千羽鶴の折り方と作り方、束ねるコツを徹底解説
目次
千羽鶴の折り方
- まず折り紙を半分に折って三角形にして、さらに三角形に折る。
- 三角形を開き、四角形にする。裏側も同じように四角形にする。
- 四角形の折り目の付いた対角線を中心として、左右を対角線に合わせて折り、折り目を付ける。コーンに入ったアイスクリームのような形になるので、上の三角形部分を下に折り曲げ、折り目を付ける。折り目が付いたら、元の四角形に戻す。
- 四角形を開き、左右を中心の線に合わせて折り、ひし形にする。裏側も同じように折り、ひし形にする。この時、下側が分かれて2本の足のようになっていることを確認する。
- ひし形の左右をさらに中心の線に合わせて折る。裏側も同じように折る。全体が細長いひし形になる。
- 下側の分かれている部分を1つずつ中割り折りして、首としっぽを作り、形を整える。千羽鶴の場合は、重ねづらくなるため、出来上がった鶴の羽を伸ばしたり羽を広げたりせず、そのままにして完成。
折り鶴の折り方に厳密なルールはありません。ただ、鶴の首を折るかどうかは意見が分かれていて、首を折ることは死や挫折を意味して縁起が悪い、という考え方もあります。千羽鶴の場合は、首を折らずに鶴を作った方が無難と言えるでしょう。
千羽鶴をきれいに作る時のポイント
千羽鶴を見栄え良くきれいに作るポイントを確認しましょう。
折り紙の角と角をしっかりと合わせて折る
折り紙の基本でもありますが、角と角をしっかり合わせて丁寧に折っていくことが大切です。鶴を折る場合、対角線に折り三角形を作る工程がありますが、この時も三角の山がずれないようにきれいに合わせて折りましょう。
折り目をしっかり付ける
折り紙を折った時、上から力をかけ、しっかりと折り目を付けましょう。特に、ひし形を作るため折り目を付ける工程を丁寧に行うことで、ひし形がきれいにでき、鶴の仕上がりもきれいになります。
2ヶ所だけ、少し隙間を空けて折る
鶴を折る時は角と角をぴったり合わせるのが基本ですが、例外の場所があります。ひし形を作った後、さらに左右を折りたたみ細長いひし形にする工程では、中心線に合わせて左右を折る時に、真ん中に1~2mmくらい隙間を空けて折りましょう(裏も同様)。わずかに隙間を空けることで、最後の中割り折りがしやすくなり、きれいな鶴に仕上がります。
千羽鶴のつなげ方
鶴を千羽折り終えたら、一列何羽にするかを決めて、鶴をつなげる作業に入ります。1羽だと軽い折り鶴も、一列に40~50羽をつなげると思った以上に重くなります。せっかくつなげた千羽鶴の紐が抜けたり切れたりして鶴が落下しないように、1つ1つの作業を丁寧に、しっかりとつなげていきましょう。
手順1.一番下になる折り鶴には留め具を付ける
まずは、折り鶴列の一番下に留め具を付けます。折り鶴の落下を防ぐため、とても重要な作業です。
針に糸を通したら、直径1cmくらいのビーズやボタンに通し、2回ほど通して固結びにします。留め具としてビーズやボタンなど適当なものがない場合は、1cm程度の長さに切ったストローでも代用できます。
固結びした後、下に飛び出している片側の糸は、見栄えが悪いため、後ですぐ上の鶴の羽に隠しましょう。
手順2.紐を通した針で1束40羽ずつ折り鶴をつなげていく
1羽目の鶴の下側(お腹側)から針を刺し、上側(背中側)に貫通させます。続いて、2羽目の鶴の首としっぽの向きを1羽目にそろえ、下側から上側に針を通します。これを40羽(場合によっては50羽)繰り返していきます。
この時、鶴と鶴の間に隙間ができないようにぴったりと重ねてつないでいくのがポイントです。隙間があると、鶴の列の長さがバラバラになってしまい見栄えが悪くなるので気を付けましょう。
規定数の鶴をつなげたら、一番上の糸を洗濯ばさみなどで仮止めしておきましょう。鶴の列の一番下だけでなく、一番上にもビーズなどの留め具を使えば、鶴が抜けづらくなり、しっかりと固定できます。こうして鶴の列を25本(50羽の場合は20本)作ります。
手順3.40羽×25本(50羽×20羽)の束を1つにまとめる
千羽の鶴をすべて糸に通し、25本の鶴の列を作り終えたら、全体をまとめる作業に入ります。まず、5本を1セットとして鶴の高さをしっかりとそろえて、上に出ている糸を5本束ねて結びます。この時、結び目はなるべく鶴の近くに来るようにしますが、結び目が近すぎて鶴の下がり方が不自然にならないように気を付けましょう。
同じように5本セットを5つ作ったら、この5つの束をひとまとめにして糸を結びます。まとめた糸を二手に分けて、左右の糸の束を何度も結び、結び目の長さが5cmくらいになるまで固結びを繰り返します。続いて、リングに糸を取り付けてまた何度も結び、結び目が外れないように木工用ボンドで補強します。最後に余った糸を切って仕上げましょう。
千羽鶴を使うシチュエーションに合わせて、千羽鶴の束の一番上に大きなリボンを結んだり、ボールなどのチャームを取り付けて飾ったりするのもいいですね。
千羽鶴でグラデーションの作り方は?
千羽鶴を作る際、使う折り紙の色や並べ方に特に決まりはありませんが、色の並びをグラデーションにして千羽鶴を作るやり方がおなじみですね。色合いがグラデーションの千羽鶴は、仕上がりが華やかで美しいです。グラデーションの色の並べ方にも特に決まりはないですが、上から明るい色を使い、下にいくにつれて徐々に暗い色にしていくやり方が一般的です。グラデーションの色の順番として、一例を以下にご紹介しますので、参考にしてください。
【折り紙を10色使いたい場合】
白、ピンク、赤、橙、黄、黄緑、緑、水色、青、紫の順番にする。
【折り紙を20色使いたい場合】
白、薄ピンク、ピンク、濃いピンク、濃い赤、赤、茶、橙、薄橙、山吹、黄、明るい黄、黄緑、緑、濃い緑、薄い水色、水色、青、紺、紫の順番にする。
千羽鶴作りに便利なキット
千羽鶴を作りたい場合は、必要なものがすべてそろった千羽鶴キットが便利です。
トーヨー 折り紙 千羽鶴用キット
こちらのセットには、7.5×7.5cmの折り紙(20色・1020枚)、糸(60m)、ビーズ(30個)、メッセージカードがセットされていて、約80cmの千羽鶴を作ることができます。千羽鶴の折り方・つなげ方の詳しい説明書もついているので、作り方に自信がない場合も安心して千羽鶴作りに取り組めます。
千羽鶴キットL20色 水晶付
こちらは大きいサイズの千羽鶴を作りたい場合のキットです。できあがりサイズが150cmと、かなりインパクトのある千羽鶴を作ることができます。15cm×15cmの折り紙(20色各50枚・予備20枚で1020枚)、木綿糸、針、水晶(8mm・25個)、ループエンド、束ね用リング、リボン、ミニカード、折り方の説明書がセットになっています。
千羽鶴は捨ててもいい? お焚き上げがいい?
病気が治ったり、試合で勝利を収めることができたりして千羽鶴が役目を終えた時は、神社で千羽鶴を引き取ってもらいお焚き上げをしてもらいましょう。燃えるゴミとして処分することもできますが、作り手の思いがこもった千羽鶴は、簡単にゴミとしては捨てられないですよね。お焚き上げしてもらう方法ならば、気持ち良く千羽鶴を手放すことができます。
お焚き上げは、お札やお守り、絵馬などむやみに捨てられないものを神社におさめ、まとめて焼却してもらうことを指し、千羽鶴も一緒にお焚き上げしてもらうことができます。
ただし、お焚き上げ自体を行っているかどうか、千羽鶴のお焚き上げも受け付けているかどうか、料金がかかるのかどうかなどは神社によって異なりますので、千羽鶴のお焚き上げを考えている場合は、事前に最寄りの神社に問い合わせしてみましょう。
まとめ
さまざまな祈りや願いが込められた千羽鶴は、日本ではおなじみですよね。学生時代に修学旅行などで広島平和記念公園などを訪れ、たくさんの千羽鶴を見た経験がある人も多いでしょう。千羽鶴を作る時は、ぜひご紹介した鶴の折り方やつなげ方などを参考にしてみてください。千羽鶴を贈り物にする場合は、千羽鶴の作り方に明確なルールはないので、折り紙を柄ものにしてみたり、千羽にこだわらずコンパクトに作ったりなど、贈る相手やシチュエーションによって相手が喜ぶようにアレンジして作ってみるのいいですね。