妊娠中の旅行(マタ旅)は危険? 妊婦さんが注意するべき点は?
目次
どうしても妊娠中に旅行をしたい場合は何に気を付けるべき?
妊娠中の旅行にリスクがあることを理解した上で、どうしても妊娠中に旅行をしたい場合はかかりつけ医に相談をします。かかりつけ医から旅行の許可をもらっても妊娠中の旅行では気をつけておきたいことがあります。
安定期をすぎて臨月に入る前までに行く
旅行は妊娠初期の体調が不安定な時期と臨月を避けて行くようにしましょう。具体的には妊娠5ヶ月から7ヶ月の間がいいでしょう。臨月に入ると急に産気づくことがあります。里帰り出産の時も妊娠5ヶ月から7ヶ月の間にしましょう。
遠出はせず近場を選ぶ(海外は特にリスクが高い)
妊娠中の旅行はできるだけ遠出をせず、近場を選ぶようにしましょう。何か体調に変化があった時に、かかりつけの病院に帰ってくることができる距離がいいですね。
車などの移動もエコノミー症候群になる可能性があるので、片道2時間以内のところで休憩をはさみながらゆっくりとした予定を組むようにしましょう。
海外旅行は病院でも言葉が通じず病状が上手く伝わらない可能性があります。海外で入院や出産になってしまった場合、数千万円かかる場合もあります。海外旅行保険に入っているからといって、妊娠出産までカバーできる保険は少ないので注意が必要です。妊娠中の海外旅行は特にリスクが高いのでおすすめしません。
食べ物に気を付ける
生肉・生ハムや生魚、生卵やナチュラルチーズなどを食べて感染症にかかって胎児がなくなったケースもあります。旅行に行くとなんでもおいしく感じ、普段よりもたくさん食べてしまいがちですが、妊娠中は塩分や糖分の摂りすぎもよくありません。急な体重の変化も体調不良の原因になりますので注意しましょう。
ママやお腹の赤ちゃんに負担が少ないプランにする
妊娠中の旅行の基本はリラックスできることです。移動中を含め、ママやお腹の赤ちゃんに負担が少ないプランにすることが絶対不可欠です。歩きっぱなし、座りっぱなしにならないようにしましょう。体調に少しでも変化があれば休憩するように心掛けてくださいね。
旅行しても大丈夫かをかかりつけ医に相談する
旅行を本格的に計画する前に、本当に旅行しても大丈夫かをかかりつけ医に相談しましょう。妊婦さんの体調や赤ちゃんの状態は常に変化するので旅行の前にも一言相談すると安心です。
宿泊先には妊婦であることを伝える
旅行先には妊婦であることを伝える必要があります。稀にですが、妊婦に何かあったら困るので断る宿泊先もあります。最近はマタニティプランや妊娠中のママ歓迎の宿も増えています。妊婦さん用の食事や抱き枕などの寝具を用意してくれる宿もありますのでチェックしてみてもいいでしょう。
万が一のことを想定する
旅先では、急な出血やお腹の張りがおさまらず入院になる可能性もあります。万が一のことを想定して準備しておきましょう。旅先でママの体調が悪くなったら、かかりつけ医までどうやって、どれくらいの時間で帰ることができるのかを想定しておく必要があります。
事故渋滞など突発的なものと遭遇するリスクもあります。繁忙期や普段から混んでいる時期や時間帯は避けて帰ることができるルートを考えておきましょう。
旅先で出産することになったらどれくらいかかるのか、費用も考えておく必要があります。かかりつけ医だと出産育児一時金制度で出産育児一時金の差額だけを現金で支払えますが、急に搬送された病院が直接支払い制度を利用できない病院の場合もあります。病院ではクレジットカードを使えないところもあることを知っておきましょう。
妊娠中の旅行の持ち物は?
妊娠中の旅行で持っていかなくてはいけないものは7つです。
- 母子健康手帳
- 診察券
- 健康保険証
- 処方されている薬
- お薬手帳
- 血液検査の結果表
- 免許証などの身分証
できれば用意しておいたほうがいいものは以下のとおりです。
- 身体を冷やさない靴下やカーディガン
- 着圧ソックス
- マスク
- 腹帯
- 生理用ナプキン
- 水
妊娠中の旅行はリスクを理解したうえで万全な準備をして臨む必要があります。
必ず持っていかなくてはいけないもの以外にも、できれば用意しておいたほうがいいものもできれば持っていくようにしましょう。
旅館の冷暖房は寒すぎたり、暑すぎたりすることがありますのでご自身で体温調節をできるようにします。長時間の移動やむくみやすい足には着圧ソックスがあると便利です。
トイレが近くなるのが嫌で水分を控えるママもいるかもしれませんが、それは絶対やめましょう。妊娠中はただでさえ水分不足になりがちです。エコノミー症候群の予防にもなりますので水分は意識的にとってくださいね。
まとめ
妊娠中の旅行にはリスクが高く、かかりつけ医の許可なく行くことはおすすめできません。「マタ旅は流行っているし、たくさんの友達も行っている。私も大丈夫」と軽く考えるのは危険です。
もし、リスクを理解したうえで旅行に行くのであれば、近場で少しでも具合が悪くなった場合に無理せず休憩ができる、ママとお腹の赤ちゃんがリラックスできるような旅にしましょう。旅先で何があっても大丈夫なように一緒に行くパパや周りの人ときちんと話し合いながら計画を立ててくださいね。