子供が野菜を好き嫌いするのはなぜ? 野菜嫌いを減らすには? 保育士がアドバイス!
なぜ子供は野菜の好き嫌いが激しいの?
子供がなんでも好き嫌いなく食べてくれたら嬉しいですよね。しかし現実はそうはいきません。食べ物の中でも子供の好き嫌いが激しいのが「野菜」です。子供の健康を思って食べて欲しいのに嫌がられると、焦りや不安が募りますよね。「そもそもなんで食べてくれないの?」とパパママなら一度は思ったことがあるでしょう。大人でも食べ物の好き嫌いはありますが、なぜ野菜嫌いは子供に多いのでしょうか?その理由を見ていきます。
子供が野菜を嫌がる理由
子供はなぜ野菜を嫌がるのでしょうか?その理由としては、
- 子供が本能的に嫌う味
- 未体験の食材への恐怖
- 食感が受けつけない
- 見た目やにおいが受けつけない
- 発達障害の可能性
などがいわれています。人間にとって「酸っぱい」「苦い」「渋い」は、腐った食べ物や毒のある食べ物、熟れていない食べ物を連想させるため本能的に嫌う味といわれています。ピーマンやゴーヤ、セロリや唐辛子といった野菜が、子供の嫌いな野菜ランキング上位常連なのも頷けるでしょう。味覚は成長とともに養われていくので、経験を積むごとに酸っぱいものや苦いものも食べられるようになります。
子供の野菜嫌いは深刻になりすぎないで!
子供が野菜を嫌う理由にはさまざまありますが、「うちの子はこの中のどれなの?」と、野菜嫌いの理由探しに悩むことはおすすめしません。原因があって結果があるのだから、まず原因を知りたい!と思うのは当然です。しかし、日々の育児の中でそこを突き詰めていくのはとても労力がいり、パパママの心が疲れてしまいます。
保育園でも食べない子への対応を話し合いますが、食べない理由を明確にしよう!と突き詰めるのではなく、いろいろな可能性を日々の食事の中で探っていきます。ただし、なにも口にしない、食べなくて体重が減っていく、拒否の仕方が激しい、かなりの偏食で栄養が心配、といった時は例外です。その場合は、食事の一面からだけでなく生活全般を見て保育士間や保護者も交えて話し合います。
もちろん、家庭でも乳幼児期に体重の減少や栄養面での心配があれば、迷わずかかりつけの医師に相談しましょう。しかし、体重もしっかり増えていて活発に普段と変わらず日常生活が送れているなら、野菜嫌いの原因を頭に入れて「これかもしれないなぁ…」と改善策を試していく程度で足りることがほとんどです。子供の食事に関してイライラいしないためにも、保育士や幼稚園の先生、ママ友などに相談してもいいですし、育て支援センターなどに行くと話を聞いてくれることもあります。適度にガス抜きをして、あまり深刻にならないことも楽しい育児のコツですよ。
好き嫌いを克服するには?
育児には悩みがつきものです。困った時にどうすればいいか、一人ではなかなか判断がつかないこともありますよね。子供の野菜嫌いや食事に関して、パパママはどう考えればいいのでしょうか?また、子供はどう感じているのでしょうか?ここでは保育士としての経験を踏まえてご紹介します。
食べさせい食事に固執しすぎない
子供の健康を考えて、栄養のあるものやバランスのとれたものをたくさん食べて欲しい、と思うのは親なら誰しもそうでしょう。特に「野菜を食べてほしい!」というのは、どの家庭でも共通です。さらに、手作りの無添加の食事、できれば味の薄いものを…とも考えるパパママもたくさんいます。もちろん、これらはとても大切なことで目標にしたい食事ですが、「これ以外は悪だ」と極端に考えるのは注意が必要です。なにごともちょうどよい塩梅、その子その子にあった程度があります。子育てに正解はありません。パパママが子供のために一生懸命考えて、それぞれ家庭の生活に合った食生活にしていきましょう。
子供の好みを知ろう!
パパママが子供に食べて欲しい食事があっても、子供にとっては「なぜそれを食べないとダメなのか」はわかりません。「体にいいから食べるんだよ」、この言葉がしっかりと伝わり自分で考えられるようになるまでは、嫌だと思うものを積極的に食べるのはなかなか難しいでしょう。子供が食べたがらないのは、味以外にも色、食感、形などさまざまな要因があります。乳児は舌触りのいいものを好み、色でも選びます。「そんなことが理由なの?」という所に偏食の理由があることもあるのです。
なので、まずは子供の食べたいもの、食べたくないものの傾向を知ることが大切です。そして、それをもとに「どうしたらよいのか」を考えてみましょう。時には一旦諦めることも大切です。嫌いな野菜を毎日毎食出し続け「一口食べなさい」と躍起になることは、必ずしもいいこととは限りません。
保育園では野菜嫌いや食べ物の好き嫌いはどうしてる?
保育園の食事でも子供の食事の好き嫌いはつきものです。しかも、ちゃんと食べさせなけばという使命感もあり、保育士も悩みます。「なんで食べてくれないのかなぁ」と思うこともしばしばです。特に野菜嫌いな子供は多く、全く口を開けない子、促されしぶしぶ口に入れるが出してしまう子、どんなに小さくても緑色を見つけ出す能力を備えている子もいます。そうなると、もう知恵比べのようです。
嫌いな食べ物を見えないように隠してみることもあります。これでは根本的な解決になっていないと思うかもしれませんが、実は大きな一歩です。その毎日の一歩一歩の積み重ねが、野菜嫌いを克服するには大切なのです。パパママの中には、日々の悪戦苦闘の中で辛くなる時もあるでしょう。そんな時は、次にご紹介するコツを試してください。
次のページでは、子供の野菜嫌いを減らすコツを紹介します!