おっぱいマッサージはいつから始めたら良い?やり方と注意

おっぱいマッサージはいつから始めたら良い? 方法と注意点は?

おっぱいマッサージとは?

おっぱいマッサージはいつから始めたら良い?やり方と注意
おっぱいマッサージは、母乳の元である血液の流れをスムーズにすること、母乳の通り道である乳管の通りをよくすること、乳頭部の形を整えたり柔らかくして赤ちゃんがくわえやすいようにすることなどを目的に行うマッサージです。乳頭部を柔軟にしておくことで授乳を始めてからの乳首トラブルを予防することも期待できます。

おっぱいマッサージを始める時期

おっぱいマッサージはいつから始めたら良い?やり方と注意
おっぱいマッサージを始めるのに適した時期は、医療従事者によって見解が異なります。安定期に入る妊娠16週からを推奨する医療機関もありますし、一方で、例えば母乳育児で有名な桶屋式では産後からのケアを指導しています。妊娠中からのケアによって乳輪・乳頭部が赤ちゃんにとってくわえやすい状態になることが期待できますが、妊娠中の乳房への刺激はお腹の張りに繋がる場合がありますので慎重に行わなくてはいけません。

おっぱいマッサージの適切な開始時期や頻度は個人の状況にもよりますから、妊婦健診の機会を利用するなどして、医師や助産師に乳房の状態を見てもらいながら相談するのが望ましいですね。いずれにせよ臨月までは、やり過ぎは禁物です。

おっぱいマッサージのやり方

おっぱいマッサージはいつから始めたら良い?やり方と注意

妊娠16週から行うおっぱい体操

基底部マッサージ(1)

  1. 右手の指を開いてからやや丸め、バスケットボールを掴むイメージで左胸の外側周辺部にあて、支えます。左肘を真横に出し、指が上になるように左手首を垂直に曲げて、左手親指の付け根を、乳房を支える右手指のさらに外側にあてます。
  2. 肩を開いたまま左肘を上下に動かします。テコの原理で、左手親指の付け根部分でおっぱいの基底部を揺する感じです。
  3. ゆっくり左右3回ずつ行います。

基底部マッサージ(2)

  1. 右手指を揃えて、小指側が肌にあたるように左胸を外側下方から支えます。左肘を真横に出し、指が下になるように左手首をそらして、小指の付け根を、乳房を支える右手の外側にあてます。
  2. 左肘を上下に動かします。ゆっくり左右3回ずつ行います。

基底部マッサージ(3)

  1. 右手の指を揃えて、小指側が肌にあたるように左胸を下から支えます。左肘を曲げて手のひらが上になるように揃えた左手指を、乳房を支える右手のさらに下側にあてます。
  2. おっぱいをすくい上げるように、左肘を中心に前腕を動かします。ゆっくり左右3回ずつ行います。

乳頭・乳輪部マッサージ

  1. 右手を左胸に添えておっぱいを支えます。左手の親指・人差し指・中指で左胸の乳頭部をつまみます。
  2. 3秒から10秒(乳首が硬いようなら長めに)、少しずつ力を加えながら圧迫します。
  3. つまむ方向や位置を変えながら、乳頭・乳輪部を1分から3分ほど圧迫します。
  4. こよりをよるように横方向にもみずらします。
  5. 縦方向に、前後にもみずらします。

関連リンク

出典:諏訪マタニティクリニック乳房外来-乳房管理学

妊娠10ヶ月から行う、乳房全体と乳頭・乳輪部のマッサージ(動画)


※動画の視聴には年齢確認のためyoutubeへのログインが求められます。

乳房全体を揺するマッサージ:手のひら全体を乳房の外周に添えて行います。

  1. 乳房の両脇から真ん中に寄せ、離します。3回繰り返します。
  2. 乳房の斜め(外側)下から中心に向かって持ち上げ、離します。3回繰り返します。
  3. 乳房の真下から真上に持ち上げ、離します。3回繰り返します。

乳頭・乳輪部のマッサージ:親指・人差し指・中指の3本で行います。

  1. 乳輪部から大きく掴むようにして、色々な方向から圧迫します。
  2. こよりをよるように横方向に捻ります。
  3. 引っ張るように前後にずらしながら縦方向に圧迫します。1~3のステップを5分程度行います。

産後、授乳の前に行う乳輪・乳頭部のマッサージ(動画)

  1. 乳輪の外側に親指・人差し指・中指の3本の指を添え、奥の方に向かって大きくつまむように圧迫します。
  2. 角度を変えながら繰り返し、5分程度行います。

おっぱいマッサージをやるタイミング

おっぱいマッサージはいつから始めたら良い?やり方と注意
血行をよい状態でマッサージするために、身体が温まる入浴中やお風呂上がりがおっぱいマッサージに理想的とされます。その他のタイミングでも、身体が冷えないように気をつけ、おっぱいを蒸しタオルなどで温めながら行うと効果的です。産後の乳輪・乳頭のマッサージは授乳の直前に行うと赤ちゃんが吸い付きやすくなります。

おっぱいマッサージの注意点

おっぱいマッサージはいつから始めたら良い?やり方と注意
乳房のマッサージは、力任せにもみほぐしては乳管を傷めてしまうかもしれません。基底部から揺らしてほぐしてあげるように意識しましょう。乳頭部分は初めのうち痛みを感じることがあるかもしれませんので、無理はせず徐々に慣らすようにします。摩擦で皮膚が傷つかないように、慣れないうちはオイルなどで滑りをよくするのもよいでしょう。いずれも苦痛を感じるほどに力を入れる必要はありません

また、妊娠中からマッサージを行う場合、適切に行わないと子宮収縮に繋がる場合があります。お腹が張りやすい、切迫気味など心配がある場合は避け、マッサージ中にもしお腹が張ったらすぐに中止しましょう。授乳期には、おっぱいの張りやしこりをほぐそうと自己流でむやみにマッサージすると、血流がよくなりすぎて余計に悪化してしまうこともありますから注意してください。

母乳が出やすくなる生活習慣

おっぱいマッサージはいつから始めたら良い?やり方と注意
母乳を作るホルモンが十分に分泌されるためには、ママの身体が元気でなくてはいけません。新生児期は特に赤ちゃんのお世話で忙しいときですが、ママも細切れでもいいのでできるだけ睡眠をとり、体力を回復させていきましょう。後述しますが、3食バランス良い食事をとり、こまめに十分な水分を摂ることも大切です。そして、母乳は赤ちゃんに吸ってもらうことで脳が刺激を受けてさらに作られるようになります。初めのうちは赤ちゃんも一回に飲める量が少ないこともありますので、頻回授乳を心がけるとよいでしょう。

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母乳に良い食べ物

おっぱいマッサージはいつから始めたら良い?やり方と注意
厚生労働省が策定した「妊産婦のための食生活指針」によると、授乳中のママの食事は、

  • 脂肪の過剰摂取を避けつつ母乳中の必須脂肪酸を確保するために、EPAやDHAなど、魚由来のn-3系脂肪酸を摂取すること
  • エネルギー量、たんぱく質、カルシウム、鉄などの必要量を確保したバランスのよい食事

が推奨されています。母子健康手帳にも、食品群ごとの摂取量の目安が記載されていますので参考にしてみてください。なお、同じく厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」では、子供のアレルギー発症予防のために母親が特定の食物を避けたり過剰に摂取する必要はないとされています。バランスのよい食事を心がけましょう。

関連リンク

厚生労働省 妊産婦のための食生活指針

上記を踏まえると、授乳期には和食が望ましいとされるのは、脂肪分に偏りにくく栄養のバランスが取りやすいこと、汁物や煮物で食事から水分も摂れるという点が優れているためと言えるでしょう。赤ちゃんとの生活は忙しく自身の食事に時間をかけにくいものですが、ごく簡単なメニューでもバランスを少し意識してママ自身の身体を整えてあげることがよい母乳につながります。もちろん、時には好きな食べ物も楽しんでくださいね。過剰摂取でなければ心配する必要はありません。

母乳に良い飲み物

おっぱいマッサージはいつから始めたら良い?やり方と注意
赤ちゃんが飲む母乳の量は、多い場合は1日1000ml近くにもなるといいます。母乳は血液からできていますから、ママはしっかり水分をとる必要があります。普段の水分補給には身体を冷やしすぎない常温の飲み物、カフェインを含まない飲み物が適しています。栄養バランスを考えると糖分の多い飲み物を日常的にたくさん飲むことは避けたいですね。一般に母乳によいとされることが多い飲み物についてまとめました。

飲み物の種類 成分と期待される効果
たんぽぽ茶・たんぽぽコーヒー 鉄分・カルシウムの補充、コーヒーに似た香りでリラックス
ルイボスティー ミネラル補充、ポリフェノールにより体調を整える
ラズベリーリーフティー ビタミン・ミネラル補充
ゴボウ茶 サポニンによる血行改善、食物繊維によるお通じ改善
ローズヒップティー ビタミンCの補充
ジンジャーティー、生姜湯 身体を温めて血行改善

母乳が増えるなどの効果をうたうハーブティーなども出回っていますが、残念ながら今のところ医学的根拠が明確に示されているとはいえません。前項の食べ物と同じく、ママの体調を整えてあげる助けとして考えましょう。好みのお茶をゆっくり飲むことはリラックスにもつながりますね。

考えすぎは禁物

おっぱいマッサージはいつから始めたら良い?やり方と注意
ストレスによっても母乳の出は悪くなると言われます。気にしないというのは難しいでしょうが、授乳に負担感を覚えてしまったり必要に応じてミルクを使っても、罪悪感をもつ必要は全くないことを心に留めておいてください。思い詰めずに、ママが少しでもリラックスできる授乳のスタイルを整えていきましょう。パートナーや先輩ママなど、相談できる相手と気持ちを共有することも気持ちの助けになるかもしれません。

母乳外来も活用しよう

おっぱいマッサージはいつから始めたら良い?やり方と注意
授乳に関して悩みがある、セルフケアに限界を感じるなどの場合、母乳外来に相談することを考えてもよいでしょう。授乳方法や乳房のトラブルに関する相談を基本として、マッサージなどのケア、赤ちゃんの体重チェックを行ってくれるところもあります。具体的な対処でママの身体が楽になれば何よりですし、専門家に話を聞いてもらえるだけでも気持ちの面で支えになるかもしれません。産科や助産院で産後ケアの一貫として母乳外来を設けているところも多く、また自治体や保健所で自宅に訪問可能な助産師を紹介している地域もあります。参考までに、母乳育児で有名な桶谷式の相談室を下記から探すことができます。

関連リンク

公益社団法人桶谷式母乳育児推進協会 桶谷式母乳育児ママサポートサイトOPPA!

まとめ

おっぱいマッサージはいつから始めたら良い?やり方と注意
赤ちゃんが上手に吸い付くことができない、母乳はきちんと足りているか心配…など、母乳に関する悩みは尽きないものです。正しいおっぱいのケア方法を知り、必要に応じて専門家を頼ることも考えてみてください。補足ですが、2019年に厚生労働省による「授乳・離乳の支援ガイド」が改定されました。授乳・離乳を通じた育児支援について、様々な機関や医療従事者が一貫した支援を行えるようまとめられたものです。

今回の改定では、最新の科学的知見や社会環境の変化を取り入れ、また個人差や母親の気持ちを尊重することをより重視したガイドとなっています。このことからも、授乳に関する各機関のサポートは、よりひとりひとりに寄り添ったものになってきていると期待できます。ミルクを使うことも含め自分たちなりの授乳のスタイルに自信をもつとともに、サポートが必要かも…と感じた場合は安心して支援を受けることを検討してくださいね。

関連リンク

厚生労働省-授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)