母の日ギフトで花を贈る理由とは? カーネーション以外のおすすめな花ギフトは?

花のプロに聞いた! 母の日フラワーギフトの基礎知識

花のプロが紹介する母の日フラワーギフトの基礎知識
はじめまして、東京の吉祥寺でフラワーショップ「花心」を運営している、三枝(さえぐさ)と申します。はいチーズ!clip編集部より、母の日のフラワーギフトについて執筆を依頼されました。当店はフラワーセラピーを取り入れたフラワーアレンジメント教室を開催するなど、花を通じて贈る側も、贈られる側も幸せな気持ちになるフラワーギフトを提供できるよう心掛けています。今回はそういった視点で母の日のフラワーギフトについて、基本的な知識からギフトにおすすめな花までをご紹介させていただきます。

母の日のルーツって? 花を贈る習慣はいつ、どこで生まれたの?

母の日って何? 花を贈る習慣はいつ、どこで生まれた習慣?

日本の母の日はアメリカの母の日がルーツ

日本の母の日は、大正時代にキリスト教の宣教師が行った「母の日礼拝」がきっかけで広まったと言われています。さらにルーツを遡ると、19世紀にアメリカの教会で開かれた、亡くなった母の追悼集会で参列者に白いカーネーションを送ったこととされています。

アメリカ以外にも各国でいろいろな母の日があります

日本ではアメリカ式の母の日が祝われていますが、イギリスやアイルランド、ヨーロッパ各国にも母の日はあります。母の日はなんとなくキリスト教の文化のようなイメージがありますが、エジプトなど中東の国々にも母の日があり、さまざまな国々で母の日が祝われています。どんな宗教の国であっても母は敬うべき存在ということなのでしょう。

2020年の母の日はいつ?

2019年の母の日はいつ?

2020年の母の日は5月10日(日)です

2020年の母の日は5月10日(日)です。日本の母の日はアメリカでの習慣が伝わり広まったので、日本でもアメリカと同じ式毎年5月の第2日曜日が母の日になります。しかし、アメリカ以外の国ではいろいろな月に母の日が祝われているんですよ。

母の日のフラワーギフトはなぜカーネーションなの?

母の日のフラワーギフトはなぜカーネーションなの?

アメリカでカーネーションを送る日として広まったから

アメリカの母の日が白いカーネーションをプレゼントすることから始まったので、日本での母の日もカーネーションを贈るのが広まりました。しかし、アメリカ以外の国ではさまざまな花がフラワーギフトとして母の日にプレゼントされています。オーストラリアでは菊の花、フィンランドではバラ、タイではジャスミンなど母の日のフラワーギフトは世界共通ではありません。

カーネーションは雨や湿気が多い環境に弱いため、カーネーションが簡単に手に入らない国では他の花がプレゼントとして定番になったのかもしれませんね。いずれにせよ、母の日はお母さんに日ごろの感謝の気持ちを伝えることが一番大事で、どの花を贈るのかはそれほど重要ではないということでしょう。

花言葉は参考程度に、こだわり過ぎなくても大丈夫

母の日にカーネーションを贈る方の中には、カーネーションの花の色で花言葉が違うことまで調べて来店される熱心な方もいらっしゃいます。白いカーネーションは「純粋」、赤いカーネーションは「母への愛」、ピンクのカーネーションは「女性への愛」などですね。花言葉は花にこめられた素敵なメッセージですが、「お母さんが好きなのはこの色だから」などの理由でフラワーギフトを選んでいただいても大丈夫です

花言葉は昔からあるイメージですが、実はそれほど古い伝統ではありません。花言葉のルーツはトルコと言われています。花のイメージに合う言葉が花言葉として定着し、その習慣がヨーロッパを通じて世界各国に広まったのが今の花言葉です。素敵な花の文化ではありますが、贈られる側に花や色の好みがあるのなら、花言葉にこだわらず、贈られる側の好みを優先してもいいのではないでしょうか。

母の日のフラワーギフト:カーネーション

母の日の定番はカーネーション
「どんな花をフラワーギフトに送ってもいいと言われても迷ってしまう…」や「母の日と言えばカーネーション」という方はもちろんカーネーションを贈るのも素晴らしい選択です。お母さんに喜んでもらえることは間違いありません。カーネーションは色の種類が豊富ですが、フラワーギフトとしては赤やピンク、白が人気ですね。赤やピンクは濃淡の色もさまざまなので、お母さんに合ったイメージの色を選んでみてください。

母の日のフラワーギフト:バラ

母の日のバラ
女性へのプレゼントとして昔から人気のバラを母の日のフラワーギフトとして贈る方もいらっしゃいます。毎年カーネーションを送っている方は、「愛」や「美しさ」を意味するバラを今年はあえてプレゼントしてみるなども面白いかもしれません。

母の日のフラワーギフト:ユリ

母の日のユリ
純粋などの意味がこめられたユリも母の日のフラワーギフトとしておすすめです。ユリと言えば白のイメージが強いかもしれませんが、ピンクや赤のユリも販売されていて、いつもと違うフラワーギフトとしてお選びいただけます。

母の日のフラワーギフト:アジサイ

母の日のアジサイ
実はアジサイの花も母の日のフラワーギフトとして人気になりつつあります。1つ1つの花は小ぶりですが、花全体ではボリューム感があり、アジサイを飾るとお部屋が賑やかになります。他の花より長持ちする点もフラワーギフトとしてはおすすめなポイントですね。

母の日のフラワーギフトは生花、プリザーブドフラワー、造花のどれがいい?

母の日のフラワーギフトは生花、プリザーブドフラワー、造花のどれがいい?
どうしても生花で贈りたいという方は5月に咲く花を母の日のフラワーギフトに選ぶ必要があります。しかし、生花は贈られた側が枯れないよう素早く活けてあげないといけません。遠方のお母さんにフラワーギフトを送る際には、フラワーショップで「水揚げ」を行い、運搬中に花が傷まないように処理する必要があります。

お母さんが花を受け取った後も、花瓶を用意したり、花を活ける場所に気を遣ったり、などもあります。そのため、母の日ギフトでは生花ほど気を遣う必要がないプリザーブドフラワーや造花でフラワーギフトを贈るのも人気です。あまり花に詳しくない方から質問を受けることがありますが、プリザーブドフラワーは生花から色素を抜き、特殊な染料を吸わせて美しい色を長期間保つように処理した花のことです。造花は紙や布を使い、本物そっくりな花を作ること。母の日のフラワーギフトでは生花かプリザーブドフラワーが選ばれることが多いですね。

プリザーブドフラワーは保存状態が良ければ数年持つ場合もあり、贈られた花を長く楽しむことができます。お孫さんから贈られたものを大事にするお母さんであれば、プリザーブドフラワーでフラワーギフトを作り、お子さんの名前でプレゼントするのもいいかもしれませんね。

自由にデザインしたフラワーギフトを贈ることも可能

自由にデザインしたフラワーギフトを贈ることも可能
花心では動物をかたどったフラワーギフトを製作することもできます。過去にはプードルやクマをかたどったフラワーアレンジメントを製作しました。生花で作ることもできますが、製作したフラワーギフトを長く飾ってもらうなら、造花で作るのがおすすめです。

オリジナルデザインのフラワーギフトは花心の店舗奥に設けたワークスペースで、先生の指導の下ご自分で製作することもできます。もちろん、私どもに製作をご依頼いただいても大丈夫です。花心が遠くて来店できない、自分でプードルのフワラーギフトを作ってみたいという方は作り方をYouTubeで公開しているので、下記動画をご覧になっていただき、作ってみてはいかがでしょうか。

フラワーギフトにはハーバリウムという選択肢もあります

フラワーギフトにはハーバリウムという選択肢もあります
ハーバリウムというフラワーギフトはご存知でしょうか? ハーバリウムは元々はガラス瓶に入れた植物標本を意味する言葉でしたが、最近では観賞用のフラワーギフトとして人気となっています。人気の理由は

  1. 小さなガラス瓶に入っていて、スペースを取らない
  2. 花がオイルに満たされていて、お手入れ不要で1年以上持つ
  3. 花のデザインだけではなく、ガラス瓶のデザインで魅せることもできる

などがあります。母の日にフラワーギフト以外のプレゼントも贈りたい方は、プレゼントの箱の中にハーバリウムもこっそり忍ばせておく、などもいいかもしれません。

自分だけのフラワーギフトを作ってみませんか?

自分だけのフラワーギフトを作ってみませんか?
花心ではフラワーギフトをデザインできるフラワーアレンジメント教室を定期的に開催しています。好みの花を使い、皆さん思い思いにデザインしたフワラーギフトをお母さんに贈るなんていかがでしょうか? お母さんが遠方に住んでいるのなら、オリジナルのプリザーブドフラワーかハーバリウムを作ってメッセージカードや他のプレゼントと一緒に贈るなども喜ばれるでしょう。

オリジナルのフラワーギフトを作ると聞くと時間がかかると思うかもしれませんが、小さなハーバリウムなら1時間もかからずに製作できますし、プロの講師のアドバイスを受けながら、お母さんへの思いをこめながらフラワーギフトを製作するのは楽しい時間ですよ。

フラワーギフトを作りながらフラワーセラピーも可能

私はフラワーセラピーの資格を持っているので、花心でフラワーギフトを製作する際にはフラワーセラピーを同時に受けることも可能です。フラワーセラピーはお医者さんに診断してもらうようなセラピーではありません。参加者の方が選んだ花や花の活け方を見て「今はこういう気持ちなのかな」など、皆さんの潜在的な気持ちに気づいてもらい、心を癒してもらう取り組みです。

フラワーセラピーで得られるのは癒しの効果だけでありません。高齢者施設での例では、久しぶりに花を触った女性が「昔はね…」と何十年も前の記憶を鮮やかに思い出し、ニコニコと笑いながら話してくれたことがあります。小さな子供の場合は、自由に花をデザインすることで、豊かな感性を育むなどの効果が期待できます

花心の店頭だけでなく、出張フラワーセラピーも開催中です

花心では花の癒しの効果、五感を豊かに育む効果を皆さんに知ってもらうために、高齢者施設や幼稚園、保育園での出張フラワーセラピーも行っています。吉祥寺から遠方の施設では開催できないこともありますが、興味がある方はお問合せください。

はいチーズ!クリップ編集部

はいチーズ!クリップ編集部員は子育て中のパパママばかり。子育て当事者として、不安なこと、知りたいことを当事者目線で記事にします。Instagram・LINEなどでも情報発信中ですので、ぜひフォローください!