯機は排水部分やフィルターなど意外とパーツが多く、何から手をつけていいのかわからないこともあるでしょう。洗濯機掃除は洗濯槽、糸くずフィルター、洗剤ケース、排水口、排水ホース、防水パンに分けて行います。各パーツごとに掃除方法を解説します。
洗濯槽の掃除方法
洗濯槽・脱水槽は洗濯機のメイン部分なので定期的に掃除しておきたい場所です。3ヶ月に1回程度を目安に掃除しましょう。長期間掃除していなかった場合は、しばらく月に1回のペースで掃除してください。
【塩素系漂白剤を使った手順】
- 洗濯槽に40度~60度のお湯を満水まで貯めます
- 洗剤を入れて数分回転させ洗剤をすみずみまで行き渡らせて、カビや水垢をふやかします
- 標準コースで洗濯、すすぎ、脱水を行います
- 内部に汚れが残っていたら、もう一度すすぎ、脱水します
【酸素系漂白剤を使った手順】
- 洗濯槽に40度~60度のお湯を満水まで貯めます
- 泡が出てくるので、その状態で洗濯機を3分~5分程度回転させます
- 排水が始まる前に洗濯機を止め、2~6時間浸け置きします
- 再び5分ほど洗濯機を回し、剥がれて浮いきた汚れを網などですくい取ります
- すすぎ、脱水し汚れが残っていないか確認します
酸素系漂白剤を使う時は泡が洗濯槽から溢れないよう気をつけてください。洗濯機の機種により「槽洗浄コース」「浸け置きコース」を使ってもいいですね。
洗たく槽ゴミ取りネット
洗濯槽を浸け置きして浮かんでくる汚れをすくい上げるのに便利です。細かい網目が小さな汚れも逃さず、持ち手が長いので底の方までしっかりすくえます。
糸くずフィルターの掃除方法
「ゴミ取りネット」とも呼ばれ、この部分が汚れると洗濯物にホコリや繊維が付着したり、においの元になったりするため定期的な掃除が必要です。
- 本体から取り外し中のゴミを取り除きます(固まっていることが多く、簡単に取れます)
- 網目部分はぬるま湯に浸けながら押し洗いし、詰まりの酷い部分は歯ブラシ等でこすり洗いします
- 水垢やカビがついている場合、中性洗剤で洗う、漂白剤に漬ける
- しっかり乾燥させてから元に戻す
ゴミが一定以上溜まるとお知らせサインが出る機種もあるので、チェックしながら定期的に掃除しましょう。
ウタマロクリーナー
アミノ酸系成分を主に配合した中性洗剤で、環境に負荷がかかりにくく手肌に優しい成分です。スプレータイプで細かいパーツもしっかり掃除できます。
洗剤投入口の掃除方法
洗剤投入口も気づいたら汚れていることが多く、洗剤の溶け残りが付着した部分からカビや雑菌が繁殖し黒くなっていることがあります。洗剤投入口もにおいや健康被害の原因となるので、定期的に掃除しましょう。
- 洗剤投入口を取り外します
- 40度~50度程度のお湯に数分浸けます(溶け残った洗剤などをふやかします)
- 歯ブラシ等でこすって溶け残った汚れを落とします
- カビや黒ずみがある場合は塩素系漂白剤に浸け、数分置きます
- パーツを外した本体側の汚れも、歯ブラシでこすったり雑巾で拭き取ったりします
- 掃除した部分を洗い流し乾燥させて元に戻します
排水口の掃除方法
排水口は普段あまり気にすることのない場所ですが、汚れを放置すると詰まりやにおいの原因となるためしっかり掃除しておくことが大切です。排水口はほかのパーツよりも掃除方法が分かりにくい部分でもあるので、手順をしっかり確認してください。市販のパイプクリーナーを使うと便利ですよ。数ヶ月に1回のペースで掃除しておくと安心です。
- 洗濯機用水栓の元を締めて、洗濯機の電源も切ります
- 排水口から排水ホースを取り外します
- 蓋などの細かいパーツを取り外します
- パイプクリーナーを排水口に投入し、規定の時間放置します
- 取り外したパーツを洗います(汚れがひどい場合は漂白剤で浸け置き)
- 排水口の浸け置きが終わったら、水を入れクリーナーを流します
- 外したパーツを戻します
パイプユニッシュ 排水口・パイプクリーナー 液体タイプ
排水口に溜まったヘドロや糸くずフィルターで取りきれなかった繊維などを溶かし、排水をスムーズにしてくれます。側面に目盛りがついているので使用量の目安になります。キッチンやお風呂などにも使えます。
排水ホースの掃除方法
排水ホースは中が見えにくく汚れに気づきにくいですが、排水口と同様に非常に汚れている可能性が高いです。排水ホースは常に湿っているうえ、洗濯機から排出された洗剤の残りや繊維クズが内側に張りつきカビや雑菌の温床になります。数ヶ月に一度は掃除しておきたい部分です。
- 洗濯機用水栓の元を締めて、洗濯機の電源も切ります
- 水が漏れる可能性があるので、周囲に雑巾などを敷きます
- バケツなどホースが入る大きさの容器に重曹水を作ります(水1Lあたり重曹粉末を大さじ4杯)
- ホースを本体・排水口からそれぞれ外し、重曹水に1時間ほど漬けます
- 中の汚れを水ですすぎます
- ホースを元の位置に取りつけます
排水ホースは中だけでなく外側の汚れも気になりますね。排水ホースは蛇腹状の物が多く、表面の凹凸にホコリが溜まりがちになるので、ホースにラップやビニールを巻きつけておくとホコリ対策になります。表面が汚れたらラップを交換すればいいのでおすすめです。
スチームジェットクリーナー
洗濯槽や排水口の頑固な汚れを高圧のスチームジェットで集中的に落とせます。小型サイズで出すのが億劫にならないので定期的な掃除に活躍します。歯ブラシなどでこすっても汚れが落ちなかった部分にもおすすめです。スチーム式クリーナーの中でリーズナブルなのも魅力です。
防水パンの掃除方法
洗濯機パンともいい、洗濯機の下に置く四角いパーツです。洗濯機と防水パンの間も髪の毛やホコリが溜まりがちでカビも生えやすいので、定期的に掃除しましょう。防水パンの掃除には掃除機やハンディモップが便利です。
- 掃除機を隙間用のノズルにつけ替えてホコリを吸い取ります
- 残った細かいホコリをハンディモップで絡め取ります(モップ部分がしなるタイプがおすすめ)
- 隅に溜まっている汚れを雑巾で拭き取ります
- こびりついた汚れには風呂用洗剤などの泡スプレーをかけて拭き取ります
洗濯機の真下はなかなか手が届かないですよね。そんな時は針金ハンガーにストッキングをかぶせた物を使うと便利です。ストッキングは静電気を溜めやすい性質があるので、細かい部分までホコリをよく吸着してくれます。ストッキングをそのまま手にかぶせて使ってもいいでしょう。
なるべく普段から目についたホコリや髪の毛だけでも捨てておくと、大掛かりな掃除の頻度を減らせます。半年~1年に一度くらいは洗濯機を動かして掃除するのが望ましいですが、普段からハンディモップなどでこまめに汚れを払い取っておくと楽になります。
クイックルワイパーハンディ
フワフワした吸着繊維が細かい部分のホコリも絡め取ります。汚れたら新しいシートに取り換えればいいので、手軽に使えますよ。取り換え用のシートも売っています。
次のページでは、洗濯機を清潔に保つ方法や洗濯機掃除で気になる疑問を解消、業者に頼む場合の費用などを紹介します。