妊娠中の旅行(マタ旅)は危険? 妊婦さんが注意するべき点は?

妊娠中の旅行(マタ旅)は危険? 妊婦さんが注意するべき点は?

妊娠中の旅行は何が危険?

妊娠中の旅行は何が危険?
妊婦さんでも旅行に行くことはできます。しかし、妊娠中の旅行は妊娠前とは全く違います。同じような意識で旅行をすることは決しておすすめできません。安定期でも流産の危険があり、妊婦さんであるママの食事や行動がお腹の赤ちゃんに悪影響を与えることもあるでしょう。

最近では妊娠5ヶ月~7ヶ月の安定期に旅行するのを「マタ旅」といって、旅行会社でキャンペーンやマタ旅特別プランがあるホテルや旅館がありますが、妊娠中の旅行では気をつけなくてはいけない点がいくつもあります。妊娠中の旅行は妊娠前とは違いママにもお腹の赤ちゃんにも危険があることを理解しておきましょう。

里帰り出産を考えている妊婦さんはタイミングと体調に気を付け、かかりつけ医にきちんと相談してくださいね。

妊娠中でも寿司が食べたい! 妊婦はお寿司を食べてはダメ? 食べてもいい寿司ネタはある?
妊娠中でも寿司が食べたい! 妊婦はお寿司を食べてはダメ? 食べてもいい寿司ネタはある?
「妊娠中はお寿司を食べてもいいの?」「妊娠中に食べられるお寿司はあるの?」と疑問に思っているママも多いと思います。妊娠中の魚の食べ方をはじめ、食べてもいい寿司ネタなどをご紹介します。

安定期をすぎても流産や早産の可能性がある

妊娠5ヶ月から7ヶ月の時期を安定期と言います。もし妊娠中に旅行に行くのであればこの時期に行くことが推奨されています。

しかし、安定期でも流産や早産の可能性があります。無理をすればお腹の赤ちゃんや母体に影響を及ぼしかねません。

妊娠初期は、つわりや急な体調不良など、妊婦さんは気持ちが滅入ることも多い時期ですよね。安定期に入り体調が安定してくると、妊娠前と同じような生活や仕事をしようとするママも少なくないでしょう。安定期に入っても、ママや赤ちゃんの体調を第一に考え過ごすことが大切ですよ。

エコノミー症候群になりやすい

妊娠していると妊娠前と同じように元気に見えても、やはり妊娠前とは同じ体調ではありません。

妊娠するとエコノミー症候群になりやすいと言われています。その理由は妊娠すると血液を増やそうとして水分不足になりやすいこと、赤ちゃんがママの血管を圧迫し血流が悪くなること、妊娠中は全身の血液が固まりやすいことがあげられます。

また、妊娠中にシートベルトをつけるのはお腹を圧迫して苦しいというママもいるでしょう。しかし、出血している場合、もしくは陣痛が始まった場合以外はシートベルトを着用する義務があります。安全のためにもシートベルトはつけるようにしてくださいね。お腹のふくらみを避けるように、腰骨の低い位置に腰ベルトがくるように装着すると少しお腹が楽になりますよ。

エコノミー症候群を予防するためにもしっかり水分をとって、車の中でも同じ体勢でずっといることがないように気をつけましょう。着圧ソックスを着用するのもおすすめです。

妊婦もシートベルトは必要? 着用方法は? シートベルトが苦しい時は? マタニティーシートって?
妊婦もシートベルトは必要? 着用方法は? シートベルトが苦しい時は? マタニティーシートって?
妊婦でも、自分や他の人が運転する車に乗る際にシートベルトが必要なのか疑問に思いませんか? 自己判断でシートベルトをせず車に乗ってしまうと、法律違反になるので気をつけましょう。妊婦が車に乗る際、シートベルトは必要なのか、マタニティーシートの活用について解説します。

旅行先でトラブルが起きても応急処置をしてもらえるとは限らない

旅行先で妊娠中のママにトラブルがあっても、適切な応急処置をしてもらえるとは限りません。搬入先の病院では、妊娠中のママの健康状態、赤ちゃんの状況や妊娠の経過が分からないからです。

同じ日本国内でもトラブルが起きた時の処置が適切に行われるか分からないのに、海外旅行となるとさらに適切な処置は難しくなります。日本の医療技術は高く、妊娠中のトラブルが最悪のケースにつながることが少ないのですが、発展途上国をはじめ他の国の医療技術は同様ではありません。

海外で出産になったら保険は適用される? されない?

海外で出産になったら保険は適用される? されない?
海外旅行保険では、妊娠に関する治療や出産に対しては適応外になるケースが一般的です。ただ、妊娠中に旅行をするママたちが増え、その人たち向けの海外旅行保険も出ています。

授かり婚で新婚旅行を検討している人や海外挙式を検討している人は、医師に相談のうえ、ご自身の妊娠周期が保険適応になるのか確認し海外旅行保険に入るようにしましょう。

もし、妊娠に関する医療は対象外だったり、海外旅行保険に入らなかったりした場合、海外での出産は数千万単位の高額の請求になることを覚悟してくださいね。

妊娠中に旅行してはいけない人の特徴

妊娠中に旅行してはいけない人の特徴
授かり婚の海外挙式や新婚旅行など、一生に一度のことだから絶対海外に行きたいという希望があったとしても、妊娠中に旅行してはいけないと言われるママがいます。赤ちゃんのためにも次のようなママは旅行を控えましょう。

前置胎盤

前置胎盤は通常よりも胎盤が低い位置にあり、子宮口に胎盤がかぶっている状態のことです。前置胎盤だと診断されるとハイリスク妊婦と言われ、妊娠後期や分娩時に大出血する可能性があります。

不正出血の原因にもなり入院を余儀なくされる場合もあります。前置胎盤と診断されたあとは、治療することも手術で治すこともできないので安静にすることが大切です。

切迫流産

切迫流産とは、妊娠22週未満で出血や痛みがある状態のことです。切迫流産も根本的に治す手段がないため安静にする必要があります。

切迫早産

切迫早産は、お腹が頻繁に張ったり子宮口が開き始めたりして早産になりかけている状態のことです。破水してしまうと一気に陣痛が始まり赤ちゃんが産まれてくる可能性があります。産道の長さやお腹の張りによっては入院の可能性もあるのが切迫早産です。

もし、切迫早産と診断された場合は妊娠中の旅行はもちろん、不要な外出もできるだけ避けるようにしましょう。早産は赤ちゃんにとってもリスクの高いお産になります。

妊娠高血圧症候群

妊娠高血圧症候群は妊娠20週以降に妊婦さんが発症する高血圧のことです。血圧が高いことで妊婦さんはくも膜下出血などの脳出血を起こしやすくなり、けいれん発作、肝臓や腎臓の機能障害が起こる可能性が高まります。

赤ちゃんへの影響もあり、発育不全や常位胎盤早期剥離など赤ちゃんの命に関わる危険性もあります。

次のページでは妊娠中に旅行に行く場合の注意点や持ち物についてご紹介します。

続きを読む

はいチーズ!クリップ編集部

はいチーズ!クリップ編集部員は子育て中のパパママばかり。子育て当事者として、不安なこと、知りたいことを当事者目線で記事にします。Instagram・LINEなどでも情報発信中ですので、ぜひフォローください!