特別支援学級とは? どのような子供が対象になるの? ママの悩みや疑問を先生に聞きました!

小学校の特別支援学級とは? 目的は?

小学校の特別支援学級とは? 目的は?
特別支援学級は、障害のある子供が個性を生かしつつ社会で生きる力を学習により培い、社会で共生できることを目的としています。

「うちの子は他の子と少し違う気がする」「子供が勉強についていけるか不安」という悩みを抱えている方は、支援学級のサポートを受けたいと考えるでしょう。

小学校の「特別支援学級」と「通常の学級」の違いは?

小学校の「特別支援学級」と「通常の学級」の違いは?
小学校の通常のクラスは1学級30~40人ほどの子供が在籍していますが、特別支援学級は8人までです。子供の状況に合わせて、教師が学習を進めやすくするためであり、手厚いケアが受けられるシステムとなっています。

身体・知的障害のある子供のクラス、主に発達障害の傾向がある子どもが中心となった情緒クラスなど、生徒の障害に合わせて組み分けされていることが多いです。複数の教師が担任を受け持ち、常時介助員が2~4名ついています。介助員は学習のサポート、身体介助が必要な子供の世話、通常の学級に交流に行く際の付き添いなど、支援学級の活動を援助する役割を担っています。

不安定になって学習に集中できない子供も時にいます。そういった時に、複数担任や介助員がそれぞれの生徒の学習をカバーすることになります。それぞれの子供の学年や学習の進度が異なるため、学習課題を個々に合わせる必要もあります。

発達障害グレーゾーンとは? 小学生に増えている? 放課後デイサービスや発達障害支援センターは利用できる?
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特別支援教室・通級指導学級・特別支援学校の違い

特別支援学級と呼ばれる制度は、基本的に通常の学級に在籍している発達障害をはじめとした障害のある子供に対し、個別に教育的な指導を行う制度のことです。文部科学省は「特別支援教室構想」を掲げ、2016年4月からは東京都内の小学校で本格的な導入が実施され、中学校でも実施が始まっています。

特別支援教室とは

特別支援教室とは、通常の学級に在籍している主に発達障害のある子供が、教科などの指導を通常の学級で行いつつ、障害に応じて特別な指導を拠点校の教員が巡回して指導を行うシステムです。子供は、通常の学級での集団活動を行いつつ、学習サポートケアを受けることができます。発達障害の具体的な種類として、自閉症者・情緒障害者・学習障害者・注意欠陥多動性障害者などがあります。

通級指導学級とは

通級指導学級は従来からあった制度で、複数の学校に対して1拠点校のみに通級指導学級が設置され、定期的に対象の子供がその学校に行く必要がありました。それに対し、特別支援教室は各学校に設置され、子どもたちは普段通っている学校で特別な指導を受けることができるようになりました。

特別支援学校とは

特別支援学校とは、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者、病弱者(身体虚弱者を含む)に対して、教育を施す学校のことです。障害による学習や生活の困難を克服し、社会において自立できることを目的としています。

自分の安全を図るための工夫など、支援学級よりもより障害に合わせた、自立活動に重きが置かれている傾向にあります。小学部から高等部までは、普通学校と同じく教科の学習もありますが、それぞれの障害を克服し能力を伸ばす工夫がなされています。

特別支援学級に子供を通わせるケースは?

特別支援学級に子供を通わせるケースは?
文部科学省が定めた就学基準に基づき、就学時健康診断や就学相談を通じて、子供が学習するのに適した環境はどこなのかを考察されることになります。特別支援学級に就学する最終的な判断は、保護者の方の意見を尊重しながら決定されます。通常の学級に在籍した後も、就学相談を通じて特別支援学級に転級する場合もあります。

特別支援学級の対象者

特別支援学級は、知的障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、弱視、難聴、言語障害、自閉症、情緒障害など、それぞれの障害に合わせた学級があります。

知的障害

知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通に軽度の困難がある。日常生活を営むのに一部援助が必要で、社会生活への適応か困難である。

肢体不自由

補装具によって歩行や筆記などをサポートする必要があり、日常生活における基本的な動作に困難がある程度のもの。

病弱・身体虚弱

 
慢性の呼吸器疾患、その他疾患の状態が持続的、または間欠的に現れるため、生活の管理を必要とする程度のもの。身体虚弱の状態が持続的に生活の管理を必要とする程度のもの。

弱視

拡大鏡などの使用によっても、通常の文字、図形などの視覚認識が困難な程度のもの。

難聴

補聴器などの使用によっても通常の話し声を理解するのが困難な程度のもの。

言語障害

口蓋裂、構音器官のまひ等器質的又は機能的な構音障害のあるもの、吃音等話し言葉におけるリズムの障害のあるもの、話す、聞く等言語機能の基礎的事項に発達の遅れがあるもの、その他これに準じるもの(これらの障害が主として他の障害に起因するものではないものに限る。)で、その程度が著しいもの。

自閉症・情緒障害

自閉症又はそれに類するもので、他人との意思疎通及び対人関係の形成が困難である程度のもの。主として心理的な要因による選択性かん黙等があるもので、社会生活への適応が困難である程度のもの。

特別支援学級の制度

次のページでは子供が特別支援級に入ることになった理由、特別支援学級の教育内容と1日のスケジュール、特別支援学級にまつわる親の悩み・疑問のQ&A、体験などのを紹介します。

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はいチーズ!クリップ編集部

はいチーズ!クリップ編集部員は子育て中のパパママばかり。子育て当事者として、不安なこと、知りたいことを当事者目線で記事にします。Instagram・LINEなどでも情報発信中ですので、ぜひフォローください!