赤ちゃん返りとは? イライラしないで上手く対処する方法は? 体験談も紹介
目次
赤ちゃん返りとは?
赤ちゃん返りは「幼児退行」とも呼ばれ、子供が実年齢より幼い行動を取り、赤ちゃんのような行動を取ったりすることです。下の子が生まれた時や、入園・入学など環境が変わる時に、赤ちゃん返りは起こりやすいと言います。
赤ちゃん返りは、パパママに「もっと構ってほしい」「可愛がってほしい」という欲求の現われでもあります。子供の自己主張が激しくなった、わがままになったとマイナスに感じることもあるかもしれませんが、赤ちゃん返りは子供の成長に必要な過程です。
赤ちゃん返りで知っておきたい自己肯定感
自己肯定感が高いと「ありのままの自分でいいんだ」「何があっても大丈夫」と自分を認ることができ、大切にできるようになります。また、勉強や人間関係でつまづいたとしても、「自分にできることをやろう」と前向きにとらえることができるなど、自己肯定感は生きていくうえでとても大切なものだとわかります。
子供の自己肯定感は、パパママに無条件の愛情をそそいでもらうことで高くなり、3歳頃までのパパママとの関わりが大きく影響すると言われています。赤ちゃん返りをする時期と重なることもあり、子供の構ってほしい、可愛がってほしい、という要求に応えてあげることが、自己肯定感を高めることにもつながるでしょう。
赤ちゃん返りではどんな行動が見られるの?
赤ちゃん返りでは、具体的にどのような行動が見られるのでしょうか? 赤ちゃん返りの行動をご紹介します。
赤ちゃんのような言動をする
・赤ちゃん言葉を使う
・ハイハイをする
自分でできることをやらなくなる
・着替えや食事、トイレなどを手伝わせようとする
・歩けるのにベビーカーに乗りたがる
ママとのスキンシップを過剰に求める
・抱っこをせがむ、くっついて離れない
・おっぱいを欲しがったり、さわりたがったりする
暴力的になる
・反抗的になって物を投げたり、叩いたりする
・弟や妹にいじわるをする
わがままになる
・「○○が欲しい」「○○がしたくない」などという
・人の話を遮って、自分の意見をアピールしてくる
寝る時のトラブル
・寝つきが悪くなる
・夜泣きやおねしょをする
赤ちゃん返りをする年齢は? いつからいつまで続く?
赤ちゃん返りは2~3歳頃に起きやすいと言われています。保育園や幼稚園に通い始めたり、妹や弟が生まれたりする時期で、環境が大きく変化するためです。2~3歳に多く見られますが、4歳以降、就学前くらいまで赤ちゃん返りは起こります。
赤ちゃん返りは、短い場合で1ヶ月、長い場合は1年以上続くこともあります。赤ちゃん返りをする期間は、平均で5.3ヶ月という研究結果も出ています。赤ちゃん返りは1度おさまっても、また繰り返す場合もあり、子供によってさまざまです。
赤ちゃん返りにはどう対応すればいい?
赤ちゃん返りでは、「パパママに甘えたい」という子供の気持ちを受け入れてあげることで、弟や妹へのヤキモチ、さみしいと思う気持ち、入園や入学での不安やストレスなどを取り除いてあげることが大切です。子供がわがままを言ったり、自分でできることをやってくれない時、「なんでできないの?」と子供を突き放してしまうのは赤ちゃん返りを長引かせてしまいかねません。赤ちゃん返りにはどのように対応すればいいのかをご紹介します。
スキンシップをたくさんとる
抱っこや包容、キスなどのスキンシップは親子間の絆形成や不安の減少などに効果がある、オキシトシンという物質を出すことがわかっています。たくさんスキンシップをとることで、子供の心は安定していきます。
子供の実年齢より「マイナス2歳」だと思って接する
赤ちゃん返りをしている子供を、実年齢より幼い子供だと思って接してみましょう。たとえば、上の子供が5歳だったら3歳だと思って接します。子供に対して「本当は自分でできるのに…」「もっとしっかりしてほしい…」という気持ちもあるかもしれませんが、赤ちゃん返りをして甘えている時は、思いっきり赤ちゃん扱いをしてあげてもいいです。赤ちゃん返りをしていなくても、下の子が産まれた時点で行えば赤ちゃん返りの予防にもなりますよ。
子供の要求にできるだけ応える
子供は親からの愛情を確認するために赤ちゃん返りを起こしているため、「どうしてできないの!」などと叱るのは逆効果です。甘やかしてすぎている…と心配になるかもしれませんが、たくさん甘えさせてあげることも大切です。2、3歳になると1人でできることも増えますが、まだまだ甘えたいと思うものです。「もうお兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから!」と怒らずに、子供の要求にはなるべく応えてあげましょう。
前向きな声かけをする
家庭の中では赤ちゃんのように振る舞っていても、幼稚園や保育園では子供なりに頑張っていることもあります。ささいなことでも「よく頑張っているね」「いつもありがとう」と声をかけてあげましょう。また、「○○がいるから幸せだよ」といった前向きな言葉も子供の自己肯定感を高め、心を落ち着かせます。
また、「早くこっちにきて!」「ママ早く遊ぼう!」と子供がせかしてくる時は「ちょっと待ってて!」ではなく「ママ早く〇〇ちゃんと遊びたいからこれ早く終わらせちゃうね!」や「〇〇ちゃんと遊ぶの楽しみだな!」など、前向き言葉に変換して声かけをしてみましょう。
たまにママと2人の時間を作る
赤ちゃん返りをした子供が甘える対象は、「ママ」の場合が多いです。子供は「ママの愛情を独り占めしたい」「自分に構ってもらいたい」と思っているので、下の子がいる場合は、下の子をパパや祖父母に預け、たまには上の子とママの2人だけの時間を作ってあげましょう。
ママの気分転換も大切!
赤ちゃん返りでは、ママが疲れてイライラしてしまうこともありますよね。赤ちゃん返りの対応で「子供の要求に応えてあげる」「前向きな言葉かけをする」などと紹介しましたが、それを行うにはママも頭を使いますし、家事の途中に「あれやって!これやって!」と言われて全然進まない…とストレスを感じることも多いはずです。ママがイライラしていると子供も敏感に察知しますし、つい子供に怒ってしまうこともあるでしょう。
子供の赤ちゃん返りの時期には、ママの気分転換も大切です。パパや祖父母に子供を預けママ1人の時間を作ったり、子供が寝た後にスイーツを食べてプチ贅沢をしたり、何かママにとってリフレッシュできることをやってみてくださいね。
次のページでは、赤ちゃん返りを乗り越えた先輩ママの体験談をご紹介します。